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本編(完結)
料理2
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「クウリ様の使った卵はきっと卵黄がピンクだったんですね」
「いや、何言ってるの?」
どうしよう……ありえないミラクルな卵焼きに料理長が現実逃避し始めた。卵黄って卵は黄色で卵黄なんだぞ?卵黄がピンクって意味わからないから!
というか見てたよな?料理長。俺が普通の卵使ってたのをさ。いや、だからこそ不思議なんだけどな?卵焼きにピンクが混ざるような調味料は一切使ってないし。
は……っまさかヒロインの呪い……?この世界ならありえるか?それにクウリはチョロヒーローだし……?
「あっ美味しいですね、意外に」
意外とは失礼な……と言いたいがこの見た目でよく食べたな料理長。卵黄がピンクと言い出すし頭おかしくなってきてるのか?だが、まあ味は大丈夫とは思っていた。見た目はあれだけど前世もそうだったし。
クウリもこんなところで非凡を発揮しなくてもいいのにな。今こそ凡才であるべきだろうよ、本当。生まれ変わっても料理の見た目はどうにもならないとか絶対俺自身なんか呪われてるに違いない。
これこそ半分成功半分失敗である。まあ見た目はともかく食べれるならまだいいよな、うん。
とりあえずピンクの卵焼きは完食した。
そして一週間、勝負は休んで料理に励んだ。三日目にして兄が不機嫌なのが感じ取れるのは明らかに俺が勝負を挑まなくなったせいだろう。たった三日でこの有り様なのかと思わなくはない。
嫌われても気にしないくせに、勝負しに来ないことは不機嫌になるくらい気にかけるのだから、いくら完璧な兄でもある意味思い通りにならなくて拗ねている子供っぽくて面倒だ。実際兄もまだまだ子供だけど。
とはいえ、ヒロインに殺意を抱いて殺すくらいにはクウリからの勝負に執着してるみたいだから子供だ子供だと舐めてかかるわけにはいかない。だからこそ早く料理勝負を仕掛けたいが、いくら頑張っても料理の見た目に変化はないので勝てる気がしない。
何故作るもの全てピンク色になるのか。カレーもシチューも味はそれぞれの味になるのに見た目はやはりピンク。区別がつかないわけである。チャーハンは味付けを変えれば違う味になるのに見た目はピンクに染まり、うどんやラーメンは露すらもピンクに……食欲なくすわ!
絶対これは呪いだ。ヒロインの呪いだと確信すらしてしまうほどのピンク料理地獄!前世はまだ紫とか緑とか一色といえど色んな色があったというのに!
え?毒っぽくて余計食べにくい?妹は喜んで食べてくれたぞ?
まあ何にせよ、もう味勝負だとそろそろ色々やばめな兄に俺は無謀にも勝負を挑みに行くのだった。もちろん料理勝負を。
え?その成果で?と思わなくもないが、なんでもかんでも挑んでいれば勝てる日が来ると思わないとやってられない毎日全力疾走の俺に、やめるという選択肢はない。こういうのはなんとかなると思えばなんとかなるものだからな!
「いや、何言ってるの?」
どうしよう……ありえないミラクルな卵焼きに料理長が現実逃避し始めた。卵黄って卵は黄色で卵黄なんだぞ?卵黄がピンクって意味わからないから!
というか見てたよな?料理長。俺が普通の卵使ってたのをさ。いや、だからこそ不思議なんだけどな?卵焼きにピンクが混ざるような調味料は一切使ってないし。
は……っまさかヒロインの呪い……?この世界ならありえるか?それにクウリはチョロヒーローだし……?
「あっ美味しいですね、意外に」
意外とは失礼な……と言いたいがこの見た目でよく食べたな料理長。卵黄がピンクと言い出すし頭おかしくなってきてるのか?だが、まあ味は大丈夫とは思っていた。見た目はあれだけど前世もそうだったし。
クウリもこんなところで非凡を発揮しなくてもいいのにな。今こそ凡才であるべきだろうよ、本当。生まれ変わっても料理の見た目はどうにもならないとか絶対俺自身なんか呪われてるに違いない。
これこそ半分成功半分失敗である。まあ見た目はともかく食べれるならまだいいよな、うん。
とりあえずピンクの卵焼きは完食した。
そして一週間、勝負は休んで料理に励んだ。三日目にして兄が不機嫌なのが感じ取れるのは明らかに俺が勝負を挑まなくなったせいだろう。たった三日でこの有り様なのかと思わなくはない。
嫌われても気にしないくせに、勝負しに来ないことは不機嫌になるくらい気にかけるのだから、いくら完璧な兄でもある意味思い通りにならなくて拗ねている子供っぽくて面倒だ。実際兄もまだまだ子供だけど。
とはいえ、ヒロインに殺意を抱いて殺すくらいにはクウリからの勝負に執着してるみたいだから子供だ子供だと舐めてかかるわけにはいかない。だからこそ早く料理勝負を仕掛けたいが、いくら頑張っても料理の見た目に変化はないので勝てる気がしない。
何故作るもの全てピンク色になるのか。カレーもシチューも味はそれぞれの味になるのに見た目はやはりピンク。区別がつかないわけである。チャーハンは味付けを変えれば違う味になるのに見た目はピンクに染まり、うどんやラーメンは露すらもピンクに……食欲なくすわ!
絶対これは呪いだ。ヒロインの呪いだと確信すらしてしまうほどのピンク料理地獄!前世はまだ紫とか緑とか一色といえど色んな色があったというのに!
え?毒っぽくて余計食べにくい?妹は喜んで食べてくれたぞ?
まあ何にせよ、もう味勝負だとそろそろ色々やばめな兄に俺は無謀にも勝負を挑みに行くのだった。もちろん料理勝負を。
え?その成果で?と思わなくもないが、なんでもかんでも挑んでいれば勝てる日が来ると思わないとやってられない毎日全力疾走の俺に、やめるという選択肢はない。こういうのはなんとかなると思えばなんとかなるものだからな!
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