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本編(完結)
悪役レウル2
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とりあえず悪役レウルが何故寂しがり屋だと判断したのか、それは大きな組織の犯罪のトップがレウルとバレ、王族が大きな罪を犯した場合のみ永久に死ぬまで監禁される塔へ移動する前、それを突き止めたひとり、ヒロインの問いにレウルが答えたときの言葉だ。
『なぜ、こんなことをしたのですか?殿下ほど優秀な方ならこれがどんなに愚かなことかおわかりでしたよね?』
『そうだね。どうなるかなんてわかっていたよ。でもね、優秀さと身分は時に人を孤独にする。結局人はひとりでは生きられないんだ。私は善人となろうが、悪人となろうが最後までひとりだった。集まるのは私でない私しか見ないものたちばかりだ』
つまりはだ、悪人になってでも心を許せる人、王子でもなんでもない自分を見てくれる人がほしかったってことだろ?バカっぽい乙女ゲームの中に急にシリアスっぽい真面目な話だったからよく覚えている。何より花畑ヒロインがそれらしいこと言ってて一瞬誰?となったし。正直この時ヒロインの姿が見えていれば、あまりの場違いさにこの瞬間も妹と笑っていたかもしれない。だってピンクだぞ?
ちなみにこの台詞後、ヒロイン選択肢で二つ選ぶ項目が出る。黙って去るのを見守るか、勇気を出して友達になるというよくわからない選択肢。
黙ればそこでレウルが去って恋仲の人物とハッピーエンドに終わる。だがもうひとつは………。
『そう、なのですね。気づいてあげられなくてごめんなさい。今からでも私と友達になりましょう?会いに行く分には問題ないのですもの』
ヒロインの言葉に何様だと思った人もいるだろう。やはり頭花畑だな、何言ってんだ?とも。実際レウルは塔から出られないだけで許可さえもらえば会いに行くのは可能というのはゲーム内で、今では俺の父である国王様から説明があるのだが。
それでも男爵でしかないヒロインが王城内にある塔に簡単に行けるとは思えない。ゲームのクウリもそう思ったのだろう。ヒロインの提案に驚きを見せながらと表示後、そう言おうとしたと言葉にない表示が出たと思えばレウルからの怒りの刃がヒロインに振りかかった。精神的にも物理的にも。
『私から唯一を奪ったお前が何を言う!私の希望を、私の癒しを、私の……あぁああぁぁっ』
我慢していた何かを吐き出すように叫び狂い、油断した騎士から剣を奪い取ったレウルは躊躇いもなく怒りのままヒロインを刺す。つまりはゲームオーバーとなるわけだ。
最後までレウルの怒りの原因となった唯一が何だったかはストーリーでは語られない。けど、もしかしてゲームの兄がいう唯一とはクウリなのでは?と思わなくもない。妹もそう考えていたしな。
基本何も興味がわかない人物がレウルであり、弟に対してだけ嫌われていても対抗心に向き合ってくれていたわけで、ゲーム内ではヒロインと会うことでクウリは兄と関わる時間が減っていたし、対抗心も成りを潜めていった。そこからヒロインの近くで犯罪が起き始めたのもあるし……ゲームの演出だと考えていたけど今思えばもしかしなくもない。
ゲームでヒロインがどのルートを選ぼうが結果的にはクウリの興味がヒロインに注がれ、ヒロインによって兄への対抗心が薄れていく描写がある。つまりはクウリとレウルとの関わりがどのルートでも減っていくわけだ。ちなみに今クウリである俺としては微妙な心境だが、クウリの攻略難易度は1である。どのルートを選んでも途中からクウリだけはクウリルートに変更可と言えるほど楽勝攻略者。
逆ハーレムルートに関してはクウリはほぼ無視して進めてもクウリは気がつけば逆ハーレムに混ざっているのだからちょろすぎて話にならないレベルだ。これが未来の王とか将来不安すぎる。今のチョロチョロヒーロークウリは俺だけどな!
まあそんなクウリ要素含め、前世庶民の俺に王様が無理という理由もついでにわかってもらえただろうか?後、レウルが言っていた唯一がクウリだったのではないかという考察も。
正直クウリに対して希望とか癒し要素は全くわからないけどな!
『なぜ、こんなことをしたのですか?殿下ほど優秀な方ならこれがどんなに愚かなことかおわかりでしたよね?』
『そうだね。どうなるかなんてわかっていたよ。でもね、優秀さと身分は時に人を孤独にする。結局人はひとりでは生きられないんだ。私は善人となろうが、悪人となろうが最後までひとりだった。集まるのは私でない私しか見ないものたちばかりだ』
つまりはだ、悪人になってでも心を許せる人、王子でもなんでもない自分を見てくれる人がほしかったってことだろ?バカっぽい乙女ゲームの中に急にシリアスっぽい真面目な話だったからよく覚えている。何より花畑ヒロインがそれらしいこと言ってて一瞬誰?となったし。正直この時ヒロインの姿が見えていれば、あまりの場違いさにこの瞬間も妹と笑っていたかもしれない。だってピンクだぞ?
ちなみにこの台詞後、ヒロイン選択肢で二つ選ぶ項目が出る。黙って去るのを見守るか、勇気を出して友達になるというよくわからない選択肢。
黙ればそこでレウルが去って恋仲の人物とハッピーエンドに終わる。だがもうひとつは………。
『そう、なのですね。気づいてあげられなくてごめんなさい。今からでも私と友達になりましょう?会いに行く分には問題ないのですもの』
ヒロインの言葉に何様だと思った人もいるだろう。やはり頭花畑だな、何言ってんだ?とも。実際レウルは塔から出られないだけで許可さえもらえば会いに行くのは可能というのはゲーム内で、今では俺の父である国王様から説明があるのだが。
それでも男爵でしかないヒロインが王城内にある塔に簡単に行けるとは思えない。ゲームのクウリもそう思ったのだろう。ヒロインの提案に驚きを見せながらと表示後、そう言おうとしたと言葉にない表示が出たと思えばレウルからの怒りの刃がヒロインに振りかかった。精神的にも物理的にも。
『私から唯一を奪ったお前が何を言う!私の希望を、私の癒しを、私の……あぁああぁぁっ』
我慢していた何かを吐き出すように叫び狂い、油断した騎士から剣を奪い取ったレウルは躊躇いもなく怒りのままヒロインを刺す。つまりはゲームオーバーとなるわけだ。
最後までレウルの怒りの原因となった唯一が何だったかはストーリーでは語られない。けど、もしかしてゲームの兄がいう唯一とはクウリなのでは?と思わなくもない。妹もそう考えていたしな。
基本何も興味がわかない人物がレウルであり、弟に対してだけ嫌われていても対抗心に向き合ってくれていたわけで、ゲーム内ではヒロインと会うことでクウリは兄と関わる時間が減っていたし、対抗心も成りを潜めていった。そこからヒロインの近くで犯罪が起き始めたのもあるし……ゲームの演出だと考えていたけど今思えばもしかしなくもない。
ゲームでヒロインがどのルートを選ぼうが結果的にはクウリの興味がヒロインに注がれ、ヒロインによって兄への対抗心が薄れていく描写がある。つまりはクウリとレウルとの関わりがどのルートでも減っていくわけだ。ちなみに今クウリである俺としては微妙な心境だが、クウリの攻略難易度は1である。どのルートを選んでも途中からクウリだけはクウリルートに変更可と言えるほど楽勝攻略者。
逆ハーレムルートに関してはクウリはほぼ無視して進めてもクウリは気がつけば逆ハーレムに混ざっているのだからちょろすぎて話にならないレベルだ。これが未来の王とか将来不安すぎる。今のチョロチョロヒーロークウリは俺だけどな!
まあそんなクウリ要素含め、前世庶民の俺に王様が無理という理由もついでにわかってもらえただろうか?後、レウルが言っていた唯一がクウリだったのではないかという考察も。
正直クウリに対して希望とか癒し要素は全くわからないけどな!
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