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2章元婚約者と旦那様
ざまあは結婚式の始まりから
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まあなんだかんだと楽しい日々は過ぎてやってきた不貞王子の結婚式。レイジさんは既に城の使用人として忍び込んでいるらしく、ホモ疑惑のある隠しキャラなる攻略対象犬さんは顔がモロにバレているため、あえて見せつける形で護衛としてつけている。
他人の結婚式に護衛をつけるのは普段なら許されないが、そこはさすが旦那様、すでに陛下に言いつけてあるのか犬さんもすんなり通してもらえ、周りの視線が痛かったけれどそれを気にしない旦那様のなんて凛々しいことか。
益々惚れてしまうわ!それに今日は旦那様のおかげで最高の日になるのだから!
「旦那様のおかげで私、今日を憂鬱に過ごさずに済みますわ」
「それはよかった。ミリーナのことではお世話になったからね。ちゃんとお礼をしないと」
あれから旦那様も私に対して普通に話せるようになってきた。突然私が抱きついたり夜の話などになると鼻血を出したり、どもるのは相変わらずだけど。
まあどんな旦那様も私にはかっこよく見えて仕方がないのだけどね?今日だって待ちに待ったざまあの日。婚約破棄の日は突然のことで婚約破棄を受け入れてその場を去るくらいしかできなかったけど、今日は万全の準備ができている。
夢にまで見たざまぁを体験できるなんてテンションがあがって仕方ない。既に不貞王子とヒドインの結婚が認められた時点でざまぁと言えばざまぁらしいけど。
最初は何故?と思っていたけど、来てすぐにわかった。仮にも王族の結婚式なのに狭い会場と、王族の結婚式にしては少ない招待客。それに高位貴族は私たちぐらいでは?と思える身分のものたち。
それを見て考えられることはひとつ。これは結婚式と同時に不貞王子が偽物の王族にすらなれなくなるということ。
これに本人が気づいているのかいないかはわからないけれど……
本来の結婚式の流れに沿って自信満々の様子から気づいてない様子。会場の狭さも、招待客の身分にも……恐らく気づいてないのは主役の二人ぐらいじゃないだろうか。
ヒドインの幸せそうな顔も王妃になれると信じて疑っていないのが見てとれる。しかし、ざまあ対象は大抵物事を都合よく考え頭が花畑なのはありがちなこと。
知らぬが仏とはこういう使い方でいいのかしら?まあ、事実を知ってそれでもその幸せ雰囲気を失わないのならそれは真実の愛として私の敗北を現す。
けど……不貞王子がプライドの高い人なのはミリーナの記憶でわかっている。なんなら、あのヒドインが王妃の座がほしくて不貞王子に媚びを売ったのも。媚売りが成功したことには感心するけど、釣れたのが偽物でその偽物は今から堕ちるのだと思えば勝利は確実に私にあるだろう。
誓いのキスを見ながら私はひとり微笑んだ。これから始まるだろう戦いを想像して。
他人の結婚式に護衛をつけるのは普段なら許されないが、そこはさすが旦那様、すでに陛下に言いつけてあるのか犬さんもすんなり通してもらえ、周りの視線が痛かったけれどそれを気にしない旦那様のなんて凛々しいことか。
益々惚れてしまうわ!それに今日は旦那様のおかげで最高の日になるのだから!
「旦那様のおかげで私、今日を憂鬱に過ごさずに済みますわ」
「それはよかった。ミリーナのことではお世話になったからね。ちゃんとお礼をしないと」
あれから旦那様も私に対して普通に話せるようになってきた。突然私が抱きついたり夜の話などになると鼻血を出したり、どもるのは相変わらずだけど。
まあどんな旦那様も私にはかっこよく見えて仕方がないのだけどね?今日だって待ちに待ったざまあの日。婚約破棄の日は突然のことで婚約破棄を受け入れてその場を去るくらいしかできなかったけど、今日は万全の準備ができている。
夢にまで見たざまぁを体験できるなんてテンションがあがって仕方ない。既に不貞王子とヒドインの結婚が認められた時点でざまぁと言えばざまぁらしいけど。
最初は何故?と思っていたけど、来てすぐにわかった。仮にも王族の結婚式なのに狭い会場と、王族の結婚式にしては少ない招待客。それに高位貴族は私たちぐらいでは?と思える身分のものたち。
それを見て考えられることはひとつ。これは結婚式と同時に不貞王子が偽物の王族にすらなれなくなるということ。
これに本人が気づいているのかいないかはわからないけれど……
本来の結婚式の流れに沿って自信満々の様子から気づいてない様子。会場の狭さも、招待客の身分にも……恐らく気づいてないのは主役の二人ぐらいじゃないだろうか。
ヒドインの幸せそうな顔も王妃になれると信じて疑っていないのが見てとれる。しかし、ざまあ対象は大抵物事を都合よく考え頭が花畑なのはありがちなこと。
知らぬが仏とはこういう使い方でいいのかしら?まあ、事実を知ってそれでもその幸せ雰囲気を失わないのならそれは真実の愛として私の敗北を現す。
けど……不貞王子がプライドの高い人なのはミリーナの記憶でわかっている。なんなら、あのヒドインが王妃の座がほしくて不貞王子に媚びを売ったのも。媚売りが成功したことには感心するけど、釣れたのが偽物でその偽物は今から堕ちるのだと思えば勝利は確実に私にあるだろう。
誓いのキスを見ながら私はひとり微笑んだ。これから始まるだろう戦いを想像して。
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