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2章元婚約者と旦那様
プロポーズ?
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「ああ、ミリーナには話しておくべきですね。何故そんなにもあっさり?と思ったでしょう」
「あ、はい。聞いてもいいんですか?」
「もちろんです。ざっくり言うとミリーナや私を裏切る行動に出ればこれは敵意を向けたとたん死にます」
「え!」
とてもざっくりだった。ちなみに驚きの声をあげたのは私ではない。
「そういえば説明をしておりませんでした。私があげた指輪ですが、貴方の監視するものがスイッチを押すと速効性の毒針が貴方に刺さり死に至ります」
「え、この指輪レイジさんからのプロポーズ指輪ではなく?」
「なんで私が貴方にプロポーズしなきゃならないんですか」
「レイジ……そういう趣味だったのか」
「あ、私、そういうの理解ある方ですよ!」
なんだか旦那様がノリノリなので私もノリに乗ってみました。でもこの場合怪しいのは寧ろ攻略対象さん。プロポーズだと勘違いしながら受け取って左手の薬指とは……狙ってる?
「違いますから!奥様も悪ノリしないでください!」
「日記の仕返しだ。……だが、プロポーズだと思い受け取ったならお前はレイジに気が?」
「え、勘弁してくださいよ。こんなバカ、断りますよ」
「酷いっ!俺いじめて楽しいですか!?それに俺はノーマルです!」
説得力なくないかなとついつい左手の薬指にある指輪に目が行く。私と同じことを思っただろう旦那様も、引き気味なレイジさんも。誰一人攻略対象さんを信じてない目だ。
実は乙女ゲームでも裏設定にあったのかもしれないとすら私は考え始めている。ただでさえ存在濃いのに。
「信じてないですね!この指輪はレイジさんに脅されてると思ってプロポーズ断れなかったんです!」
「脅しはともかくプロポーズなどしていません!」
もうわざとじゃないだろうかというほどにレイジさんを煽る攻略対象さん。見ている分には面白いけれど。
「だってプロポーズだと思うじゃないですか!私の傍にいたいならこの指輪をしてくださいって。受け取らないとヤリますよって強姦宣告されましたし」
「随分上から目線のプロポーズですね……しかも強姦はちょっと……」
「レイジ、言い方とかやり方はともかく告白に近いんじゃない?やっぱりそういう趣味が?」
「ち・が・い・ま・す・!私の主人に仕えたいならと言ったんです!その後のは受け取らないと殺されるだけですよと!これは聞き間違いが激しいんです!にしても大概にしてくださいよ!このバカバカ、バカ!」
「いてっいてて!痛いですってばー!」
随分な聞き間違えだわ。レイジさんも苦労するわね。でも気のせいかレイジさんがあれの頭を叩く様子がだんだんいちゃついているように思えてきたわ。多分レイジさんが耐えきれない怒りをその原因にぶつけてるに過ぎないのだけど。
「でも君たちが付き合ってるなら私は安心なんだけどね」
「旦那様がこう言うならいっそ新たな世界を開いてみては?」
まあ何はあれ私はいつでも旦那様の味方です!
「「やめてください!」」
うーん……声揃えて中々にお似合いだと思うんだけどね?
「あ、はい。聞いてもいいんですか?」
「もちろんです。ざっくり言うとミリーナや私を裏切る行動に出ればこれは敵意を向けたとたん死にます」
「え!」
とてもざっくりだった。ちなみに驚きの声をあげたのは私ではない。
「そういえば説明をしておりませんでした。私があげた指輪ですが、貴方の監視するものがスイッチを押すと速効性の毒針が貴方に刺さり死に至ります」
「え、この指輪レイジさんからのプロポーズ指輪ではなく?」
「なんで私が貴方にプロポーズしなきゃならないんですか」
「レイジ……そういう趣味だったのか」
「あ、私、そういうの理解ある方ですよ!」
なんだか旦那様がノリノリなので私もノリに乗ってみました。でもこの場合怪しいのは寧ろ攻略対象さん。プロポーズだと勘違いしながら受け取って左手の薬指とは……狙ってる?
「違いますから!奥様も悪ノリしないでください!」
「日記の仕返しだ。……だが、プロポーズだと思い受け取ったならお前はレイジに気が?」
「え、勘弁してくださいよ。こんなバカ、断りますよ」
「酷いっ!俺いじめて楽しいですか!?それに俺はノーマルです!」
説得力なくないかなとついつい左手の薬指にある指輪に目が行く。私と同じことを思っただろう旦那様も、引き気味なレイジさんも。誰一人攻略対象さんを信じてない目だ。
実は乙女ゲームでも裏設定にあったのかもしれないとすら私は考え始めている。ただでさえ存在濃いのに。
「信じてないですね!この指輪はレイジさんに脅されてると思ってプロポーズ断れなかったんです!」
「脅しはともかくプロポーズなどしていません!」
もうわざとじゃないだろうかというほどにレイジさんを煽る攻略対象さん。見ている分には面白いけれど。
「だってプロポーズだと思うじゃないですか!私の傍にいたいならこの指輪をしてくださいって。受け取らないとヤリますよって強姦宣告されましたし」
「随分上から目線のプロポーズですね……しかも強姦はちょっと……」
「レイジ、言い方とかやり方はともかく告白に近いんじゃない?やっぱりそういう趣味が?」
「ち・が・い・ま・す・!私の主人に仕えたいならと言ったんです!その後のは受け取らないと殺されるだけですよと!これは聞き間違いが激しいんです!にしても大概にしてくださいよ!このバカバカ、バカ!」
「いてっいてて!痛いですってばー!」
随分な聞き間違えだわ。レイジさんも苦労するわね。でも気のせいかレイジさんがあれの頭を叩く様子がだんだんいちゃついているように思えてきたわ。多分レイジさんが耐えきれない怒りをその原因にぶつけてるに過ぎないのだけど。
「でも君たちが付き合ってるなら私は安心なんだけどね」
「旦那様がこう言うならいっそ新たな世界を開いてみては?」
まあ何はあれ私はいつでも旦那様の味方です!
「「やめてください!」」
うーん……声揃えて中々にお似合いだと思うんだけどね?
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