21 / 29
2章元婚約者と旦那様
同棲始めまして
しおりを挟む
旦那様の思わぬ事実を知り、結婚式は色んな方に祝福されながら終わりを告げた。それから始まる同棲生活。
………やっぱり前から用意してないと結婚式すぐに新築らしき屋敷なんて用意できないよね?とは思うものの旦那様だからと思うと納得してしまう私は……旦那様色に染まりつつあるとか?
もう妻だものね!旦那様と呼んでも怒られないし?
気になるのは最初会った日に用意されていると言っていた部屋だけど、そこは最後の砦だからと見せてはもらえなかった。一体何があるのかいつかは見たいものね。
で、同棲はしているものの部屋は別々。寂しいけど鼻血を出して無理です!と言われたらなんか可哀想で。まあ、食事とかは一緒だし。
ちなみに結婚式の翌日から用意する間もなく始まった同棲なわけだけど一週間屋敷から出れてない。ほしいものもなんでも用意されるし、不自由はないのだけど……庭にすら出してもらえないとは。
「ミリーナ、今日は少し話があります」
そんな中普段なら仕事と顔を出せない時間帯に旦那様から訪ねてこられた昼間。特にすることもないので案内された部屋に入る。
こういうのは本来使用人の役目だけど旦那様自身が私の管理をしたいようでこの屋敷では呼ばない限り現れることはない。呼ぶと天井から壁から床から色んなところから現れて面白い使用人たちだ。
ついでにお風呂はひとり。令嬢じゃありえないようだけど転生前のことを考えると寧ろありがたかった。もちろん理由は旦那様以外には女性であろうと私の肌を見せたくないと。
照れちゃいますよね!だったら一緒に入ります?って誘ったら顔を真っ赤にして倒れてしまって……。
まあそんなだから初夜は何もしてない。実は急な結婚式とはいえ、それなりに覚悟していたのだけど。
「ミリーナ?」
「あ、ごめんなさい」
つい思考してしまい何も聞いてなかった。この癖直せる気がしない。旦那様は仕方ないなという表情で叱りはしないけど。
「また考え事ですか?」
「旦那様はいつ私とまぐわってくれるのかと」
「んんっ!いや、それは、その」
「ふふ、冗談です」
まあ旦那様の立場故、何かしら他にも理由はありそうよね。反応から私を抱きたくないわけではなさそうだし。
「そ、その話はともかく……今日は紹介したいものが」
「紹介?」
思わず驚きの声をあげてしまう。だって旦那様から人が紹介されるなんて……私が使用人を呼ぶのも実は嫉妬してしまうお方だと使用人からこっそり聞いたこともあるのだから。
もちろん、嫉妬深い一面を隠す旦那様も素敵ですけど。
………やっぱり前から用意してないと結婚式すぐに新築らしき屋敷なんて用意できないよね?とは思うものの旦那様だからと思うと納得してしまう私は……旦那様色に染まりつつあるとか?
もう妻だものね!旦那様と呼んでも怒られないし?
気になるのは最初会った日に用意されていると言っていた部屋だけど、そこは最後の砦だからと見せてはもらえなかった。一体何があるのかいつかは見たいものね。
で、同棲はしているものの部屋は別々。寂しいけど鼻血を出して無理です!と言われたらなんか可哀想で。まあ、食事とかは一緒だし。
ちなみに結婚式の翌日から用意する間もなく始まった同棲なわけだけど一週間屋敷から出れてない。ほしいものもなんでも用意されるし、不自由はないのだけど……庭にすら出してもらえないとは。
「ミリーナ、今日は少し話があります」
そんな中普段なら仕事と顔を出せない時間帯に旦那様から訪ねてこられた昼間。特にすることもないので案内された部屋に入る。
こういうのは本来使用人の役目だけど旦那様自身が私の管理をしたいようでこの屋敷では呼ばない限り現れることはない。呼ぶと天井から壁から床から色んなところから現れて面白い使用人たちだ。
ついでにお風呂はひとり。令嬢じゃありえないようだけど転生前のことを考えると寧ろありがたかった。もちろん理由は旦那様以外には女性であろうと私の肌を見せたくないと。
照れちゃいますよね!だったら一緒に入ります?って誘ったら顔を真っ赤にして倒れてしまって……。
まあそんなだから初夜は何もしてない。実は急な結婚式とはいえ、それなりに覚悟していたのだけど。
「ミリーナ?」
「あ、ごめんなさい」
つい思考してしまい何も聞いてなかった。この癖直せる気がしない。旦那様は仕方ないなという表情で叱りはしないけど。
「また考え事ですか?」
「旦那様はいつ私とまぐわってくれるのかと」
「んんっ!いや、それは、その」
「ふふ、冗談です」
まあ旦那様の立場故、何かしら他にも理由はありそうよね。反応から私を抱きたくないわけではなさそうだし。
「そ、その話はともかく……今日は紹介したいものが」
「紹介?」
思わず驚きの声をあげてしまう。だって旦那様から人が紹介されるなんて……私が使用人を呼ぶのも実は嫉妬してしまうお方だと使用人からこっそり聞いたこともあるのだから。
もちろん、嫉妬深い一面を隠す旦那様も素敵ですけど。
1
お気に入りに追加
2,005
あなたにおすすめの小説

婚約者に毒を飲まされた私から【毒を分解しました】と聞こえてきました。え?
こん
恋愛
成人パーティーに参加した私は言われのない罪で婚約者に問い詰められ、遂には毒殺をしようとしたと疑われる。
「あくまでシラを切るつもりだな。だが、これもお前がこれを飲めばわかる話だ。これを飲め!」
そう言って婚約者は毒の入ったグラスを渡す。渡された私は躊躇なくグラスを一気に煽る。味は普通だ。しかし、飲んでから30秒経ったあたりで苦しくなり初め、もう無理かも知れないと思った時だった。
【毒を検知しました】
「え?」
私から感情のない声がし、しまいには毒を分解してしまった。私が驚いている所に友達の魔法使いが駆けつける。
※なろう様で掲載した作品を少し変えたものです

乙女ゲームの断罪イベントが終わった世界で転生したモブは何を思う
ひなクラゲ
ファンタジー
ここは乙女ゲームの世界
悪役令嬢の断罪イベントも終わり、無事にエンディングを迎えたのだろう…
主人公と王子の幸せそうな笑顔で…
でも転生者であるモブは思う
きっとこのまま幸福なまま終わる筈がないと…

悪役令嬢に転生したら手遅れだったけど悪くない
おこめ
恋愛
アイリーン・バルケスは断罪の場で記憶を取り戻した。
どうせならもっと早く思い出せたら良かったのに!
あれ、でも意外と悪くないかも!
断罪され婚約破棄された令嬢のその後の日常。
※うりぼう名義の「悪役令嬢婚約破棄諸々」に掲載していたものと同じものです。

ヤンデレお兄様に殺されたくないので、ブラコンやめます!(長編版)
夕立悠理
恋愛
──だって、好きでいてもしかたないもの。
ヴァイオレットは、思い出した。ここは、ロマンス小説の世界で、ヴァイオレットは義兄の恋人をいじめたあげくにヤンデレな義兄に殺される悪役令嬢だと。
って、むりむりむり。死ぬとかむりですから!
せっかく転生したんだし、魔法とか気ままに楽しみたいよね。ということで、ずっと好きだった恋心は封印し、ブラコンをやめることに。
新たな恋のお相手は、公爵令嬢なんだし、王子様とかどうかなー!?なんてうきうきわくわくしていると。
なんだかお兄様の様子がおかしい……?
※小説になろうさまでも掲載しています
※以前連載していたやつの長編版です

もう死んでしまった私へ
ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。
幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか?
今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!!
ゆるゆる設定です。

人生の全てを捨てた王太子妃
八つ刻
恋愛
突然王太子妃になれと告げられてから三年あまりが過ぎた。
傍目からは“幸せな王太子妃”に見える私。
だけど本当は・・・
受け入れているけど、受け入れられない王太子妃と彼女を取り巻く人々の話。
※※※幸せな話とは言い難いです※※※
タグをよく見て読んでください。ハッピーエンドが好みの方(一方通行の愛が駄目な方も)はブラウザバックをお勧めします。
※本編六話+番外編六話の全十二話。
※番外編の王太子視点はヤンデレ注意報が発令されています。

記憶を失くした代わりに攻略対象の婚約者だったことを思い出しました
冬野月子
恋愛
ある日目覚めると記憶をなくしていた伯爵令嬢のアレクシア。
家族の事も思い出せず、けれどアレクシアではない別の人物らしき記憶がうっすらと残っている。
過保護な弟と仲が悪かったはずの婚約者に大事にされながら、やがて戻った学園である少女と出会い、ここが前世で遊んでいた「乙女ゲーム」の世界だと思い出し、自分は攻略対象の婚約者でありながらゲームにはほとんど出てこないモブだと知る。
関係のないはずのゲームとの関わり、そして自身への疑問。
記憶と共に隠された真実とは———
※小説家になろうでも投稿しています。

勝手にしなさいよ
棗
恋愛
どうせ将来、婚約破棄されると分かりきってる相手と婚約するなんて真っ平ごめんです!でも、相手は王族なので公爵家から破棄は出来ないのです。なら、徹底的に避けるのみ。と思っていた悪役令嬢予定のヴァイオレットだが……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる