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2章元婚約者と旦那様
夢を見て忘れる
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なんか変な夢を見た。私ではないミリーナが叫んでる夢。内容までは覚えていないけど、恨めしげに私を見てこれが悪役令嬢の怖さか……!なんて呑気に考えて……。
「変な夢だなぁ」
それもこれも今は私自身がミリーナになっているせいだろうか?それとも婚約破棄されながら何故かつい先日王子様から招待を受けたせいでミリーナに嫉妬でもされたのかもしれない。
なんでお前がって。いや、私も今はミリーナなんですけどね?自分に嫉妬するってどうなんだろう?中身が違えば別人?
いや、でも別人だったらいくら今のミリーナが私でも旦那様に捨てられたりする?それは嫌だな……せっかくまた会えたのに。
「………?また………?」
なんだろうか?不思議とそう思えた自分がいた。旦那様と今の私が会ったのはある意味で婚約破棄された日が初対面であるはずなのに。いくら旦那様に惹かれてきているからって変よね?
「愛しきミリーナ!」
「ひぁっもうお父様!急に入ってこないで!」
「す、すまない。だが、ノックをしても返事がなかったんでな。心配になったんだ」
「あ、そうなんですか?それはすみません」
「い、いや、ミリーナが謝る必要はない。娘と言えど年頃の女性の部屋に突然入った私が悪いのだ」
日が経つごとに遠慮もなくなりつつあるお父様は随分と私を可愛がってくれているように思う。ミリーナの記憶では冷めた関係に近かったがやはり父なのか何か違いを感じているんだろうか?
これぞとばかりに本当はミリーナに構いたかったとか………。でも娘と別人だと思えばこうはならないし、あの日あったみたいに泣きじゃくることもなかっただろう。
今一つお父様の行動は読めない。でも昔は仲がよかったとあれから聞いたけどその記憶はないんだよね。お父様は残念がっていたけど小さいときの記憶だからミリーナも忘れているのかもしれない。
「お父様がそう言うなら……それよりも突然どうしたんですか?」
また思考に囚われる前にと父に話を振る。すぐ考え事をして人の話を聞かないのは私の悪いところと言えるだろう。8割が旦那様のことだけど。旦那様は何割ほど……。
『もちろん、10割ですよ?』
「お父様、今なんと?」
「まだ何も言ってないが」
「すみません、空耳でした」
ついに幻聴まで………愛情不足かもしれない。
お父様の愛も嬉しいのだけどミリーナの記憶のせいで受け止めきれない部分もあるんだよね。でもどっちにしても親と旦那様の愛は愛違いか。早く旦那様に会いたいな。
「変な夢だなぁ」
それもこれも今は私自身がミリーナになっているせいだろうか?それとも婚約破棄されながら何故かつい先日王子様から招待を受けたせいでミリーナに嫉妬でもされたのかもしれない。
なんでお前がって。いや、私も今はミリーナなんですけどね?自分に嫉妬するってどうなんだろう?中身が違えば別人?
いや、でも別人だったらいくら今のミリーナが私でも旦那様に捨てられたりする?それは嫌だな……せっかくまた会えたのに。
「………?また………?」
なんだろうか?不思議とそう思えた自分がいた。旦那様と今の私が会ったのはある意味で婚約破棄された日が初対面であるはずなのに。いくら旦那様に惹かれてきているからって変よね?
「愛しきミリーナ!」
「ひぁっもうお父様!急に入ってこないで!」
「す、すまない。だが、ノックをしても返事がなかったんでな。心配になったんだ」
「あ、そうなんですか?それはすみません」
「い、いや、ミリーナが謝る必要はない。娘と言えど年頃の女性の部屋に突然入った私が悪いのだ」
日が経つごとに遠慮もなくなりつつあるお父様は随分と私を可愛がってくれているように思う。ミリーナの記憶では冷めた関係に近かったがやはり父なのか何か違いを感じているんだろうか?
これぞとばかりに本当はミリーナに構いたかったとか………。でも娘と別人だと思えばこうはならないし、あの日あったみたいに泣きじゃくることもなかっただろう。
今一つお父様の行動は読めない。でも昔は仲がよかったとあれから聞いたけどその記憶はないんだよね。お父様は残念がっていたけど小さいときの記憶だからミリーナも忘れているのかもしれない。
「お父様がそう言うなら……それよりも突然どうしたんですか?」
また思考に囚われる前にと父に話を振る。すぐ考え事をして人の話を聞かないのは私の悪いところと言えるだろう。8割が旦那様のことだけど。旦那様は何割ほど……。
『もちろん、10割ですよ?』
「お父様、今なんと?」
「まだ何も言ってないが」
「すみません、空耳でした」
ついに幻聴まで………愛情不足かもしれない。
お父様の愛も嬉しいのだけどミリーナの記憶のせいで受け止めきれない部分もあるんだよね。でもどっちにしても親と旦那様の愛は愛違いか。早く旦那様に会いたいな。
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