上 下
25 / 40

第25話極秘任務遂行

しおりを挟む

次の日。


いつも通り僕達はギルドへ向かう。


「ちょっと今私についてきてもらっていいですか?」


一体何の話をされるのか全くわからなかったが受付の女の人の口調が真剣だったのでとりあえず着いていくことにした。


その連れてこられた場所は前に一度だけ来たことがある人気ひとけのない場所だった。


「この前は嘘の情報を教えてしまい申し訳ありませんでした!」


そう言いながら頭を下げる。


この場所に連れてこられた時点でその話をされることは分かっていたが。



「それで極秘任務のお願いなのですが、 今度はちゃんと何度も確認を取ったので間違いはないと思います」


「その町で麻薬が流行ったおおよその原因とかってわかってるんですか?」


ナギがそう尋ねる。


「私達が今わかっているのはその街でいきなりその麻薬が流行り始めたということぐらいで」


「すいません毎回曖昧な答え方しかできなくて」


「いえいえそれを調べるために私達がその場所に行くんで気にしなくて大丈夫ですよ」


「本当だったらこのお話をギルド長から話してもらった方がいいのですがまだ他の場所に麻薬の調査に出ていて」


「そうですかやっぱり被害が別の村に広がってるんですかね?」


「おそらくそうだと思います」


「それで今回行く場所はどこなんですか?」


横にいるモモさんが尋ねる。


「ここからそんなには遠くないと思います」


「これがその村までの地図です」


そう言いながらナギにその地図を渡す。


「大変だとは思いますが村を守るためにどうかお願いします」


「念のための確認なんですが極秘任務のクエスト内容はその麻薬についての原因を探ることと、 余裕があったらその麻薬自体を回収してくればいいんですよね」


「はい麻薬を回収してきてくれればこちらでもその麻薬についての研究ができるので何か分かると思います」


「あと十分分かっているとは思いますがこの任務は極秘任務なのでくれぐれも他の人達には内密に」


「はい十分気をつけます」


「それでは改めて今回の極秘任務の操作お願いします」


頭を深々と下げてそういった。


僕達3人はそのギルドを出てもらった地図を時々見ながら目的の場所へと足を進めていく。


「それにしても麻薬が広まったのって一体何が原因なんでしょうね?」


「私にも分からないけど目的地の場所に行けば多少なりとも何か分かるんじゃない」


この前調査に行っていた時も似たような会話をしてたような気がするなあと思いながら3人で足を進める。


「ギルドの女の人は 意外と近いですよって言ってましたけどそれなりに距離あるんですね」


モモさんがそんなことを口にする。


それからもうしばらく歩いていると目の前にいくつかの建物が見えてきた。




「あそこにある建物が この地図に書いてある場所なんじゃないですか?」


建物が並んでいる方を指差しながらそう言った。


「そうねとにかく言ってみるだけ行ってみましょうか」


少し歩くスピードを早めてその村の方へと向かう。


「お前達どこから来たんだ」


見るからにガタイのいい男3人組がいきなりそう声をかけてくる。


「近くの村からやってきました」


ナギがそう答えてその場から立ち去ろうとする。


「おっとこの村に俺達の許可なしで入っていいと思ってるのか?」


「はーなんで逆にこの村に入るのにあなた達の許可を取らなきゃいけないの?」


若干ため息をつきながら面倒くさそうにそう言葉を返す。 


『まずいこのままじゃナギが暴れそうな気がする!』


『大丈夫よ私だって子供じゃないんだしそんなすぐ暴れたりはしないわ』


『そうだといいんだけど』


『まあでもどんな最悪の事態になったとしてもヘタに街の中で高火力の魔法を売ったりはしないだろう』


『当たり前でしょさすがにどんな状況になったとしてもこんな場所で大魔法は使わないわよ』


「それはなあ俺達がこの村を支配しているものだからだ」


その男達3人は自信満々に言った。


「あっそう、じゃあこれから私たちは用事があるからさようなら」


その男達3人とは対照的に冷静に言葉を返す。


「女のくせになめてんじゃねーぞ!」


1人の男がそう言ってポケットからナイフを取り出してナギに襲いかかる。


「やっぱりおとなしく見逃してくれないのね」


そう言いながら後ろの方にゆっくりと体を向けそのナイフの攻撃を余裕の表情で避ける。


「ナギさん 最初っから襲ってくるのがわかってるんだったらなんでわざわざ煽るようなこと言ったんですか?」


「そっちの方が早く終わるかなと思って」


「敵に襲われてるのにクチャべってんじゃないよ!」


そう言いながらもう一人の男もナイフを手に持ちナギに向かって襲い掛かってくる。


『大丈夫2人とも僕も何か手伝った方がいい?』


「大丈夫ですよこんな男3人わざわざ勇者様の手を煩わせるまでもなく私1人で十分です」


「ええわざわざクロリスの手を借りるまでもなくこんな奴等私1人で瞬殺よ」


「お前らさっきから誰に向かって喋ってるんだ」


「なんでもない早くあなた達を倒して情報集めないとなと思っただけ」


顔に余裕の笑みを浮かべてそう言葉を返す。


「どこまでも俺達をなめくさりやがって!」


今度は3人全員でナイフを構えなおして襲いかかってきた。


2人はいきなりのその攻撃に 一切あわてた様子を見せることなく、丁寧に攻撃を避けていく。


「私にはそんな攻撃当たらないわよ」


ナギがそういったと同時にその相手をしている男のみぞおちに向かって勢いよく膝蹴りを食らわせる。


「うううー」


唸り声のようなものを上げながら地面に倒れる。


「どうする今私達と戦うことをやめてくれたら、あなた達2人のことは見逃してあげるけど?」


「そういうわけにはいかねえんだよ!」


そう言いながら僕達に再び攻撃をしてくる。


「はぁ、あなた達の攻撃ってワンパターンなのよ」


ナギはため息を吐きながらそう言ってその男2人が持っているナイフを勢いよく足で蹴り上げる。


「なななんなんだこの女は強すぎる!」



男2人は声を震わせながらそう言った。


「どうするこんなに力の差があってもまだやる!」


ナギが顔に奇妙なほどの満面の笑みを浮かべながら一歩男達に近づいてそういった。


「いえ俺達の負けです降参しますからもう勘弁してください」


ナギの無言の圧力に圧倒されたのかそう言いながら土下座をする。


「だったらもう私達の事を襲ってこないでくれるかな?」


自分の顔、男の人達の真ん前まで近づけて圧をかけながらそう確認の言葉を口にする。



「ひーはいもちろんです!」


「それじゃあ俺達をこれで 本当にすいませんでした」


ナギに 謝りながらその場から立ち去って言った。


「私が出るまでもなかったですね」


「だから言ったでしょあんなやつら私一人で十分だって」


「それにしてもナギさん一切魔法を使わずに倒すなんてすごいですね」


「魔法使いたからって魔法だけで戦うわけじゃないのよ」


「実際ああいう風にあんまり敵との距離がない場合は下手に魔法使より拳と歌詞を使った方が早く倒せる」


「まぁモンスターは別だけどね」


「それじゃあ早速情報収集に行きましょうか」


面白かった。

続きが気になる。

と思っていただけたかたはお気に入り登録よろしくお願いします。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

世界最強の勇者は伯爵家の三男に転生し、落ちこぼれと疎まれるが、無自覚に無双する

平山和人
ファンタジー
世界最強の勇者と称えられる勇者アベルは、新たな人生を歩むべく今の人生を捨て、伯爵家の三男に転生する。 しかしアベルは忌み子と疎まれており、優秀な双子の兄たちと比べられ、学校や屋敷の人たちからは落ちこぼれと蔑まれる散々な日々を送っていた。 だが、彼らは知らなかったアベルが最強の勇者であり、自分たちとは遥かにレベルが違うから真の実力がわからないことに。 そんなことも知らずにアベルは自覚なく最強の力を振るい、世界中を驚かせるのであった。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

【改稿版】休憩スキルで異世界無双!チートを得た俺は異世界で無双し、王女と魔女を嫁にする。

ゆう
ファンタジー
剣と魔法の異世界に転生したクリス・レガード。 剣聖を輩出したことのあるレガード家において剣術スキルは必要不可欠だが12歳の儀式で手に入れたスキルは【休憩】だった。 しかしこのスキル、想像していた以上にチートだ。 休憩を使いスキルを強化、更に新しいスキルを獲得できてしまう… そして強敵と相対する中、クリスは伝説のスキルである覇王を取得する。 ルミナス初代国王が有したスキルである覇王。 その覇王発現は王国の長い歴史の中で悲願だった。 それ以降、クリスを取り巻く環境は目まぐるしく変化していく…… ※アルファポリスに投稿した作品の改稿版です。 ホットランキング最高位2位でした。 カクヨムにも別シナリオで掲載。

大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです

飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。 だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。 勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し! そんなお話です。

無能扱いされ会社を辞めさせられ、モフモフがさみしさで命の危機に陥るが懸命なナデナデ配信によりバズる~色々あって心と音速の壁を突破するまで~

ぐうのすけ
ファンタジー
大岩翔(オオイワ カケル・20才)は部長の悪知恵により会社を辞めて家に帰った。 玄関を開けるとモフモフ用座布団の上にペットが座って待っているのだが様子がおかしい。 「きゅう、痩せたか?それに元気もない」 ペットをさみしくさせていたと反省したカケルはペットを頭に乗せて大穴(ダンジョン)へと走った。 だが、大穴に向かう途中で小麦粉の大袋を担いだJKとぶつかりそうになる。 「パンを咥えて遅刻遅刻~ではなく原材料を担ぐJKだと!」 この奇妙な出会いによりカケルはヒロイン達と心を通わせ、心に抱えた闇を超え、心と音速の壁を突破する。

最弱テイマーの成り上がり~役立たずテイマーは実は神獣を従える【神獣使い】でした。今更戻ってこいと言われてももう遅い~

平山和人
ファンタジー
Sランクパーティーに所属するテイマーのカイトは使えない役立たずだからと追放される。 さらにパーティーの汚点として高難易度ダンジョンに転移され、魔物にカイトを始末させようとする。 魔物に襲われ絶体絶命のピンチをむかえたカイトは、秘められた【神獣使い】の力を覚醒させる。 神に匹敵する力を持つ神獣と契約することでスキルをゲット。さらにフェンリルと契約し、最強となる。 その一方で、パーティーメンバーたちは、カイトを追放したことで没落の道を歩むことになるのであった。

弓使いの成り上がり~「弓なんて役に立たない」と追放された弓使いは実は最強の狙撃手でした~

平山和人
ファンタジー
弓使いのカイトはSランクパーティー【黄金の獅子王】から、弓使いなんて役立たずと追放される。 しかし、彼らは気づいてなかった。カイトの狙撃がパーティーの危機をいくつも救った来たことに、カイトの狙撃が世界最強レベルだということに。 パーティーを追放されたカイトは自らも自覚していない狙撃で魔物を倒し、美少女から惚れられ、やがて最強の狙撃手として世界中に名を轟かせていくことになる。 一方、カイトを失った【黄金の獅子王】は没落の道を歩むことになるのであった。

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

処理中です...