追放勇者のやり直し魔王に呪いをかけられ転生したがしかし幼馴染に育児をしてもらわないと『周知ポイント』がたまらないなんて【鬼畜】すぎる!?

カイト

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第10話 ボス部屋

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さっきモンスターが近づいてきた道の方をあるく。

「それにしてもクロリスが持ってる勇者の紋章の力すごいわね」

「私がさっき放った爆発の魔法からも逃げるなんて」

『あの時はかなりギリギリだったけどね』

『勇者の紋章の力を使えるようになったからっていうのはあると思うけどステータスの数値が上がってるって言うのもあると思う』

「そうかステータスの数値私の2倍になってたもんね」

『あとこれは個人的な感覚だから確証はないけどまだ勇者の加護の力をちゃんと扱いきれていないような気がするんだ』


『実際あの森の中で初めて勇者の紋章の力を使った時の方が勇者の紋章が強く光ってたし、その時の方がもっと強い力を使えてたような気がする?』

これは本当に個人的な感覚なのであっているかどうかわからない。

「でもまだ勇者の加護の力に目覚めてまもないんだし、だんだん扱えるようになってくるんじゃない?」

『それもそうだね』

そんな話をしながら足を進めていると再び目の前にたくさんのスライムがあらわれた。


スライムがナギに向かって変な液体のようなものを飛ばしてくる。


「2度も同じ技を食らうはずないでしょ」

そう言って自分の目の前に炎の壁を作りその液体の攻撃を防いだ。

お互いに今日ダンジョンの中でスライムと戦うのは2回目なのでさっきよりも素早くスライムを倒すことはできている。

『さっきよりも数が多い』

「でもこのぐらいの数だったら私たち2人でなんとかなるでしょう」

余裕といった感じでそう言葉を返してくる。

僕はなるべく依頼しないように気をつけながらスライムを一体一体確実に倒していく。

さっきよりスライムを倒すことに慣れてきているのは確かなのだが、数が多くて無視して先に進むことができない。

『どうにかしてこのスライムを効率よく倒す方法はないかな?』

しばらく考えて頭の中に一つの考えがよぎった。

『そうだ!』

「何か良い方法でも思いついたのクロリス?」

『うんナギ僕が囮をやるからスライムが一箇所に集まったところで炎の魔法で攻撃をして』

「わかった」

それから僕はなるべく多くのスライムの視界に入るように動いて攻撃を避けつつ動き回った。

『よしあともうちょっと!』

『今だナギ!』

僕のその声と同時にナギが魔法を放つ。

「ファイヤーボール!」

すると僕の計算どおり一箇所に集めたスライムは一気に燃えた。

「うまくいったわね」

思っていたよりも早くスライムの群れとの戦いを終えることができ、再びボス部屋に向かって足を進める。

『結構長い距離歩いてるけど ボス部屋見えてこないね』


「この道の先にボス部屋が本当にあるかどうか分かんないしね」

そんな話をしながら歩いていると目の前にボス目が見えた。

「これがボス部屋の扉よね」

僕にそう確認の言葉を投げかけてくる。

『そうだね』

頷いてそう言葉を返す。

ナギにゆっくりと慎重にそのボス部屋の扉を開いてもらう。


するとそのボス部屋の中には180CMぐらいの人型の大型モンスターがいた。

ナギは武器を構えてそのモンスターの様子を見る。

そのモンスターは一歩一歩ゆっくりと近づいてくる。

一瞬動きが遅いからこのまま一気に攻撃を畳み掛けて倒せるんじゃないかと思ったが。

その次の瞬間!

少し大きめの炎の玉のようなものを僕たちに向かって飛ばしてきた。

その炎の玉は僕達2人には当たらなかったが地面に触れた瞬間ものすごい威力で爆発した。

爆風で僕達2人は遠くに吹っ飛ばされ壁に激突した。

ものすごい爆風と立ち上る黒い煙のせいで周りがどうなっているのかが確認できない。

『ナギ大丈夫ナギ!』

辺りを見渡しながそう名前を呼ぶ。

「ここにいる」

ナギの言葉が返ってきた。

黒い煙がある程度なくなったところでさっきモンスターが放ってきた攻撃が着弾ちゃくだんしたところにふと目を向けてみると、 その地面がえぐれていた。

『あのさっきの攻撃は確かに火力は高いけどある程度距離を取ってればくらはなそうだね』

「ええそうね今の爆発である程度の爆発範囲は把握できたし」

そう言いながら魔法の杖を構え直す。

すると今までゆっくり僕達との距離を詰めて着ていたモンスターがいきなり歩くスピードを上げて距離を詰めてくる。

いきなりでびっくりはしたが何とかその攻撃を避けることができた。

『モンスターの攻撃は早くなったけど冷静に対処すれば目で追えないスピードじゃない!』

まだ敵のモンスターが何か技を隠し持っているかもしれないのである程度の距離を取り遠くから観察する。

『こうやってモンスターから逃げてるだけではラチがあかないしなぁ』

敵のモンスターの攻撃を避けながらそんなことを考えていると頭の中に一つの考えがよぎった。

『そうだ!一か八か賭けになっちゃうけどやってみるしかないか』

僕はナギに作戦の説明をした。

『でもそんな簡単に上手くいくとは思わないんだけど?』

『僕も初めて試すことだから分からないけど、とにかくやってみるしかないよ』


『わかったやってみましょう』

僕達はしばらくモンスターとの距離をとって、攻撃してくるタイミングを見計らった。

するとそのモンスターがまたあの火の玉を飛ばしてくるのかと思ったが今度は火の玉ではなく光の大きな玉だった。

しかも今度はその大きな玉を僕達に向かって飛ばしてくるのではなく、 地面にその攻撃を放った。


するとその次の瞬間。

地面から電流のようなものが流れてきて体が痺れて動けなくなった。

ナギも体が痺れているようで体のバランスを崩す。

だがすぐに魔法の杖を自分の方に向けるとナギが何事もなかったかのように立ち上がる。

「大丈夫クロリス!」

『うんありがとうナギ』

立ち上がったと同時にモンスターがさっき打ってきた火の玉を今度は連続で僕達に向かって打ってくる。

ドドドドンというものすごい爆発音が周りに響き渡る。

『さすがにSランクモンスターは普通のモンスターと違ってそう簡単には近づけさせてくれないか』

『だけどこっちの方がこちらとしては都合がいい』

僕達2人はその黒い煙に紛れてモンスターとの距離を一気に詰める。

僕が左側から攻撃をしてナギが右側から攻撃をする。

僕達はモンスターに向かって畳み掛けるように攻撃をした。


さすがにモンスターも長距離攻撃ではダメだと思ったようでこぶしに目一杯の力を入れて僕を殴ろうとしてくる。

その攻撃を余裕の表情で避けてモンスターがその間に距離を取ろうとしたが一瞬の判断で再び距離を詰めた。

『このモンスターは長距離攻撃だと結構技を持ってるみたいだけど物理攻撃だとそんなに今のところ仕掛けてこようとしないなぁ』

『とはいえそれも僕を油断させるためかもしれないから気を抜くわけにはいかないけど』

そのモンスターの攻撃を避けつつ畳み掛けるように攻撃をしていると、そのモンスターが体勢を崩した。

『このモンスターの体が硬いから分かりにくいけど確実にダメージが通ってるみたいだな』

『これなら確実に倒すことができる!』

モンスターに隙を与えないようにしながら攻撃を続ける。


面白かった。

続きが気になる。

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