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翌日はゆっくり起きて
ホテルでの朝食はやめて
広場まで歩き、
オープンカフェで
チェロスとカプチーノで朝食を済ませ
孝志にバルセロナには居ないとメールを書いた。
ピコンとスマホが鳴り、すぐさま孝志から
「どこにいるの?」
と返信があったが、そのまま無視した。。。
とにかく考える時間が欲しかったのだ。
広場からホテルへ戻る為歩いていると
後ろから誰かにドスンとぶつかられ
持っていたショルダーバッグを引っ張っられた
驚いてグッと掴んだが
もの凄い力で引ったくられ
前につんのめって転んだ拍子に
美咲は意識を失った。。。
目が覚めたのは天井が白く
どこかの病院のようだ
「目が覚めましたね」
ミカエルの声が病室に響く
「私。。。どうして」
「ジプシーにバッグを引ったくられた拍子に転倒して、気を失ったのです。
骨折はしていませんが左の足首を捻挫しています。」
スペインに来てからジプシーには十分注意していたはずなのに。。。
「ご迷惑をおかけしました。。。」
美咲は横臥したままミカエルに謝った
「それから。。。美咲さん。。。妊娠しているそうですね」
美咲は黙りこんだ
「ご主人に連絡をして迎えに来てもらいましょう」
美咲は黙ったままだ。。。
幸い、ショルダーバッグには小銭入れとスマホとハンカチぐらいしか入ってなく
パスポートと滞在費はホテルの部屋の
セーフティボックスに入れてあったが
スマホを盗られたのは痛かった
「もう少しグラナダに居たいの」
美咲は呟いた
フーーと息を吐いてミカエルが仕方ないなという顔をして
「私の家に来ますか?」
と、美咲に提案した
えっ!という顔をして美咲がミカエルを見る
ミカエルは深く頷いた
ベッドの側のパイプ椅子に座りながら
ミカエルが自身の話をしてくれた
若い頃に一度は結婚をしマドリードで
旅行会社に勤めていた
観光客のアテンドで留守がちな間に妻に男ができ、ある日帰宅すると誰も居なかった。子供もなく妻は寂しかったのだろう
離婚し、しばらくは一人で暮らしていたが、母の介護の為グラナダに戻ってきた。
その母も半年ほど前に他界し、今はまた一人暮らしをしているとのことだ
「部屋は余っているし、妊婦には手は出さないよ」
と、軽くウィンクしてみせた。
ホテルでの朝食はやめて
広場まで歩き、
オープンカフェで
チェロスとカプチーノで朝食を済ませ
孝志にバルセロナには居ないとメールを書いた。
ピコンとスマホが鳴り、すぐさま孝志から
「どこにいるの?」
と返信があったが、そのまま無視した。。。
とにかく考える時間が欲しかったのだ。
広場からホテルへ戻る為歩いていると
後ろから誰かにドスンとぶつかられ
持っていたショルダーバッグを引っ張っられた
驚いてグッと掴んだが
もの凄い力で引ったくられ
前につんのめって転んだ拍子に
美咲は意識を失った。。。
目が覚めたのは天井が白く
どこかの病院のようだ
「目が覚めましたね」
ミカエルの声が病室に響く
「私。。。どうして」
「ジプシーにバッグを引ったくられた拍子に転倒して、気を失ったのです。
骨折はしていませんが左の足首を捻挫しています。」
スペインに来てからジプシーには十分注意していたはずなのに。。。
「ご迷惑をおかけしました。。。」
美咲は横臥したままミカエルに謝った
「それから。。。美咲さん。。。妊娠しているそうですね」
美咲は黙りこんだ
「ご主人に連絡をして迎えに来てもらいましょう」
美咲は黙ったままだ。。。
幸い、ショルダーバッグには小銭入れとスマホとハンカチぐらいしか入ってなく
パスポートと滞在費はホテルの部屋の
セーフティボックスに入れてあったが
スマホを盗られたのは痛かった
「もう少しグラナダに居たいの」
美咲は呟いた
フーーと息を吐いてミカエルが仕方ないなという顔をして
「私の家に来ますか?」
と、美咲に提案した
えっ!という顔をして美咲がミカエルを見る
ミカエルは深く頷いた
ベッドの側のパイプ椅子に座りながら
ミカエルが自身の話をしてくれた
若い頃に一度は結婚をしマドリードで
旅行会社に勤めていた
観光客のアテンドで留守がちな間に妻に男ができ、ある日帰宅すると誰も居なかった。子供もなく妻は寂しかったのだろう
離婚し、しばらくは一人で暮らしていたが、母の介護の為グラナダに戻ってきた。
その母も半年ほど前に他界し、今はまた一人暮らしをしているとのことだ
「部屋は余っているし、妊婦には手は出さないよ」
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