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第11章 待っていられなかった私と人気俳優の彼
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「美輪っ!」
到着ロビーに出ると、懐かしい友人たちの顔。小走りに彼女たちの元へ急いだ。
ラスベガスで三人で過ごす時間は本当にあっという間で、一泊だけしてから、その後、ロスの友人の家に泊まりに行った。彼女の家には、パートナーの男性がいた。
アメリカの旅行代理店で働く彼を追って、アメリカに来た彼女は、本当に幸せそうで、見ていた私も幸せな気分にしてもらった。
――私も、早く遼ちゃんに会いたい。
つくづく、そう思った。
この時期は、ロスの街中はクリスマスのイルミネーションがすごいことになっていて、日本でもやっている家はあるにはあるけど、その規模じゃない。車に乗せてもらって、名物になっている家などを見て回った。
あんまり綺麗だから、友人に私の写真を撮ってもらった。そして、記念にと彼女と彼女のパートナーも一緒に。
――私の隣に遼ちゃんがいてくれたらいいのに。
仲の良さそうな二人を見ると、すごく切なくなった。
イルミネーションを見終わってから、彼女たちの家でのんびり過ごす。明日は、朝早くにニューヨークに向かう予定。
まだ、遼ちゃんには伝えていない。
友人に人とパートナーの彼の楽しそうな話を聞きながら、今日撮った画像をL〇NEで送るために、画像を選んだ。話をしながらだったけど、友人たちと一緒に撮ったのが一番キレイだったので、その画像を送った。
日本にいるままのノリで送ってしまったけど、ニューヨークとの時差は三時間程度。もしかしたら、まだ起きてる?
送ってすぐに、遼ちゃんから返事が来た。
『こいつ誰』
……へ?
いきなりそれ?
送った画像を見てみると、ロスの友人とパートナー、そして私の三人が映ってる。
『友人のパートナー』
『てか、今、どこ』
……どうしよう。
遼ちゃんが、怒ってる気がする。
『友人の家』
嘘はついてない。
『それ、どこ』
あー、正直に言わないとダメなパターン。
『ロス』
……既読はついてるのに、返事が来ない。
は、反応してほしい。
遼ちゃんは、読むくせに反応しないってパターンが多くて、心臓に悪い。無言の時間に我慢ができなかったのは私の方。
『明日、ニューヨークで一泊。それから帰る』
既読
『何時』
『こっちを朝の六時頃に出るから夕方の五時くらいには着くと思う。』
『迎えに行く』
『うん』
一年ぶりの遼ちゃん。
友人たちに、不思議そうな顔をされたけれど、私のニヤニヤは止まらない。彼女たちの話も楽しかったけれど、明日になれば遼ちゃんに会えると思うと、興奮して眠れなかった。
ようやく、うつらうつらしてきたとき、もう出かける準備をしなければならなかった。
「今日はニューヨークだね。何か予定あるの?」
ニコニコしながらパートナーの彼が聞いてきた。
「えーと、人と会う約束が」
「何、彼氏?」
笑顔のまま、こっそり聞かれると、素直に頷いてしまう。
「そっか。楽しんできてね」
親指をたてて、ウィンクをされると、恥ずかしくなる。
エヘヘ、とだけ笑って、荷物を持って家を出た。
到着ロビーに出ると、懐かしい友人たちの顔。小走りに彼女たちの元へ急いだ。
ラスベガスで三人で過ごす時間は本当にあっという間で、一泊だけしてから、その後、ロスの友人の家に泊まりに行った。彼女の家には、パートナーの男性がいた。
アメリカの旅行代理店で働く彼を追って、アメリカに来た彼女は、本当に幸せそうで、見ていた私も幸せな気分にしてもらった。
――私も、早く遼ちゃんに会いたい。
つくづく、そう思った。
この時期は、ロスの街中はクリスマスのイルミネーションがすごいことになっていて、日本でもやっている家はあるにはあるけど、その規模じゃない。車に乗せてもらって、名物になっている家などを見て回った。
あんまり綺麗だから、友人に私の写真を撮ってもらった。そして、記念にと彼女と彼女のパートナーも一緒に。
――私の隣に遼ちゃんがいてくれたらいいのに。
仲の良さそうな二人を見ると、すごく切なくなった。
イルミネーションを見終わってから、彼女たちの家でのんびり過ごす。明日は、朝早くにニューヨークに向かう予定。
まだ、遼ちゃんには伝えていない。
友人に人とパートナーの彼の楽しそうな話を聞きながら、今日撮った画像をL〇NEで送るために、画像を選んだ。話をしながらだったけど、友人たちと一緒に撮ったのが一番キレイだったので、その画像を送った。
日本にいるままのノリで送ってしまったけど、ニューヨークとの時差は三時間程度。もしかしたら、まだ起きてる?
送ってすぐに、遼ちゃんから返事が来た。
『こいつ誰』
……へ?
いきなりそれ?
送った画像を見てみると、ロスの友人とパートナー、そして私の三人が映ってる。
『友人のパートナー』
『てか、今、どこ』
……どうしよう。
遼ちゃんが、怒ってる気がする。
『友人の家』
嘘はついてない。
『それ、どこ』
あー、正直に言わないとダメなパターン。
『ロス』
……既読はついてるのに、返事が来ない。
は、反応してほしい。
遼ちゃんは、読むくせに反応しないってパターンが多くて、心臓に悪い。無言の時間に我慢ができなかったのは私の方。
『明日、ニューヨークで一泊。それから帰る』
既読
『何時』
『こっちを朝の六時頃に出るから夕方の五時くらいには着くと思う。』
『迎えに行く』
『うん』
一年ぶりの遼ちゃん。
友人たちに、不思議そうな顔をされたけれど、私のニヤニヤは止まらない。彼女たちの話も楽しかったけれど、明日になれば遼ちゃんに会えると思うと、興奮して眠れなかった。
ようやく、うつらうつらしてきたとき、もう出かける準備をしなければならなかった。
「今日はニューヨークだね。何か予定あるの?」
ニコニコしながらパートナーの彼が聞いてきた。
「えーと、人と会う約束が」
「何、彼氏?」
笑顔のまま、こっそり聞かれると、素直に頷いてしまう。
「そっか。楽しんできてね」
親指をたてて、ウィンクをされると、恥ずかしくなる。
エヘヘ、とだけ笑って、荷物を持って家を出た。
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