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第5章
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サカエラのおじさんは、次の日の夜には、メモの人物について調べ上げていた。
「親戚だというのは、本当みたいだねぇ」
渋い顔で語るサカエラのおじさん。
夕飯を終えると、私たちはサロンへと移動した。おじさんたちは、コーヒーを、私は、ミルクたっぷりのカフェオレを手にしている。
「正確には、この男はメリンダの従兄にあたるのかな」
私の祖父にあたる人が、元々はマイア―ル伯爵家の長男だったらしい。
しかし、祖父は跡を継がなかったらしい。今、私が平民であることでも、祖父は伯爵家から出奔でもしたのだろう。
しかし、今ではマイア―ル家が男爵に降格しているということは、曾祖父か祖父の兄弟が何かやらかしたらしい、とのこと。だからこそ、知り合いの貴族の方でも知っていたとか。
……何をやらかしたのかは、聞かないでおこう。
「このマイア―ル男爵は、降格しているのにもかかわらず、今ではそこそこの資産家になっている。どうも、領地に新たな鉱山が見つかったらしい。その割に、メリンダが両親を亡くして一人になった時には、まったく援助もしなかったけど」
サカエラのおじさんは、母の子供の頃からの知り合いのようで、母が苦労してた時期を知っている。それだからなのか、あまりいい感情がないようだ。
「しかし、なぜ今頃なのだ? メリンダが亡くなって、もう2年以上だぞ」
そしてエルドおじさんは、普段見せない、ちょっと怒った顔をしている。
「わからん……とりあえず、もう一度向こうから接触してくるのを待つか」
天井を睨みつけるサカエラのおじさん。
下手に自分から行く方が、相手の思惑がわからない以上、危険ということらしい。
「……私はむしろ、どうやって、私にたどりついたのかが気になりますけど」
だって学校生活では、できるだけ目立たないようにしてきた。
友人らしい友人もいない。特に貴族とは関わらないようにしてきた。
……今、目の前には国王陛下がいらっしゃるけど。
「……可能性としては、もともと存在は知っていたが、接触するほどではなかったか」
メモを睨み付けるエルドおじさん。
「男爵たちとは関係ない、第三者が関与しているか」
「第三者って?」
「私に関わる誰かとか」
思わずキョトンとしてしまう。
「なんで?」
「おやおや、レイは忘れたのかい? 君がイレーナに私の隠し子と誤解されたことを」
「だって、それだって、誤解は解けたでしょ?」
「ああ。でも、それは、我々身内の中でだけだよ」
エルドおじさんは、コーヒーカップをテーブルに置いて、私をジッと見る。
「親戚だというのは、本当みたいだねぇ」
渋い顔で語るサカエラのおじさん。
夕飯を終えると、私たちはサロンへと移動した。おじさんたちは、コーヒーを、私は、ミルクたっぷりのカフェオレを手にしている。
「正確には、この男はメリンダの従兄にあたるのかな」
私の祖父にあたる人が、元々はマイア―ル伯爵家の長男だったらしい。
しかし、祖父は跡を継がなかったらしい。今、私が平民であることでも、祖父は伯爵家から出奔でもしたのだろう。
しかし、今ではマイア―ル家が男爵に降格しているということは、曾祖父か祖父の兄弟が何かやらかしたらしい、とのこと。だからこそ、知り合いの貴族の方でも知っていたとか。
……何をやらかしたのかは、聞かないでおこう。
「このマイア―ル男爵は、降格しているのにもかかわらず、今ではそこそこの資産家になっている。どうも、領地に新たな鉱山が見つかったらしい。その割に、メリンダが両親を亡くして一人になった時には、まったく援助もしなかったけど」
サカエラのおじさんは、母の子供の頃からの知り合いのようで、母が苦労してた時期を知っている。それだからなのか、あまりいい感情がないようだ。
「しかし、なぜ今頃なのだ? メリンダが亡くなって、もう2年以上だぞ」
そしてエルドおじさんは、普段見せない、ちょっと怒った顔をしている。
「わからん……とりあえず、もう一度向こうから接触してくるのを待つか」
天井を睨みつけるサカエラのおじさん。
下手に自分から行く方が、相手の思惑がわからない以上、危険ということらしい。
「……私はむしろ、どうやって、私にたどりついたのかが気になりますけど」
だって学校生活では、できるだけ目立たないようにしてきた。
友人らしい友人もいない。特に貴族とは関わらないようにしてきた。
……今、目の前には国王陛下がいらっしゃるけど。
「……可能性としては、もともと存在は知っていたが、接触するほどではなかったか」
メモを睨み付けるエルドおじさん。
「男爵たちとは関係ない、第三者が関与しているか」
「第三者って?」
「私に関わる誰かとか」
思わずキョトンとしてしまう。
「なんで?」
「おやおや、レイは忘れたのかい? 君がイレーナに私の隠し子と誤解されたことを」
「だって、それだって、誤解は解けたでしょ?」
「ああ。でも、それは、我々身内の中でだけだよ」
エルドおじさんは、コーヒーカップをテーブルに置いて、私をジッと見る。
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