ピーテルに消えた雨

 とある年の冬、『レイラ』は11歳の娘と夫を残し、肺の病で亡くなった。
 レイラの母『マリーア』は娘の死後、彼女の部屋の整理をしていた時、机の引き出しから一通の手紙を見つける。

 それは連れ添った夫ではなく、夫と出会う前、彼女が過去人生で一番煌めいていた頃に愛した人『ミハイル』へ宛てたものだった。
 最期まで引き出しにしまってあったその手紙は時を経て『ミハイル』に届く。

 生涯忘れる事の出来なかったひと時の物語。

 
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