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第12章 ドワーフの国を観光しながら生きていこう
199.事なかれ主義者は何かに使えないか考える
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ドワーフの国ウェルズブラにある、小さな田舎町を探検した翌日。
朝食後にファマリーのお世話をササッと済ませて、転移陣でクーの所に転移する。
転移すると、クーは既にベッドを片付けており、椅子に座っていた。
「おはよ、クー。何か問題なかった?」
「んー? 特にないよ、お兄ちゃん」
「そっか。今から雪遊びするけど、クーも遊ぶ?」
「んー……あーしは遊びよりもおんぶしてほしいなぁ」
「別にいいけど……雪合戦する時は危ないんじゃないかなぁ」
クーが両手を広げておんぶ待ち状態だったので、クーに背中を見せてしゃがむ。
僕の首に細い手が絡みつき、背中には若干の重みを感じる。
左肩に顎を乗せた彼女は、すりすりと僕の頭に自分の頭を擦りつけてくる。
クーと話をしている間に、ジュリウスさんは一足先に馬車から下りてしまっていた。
僕の護衛としてついて来ていたラオさんとルウさんも馬車を下りてこちらを窺っている。
馬車の中には、僕とクー、そして今日のお世話係のホムラが残っていた。
ホムラはいつもと同じ体をすっぽりと覆い隠すローブを着ていて、とんがり帽子を目深に被っている。
昨日見た雪景色に負けないくらい白くてきれいな肌と対照的な黒い髪はとても長い。遊ぶ時の邪魔にならないかちょっと不安だ。
神秘的な紫色の瞳は、外の景色を見る事無く僕に向けられている。
「今日はホムホムも一緒なんだねぇ」
「はい、そうです」
「ホムラ、ほんとに付与しなくていいの? その恰好寒くない?」
「問題ありません、マスター」
「そっか……寒くなったら早めに言うんだよ?」
「かしこまりました、マスター」
ホムラのローブにも快適な温度に保つ魔法を付与しようと思っていたんだけど、魔法生物だから問題ないという事で何も弄っていない。
ホムラよりも先に降りると、馬車を止めていた建物の中だった。
エルフたちも勢揃いしていて、いつでも出発できそうな雰囲気だ。
ただ、雪で遊びたいので出発は明日にしてもらおう。
そのお詫びに魔道具化したコートをエルフたちにあげよう。
僕から渡そうと思っていたんだけど、ジュリウスさんが僕を制した。
「刺激が強すぎますので、私から渡しておきます」
「刺激?」
「お気になさらず。シズト様、雪だるまを動かすのではなかったのですか?」
「あ、そうだったね。どこに置いたっけ」
「溶けないように町の外に放置していたはずです。町の周囲は安全を確認しておりますので、遠くに行きすぎなければ自由に過ごしていただいて大丈夫ですよ」
ジュリウスと、仮面をつけたエルフたちに見送られて建物から出ると、町中なのに雪が積もっていた。夜の間に降り積もったみたいだ。
空には灰色の雲が広がっていて、今にも雪が降りそうな天気だ。
町の外に向けて雪を踏みしめて歩く。
雪だるまの場所までラオさんが案内してくれるので、後ろをついて歩く。
ただ、せっかく町の中にも雪があるのだからと、もう一つ雪だるまを作ろうと思ってせっせと雪玉を転がしながら歩く。
クーは落ちないように僕の首にしがみ付き、腰に足を絡めていた。
「お姉ちゃんも手伝ってあげる!」
「じゃあ胴体の方お願い」
昨日の雪だるま作りでコツを掴んだルウさんはどんどん大きな雪玉にしていく。
昨日よりも大きな雪だるまになるかもしれない。
町の外に出る頃には雪玉を転がし辛くなったので、ホムラと交代した。
昨日作った雪ダルマの近くに着く頃には、身の丈以上のとても大きな雪だるまが出来上がった。
ひょいっとホムラが軽々と転がしていた雪玉を持ち上げてルウさんのまん丸で大きな雪玉の上に乗っけるとデカさがよりはっきりと伝わってくる。
ラオさんたちよりも大きいんじゃないだろうか?
それを見上げていると、雪をかき分けて街道の整備をしていたドワーフが話しかけてきた。
「そのスノーゴーレムは何をする奴なんだ?」
「何を……? ただ作って遊ぶだけ、ですかね? こう、皆で作って大きさを競うとか」
「なんだ、意味ねぇやつか。てっきり魔物を蹴散らしてくれるんかと思ったが、そうじゃねぇのか」
「そういう機能はないっすね」
ただピョンピョン飛び跳ねて歩くだけなので。
ドワーフさんは理解できないといった様子で首を横に振ると除雪作業に戻っていった。
交代で馬車が通れる程度には整備をしているらしい。
ボケーッと見送っていると、無表情なホムラが歩き始めた。
「……少し、あのドワーフと話をしてきますね、マスター」
「待て待て、シズト止めろ。あのドワーフに悪気はねぇから」
よく分かんないけど、言われた通りホムラを呼び寄せて手を繋いでおく。
「この国のドワーフたちは基本的に実用的な物しか作らねぇんだよ。だからそれが使える物なのか、そうじゃねぇのかで判断しがちだ」
「あのドワーフも、これが何かに使えないか確認のために聞いただけ、って事だよね?」
「そうねー。シズトくんが作っているのを見て、何か特別な物かと思っちゃったんじゃないかしら」
「ふーん」
ホムラの手をニギニギと握りながら考える。
別に実用性とかなくてもいいかな、って思ってたけど何か役割を持たせた方が面白いか。
ピョンピョン跳ねて動くだけでも十分ビックリするけど、魔法があるこの世界じゃありふれたものなのかもしれない。
雪だるまの活用法……何かないかなぁ。
朝食後にファマリーのお世話をササッと済ませて、転移陣でクーの所に転移する。
転移すると、クーは既にベッドを片付けており、椅子に座っていた。
「おはよ、クー。何か問題なかった?」
「んー? 特にないよ、お兄ちゃん」
「そっか。今から雪遊びするけど、クーも遊ぶ?」
「んー……あーしは遊びよりもおんぶしてほしいなぁ」
「別にいいけど……雪合戦する時は危ないんじゃないかなぁ」
クーが両手を広げておんぶ待ち状態だったので、クーに背中を見せてしゃがむ。
僕の首に細い手が絡みつき、背中には若干の重みを感じる。
左肩に顎を乗せた彼女は、すりすりと僕の頭に自分の頭を擦りつけてくる。
クーと話をしている間に、ジュリウスさんは一足先に馬車から下りてしまっていた。
僕の護衛としてついて来ていたラオさんとルウさんも馬車を下りてこちらを窺っている。
馬車の中には、僕とクー、そして今日のお世話係のホムラが残っていた。
ホムラはいつもと同じ体をすっぽりと覆い隠すローブを着ていて、とんがり帽子を目深に被っている。
昨日見た雪景色に負けないくらい白くてきれいな肌と対照的な黒い髪はとても長い。遊ぶ時の邪魔にならないかちょっと不安だ。
神秘的な紫色の瞳は、外の景色を見る事無く僕に向けられている。
「今日はホムホムも一緒なんだねぇ」
「はい、そうです」
「ホムラ、ほんとに付与しなくていいの? その恰好寒くない?」
「問題ありません、マスター」
「そっか……寒くなったら早めに言うんだよ?」
「かしこまりました、マスター」
ホムラのローブにも快適な温度に保つ魔法を付与しようと思っていたんだけど、魔法生物だから問題ないという事で何も弄っていない。
ホムラよりも先に降りると、馬車を止めていた建物の中だった。
エルフたちも勢揃いしていて、いつでも出発できそうな雰囲気だ。
ただ、雪で遊びたいので出発は明日にしてもらおう。
そのお詫びに魔道具化したコートをエルフたちにあげよう。
僕から渡そうと思っていたんだけど、ジュリウスさんが僕を制した。
「刺激が強すぎますので、私から渡しておきます」
「刺激?」
「お気になさらず。シズト様、雪だるまを動かすのではなかったのですか?」
「あ、そうだったね。どこに置いたっけ」
「溶けないように町の外に放置していたはずです。町の周囲は安全を確認しておりますので、遠くに行きすぎなければ自由に過ごしていただいて大丈夫ですよ」
ジュリウスと、仮面をつけたエルフたちに見送られて建物から出ると、町中なのに雪が積もっていた。夜の間に降り積もったみたいだ。
空には灰色の雲が広がっていて、今にも雪が降りそうな天気だ。
町の外に向けて雪を踏みしめて歩く。
雪だるまの場所までラオさんが案内してくれるので、後ろをついて歩く。
ただ、せっかく町の中にも雪があるのだからと、もう一つ雪だるまを作ろうと思ってせっせと雪玉を転がしながら歩く。
クーは落ちないように僕の首にしがみ付き、腰に足を絡めていた。
「お姉ちゃんも手伝ってあげる!」
「じゃあ胴体の方お願い」
昨日の雪だるま作りでコツを掴んだルウさんはどんどん大きな雪玉にしていく。
昨日よりも大きな雪だるまになるかもしれない。
町の外に出る頃には雪玉を転がし辛くなったので、ホムラと交代した。
昨日作った雪ダルマの近くに着く頃には、身の丈以上のとても大きな雪だるまが出来上がった。
ひょいっとホムラが軽々と転がしていた雪玉を持ち上げてルウさんのまん丸で大きな雪玉の上に乗っけるとデカさがよりはっきりと伝わってくる。
ラオさんたちよりも大きいんじゃないだろうか?
それを見上げていると、雪をかき分けて街道の整備をしていたドワーフが話しかけてきた。
「そのスノーゴーレムは何をする奴なんだ?」
「何を……? ただ作って遊ぶだけ、ですかね? こう、皆で作って大きさを競うとか」
「なんだ、意味ねぇやつか。てっきり魔物を蹴散らしてくれるんかと思ったが、そうじゃねぇのか」
「そういう機能はないっすね」
ただピョンピョン飛び跳ねて歩くだけなので。
ドワーフさんは理解できないといった様子で首を横に振ると除雪作業に戻っていった。
交代で馬車が通れる程度には整備をしているらしい。
ボケーッと見送っていると、無表情なホムラが歩き始めた。
「……少し、あのドワーフと話をしてきますね、マスター」
「待て待て、シズト止めろ。あのドワーフに悪気はねぇから」
よく分かんないけど、言われた通りホムラを呼び寄せて手を繋いでおく。
「この国のドワーフたちは基本的に実用的な物しか作らねぇんだよ。だからそれが使える物なのか、そうじゃねぇのかで判断しがちだ」
「あのドワーフも、これが何かに使えないか確認のために聞いただけ、って事だよね?」
「そうねー。シズトくんが作っているのを見て、何か特別な物かと思っちゃったんじゃないかしら」
「ふーん」
ホムラの手をニギニギと握りながら考える。
別に実用性とかなくてもいいかな、って思ってたけど何か役割を持たせた方が面白いか。
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