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憂鬱な日から非日常への始まり
3.恋人同士で
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カフェテリアに着いた。どこにいるのだろう。
「爽くーん!こっち!」
彼女の方が先に気づいたらしく、僕に手を振って場所を教えてくれている。僕は息を切らして、集美のところへ行く。
「ごめんね。こんなに待たせて」
「ううん、全然いいよ!それよりもしかして、走ってきてくれたの?ゆっくりでも良かったのに。ちょっとゆっくりする?」
「いいの?」
「うん!バスまでの道のりちょっと長いし。爽くんが落ち着くまで、いてもいいよ」
そう言われて、僕はとても疲れていることがわかった。お言葉に甘えて、少し休もう。
「ありがとう。飲み物とってくるよ。集美もなんかいる?」
「んー……じゃあ、カフェラテにしようかな。あ、ホットね」
「わかった。行ってくる」
「お願い」
さて、僕は何を飲もうか。……ココアにしよう。
そういえば話したいことってなんなんだろうか?
コップをセットしながらそんなことを考える。僕の話も聞かせてほしいとか言ってたな。でも、かなり長くなりそうだからやめておこうか。
カフェラテとココアが出来た。こぼさないように集美のいるところへ持っていく。
「ありがとう!あ、ココアにしたんだ。たまにはいいよね」
「どういたしまして。うん、そうだね」
「そういえばさ、集美。話したいことって?」
「ああ、そういやそんなこと言ってた」
忘れてたのか?まぁいいや。
「実は最近ね……」
話がちょっと長かったので、ここで話すのには少し省略するが、どうやら人外の数が増えていて、人外の種類も多くなってるらしい。新しい個体が出たんじゃなくて、自分が人外だと名乗っていなかったり、自分が人外だと気付いていなかった人もいたらしく、そういう人たちが多かったため、数値化すれば増えたらしい。
「そうなんだ。人外っていっぱいいるけど、例えばどんな人外が増えてるの?」
「んー……なんか平均的に増えてるらしいから、どの人外が多くなってるって細かいことはわからないんだって。そういえば私の友達も、人外って知らなかったんだけど、高校に入る前から人外だったらしいよ。自分で気付けないものなのかな?」
「難しいのかもね。人外になる時の初期症状が一番わかりにくいらしいし。病院とかに言って検査してもらわないとわからない病気とかあるから、それと同じようなものなのかもしれないね」
「そういうものなのかなぁ?でも、私達も気づいてないだけで、どっちかが人外かもだし、二人とも人外の可能性もあるもんね」
「そうだなぁ。今はなってないだけで、これからってこともあるだろうし。でも、確定してるのは昔、怪我したところとか、病気で患った患部とかそういう何かしらのきっかけがあるってことだよね。ほら、僕も心臓病だし」
「そういやそうだったね。もう病気は大丈夫なの?」
「完全に大丈夫ってわけじゃないけど、前よりかはだいぶマシになったよ。まだ少し痛む時もあるけど。時々検査もしてるし、多分大丈夫。」
「そっか~。無理はしないでね。なんかあったら私に言ってくれたらいいからね!」
「うん、気をつけるようにする。なんかあったら頼るよ。ありがとう。」
「どういたしまして!……さてと、そろそろバス停に行こっか。落ち着いたでしょ?」
「うん、大分。行こうか。荷物持とうか?」
「ううん!大丈夫!大切なやつもあるから、自分で持っときたいの」
「わかった。じゃあ行こう」
「うん!」
僕たちは、コップをゴミ箱に捨て、大学の正門に向かった。
バス停に行くまでの道のりで集美の話がまだあったようなので聞いていた。バス停に着く直前に話は終わり、バス停に着いてバスを待っている間、僕は特別授業で体験したことを話した。
「不思議な体験したんだね。そういえばその時の先生って誰なの?名前聞いてないけど」
肝心なあの人の名前を言うのを忘れてた。
「えーっと、真中ハリエっていう人。咲坂先生を助けたって人。何した人が思い出せなくって。確かテレビ出てたよね?」
集美がすごく驚いたような表情で僕を見ている。
「えっ⁈⁈うそっ‼︎‼︎そんな有名な人が特別授業に来てたの⁈なにそれ⁈えーっ、私も行きたかった!行けば良かった!」
「え、そんなにすごい人なの?なんかすごいことした人とは知ってるけど……そんなに?」
「そんなにだよ!だって、4つの種族の生態を調べまくって、そして4つの種族の名前を決定した人だよ?すごい人に決まってるじゃん!」集美が興奮したように話す。人が僕たち以外にいないから別にいいのだが、少し落ち着いていいと思う。
「4つも……?え、そんなに調べるんだったら、時間足りないんじゃ?見た目30代くらいなのに。あの人一体何歳なの?」
「えっとー…確か2000歳くらいだったはず。あの人、人間じゃ無いしね。非人外種だったかな?」
「に、2000歳⁈え⁈あ……でも見た目相応の喋り方してなかった気がする。なんか古くさいっていうか、そんな感じのいかにも科学者みたいな」
「まぁ、科学者だしね。でもすごいよね。あんな長い年月かけて、種族の研究するなんて。……あ、バス来たよ。乗ろう」
「あ、うん」
僕たちは荷物を抱えて、バスの一番後ろの座席に座った。二人とも荷物が多いからだ。
その後も、僕らはバスが来て途切れていた、話を続けた。
「それで、4つの種族の研究してたっていうけど具体的に何の種族を調べてたんだっけ?」
「えっとー……禍、喰憑、人外、非人外種だったはず。でも、非人外種の研究している最中に、病気にかかったって話だけど、ハリエさんの助手さんが研究を受け継いで、決定させたらしいよ。あ、でも名付け親はハリエさんらしいけど」
「そうなんだ……」
どうやら、僕が思っていた以上にすごい人だったらしい。ますますまた会って話したい。
「あ、もう降りなきゃ。じゃあね~!爽くん!また明日!」
「うん、また明日」
「爽くーん!こっち!」
彼女の方が先に気づいたらしく、僕に手を振って場所を教えてくれている。僕は息を切らして、集美のところへ行く。
「ごめんね。こんなに待たせて」
「ううん、全然いいよ!それよりもしかして、走ってきてくれたの?ゆっくりでも良かったのに。ちょっとゆっくりする?」
「いいの?」
「うん!バスまでの道のりちょっと長いし。爽くんが落ち着くまで、いてもいいよ」
そう言われて、僕はとても疲れていることがわかった。お言葉に甘えて、少し休もう。
「ありがとう。飲み物とってくるよ。集美もなんかいる?」
「んー……じゃあ、カフェラテにしようかな。あ、ホットね」
「わかった。行ってくる」
「お願い」
さて、僕は何を飲もうか。……ココアにしよう。
そういえば話したいことってなんなんだろうか?
コップをセットしながらそんなことを考える。僕の話も聞かせてほしいとか言ってたな。でも、かなり長くなりそうだからやめておこうか。
カフェラテとココアが出来た。こぼさないように集美のいるところへ持っていく。
「ありがとう!あ、ココアにしたんだ。たまにはいいよね」
「どういたしまして。うん、そうだね」
「そういえばさ、集美。話したいことって?」
「ああ、そういやそんなこと言ってた」
忘れてたのか?まぁいいや。
「実は最近ね……」
話がちょっと長かったので、ここで話すのには少し省略するが、どうやら人外の数が増えていて、人外の種類も多くなってるらしい。新しい個体が出たんじゃなくて、自分が人外だと名乗っていなかったり、自分が人外だと気付いていなかった人もいたらしく、そういう人たちが多かったため、数値化すれば増えたらしい。
「そうなんだ。人外っていっぱいいるけど、例えばどんな人外が増えてるの?」
「んー……なんか平均的に増えてるらしいから、どの人外が多くなってるって細かいことはわからないんだって。そういえば私の友達も、人外って知らなかったんだけど、高校に入る前から人外だったらしいよ。自分で気付けないものなのかな?」
「難しいのかもね。人外になる時の初期症状が一番わかりにくいらしいし。病院とかに言って検査してもらわないとわからない病気とかあるから、それと同じようなものなのかもしれないね」
「そういうものなのかなぁ?でも、私達も気づいてないだけで、どっちかが人外かもだし、二人とも人外の可能性もあるもんね」
「そうだなぁ。今はなってないだけで、これからってこともあるだろうし。でも、確定してるのは昔、怪我したところとか、病気で患った患部とかそういう何かしらのきっかけがあるってことだよね。ほら、僕も心臓病だし」
「そういやそうだったね。もう病気は大丈夫なの?」
「完全に大丈夫ってわけじゃないけど、前よりかはだいぶマシになったよ。まだ少し痛む時もあるけど。時々検査もしてるし、多分大丈夫。」
「そっか~。無理はしないでね。なんかあったら私に言ってくれたらいいからね!」
「うん、気をつけるようにする。なんかあったら頼るよ。ありがとう。」
「どういたしまして!……さてと、そろそろバス停に行こっか。落ち着いたでしょ?」
「うん、大分。行こうか。荷物持とうか?」
「ううん!大丈夫!大切なやつもあるから、自分で持っときたいの」
「わかった。じゃあ行こう」
「うん!」
僕たちは、コップをゴミ箱に捨て、大学の正門に向かった。
バス停に行くまでの道のりで集美の話がまだあったようなので聞いていた。バス停に着く直前に話は終わり、バス停に着いてバスを待っている間、僕は特別授業で体験したことを話した。
「不思議な体験したんだね。そういえばその時の先生って誰なの?名前聞いてないけど」
肝心なあの人の名前を言うのを忘れてた。
「えーっと、真中ハリエっていう人。咲坂先生を助けたって人。何した人が思い出せなくって。確かテレビ出てたよね?」
集美がすごく驚いたような表情で僕を見ている。
「えっ⁈⁈うそっ‼︎‼︎そんな有名な人が特別授業に来てたの⁈なにそれ⁈えーっ、私も行きたかった!行けば良かった!」
「え、そんなにすごい人なの?なんかすごいことした人とは知ってるけど……そんなに?」
「そんなにだよ!だって、4つの種族の生態を調べまくって、そして4つの種族の名前を決定した人だよ?すごい人に決まってるじゃん!」集美が興奮したように話す。人が僕たち以外にいないから別にいいのだが、少し落ち着いていいと思う。
「4つも……?え、そんなに調べるんだったら、時間足りないんじゃ?見た目30代くらいなのに。あの人一体何歳なの?」
「えっとー…確か2000歳くらいだったはず。あの人、人間じゃ無いしね。非人外種だったかな?」
「に、2000歳⁈え⁈あ……でも見た目相応の喋り方してなかった気がする。なんか古くさいっていうか、そんな感じのいかにも科学者みたいな」
「まぁ、科学者だしね。でもすごいよね。あんな長い年月かけて、種族の研究するなんて。……あ、バス来たよ。乗ろう」
「あ、うん」
僕たちは荷物を抱えて、バスの一番後ろの座席に座った。二人とも荷物が多いからだ。
その後も、僕らはバスが来て途切れていた、話を続けた。
「それで、4つの種族の研究してたっていうけど具体的に何の種族を調べてたんだっけ?」
「えっとー……禍、喰憑、人外、非人外種だったはず。でも、非人外種の研究している最中に、病気にかかったって話だけど、ハリエさんの助手さんが研究を受け継いで、決定させたらしいよ。あ、でも名付け親はハリエさんらしいけど」
「そうなんだ……」
どうやら、僕が思っていた以上にすごい人だったらしい。ますますまた会って話したい。
「あ、もう降りなきゃ。じゃあね~!爽くん!また明日!」
「うん、また明日」
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