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晩餐はこちらの郷土料理が主だった。華やかな料理ではなかったが、どれも美味しくて、つい食べすぎてしまったほどだ。
上機嫌のまま湯浴みを済ませ夫婦の寝室に向かうと、アーファ様が幾分か緊張した面持ちで、すでに待っていた。
「お待たせいたしました」
アーファ様は酒を飲んでいたようだ。私は卓上に置かれた蜂蜜色の酒を一瞥し、その隣に持参した小箱を置く。
「それは?」
「色々と必要になるかと思い、用意いたしました」
アーファ様は小首を傾げながら箱の中を覗き込み、言葉を失った。
「こちらは潤滑剤です。性交の際、性器に塗ると滑りがよくなるそうです。あと媚薬ですね。主に男性側に効果があるそうです」
「な、な、なんでこんな物を!?」
「アーファ様は私に勃ちますか?」
包み隠さず問うと、彼は顔を紅潮させる。
「初夜は来賓の方々から注がれたお酒をたくさん召し上がっていたでしょう? 嫌だと言いながら酒の力も手伝い、私との行為を成すことが出来ました。しかし、それ以外では無理なのでは?」
「そんなことは……」
人の良い夫は素直に答えられないようだ。
はっきりと認めてしまえばいいのに、否定したり言い逃れしたりする。話が円滑に進まないことに苛立ちを覚える。
「そのために、お酒を召し上がっていたのでしょう?」
「違います!」
「就寝前に酒を嗜む習慣があるのですか? まあ、どちらでもいいですが……」
私は箱の中に入った媚薬を手に取った。
「どうされますか?」
「い、いりません」
「分かりました。では潤滑剤だけ塗りましょう。私はもう塗って参りましたので、アーファ様もお願いいたします」
ずいっと潤滑剤の瓶を差し出すと、彼は困惑して目を泳がせた。
「両者ともに塗っておくと、身体への負担が少ないそうです」
「ま、まだ勃っていないので……」
「ああ……、男性はその状態で塗っても意味がないのですね。私には無いものなので、扱いが分からなくて申し訳ありません」
私はアーファ様の前に潤滑剤の瓶を置いた。そして、ナイトガウンを纏ったまま寝台に横たわる。
嫌なことは早々に終わらせて自室に戻りたい。
「早くして頂けますか。それとも、私との子は欲しいけれど、私を抱くのは嫌ですか?」
初めての夜。彼は『婚姻に同意はしたけれど、まだ心の整理がついていない。だから貴女を抱きたくない』と言っていた。
それなのに意地になって煽ったのは私だ。
アーファ様はためらいを見せてから、潤滑剤の瓶を手にして寝台に近寄ってきた。
「ガウンは脱がなくて結構です。必要なのは下半身だけなので、必要のない部位には触れないで頂けますか?」
「は……?」
「子を生すためだけの行為ですから、穴と棒さえあればいいはずです」
「穴と棒……」
恥ずかしいけれど、私はアーファ様の前で脚を開いた。
下着を身に着けていないので、露わになった秘部が彼の目の前にさらけ出される。
「吐精後はすぐに離れてください」
「そんなにも僕に抱かれるのが嫌なのですか……」
「嫌です」
「ならば、どうして」
「子を生すことには同意いたしました。だから早くして頂けますか?」
「…………分かりました」
アーファ様は寝台に膝をついて、ナイトガウンの合わせから己の分身を取り出す。
「勃ちませんか?」
「……少し、黙ってください」
彼は目を伏せて、それを上下に擦り始めた。
(なるほど。私を見ていては気分が高まらないから、目を閉じて準備を整えているのね)
初夜のときはどうだっただろう。
私も緊張していたから、彼がどうしていたかなんて覚えていない。案外、同じことをしていたのかもしれない。
そう考えると、心がすっと冷えていく気がした。
私は寝台の端に折り畳まれていた上掛けを引き寄せて、頭から臍までをそれで覆う。
「アーファ様。私、こうやって上半身を隠しておきます。そうすれば誰を抱いているのか見えないでしょう? お好きな女性を想像して、性欲を処理するように抱いてくださってもいいですよ?」
「なっ!? そんな失礼なこと出来るわけないでしょう!」
上掛け越しに、アーファ様の憤る声が響く。
「早くしてください。せっかく潤滑剤を塗ったのに乾いてしまいそうです」
空気に晒されて、少し陰部が冷えてきた。私は暗い上掛けの中で抗議する。
「王族の血を引く子を生すのですよね?」
アーファ様が息を吞んだ気配がした。きしりと寝台が軋んで、開いた脚のあいだに彼は身を寄せる。
「挿れます……」
そう言うと同時に、彼の昂ぶりの先端が蜜口に触れた。
押し開くように狭い蜜孔に肉杭が入ってきて、つるりと彼を咥え込む。
「ぁっ……」
潤滑剤のおかげか、初めての交わりで感じたような痛みはない。しかし腹の奥が圧迫されて息苦しい。
「大丈夫ですか?」
アーファ様は私の顔の横に手をつき、上体を傾けているようだ。上掛け越しに感じる彼の気配が近い。
「大丈夫です! それよりも、もう少し離れてください!」
異物感をやり過ごすのに必死で、強い拒絶の声が出てしまった。
彼は身体を起こして私の腰を掴み、そのまま卑猥な音を立てて太い杭を前後させ始める。その動きに合わせて私の身体はいやらしく揺れた。
「あ……ぁっ、んん……」
必死に声を堪えて、早く終われと何度も心の中で叫ぶ。
私の身体を穿つそれは、刺激を欲しているのか、次第に激しい動きに変わっていく。
強く最奥を突き上げられて、彼を受け入れた蜜路が無意識にぎゅっと締まった。
「ん……っ」
アーファ様のくぐもった小さな声が耳に届く。彼の昂ぶりは最奥で子種をほとばしらせた。
(これを、あと何回繰り返せばいいのかしら……)
彼は下腹部を震わせて、私の中で精を吐き出し続ける。
――気持ちが悪い。
とっさに湧いた吐き気が胸の底を押し上げてくる。
私に対して何も感じていない男性に、一番大切な場所を暴かれている事実が想像以上につらい。
アーファ様はようやく繋がりを抜いて、私から離れた。
その気配を感じて上掛けを外すと、彼は寝台の端で身を整えている。しかし、決して私の方を見ようとはしない。
(初めての夜と同じね……)
私は火照った身体をナイトガウンで隠して、寝台から立ち上がる。
「では、部屋に戻らせていただきます」
一礼して彼を見ると、ようやくその瞳と目が合った。
苦悶の表情というのだろうか。言葉が出てこないようで、口をわずかに開けては、すぐに引き結んでしまう。
「これからも、こういう形で励みましょう。思いのほか早く子が生せるかもしれませんね」
私は持参した箱に諸々を戻して、自室と繋がる扉へ向かう。
「ペレーネ」
「はい、なんでしょう?」
「……貴女は僕のどのような点が嫌になったのですか?」
彼は眉を寄せて苦々しく告げた。
「初夜の行為が気に入らなかったのですか?」
「良し悪しを判断できるほど、性交経験はございません」
この人だって、私の破瓜の血を見たはずだ。
「そういう意味ではなく……」
「なんですか?」
「僕は男としての矜持を傷つけられたような気がします」
「そんなことが気になるのでしたら、愛人でもお持ちになったらどうですか?」
「愛人!?」
アーファ様はぎょっとした顔をして取り乱した。
「私は構いませんよ?」
「そんなつもりはありません!」
「そうですか。では、おやすみなさいませ」
返答も聞かずに、私は自室へ戻り、扉の鍵をかける。
私のために屋敷で一番広く奇麗な部屋をあてがってくれたようだが、湯室はなく、行為後の身体を清めることもできない。
股のあいだに滴る精のぬるさを感じて、私は溜め息をついた。
上機嫌のまま湯浴みを済ませ夫婦の寝室に向かうと、アーファ様が幾分か緊張した面持ちで、すでに待っていた。
「お待たせいたしました」
アーファ様は酒を飲んでいたようだ。私は卓上に置かれた蜂蜜色の酒を一瞥し、その隣に持参した小箱を置く。
「それは?」
「色々と必要になるかと思い、用意いたしました」
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「こちらは潤滑剤です。性交の際、性器に塗ると滑りがよくなるそうです。あと媚薬ですね。主に男性側に効果があるそうです」
「な、な、なんでこんな物を!?」
「アーファ様は私に勃ちますか?」
包み隠さず問うと、彼は顔を紅潮させる。
「初夜は来賓の方々から注がれたお酒をたくさん召し上がっていたでしょう? 嫌だと言いながら酒の力も手伝い、私との行為を成すことが出来ました。しかし、それ以外では無理なのでは?」
「そんなことは……」
人の良い夫は素直に答えられないようだ。
はっきりと認めてしまえばいいのに、否定したり言い逃れしたりする。話が円滑に進まないことに苛立ちを覚える。
「そのために、お酒を召し上がっていたのでしょう?」
「違います!」
「就寝前に酒を嗜む習慣があるのですか? まあ、どちらでもいいですが……」
私は箱の中に入った媚薬を手に取った。
「どうされますか?」
「い、いりません」
「分かりました。では潤滑剤だけ塗りましょう。私はもう塗って参りましたので、アーファ様もお願いいたします」
ずいっと潤滑剤の瓶を差し出すと、彼は困惑して目を泳がせた。
「両者ともに塗っておくと、身体への負担が少ないそうです」
「ま、まだ勃っていないので……」
「ああ……、男性はその状態で塗っても意味がないのですね。私には無いものなので、扱いが分からなくて申し訳ありません」
私はアーファ様の前に潤滑剤の瓶を置いた。そして、ナイトガウンを纏ったまま寝台に横たわる。
嫌なことは早々に終わらせて自室に戻りたい。
「早くして頂けますか。それとも、私との子は欲しいけれど、私を抱くのは嫌ですか?」
初めての夜。彼は『婚姻に同意はしたけれど、まだ心の整理がついていない。だから貴女を抱きたくない』と言っていた。
それなのに意地になって煽ったのは私だ。
アーファ様はためらいを見せてから、潤滑剤の瓶を手にして寝台に近寄ってきた。
「ガウンは脱がなくて結構です。必要なのは下半身だけなので、必要のない部位には触れないで頂けますか?」
「は……?」
「子を生すためだけの行為ですから、穴と棒さえあればいいはずです」
「穴と棒……」
恥ずかしいけれど、私はアーファ様の前で脚を開いた。
下着を身に着けていないので、露わになった秘部が彼の目の前にさらけ出される。
「吐精後はすぐに離れてください」
「そんなにも僕に抱かれるのが嫌なのですか……」
「嫌です」
「ならば、どうして」
「子を生すことには同意いたしました。だから早くして頂けますか?」
「…………分かりました」
アーファ様は寝台に膝をついて、ナイトガウンの合わせから己の分身を取り出す。
「勃ちませんか?」
「……少し、黙ってください」
彼は目を伏せて、それを上下に擦り始めた。
(なるほど。私を見ていては気分が高まらないから、目を閉じて準備を整えているのね)
初夜のときはどうだっただろう。
私も緊張していたから、彼がどうしていたかなんて覚えていない。案外、同じことをしていたのかもしれない。
そう考えると、心がすっと冷えていく気がした。
私は寝台の端に折り畳まれていた上掛けを引き寄せて、頭から臍までをそれで覆う。
「アーファ様。私、こうやって上半身を隠しておきます。そうすれば誰を抱いているのか見えないでしょう? お好きな女性を想像して、性欲を処理するように抱いてくださってもいいですよ?」
「なっ!? そんな失礼なこと出来るわけないでしょう!」
上掛け越しに、アーファ様の憤る声が響く。
「早くしてください。せっかく潤滑剤を塗ったのに乾いてしまいそうです」
空気に晒されて、少し陰部が冷えてきた。私は暗い上掛けの中で抗議する。
「王族の血を引く子を生すのですよね?」
アーファ様が息を吞んだ気配がした。きしりと寝台が軋んで、開いた脚のあいだに彼は身を寄せる。
「挿れます……」
そう言うと同時に、彼の昂ぶりの先端が蜜口に触れた。
押し開くように狭い蜜孔に肉杭が入ってきて、つるりと彼を咥え込む。
「ぁっ……」
潤滑剤のおかげか、初めての交わりで感じたような痛みはない。しかし腹の奥が圧迫されて息苦しい。
「大丈夫ですか?」
アーファ様は私の顔の横に手をつき、上体を傾けているようだ。上掛け越しに感じる彼の気配が近い。
「大丈夫です! それよりも、もう少し離れてください!」
異物感をやり過ごすのに必死で、強い拒絶の声が出てしまった。
彼は身体を起こして私の腰を掴み、そのまま卑猥な音を立てて太い杭を前後させ始める。その動きに合わせて私の身体はいやらしく揺れた。
「あ……ぁっ、んん……」
必死に声を堪えて、早く終われと何度も心の中で叫ぶ。
私の身体を穿つそれは、刺激を欲しているのか、次第に激しい動きに変わっていく。
強く最奥を突き上げられて、彼を受け入れた蜜路が無意識にぎゅっと締まった。
「ん……っ」
アーファ様のくぐもった小さな声が耳に届く。彼の昂ぶりは最奥で子種をほとばしらせた。
(これを、あと何回繰り返せばいいのかしら……)
彼は下腹部を震わせて、私の中で精を吐き出し続ける。
――気持ちが悪い。
とっさに湧いた吐き気が胸の底を押し上げてくる。
私に対して何も感じていない男性に、一番大切な場所を暴かれている事実が想像以上につらい。
アーファ様はようやく繋がりを抜いて、私から離れた。
その気配を感じて上掛けを外すと、彼は寝台の端で身を整えている。しかし、決して私の方を見ようとはしない。
(初めての夜と同じね……)
私は火照った身体をナイトガウンで隠して、寝台から立ち上がる。
「では、部屋に戻らせていただきます」
一礼して彼を見ると、ようやくその瞳と目が合った。
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「はい、なんでしょう?」
「……貴女は僕のどのような点が嫌になったのですか?」
彼は眉を寄せて苦々しく告げた。
「初夜の行為が気に入らなかったのですか?」
「良し悪しを判断できるほど、性交経験はございません」
この人だって、私の破瓜の血を見たはずだ。
「そういう意味ではなく……」
「なんですか?」
「僕は男としての矜持を傷つけられたような気がします」
「そんなことが気になるのでしたら、愛人でもお持ちになったらどうですか?」
「愛人!?」
アーファ様はぎょっとした顔をして取り乱した。
「私は構いませんよ?」
「そんなつもりはありません!」
「そうですか。では、おやすみなさいませ」
返答も聞かずに、私は自室へ戻り、扉の鍵をかける。
私のために屋敷で一番広く奇麗な部屋をあてがってくれたようだが、湯室はなく、行為後の身体を清めることもできない。
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