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2章漂う陰謀と海の亡霊
盃を交わした海賊と黒船の船大工
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ガルダが一息つくと、グレモンドが側にやって来た。
『先程は大変失礼した、まさかミックの主人とは知らなんだ、許して欲しい』
さっきまでとは違いやけに礼儀正しいグレモンドの姿にガルダは驚いていた。
『気にするなよ、それに今回色々と引っ掛かるんだ、なるべく早くこの海域を離れなければならないが、黒霧でもこの人数は運べたいからな』
黒月のメンバーも含め島に居る人数は総勢80人以上だったしかも黒月の海賊船はボロボロになっているのに加えマストも折れてしまっていた。
『ガハハハハっ!ガルダ殿、我等海の海賊の中でも黒と付く船は全部で6隻しかないのですよ!そして黒船の船員の中でも欠かせないのは船の修理を担当する船大工ですが、船大工達は〔船を元通りにする者〕と言うスキルを完全に取得したものしかなれないのです、まぁ見てて下さい!』
グレモンドの掛け声と共に15名程の船大工と思われる者達が船を囲むのスキルを発動し始めたのだ!
グレモンドはガルダにどや顔をしてきたがそのどや顔も納得である、目の前で失礼だがボロボロになった廃船があっという間に直っていく、船外に空いた穴がまるでなかったかのように綺麗になり、折れていた筈のマストも綺麗に立ち上がった!
焦げたあともみるみる消えていきあっという間に黒月は元通りの姿を取り戻したのだ!
『これは、スゴいな、あんな直ぐに修理するとは、正直驚いた』
ガルダの素直な反応にグレモンドも上機嫌であった。
『あれは修理ではありません、ガルダ殿、あれは船の時間を戻してあおるのです、あの船いや、全ての黒船はそうして数百の年月を渡り今も存在しているのです』
グレモンドの話の時間を戻すと言う発言には驚いたが、黒船と言うのは失われた古代魔法が施されており、船大工達のスキルはその古代魔法を発動させる為の鍵のようなスキルだとわかった、ガルダからしたら信じられないことだらけだったが、目の前に堂々と朝日を浴びる二隻の黒き海賊船が古代人から受け継がれている事実、全てのスケールがデカイのだ!
『ダーリン♪そろそろ行こう』
ミックとマナカがガルダを呼びに来たのだ、二人に引っ張られガルダはボートに向かった。
黒月にマナカのスキルで巨大なゴーレムを作り暗礁のない黒霧の近くまで運んで貰った。
グレモンドも黒月の船員達も余りの巨大さに目を疑った。
50人は余裕で乗れるであろう黒月の海賊船をあっさりと持ち上げる等考えたことも無かった。
『ガルダ殿はスゴいな!こんな女性まで部下にしているとは!』
『部下じゃない!俺の妻だ』
そう言うとミックとマナカをガルダはつれてきた。
『二人以外にも皆がグレモンド達を救おうと必死に働いてくれたんだ、誰が一人でも欠けてたら月の光は届かなかった』
グレモンドはその言葉に涙を流していた、
『ガルダ殿はなんと!いい御方だ、仲間を大切に思い信頼し、俺は感動したぞ!ガルダ殿はミックの主人つまりは旦那様であったな!どうか盃をミックの主人であれば俺の主でもある!お願いいたす!』
言われるがままグレモンドが取り出した酒をガルダは飲んだのだ。
『まって!ガルダ……遅かったか、はぁ』
ミックが凄い勢いで此方にきたが既にガルダは盃を交わしてしまっていたのだ。
ガルダはそのとき自分は毒を飲まされたのかと焦ったのであった。
『先程は大変失礼した、まさかミックの主人とは知らなんだ、許して欲しい』
さっきまでとは違いやけに礼儀正しいグレモンドの姿にガルダは驚いていた。
『気にするなよ、それに今回色々と引っ掛かるんだ、なるべく早くこの海域を離れなければならないが、黒霧でもこの人数は運べたいからな』
黒月のメンバーも含め島に居る人数は総勢80人以上だったしかも黒月の海賊船はボロボロになっているのに加えマストも折れてしまっていた。
『ガハハハハっ!ガルダ殿、我等海の海賊の中でも黒と付く船は全部で6隻しかないのですよ!そして黒船の船員の中でも欠かせないのは船の修理を担当する船大工ですが、船大工達は〔船を元通りにする者〕と言うスキルを完全に取得したものしかなれないのです、まぁ見てて下さい!』
グレモンドの掛け声と共に15名程の船大工と思われる者達が船を囲むのスキルを発動し始めたのだ!
グレモンドはガルダにどや顔をしてきたがそのどや顔も納得である、目の前で失礼だがボロボロになった廃船があっという間に直っていく、船外に空いた穴がまるでなかったかのように綺麗になり、折れていた筈のマストも綺麗に立ち上がった!
焦げたあともみるみる消えていきあっという間に黒月は元通りの姿を取り戻したのだ!
『これは、スゴいな、あんな直ぐに修理するとは、正直驚いた』
ガルダの素直な反応にグレモンドも上機嫌であった。
『あれは修理ではありません、ガルダ殿、あれは船の時間を戻してあおるのです、あの船いや、全ての黒船はそうして数百の年月を渡り今も存在しているのです』
グレモンドの話の時間を戻すと言う発言には驚いたが、黒船と言うのは失われた古代魔法が施されており、船大工達のスキルはその古代魔法を発動させる為の鍵のようなスキルだとわかった、ガルダからしたら信じられないことだらけだったが、目の前に堂々と朝日を浴びる二隻の黒き海賊船が古代人から受け継がれている事実、全てのスケールがデカイのだ!
『ダーリン♪そろそろ行こう』
ミックとマナカがガルダを呼びに来たのだ、二人に引っ張られガルダはボートに向かった。
黒月にマナカのスキルで巨大なゴーレムを作り暗礁のない黒霧の近くまで運んで貰った。
グレモンドも黒月の船員達も余りの巨大さに目を疑った。
50人は余裕で乗れるであろう黒月の海賊船をあっさりと持ち上げる等考えたことも無かった。
『ガルダ殿はスゴいな!こんな女性まで部下にしているとは!』
『部下じゃない!俺の妻だ』
そう言うとミックとマナカをガルダはつれてきた。
『二人以外にも皆がグレモンド達を救おうと必死に働いてくれたんだ、誰が一人でも欠けてたら月の光は届かなかった』
グレモンドはその言葉に涙を流していた、
『ガルダ殿はなんと!いい御方だ、仲間を大切に思い信頼し、俺は感動したぞ!ガルダ殿はミックの主人つまりは旦那様であったな!どうか盃をミックの主人であれば俺の主でもある!お願いいたす!』
言われるがままグレモンドが取り出した酒をガルダは飲んだのだ。
『まって!ガルダ……遅かったか、はぁ』
ミックが凄い勢いで此方にきたが既にガルダは盃を交わしてしまっていたのだ。
ガルダはそのとき自分は毒を飲まされたのかと焦ったのであった。
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