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2章 外の世界へ
生きる伝説、麟鳳亀竜の登場です
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私はディストルの事をよく知らない、カルメロと違って会話をしたのも一回だけ、少なくともカルメロと同等かそれ以上の実力者ってこと以外何もわからないわ。
「どうしたんだい? 僕を倒して戦いを止めないと次はベジルフレア王国も一緒に相手する事になっちゃうよ?」
余裕の表情で私に挑発するなんて、イケメンでも、性格は悪人なのかしら? でも、相手がその気ならお構い無しに行くしかないわ。
「マルルも多分許してくれるわよね?」
「独り言かい? 余裕だね、でも騎士を前に無礼だと思うよ!」
ディストルは想像以上に速い剣で私に攻撃を仕掛けてきたの、全身をダイヤの硬度に高めて何とか防いだけど、涼しい顔で斬り付けてきた一撃は間違いなく殺気が籠ってたわ。
私の反応速度じゃなかったら、間違いなくあの世行きだったもの、ディストル……ダイヤの硬度になっても痛いのよ!
「絶対に赦さないわよ。乙女の柔肌に傷をつけるなんて! ディストル、アンタ最低よ!」
「お、驚いたな、鉄も斬るくらい僕の剣って凄いんだけど?」
ディストルは私が素手で剣を防御した事実に驚いて冷静さを無くしてる見たいね?
余裕の筈が戦意喪失なんて、絶対に逃せないチャンスだわ。
「貴方の剣だと、薄皮が剥けちゃうみたいね? 毛反りには少し鋭すぎるわね」
そう言い私は満面のエンジェルスマイルをプレゼントしてあげたわ。
私の笑みに“ムッ”と怒りを露にするディストルは其処から更に速度をあげた剣で私に斬り掛かってくる。
だから……あえて食らってあげたの。
痛いけど、何の問題もないわ。タイミングを見計らって、私は全身を“オリハルコン”に変化させたのダイヤも敵わぬ超硬度の素材なの、そんな私に斬り付けたディストルの鋼の剣が“ガギンッ”と音を発てて折れる。
ディストルも剣が折れる程の衝撃に手首を痛めたのか、片手で押さえてるのがわかったわ。
「終わりよ! ディストル!」
バチンッ!
「うわぁぁぁぁ……」
最後は私の必殺デコピンがディストルの胴体に命中、鎧が凹むと同時に吹き飛ばされるディストル。
「ふん、女の子に刃を向けると痛い目にあうのよ。覚えときなさい! って聞こえてないか?」
目を回し気絶したディストル、私の勝ちね。
「さあ! 貴方達は負けたのよ! 敗北を認めて貰うわ!」
急がないと、じい様とお爺ちゃんが来ちゃう!
「まてい! 何をしとるか……カミル!」
ラッペンお爺ちゃんの声だわ……終わった、間に合わなかったわ。
「お、お爺ちゃん……」
私の眼に写るお爺ちゃんの怒り顔、その隣には笑ってるじい様の姿もあったわ。
「派手に暴れたのぅ? だが、今回は尻百叩きじゃ済まされんぞ!」
不味いわ、非常に不味いわよ! じい様の顔が悪魔より悪魔らしく見えるじゃない。
「お爺ちゃん聞いて、此には訳があるの!」
「訳か、言ってみろカミル。話次第では戦闘を中止してやろう」
お爺ちゃん……話が分かるわね。何とかなるかも!
でも、お爺ちゃんとじい様の後ろから、私の細やかな希望を打ち砕くように姿を現したのが黒い鎧を身に纏った如何にも戦いが好きそうな男だったの。
「おいおい、ラッペンさん? 勝手にベジルフレアの戦いを終わらせないでくれ、流石に敗北とか洒落にならないぜ?」
厳ついのが出てきたわね? しかもお爺ちゃんの知り合いみたいだし、考えられる最悪は“麟鳳亀竜”のメンバーよね。
「貴方は誰よ! 今は私とお爺ちゃんが話してるのよ、後にしてくれる」
私の声を聞いて、ゆっくりと近付いてくる黒い鎧の男。
正直、威圧感が半端じゃないわ。
「話中悪いが、家族団欒なら他所でしてくれるか、お嬢ちゃん? ラッペンさんも頼むから、早く終わらせようぜ」
「いきなり何なのよ! アンタ威張り散らして何様よ!」
余りに偉そうな態度に流石にイラついた私は声を荒げたわ。
「俺はベジルフレア王国将軍、クラウン=バイルだ。さあ! 俺は名乗ったんだ。大人しくラッペンさんとベジルフレア王国に帰る準備をしな、お嬢ちゃん」
最悪よ、麟鳳亀竜のメンバーが目の前に3人……しかも一番ヤバいクラウン=バイルまで……
私の決断1つで全てが終わるかもしれないわ……
「つまり、ベジルフレア王国軍の総大将って訳ね! なら話が早いわ」
何とか1対1に持ち込まないと、ラストチャンスだわ!
「嗚呼? 俺は副将だ? 総大将は麟鳳亀竜のリーダー生きる伝説、バリカ=クレイに決まってんだろ!」
そう語るクラウン=バイルの後ろから更に大柄の男が姿を現したの。
「え、貴方、ザカメレアでハニーコーンを買ってくれたオジサンじゃない!」
「ホッホッホッ、また会えたね、実に美味しかったよ。だが、こんな形では会いたくなかったよ」
麟鳳亀竜のメンバー4人を前に絶望しかないわ。
頑張るしかないけど、勝てる気がしないわ。
「どうしたんだい? 僕を倒して戦いを止めないと次はベジルフレア王国も一緒に相手する事になっちゃうよ?」
余裕の表情で私に挑発するなんて、イケメンでも、性格は悪人なのかしら? でも、相手がその気ならお構い無しに行くしかないわ。
「マルルも多分許してくれるわよね?」
「独り言かい? 余裕だね、でも騎士を前に無礼だと思うよ!」
ディストルは想像以上に速い剣で私に攻撃を仕掛けてきたの、全身をダイヤの硬度に高めて何とか防いだけど、涼しい顔で斬り付けてきた一撃は間違いなく殺気が籠ってたわ。
私の反応速度じゃなかったら、間違いなくあの世行きだったもの、ディストル……ダイヤの硬度になっても痛いのよ!
「絶対に赦さないわよ。乙女の柔肌に傷をつけるなんて! ディストル、アンタ最低よ!」
「お、驚いたな、鉄も斬るくらい僕の剣って凄いんだけど?」
ディストルは私が素手で剣を防御した事実に驚いて冷静さを無くしてる見たいね?
余裕の筈が戦意喪失なんて、絶対に逃せないチャンスだわ。
「貴方の剣だと、薄皮が剥けちゃうみたいね? 毛反りには少し鋭すぎるわね」
そう言い私は満面のエンジェルスマイルをプレゼントしてあげたわ。
私の笑みに“ムッ”と怒りを露にするディストルは其処から更に速度をあげた剣で私に斬り掛かってくる。
だから……あえて食らってあげたの。
痛いけど、何の問題もないわ。タイミングを見計らって、私は全身を“オリハルコン”に変化させたのダイヤも敵わぬ超硬度の素材なの、そんな私に斬り付けたディストルの鋼の剣が“ガギンッ”と音を発てて折れる。
ディストルも剣が折れる程の衝撃に手首を痛めたのか、片手で押さえてるのがわかったわ。
「終わりよ! ディストル!」
バチンッ!
「うわぁぁぁぁ……」
最後は私の必殺デコピンがディストルの胴体に命中、鎧が凹むと同時に吹き飛ばされるディストル。
「ふん、女の子に刃を向けると痛い目にあうのよ。覚えときなさい! って聞こえてないか?」
目を回し気絶したディストル、私の勝ちね。
「さあ! 貴方達は負けたのよ! 敗北を認めて貰うわ!」
急がないと、じい様とお爺ちゃんが来ちゃう!
「まてい! 何をしとるか……カミル!」
ラッペンお爺ちゃんの声だわ……終わった、間に合わなかったわ。
「お、お爺ちゃん……」
私の眼に写るお爺ちゃんの怒り顔、その隣には笑ってるじい様の姿もあったわ。
「派手に暴れたのぅ? だが、今回は尻百叩きじゃ済まされんぞ!」
不味いわ、非常に不味いわよ! じい様の顔が悪魔より悪魔らしく見えるじゃない。
「お爺ちゃん聞いて、此には訳があるの!」
「訳か、言ってみろカミル。話次第では戦闘を中止してやろう」
お爺ちゃん……話が分かるわね。何とかなるかも!
でも、お爺ちゃんとじい様の後ろから、私の細やかな希望を打ち砕くように姿を現したのが黒い鎧を身に纏った如何にも戦いが好きそうな男だったの。
「おいおい、ラッペンさん? 勝手にベジルフレアの戦いを終わらせないでくれ、流石に敗北とか洒落にならないぜ?」
厳ついのが出てきたわね? しかもお爺ちゃんの知り合いみたいだし、考えられる最悪は“麟鳳亀竜”のメンバーよね。
「貴方は誰よ! 今は私とお爺ちゃんが話してるのよ、後にしてくれる」
私の声を聞いて、ゆっくりと近付いてくる黒い鎧の男。
正直、威圧感が半端じゃないわ。
「話中悪いが、家族団欒なら他所でしてくれるか、お嬢ちゃん? ラッペンさんも頼むから、早く終わらせようぜ」
「いきなり何なのよ! アンタ威張り散らして何様よ!」
余りに偉そうな態度に流石にイラついた私は声を荒げたわ。
「俺はベジルフレア王国将軍、クラウン=バイルだ。さあ! 俺は名乗ったんだ。大人しくラッペンさんとベジルフレア王国に帰る準備をしな、お嬢ちゃん」
最悪よ、麟鳳亀竜のメンバーが目の前に3人……しかも一番ヤバいクラウン=バイルまで……
私の決断1つで全てが終わるかもしれないわ……
「つまり、ベジルフレア王国軍の総大将って訳ね! なら話が早いわ」
何とか1対1に持ち込まないと、ラストチャンスだわ!
「嗚呼? 俺は副将だ? 総大将は麟鳳亀竜のリーダー生きる伝説、バリカ=クレイに決まってんだろ!」
そう語るクラウン=バイルの後ろから更に大柄の男が姿を現したの。
「え、貴方、ザカメレアでハニーコーンを買ってくれたオジサンじゃない!」
「ホッホッホッ、また会えたね、実に美味しかったよ。だが、こんな形では会いたくなかったよ」
麟鳳亀竜のメンバー4人を前に絶望しかないわ。
頑張るしかないけど、勝てる気がしないわ。
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