楽しくて異世界☆ワタシのチート生活は本と共に強くなる☆そんな私はモンスターと一緒に養蜂場をやってます。

夏カボチャ

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プロローグ

☆プロローグ~私はリア充から転生者になるみたいですが?。

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異世界転生……読んだことはあるけど……まさか……私がそうなるなんて……


 私は、美浦  海徒ミウラ  カイトこんな名前だが歴とした女性である。歳は秘密だがまだまだ若いと自負している。プロポーションもまだまだ現役のはずだ……たぶん……きっと……

 そんな私は、彼氏に捨てられて本当は二人で行く筈だったサプライズ旅行の沖縄行きのチケットを握り締めて飛行機に乗り込んだ。

 私の隣には、誰も居ない……いる筈だった人は他の女とよろしくやっているのだ。憎らしい……あのロリコン野郎は私より6つ下の女子大生に乗り換えた事実に腹が立つ。

ーーー1月前

 付き合って3年が経過したある日、その日は2件の着信がスマホに入っていた。

 1件目は、飛行機のキャンセルがでたので座席が隣同士でとれるようになったと言う連絡であった。

『はい。ありがとうございます、なら隣同士でお願いします』と明るく答えた自分に言ってやりたい、「別れちゃうんだよ!」と、それから一時間後の着信……

『あ、カイト? オレオレ、あのさ話あるんだわ、少し時間あるかな?』

 電話の相手は元カレだった。言われるがまま、仕事を切り上げ、待ち合わせの喫茶店に入り席に座る。

 私もサプライズの報告をしたかったので丁度良かったと思っていた。しかしそんな私の気持ちはアメ細工並みに叩き割られるのだ。

「あの、実は……その」

 変に礼儀正しい態度に私は淡い期待をしていた。3年目のプロポーズキター!と顔に出さずに受かれていた自分が情けない、ハァ……

「頼む! 俺と……」

「えっ? 俺となに?」

 そんな時、私の後ろから『早く言いなさいよ! 時間なくなっちゃうよ』と若い女の声がした。

「お話中すみません。お願いだから別れてください」

 いきなりの事に固まる私、元カレは手を合わせて一言『ごめん、実は……』と浮気を告白し、私を一人置いて喫茶店を後にしたのだ。

ーーーー現在、飛行機の中

 私は、キャンセルを忘れていたチケットを握り一人沖縄へ、休みも何故か嫌がらせのようにあっさりと取れてしまったからだ。

「ハァ……私ってついてないなぁ」

 空港に着くと入れ違いに元カレとあの女が空港に入ってくるのが見えた。

 何故か隠れる私……意気地無し……ここはガツンと振ってやる。曖昧なまま別れた自分にケジメをつけようと歩み出した。その時、目に入ってきた光景は楽しそうに笑いながら手を繋ぐ二人の姿だった。

 次は浮気なんかするなよ……さよなら……

 タクシーに乗りホテルに向かい、チェックインを済ませ、部屋の中のシャワーを浴びる。

 頭からつま先に流れるシャワーに涙がまじり更に惨めに感じる。

「よし、楽しもう! バイキングにアルコール、そして新しい出逢い!」

 しかし、食の細い私は、バイキングに惨敗……更に酒の弱さは天下一品……悲しい事に出逢いもなく……沈没ちんぼつ

「部屋に帰るかな……」

 外のバイキング会場を後にしようとする私の横をキラキラとした光を放つ女の子が走り抜けていった。

「親は何してんのよ? こんな時間に子供を一人にするなんて」

 女の子がホテルの裏手にある崖に向かい走っていく。

「って! 待ちなさい」

 鎖をくぐり抜け崖の端まで行き腰かける女の子の姿に私は焦った。

「お嬢ちゃん? そこは危ないから、お姉さんと帰ろうか」

 チラっと私を見た女の子はクスクスと笑った。

「お姉ちゃん座って、少しお話しよ。お姉ちゃんはこの世界が好き?」

「そんなことより、ほら、危ないよ」

「座ってくれないの?」

「わかったわ座るわよ。あと、あんまり好きじゃないかも、多分ね」

 不思議と何でも話したくなるような感覚? 飲み好ぎたかしら……

「お姉ちゃんは人生をやり直したいと思う?」

「う~ん無くもないかな? まぁ、やり直せるなら私を知らない別の世界がいいなぁ~なんてね」

 冗談まじりに言ってしまった……子供になんて話をしてるんだ私は……

「なら良かった~お姉ちゃんは幸せ者だね! いくよエイ~!」

 私はいきなり立ち上がった女の子に背中から押されて崖から落とされた。

「イィィーーヤァァァァッ!!」

 真っ逆さまに落ちた私が次に目覚めた時、世界は真っ暗だった。

 私……死んだの?

 その瞬間、光が暗闇を照らした。
 私は裁判所の中と同じ作りの部屋に居ることに気づいた。

「何ここ? 何で裁判所……って!! 何で裸なの!」

静粛せいしゅくに今より、美浦ミウラ海徒カイト28歳。未婚、彼氏無しの裁判を行う!」

「待ってよ! その最後の部分さ! 絶対要らないわよね!」

「静粛に!」

 裁判官は女だ。綺麗なブロンドに巨乳、更に二重でスタイル抜群のモデルでもやればスター間違い無しの美女だ。

「今から判決を言い渡します! ミウラカイトを自殺罪として、有罪する以上」

「異議ありーーッ!! いきなり過ぎて意味わからないし。そもそも自殺なんかしてないから!」

「何を今更、此方は天使の調べがあって言っているのですよ! 自殺なのよね? クレレ!」

 逃げようとしていた女の子を捕まえる裁判官。その手に捕まっていたのは私を突き落とした女の子だった。

「あんた! よくも突き落としてくれたわね!」

 それから、私と裁判官がクレレと呼ばれる女の子を板挟みで締め上げること一時間。

「ごめんなさい……だって、他の世界にいきたいって言うから……うぇ~ん」

 泣きまくるクレレと事情をしり謝る裁判官の女。この裁判官は神様らしい。本来は自殺した者を裁いたり、転生させたりを仕事にしているらしい。

「もういいわ、幸い痛くなかったし、早く元の世界に戻して、有給無くなっちゃうし」

 困った表情を浮かべる神様は、深々と私に頭を下げた。

「ごめんなさい! 実は……無理なんです」

「はぁぁぁぁ!!」

 神様は、転生させる事は出来るが元の姿には戻れないとハッキリと口にした。
 更に今まで居た世界は人気があり、1500年待ちだと言うのだ。

「ちょっと……勘弁してよ、会社どうするのよ……」

「大丈夫よ! クレレがちゃんと自殺処理したから安心して」

 元凶がドヤ顔をするのがこんなにイラッとすると初めて知った。私はクレレのこめかみにジュパニーズ式お仕置き方“グリグリ”を適度に味わって貰いその怒りを和らげていた。

「あ、あの……宜しければ……別の世界なら直ぐに行けるのですが……」と神様が私に恐る恐る言ってきた。

「ほんとに? どんな世界なの?」

「基本は地球と同じです。大体種族も同じなので不便はないかと、少し生活レベルは落ちますが、いい異世界ですよ」

 まるで賃貸の契約をするように話は進み、私は異世界に転生することになったのだ。

 1500年間、タダ働きしながら転生を待つより、ダメならダメでこの場所に帰ってくる方が言いと判断したからだ。

「では、転生します! 素敵な魔法と剣とモンスターのいる世界を生きてくださいね。あと、キャンセルとクレームは受け付けておりませんので、悪しからず」

 なんか嫌な予感がする……

「ちょ、まった!」

「頑張ってくださいね。カイトさん」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

 私が次に目覚めると目の前には知らない乳房があり、本能でそれを吸っていた。

 記憶がある分、余計に恥ずかしい~!

 私は異世界を赤子からスタートする。

 五次元世界【ララリルル】それが私の新しい世界の名前らしいの。
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