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4章 輝く未来
姉妹は大変なんです9
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天界から地上に追放されたバルキュリア、そんな彼女にアフロディアスは女神として初めての加護を与えたの、全ての力を女神であった頃と変わらず使えるようにしたの。
バルキュリアの加護は条件付きと言う形になったの。
●バルキュリアが信じる正義が偽りである場合、加護は一時的に発動しない。
●アフロディアス、アラナラムルと戦闘の際には加護は発動しない。
●自身を偽る場合には加護は発動しない。
●地上の争いに加入うしない。
条件としては弱いけど、バルキュリアを信用した結果と言えるわね。
バルキュリアは地上に降り立ち、建国前のバトラングでその力を試すように悪党と言うべき、悪さをするバイキングや魔獣を排除していき。
誰が見ても絶望的と言う他ない程に地面が割れ、荒れ果てた土地にデンジャラスワーム達放ち、地下から土を掘り起こし、作物が育つようにしていく。
バルキュリアはバトラングのバイキングから、バルキュリャー と呼ばれ、次第に【バルキリー】と呼ばれる事になる。
皮肉にも、バトラング王国が大切にしてきた女神バルキリーと憎んで止まないバルキュリアは同一人物である事実を私は知ることになる……
そして、バトラングの土地を耕したバルキュリアは次にレナクルへと飛び立ち、その後、初代バトラング王国 国王カルム=ヤシマが異世界召喚される。
新たな好奇心と世界を求める五次元世界に残った若き神々の気まぐれにより召喚されたカルム=ヤシマ。
加護を与えられたヤシマがバトラング王国を建国するまでそう時間は掛からなかった──それと同時にバトラングの大陸統一戦争が始まり、瞬く間に強国へと変貌する。
バトラングの魔の手はバルキュリアが滞在していたレナクルまで及び、レナクル王国は、なし崩しに戦争になる。
バルキュリアは禁を破り、バトラング王国とレナクル王国の戦闘において、レナクル王国に加担する形となる……
その事実を知り、急ぎ地上に向かうアフロディアス。
バルキュリア参戦から数日の戦闘で圧倒的と思われたバトラング王国軍とレナクル王国軍の戦力は拮抗し、バトラング王 カルム=ヤシマと魔導師ミズチを戦場に引きずり出すまでに至っていた。
そして、バルキュリアはアフロディアスの動きを感じ取り、最後の勝負を掛ける。
転移魔法を使い、バトラング地下空洞にカルム=ヤシマとミズチを転移させる。
その一部始終を天界に向けて映像として映し出す。
「私は、多くの者を幸せになる世界を望み、大地を耕した! だが、天に巣食う愚かなる神々はそれすらも赦さず争いを所望する……ならば、私は邪神となり……貴様等の娯楽を終わらせよう……我は戦神バルキュリアッ! 我が前に立ちはだかるならば敵として全身全霊をもって屠らせて貰う!」
ヤシマとミズチ、そして天界に悪寒が走る程の鋭い眼差し。
それと同時にアフロディアスが天界への魔法を遮断し姿を現す。
しかし、バルキュリアはアララに天界とは関係なく映像を送り続けていたの。
「最後まで……私の生き様をその目に焼き付けよ!」と声を上げるバルキュリア。
それは誰でもない、アララに宛てたメッセージに他ならなかったの。
此処からは語られぬ真実が存在していたの。
対峙するバルキュリアとヤシマ、ミズチ、アフロディアス、そんな中……最初に剣へと手を伸ばしたのはヤシマだった。
戦闘になると考えていたバルキュリア、しかし……ヤシマは手にした剣を鞘ごと地面に突き立てるとその場に座り込む。
「話を聞かせろよ。なんも分からないまま戦って終わるのは俺自身が困るからな、ミズチ、飲み物を出してくれよ? 魔法カバンになんか、あるだろ?」
「え、この状況で!」
ヤシマとミズチの会話にバルキュリアとアフロディアスは呆気に取られる。
ヤシマはバトラング王国を世界一の国にしたいと夢を語り、ミズチはいつまでもバトラングの為に力を尽くしたいと口にする。
バルキュリアはレナクルを含む全ての国の平和を願うと口にし、両者の意見を聞くアフロディアスの姿がそこにあった。
そして、話し合いが終わる。
バルキュリアはアフロディアスの花となる魔法を掛けた【カルミナの花】を一輪用意する。
「この花が咲くとき、私は再度目を覚ますだろう、その時に素敵な国になっていることを願う」
天界からの罰を免れぬ事実を前にバルキュリアはそう語り、アフロディアスはミズチの願い通りに不死の肉体を加護として与える。
しかし……天界の神々はカルムの一族がバルキュリア、アフロディアスに接触した事を恐れ、カルム一族に消える事なき病の魔法を受け継ぐように魔法を掛けたの。
バルキュリアの針をその際、ミズチの加護の発動条件とカルム一族の病の解除を加護として発動するようにしたの。
●バルキュリアの針をカルムの血筋に射すことで病から解放される。
●カルム一族にバルキュリアの針が射された際にミズチは若返る、王が途絶えた際に加護は失われる。
●加護について、真実を話してはならない。
最後の真実を話してはならない……それはレナクル、バトラングの両国が自然のままに時を歩む為の配慮だった。
悲しい事にその条件はバルキュリアを悪とし、ヤシマが亡くなった後もこの真実は語られない。
その結果、バトラングではバルキュリアを邪神として認識する事となり、ヤシマは邪神を討ち取った英雄王とされた。
アフロディアスはバルキュリアの一件の責任を自らおい、別次元へと移動し、五次元世界は力を有していながら、中立な立場にいたマルサ=チヨルが王となる事が決まったの。
しかし……若き神々はバルキュリアが自ら地上を離れ、アフロディアスにより封印された事実を知り、バルキュリアを形作る影をレナクルとバトラングの地中に忍ばせ、バルキュリア、アフロディアスの気配を感じた際に開くように魔法を掛けたの。
これが今回のバルキュリア暴走の真実だったの。
バルキュリアの加護は条件付きと言う形になったの。
●バルキュリアが信じる正義が偽りである場合、加護は一時的に発動しない。
●アフロディアス、アラナラムルと戦闘の際には加護は発動しない。
●自身を偽る場合には加護は発動しない。
●地上の争いに加入うしない。
条件としては弱いけど、バルキュリアを信用した結果と言えるわね。
バルキュリアは地上に降り立ち、建国前のバトラングでその力を試すように悪党と言うべき、悪さをするバイキングや魔獣を排除していき。
誰が見ても絶望的と言う他ない程に地面が割れ、荒れ果てた土地にデンジャラスワーム達放ち、地下から土を掘り起こし、作物が育つようにしていく。
バルキュリアはバトラングのバイキングから、バルキュリャー と呼ばれ、次第に【バルキリー】と呼ばれる事になる。
皮肉にも、バトラング王国が大切にしてきた女神バルキリーと憎んで止まないバルキュリアは同一人物である事実を私は知ることになる……
そして、バトラングの土地を耕したバルキュリアは次にレナクルへと飛び立ち、その後、初代バトラング王国 国王カルム=ヤシマが異世界召喚される。
新たな好奇心と世界を求める五次元世界に残った若き神々の気まぐれにより召喚されたカルム=ヤシマ。
加護を与えられたヤシマがバトラング王国を建国するまでそう時間は掛からなかった──それと同時にバトラングの大陸統一戦争が始まり、瞬く間に強国へと変貌する。
バトラングの魔の手はバルキュリアが滞在していたレナクルまで及び、レナクル王国は、なし崩しに戦争になる。
バルキュリアは禁を破り、バトラング王国とレナクル王国の戦闘において、レナクル王国に加担する形となる……
その事実を知り、急ぎ地上に向かうアフロディアス。
バルキュリア参戦から数日の戦闘で圧倒的と思われたバトラング王国軍とレナクル王国軍の戦力は拮抗し、バトラング王 カルム=ヤシマと魔導師ミズチを戦場に引きずり出すまでに至っていた。
そして、バルキュリアはアフロディアスの動きを感じ取り、最後の勝負を掛ける。
転移魔法を使い、バトラング地下空洞にカルム=ヤシマとミズチを転移させる。
その一部始終を天界に向けて映像として映し出す。
「私は、多くの者を幸せになる世界を望み、大地を耕した! だが、天に巣食う愚かなる神々はそれすらも赦さず争いを所望する……ならば、私は邪神となり……貴様等の娯楽を終わらせよう……我は戦神バルキュリアッ! 我が前に立ちはだかるならば敵として全身全霊をもって屠らせて貰う!」
ヤシマとミズチ、そして天界に悪寒が走る程の鋭い眼差し。
それと同時にアフロディアスが天界への魔法を遮断し姿を現す。
しかし、バルキュリアはアララに天界とは関係なく映像を送り続けていたの。
「最後まで……私の生き様をその目に焼き付けよ!」と声を上げるバルキュリア。
それは誰でもない、アララに宛てたメッセージに他ならなかったの。
此処からは語られぬ真実が存在していたの。
対峙するバルキュリアとヤシマ、ミズチ、アフロディアス、そんな中……最初に剣へと手を伸ばしたのはヤシマだった。
戦闘になると考えていたバルキュリア、しかし……ヤシマは手にした剣を鞘ごと地面に突き立てるとその場に座り込む。
「話を聞かせろよ。なんも分からないまま戦って終わるのは俺自身が困るからな、ミズチ、飲み物を出してくれよ? 魔法カバンになんか、あるだろ?」
「え、この状況で!」
ヤシマとミズチの会話にバルキュリアとアフロディアスは呆気に取られる。
ヤシマはバトラング王国を世界一の国にしたいと夢を語り、ミズチはいつまでもバトラングの為に力を尽くしたいと口にする。
バルキュリアはレナクルを含む全ての国の平和を願うと口にし、両者の意見を聞くアフロディアスの姿がそこにあった。
そして、話し合いが終わる。
バルキュリアはアフロディアスの花となる魔法を掛けた【カルミナの花】を一輪用意する。
「この花が咲くとき、私は再度目を覚ますだろう、その時に素敵な国になっていることを願う」
天界からの罰を免れぬ事実を前にバルキュリアはそう語り、アフロディアスはミズチの願い通りに不死の肉体を加護として与える。
しかし……天界の神々はカルムの一族がバルキュリア、アフロディアスに接触した事を恐れ、カルム一族に消える事なき病の魔法を受け継ぐように魔法を掛けたの。
バルキュリアの針をその際、ミズチの加護の発動条件とカルム一族の病の解除を加護として発動するようにしたの。
●バルキュリアの針をカルムの血筋に射すことで病から解放される。
●カルム一族にバルキュリアの針が射された際にミズチは若返る、王が途絶えた際に加護は失われる。
●加護について、真実を話してはならない。
最後の真実を話してはならない……それはレナクル、バトラングの両国が自然のままに時を歩む為の配慮だった。
悲しい事にその条件はバルキュリアを悪とし、ヤシマが亡くなった後もこの真実は語られない。
その結果、バトラングではバルキュリアを邪神として認識する事となり、ヤシマは邪神を討ち取った英雄王とされた。
アフロディアスはバルキュリアの一件の責任を自らおい、別次元へと移動し、五次元世界は力を有していながら、中立な立場にいたマルサ=チヨルが王となる事が決まったの。
しかし……若き神々はバルキュリアが自ら地上を離れ、アフロディアスにより封印された事実を知り、バルキュリアを形作る影をレナクルとバトラングの地中に忍ばせ、バルキュリア、アフロディアスの気配を感じた際に開くように魔法を掛けたの。
これが今回のバルキュリア暴走の真実だったの。
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