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4章 輝く未来
姉妹は大変なんです4
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ララリルルの女神であったアフロディアス……女神としての地位を剥奪された彼女は別の次元の女神としての役割を与えられていたの。
「私の今管理してる世界は正直、平和とはかけ離れた世界なんだよね……何て言うかな、恐怖の対象がいない分、勝手すぎる感じって言うの?」
そう語るアフロディアス……早い話が、バルキュリアに戦神として別の次元に連れていくと言う内容だったの。
「待ってよ、そんな事したら、その世界が危ないんじゃないの!」
私はアフロディアスの考えを聞いて動揺し声をあげる。
しかし、予想外の答えが返ってきたの。
「カミルちゃん、いい? 世界は滅び再生し再度滅ぶように出来ているの、あなたの居た太陽系第三惑星【地球】もそうでしょ?」
いきなり地球の話をされた瞬間、困惑したわ。
五次元世界、三次元世界、多くの次元の時間軸に無数の世界が存在する事実と、滅び再生する仕組みを聞き、私は悲しい気持ちになっていたの。
そんな私にアフロディアスが更に話を聞かせてくれた。
「あと、カミルちゃんが死んだのは手違いだったみたいだけど、その手違いが次元の輪を破壊するきっかけになってしまった事は理解してるかしら?」
突然、話題が私自身になり、アフロディアスから語られた内容に私はアララに視線を一瞬向ける。
「アララ、どういう事よ?」
「それは……」と口をつむるアララ。
「簡単よ、カミルちゃん。あなたの存在が強大なイレギュラーとなって、世界の流れに干渉してしまったのよ、と……言うよりも干渉するように力を与えられたのよ、まったく、困った妹だわ」
そう言うとアフロディアスは大きく仰け反り背筋を伸ばす。
「だから、カミルちゃんにアラナラムルを任せるわ、この次元は無限軸に変化したの……終わりを決めるのは未来のあなた達って事になるわね」
悪戯な笑みを浮かべた後、アフロディアスは私にバルキュリアを封印した小瓶を譲って欲しいと言ってきたの。
姉妹で別の次元に行くのだと、ハッキリ言われたわ、アララはその言葉に悲しそうな表情を浮かべていたわ。
別の次元から来る際に蓄えたアフロディアスの花とバルキュリアの針の魔力を半分づつ消費するらしい……つまり、次に別の次元に旅立つと2度と姉妹が三人で逢うことは叶わなくなるの。
文字通り、永遠の別れになるわ。
悩むアララ……しかし、アフロディアスはそんなアララに
「笑いなさい! あなたは笑って御姉ちゃん達を見送るのが最後の役目よ!」と口にしたの。
そして、知らぬ間に停止していた私達の時間が動き出したの。
何度も目覚める感覚はまるで睡眠不足の三度寝のような疲労感があったわ。
それでも女神の姉妹が再会した事実は変わらない、問題なのは……本当にバルキュリアの封印されてる小瓶を渡していいものかが正直、不安だったの。
「アフロディアスさん、只でバルキュリアの小瓶を渡すのは、やはり不安だわ、だから、レナクルの復興に力を貸して! そしたら小瓶を渡すと約束するわ!」
格上の女神相手に交渉する私、正直言えば、怖くて仕方ないわ。
「私の今管理してる世界は正直、平和とはかけ離れた世界なんだよね……何て言うかな、恐怖の対象がいない分、勝手すぎる感じって言うの?」
そう語るアフロディアス……早い話が、バルキュリアに戦神として別の次元に連れていくと言う内容だったの。
「待ってよ、そんな事したら、その世界が危ないんじゃないの!」
私はアフロディアスの考えを聞いて動揺し声をあげる。
しかし、予想外の答えが返ってきたの。
「カミルちゃん、いい? 世界は滅び再生し再度滅ぶように出来ているの、あなたの居た太陽系第三惑星【地球】もそうでしょ?」
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そんな私にアフロディアスが更に話を聞かせてくれた。
「あと、カミルちゃんが死んだのは手違いだったみたいだけど、その手違いが次元の輪を破壊するきっかけになってしまった事は理解してるかしら?」
突然、話題が私自身になり、アフロディアスから語られた内容に私はアララに視線を一瞬向ける。
「アララ、どういう事よ?」
「それは……」と口をつむるアララ。
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そう言うとアフロディアスは大きく仰け反り背筋を伸ばす。
「だから、カミルちゃんにアラナラムルを任せるわ、この次元は無限軸に変化したの……終わりを決めるのは未来のあなた達って事になるわね」
悪戯な笑みを浮かべた後、アフロディアスは私にバルキュリアを封印した小瓶を譲って欲しいと言ってきたの。
姉妹で別の次元に行くのだと、ハッキリ言われたわ、アララはその言葉に悲しそうな表情を浮かべていたわ。
別の次元から来る際に蓄えたアフロディアスの花とバルキュリアの針の魔力を半分づつ消費するらしい……つまり、次に別の次元に旅立つと2度と姉妹が三人で逢うことは叶わなくなるの。
文字通り、永遠の別れになるわ。
悩むアララ……しかし、アフロディアスはそんなアララに
「笑いなさい! あなたは笑って御姉ちゃん達を見送るのが最後の役目よ!」と口にしたの。
そして、知らぬ間に停止していた私達の時間が動き出したの。
何度も目覚める感覚はまるで睡眠不足の三度寝のような疲労感があったわ。
それでも女神の姉妹が再会した事実は変わらない、問題なのは……本当にバルキュリアの封印されてる小瓶を渡していいものかが正直、不安だったの。
「アフロディアスさん、只でバルキュリアの小瓶を渡すのは、やはり不安だわ、だから、レナクルの復興に力を貸して! そしたら小瓶を渡すと約束するわ!」
格上の女神相手に交渉する私、正直言えば、怖くて仕方ないわ。
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