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4章 輝く未来
涙はいつか実る物です8
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賑やかな前夜祭が終わると私達は実家に1度、向かう事になったの。
大人数ではあったけど、なんとか室内に収まることが出来たわ。
それからバトラング王国で起きたことをマイヤ、レイト、タウリの三人がいる前で語ることになり、祝福を口にするマイヤと、反対に絶望するレイトとタウリの姿があったわ。
「それだと、カミルはバトラングの王女様になれるのね。すごいわぁ」
マイヤの笑顔にレイトは涙ながらに「幸せになるんだぞ、なんかあったら直ぐに戻ってこい」と言ってくれたわ。
タウリに関しては、ナッツがやけ食いに付き合う感じね、年齢とか無視な世界だけど、やけ酒にはならなそうね。
「なら、私も付き合いま……」
「アララは此方!」
因みに着いていこうとしたアララは容赦なく捕まえたわ
その日、久々に自分の部屋で横になる私、小さなベットには誇り一つなく、毎日のように換気と掃除をされている事実に感謝したい。
改めて愛の凄さと暖かさを感じる私、そんな横で敷かれた布団にくるまりながら、やけ食いに行けなかったと騒ぎ出すアララ。
「行きたかったです、私もやけ食いしたかったのに……ハァ、お腹空きましたよぉ、カミルぅぅぅ」
「アアアアっ! 少しは静かにせぬか! 貴様は女神じゃろうが! それとも食の化け物に転職したのか!」
「そんな言い方って酷いですよ! 私はいつでも腹八分目です!」
浮遊して寝ているペンネがアララの声に苛立ち、起きるとそこから、室内は女神と魔王が互いに意見を譲らぬ戦場に変わっていたわ。
そして、始まった口論に私は……キレたわ。
「アンタ達ッ! 私は静かに寝たいのよ! これ以上騒ぐなら……」
「か、カミル! 落ち着くのじゃ!」
「カミル、落ち着いて冷静にですね」
「いいから、寝なさいッ!」──【雷撃圧縮砲】
“ズガシャッンッ!”
壁と天井を吹き飛ばし一筋の光が星空の彼方に流れ差っていったわ。
直ぐに作製魔法で全てを元通りに直し終わると同時に──“バタバタ”と足音が近づき、扉が乱暴に開けられる。
「大丈夫か、カミルッ! 今スゴイ音が……しなかった、かな?」
室内に変化はなく、窓は確りと閉じられた状態になっており、室内には争っていた形跡すらない状態にしてあるわ。
慌てて入ってきたレイトとマイヤはまるで狐に摘ままれたような表情を浮かべていたわね。
「どうしたの? なにも起きてないわよ? それより、今日は疲れたから寝たいんだけど」とエンジェルスマイルを浮かべる。
レイトとマイヤは納得いかないと言いたそうにしていたけど、そのまま部屋を後にしたわ。
私を怒らせた女神と魔王は間一髪で姿勢を低くして床に寝そべり雷撃魔法の上位魔法【雷撃圧縮砲】を回避したみたいね?
まぁ、これくらいの魔法で死なないからと言って、安易に上位魔法を撃ったことは反省よね?
アララとペンネも大人しく寝てくれそうだし、私も本当に疲れたわ、ゆっくりと寝ないとね。
「さぁ、寝るわよ? 寝不足はお肌に良くないんだから!」
私の言葉に無言で頷く二人を確認してから布団をしっかりと被ると夢の世界に向かう私──明日が祭り本番ね、しっかりと楽しまなくちゃね。
大人数ではあったけど、なんとか室内に収まることが出来たわ。
それからバトラング王国で起きたことをマイヤ、レイト、タウリの三人がいる前で語ることになり、祝福を口にするマイヤと、反対に絶望するレイトとタウリの姿があったわ。
「それだと、カミルはバトラングの王女様になれるのね。すごいわぁ」
マイヤの笑顔にレイトは涙ながらに「幸せになるんだぞ、なんかあったら直ぐに戻ってこい」と言ってくれたわ。
タウリに関しては、ナッツがやけ食いに付き合う感じね、年齢とか無視な世界だけど、やけ酒にはならなそうね。
「なら、私も付き合いま……」
「アララは此方!」
因みに着いていこうとしたアララは容赦なく捕まえたわ
その日、久々に自分の部屋で横になる私、小さなベットには誇り一つなく、毎日のように換気と掃除をされている事実に感謝したい。
改めて愛の凄さと暖かさを感じる私、そんな横で敷かれた布団にくるまりながら、やけ食いに行けなかったと騒ぎ出すアララ。
「行きたかったです、私もやけ食いしたかったのに……ハァ、お腹空きましたよぉ、カミルぅぅぅ」
「アアアアっ! 少しは静かにせぬか! 貴様は女神じゃろうが! それとも食の化け物に転職したのか!」
「そんな言い方って酷いですよ! 私はいつでも腹八分目です!」
浮遊して寝ているペンネがアララの声に苛立ち、起きるとそこから、室内は女神と魔王が互いに意見を譲らぬ戦場に変わっていたわ。
そして、始まった口論に私は……キレたわ。
「アンタ達ッ! 私は静かに寝たいのよ! これ以上騒ぐなら……」
「か、カミル! 落ち着くのじゃ!」
「カミル、落ち着いて冷静にですね」
「いいから、寝なさいッ!」──【雷撃圧縮砲】
“ズガシャッンッ!”
壁と天井を吹き飛ばし一筋の光が星空の彼方に流れ差っていったわ。
直ぐに作製魔法で全てを元通りに直し終わると同時に──“バタバタ”と足音が近づき、扉が乱暴に開けられる。
「大丈夫か、カミルッ! 今スゴイ音が……しなかった、かな?」
室内に変化はなく、窓は確りと閉じられた状態になっており、室内には争っていた形跡すらない状態にしてあるわ。
慌てて入ってきたレイトとマイヤはまるで狐に摘ままれたような表情を浮かべていたわね。
「どうしたの? なにも起きてないわよ? それより、今日は疲れたから寝たいんだけど」とエンジェルスマイルを浮かべる。
レイトとマイヤは納得いかないと言いたそうにしていたけど、そのまま部屋を後にしたわ。
私を怒らせた女神と魔王は間一髪で姿勢を低くして床に寝そべり雷撃魔法の上位魔法【雷撃圧縮砲】を回避したみたいね?
まぁ、これくらいの魔法で死なないからと言って、安易に上位魔法を撃ったことは反省よね?
アララとペンネも大人しく寝てくれそうだし、私も本当に疲れたわ、ゆっくりと寝ないとね。
「さぁ、寝るわよ? 寝不足はお肌に良くないんだから!」
私の言葉に無言で頷く二人を確認してから布団をしっかりと被ると夢の世界に向かう私──明日が祭り本番ね、しっかりと楽しまなくちゃね。
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