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4章 輝く未来
新たなる出会い、カミルの里帰りです8
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レシピをカッシュに渡す為に私はベジルフレア王にカッシュが到着した際に一度話をしたいと伝えたの。
其れから直ぐにカッシュはラッペンお爺ちゃんと共に城を訪れたの。
「ラッペンお爺ちゃん。カッシュ。逢いたかったわ」
エンジェルスマイルを浮かべながら、挨拶を済ませるとカッシュにレシピと新たな【フルーツハニー】の蜂蜜を渡す事に成功したわ。
「カミル様? この蜂蜜じゃなくてもカミル様の作った蜂蜜を持参してますが?」
あらカッシュたら、なんか緊張してるみたいね?
「私と話すなら普段通りでいいわよ? それに普段使ってる蜂蜜より、この蜂蜜はヤバイんだから」
「ハァ、わかったよ。だがカミル? ヤバイってまさか、毒とかじゃないだろうな!」
ハァ……顔面に1発キツいのを叩き込んでやりたいわね。
「そんな訳ないでしょ! 冗談でも怒るわよ! それよりもレシピを見て分からない部分があるなら今教えて」
レシピを確りと見つめるカッシュ。
「そうだな、先ずはフルーツのソースとあるが、砂糖煮を作る際に冷ます必要はあるのか? このレシピだと冷ますとあるが、そんな直ぐに冷ます方法は知らないぞ?」
「完全に冷まさなくて良いわ。あくまでも冷まして粘りを作りたいだけだから、それとフルーツのコーティングをする際は薄切りにするのよ、食べた際にフルーツが大き過ぎると食感がよくないから」
軽い打ち合わせを済ませるてカッシュは私に「簡単な焼き菓子じゃ駄目なのか?」と笑ってきたわ。
「カッシュの腕を信用してるのよ。貴方なら私のレシピをそれ以上にしてくれるでしょ。頼んだわよ」
「チッ……そんな言われ方したら最高に美味いと言わせたくなるじゃないかよ。任せとけ、期待以上に仕上げて見せるからな!」
カッシュのやる気は確認できたわ。
私はラッペンお爺ちゃん達と共に夕食の席に案内される事になり、ベジルフレア王国の厨房は緊張感に包まれていたみたい。
前菜から始まり、料理長が腕を振るった最高の料理が次々に運ばれて来たわ。
まあ、感想を言うならば、お洒落すぎる感じね。普段食べてるサトウの料理と比べれば繊細な味付けと言えるけど、少し物足りないわね?
そんなメイン料理が終わり、いよいよデザートが運ばれて来たわ。
私が渡したレシピはフルーツタルト、パイとは異なり、果物の色合いや熱すぎないように冷ましたりと手間が掛かるスイーツね。
一旦焼いた生地に冷ましたフルーツの砂糖煮を薄く流し込み、別に焼いた薄い生地で蓋をする。
その上からフルーツハニーの蜂蜜でコーティングした色とりどりの果物を並べて、再度オーブンで蜂蜜を焦がさぬように焼き冷ませば完成よ。
いっぺんに焼いたり出来ないから手間が掛かるけど、カッシュは最後に冷ます手間を忘れずに行ってくれているわ。
円いままに運ばれてきたフルーツタルトに全員が目を奪われたわ。
焼かれる事でフルーツハニーの蜂蜜が金色の輝きを放ち、コーティングされたフルーツ達は宝石のように光輝いていたの、切り分けた際に中に詰まったチェリーの砂糖煮は形を残してあり、インパクトは言うまでもないわね。
生地に砂糖を使わないようにしている為、甘過ぎないのが最高のポイントよ。
初めて見る【金色のフルーツタルト】を食べた瞬間の王様やラッペンお爺ちゃんの顔は本当に幸せそうだったわ。
因みにカッシュには可哀想だけど「同じ物を屋敷で毎日作らせる」とラッペンお爺ちゃんが感動の涙まで流していたのよ。
それから私はラッペンお爺ちゃんとベジルフレア王の居る前でフルーツハニーの輸入の話を開始したの。
ベジルフレア王の許可を貰い、私の蜂蜜はベジルフレア王国の公認商品になる事が決まったわ。
其れから直ぐにカッシュはラッペンお爺ちゃんと共に城を訪れたの。
「ラッペンお爺ちゃん。カッシュ。逢いたかったわ」
エンジェルスマイルを浮かべながら、挨拶を済ませるとカッシュにレシピと新たな【フルーツハニー】の蜂蜜を渡す事に成功したわ。
「カミル様? この蜂蜜じゃなくてもカミル様の作った蜂蜜を持参してますが?」
あらカッシュたら、なんか緊張してるみたいね?
「私と話すなら普段通りでいいわよ? それに普段使ってる蜂蜜より、この蜂蜜はヤバイんだから」
「ハァ、わかったよ。だがカミル? ヤバイってまさか、毒とかじゃないだろうな!」
ハァ……顔面に1発キツいのを叩き込んでやりたいわね。
「そんな訳ないでしょ! 冗談でも怒るわよ! それよりもレシピを見て分からない部分があるなら今教えて」
レシピを確りと見つめるカッシュ。
「そうだな、先ずはフルーツのソースとあるが、砂糖煮を作る際に冷ます必要はあるのか? このレシピだと冷ますとあるが、そんな直ぐに冷ます方法は知らないぞ?」
「完全に冷まさなくて良いわ。あくまでも冷まして粘りを作りたいだけだから、それとフルーツのコーティングをする際は薄切りにするのよ、食べた際にフルーツが大き過ぎると食感がよくないから」
軽い打ち合わせを済ませるてカッシュは私に「簡単な焼き菓子じゃ駄目なのか?」と笑ってきたわ。
「カッシュの腕を信用してるのよ。貴方なら私のレシピをそれ以上にしてくれるでしょ。頼んだわよ」
「チッ……そんな言われ方したら最高に美味いと言わせたくなるじゃないかよ。任せとけ、期待以上に仕上げて見せるからな!」
カッシュのやる気は確認できたわ。
私はラッペンお爺ちゃん達と共に夕食の席に案内される事になり、ベジルフレア王国の厨房は緊張感に包まれていたみたい。
前菜から始まり、料理長が腕を振るった最高の料理が次々に運ばれて来たわ。
まあ、感想を言うならば、お洒落すぎる感じね。普段食べてるサトウの料理と比べれば繊細な味付けと言えるけど、少し物足りないわね?
そんなメイン料理が終わり、いよいよデザートが運ばれて来たわ。
私が渡したレシピはフルーツタルト、パイとは異なり、果物の色合いや熱すぎないように冷ましたりと手間が掛かるスイーツね。
一旦焼いた生地に冷ましたフルーツの砂糖煮を薄く流し込み、別に焼いた薄い生地で蓋をする。
その上からフルーツハニーの蜂蜜でコーティングした色とりどりの果物を並べて、再度オーブンで蜂蜜を焦がさぬように焼き冷ませば完成よ。
いっぺんに焼いたり出来ないから手間が掛かるけど、カッシュは最後に冷ます手間を忘れずに行ってくれているわ。
円いままに運ばれてきたフルーツタルトに全員が目を奪われたわ。
焼かれる事でフルーツハニーの蜂蜜が金色の輝きを放ち、コーティングされたフルーツ達は宝石のように光輝いていたの、切り分けた際に中に詰まったチェリーの砂糖煮は形を残してあり、インパクトは言うまでもないわね。
生地に砂糖を使わないようにしている為、甘過ぎないのが最高のポイントよ。
初めて見る【金色のフルーツタルト】を食べた瞬間の王様やラッペンお爺ちゃんの顔は本当に幸せそうだったわ。
因みにカッシュには可哀想だけど「同じ物を屋敷で毎日作らせる」とラッペンお爺ちゃんが感動の涙まで流していたのよ。
それから私はラッペンお爺ちゃんとベジルフレア王の居る前でフルーツハニーの輸入の話を開始したの。
ベジルフレア王の許可を貰い、私の蜂蜜はベジルフレア王国の公認商品になる事が決まったわ。
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