楽しくて異世界☆ワタシのチート生活は本と共に強くなる☆そんな私はモンスターと一緒に養蜂場をやってます。

夏カボチャ

文字の大きさ
上 下
217 / 310
4章 輝く未来

新たなる出会い、カミルの里帰りです8

しおりを挟む
 レシピをカッシュに渡す為に私はベジルフレア王にカッシュが到着した際に一度話をしたいと伝えたの。

 其れから直ぐにカッシュはラッペンお爺ちゃんと共に城を訪れたの。

「ラッペンお爺ちゃん。カッシュ。逢いたかったわ」

 エンジェルスマイルを浮かべながら、挨拶を済ませるとカッシュにレシピと新たな【フルーツハニー】の蜂蜜を渡す事に成功したわ。

「カミル様? この蜂蜜じゃなくてもカミル様の作った蜂蜜を持参してますが?」

 あらカッシュたら、なんか緊張してるみたいね?

「私と話すなら普段通りでいいわよ? それに普段使ってる蜂蜜より、この蜂蜜はヤバイんだから」

「ハァ、わかったよ。だがカミル? ヤバイってまさか、毒とかじゃないだろうな!」

 ハァ……顔面に1発キツいのを叩き込んでやりたいわね。

「そんな訳ないでしょ! 冗談でも怒るわよ! それよりもレシピを見て分からない部分があるなら今教えて」

 レシピを確りと見つめるカッシュ。

「そうだな、先ずはフルーツのソースとあるが、砂糖煮を作る際に冷ます必要はあるのか? このレシピだと冷ますとあるが、そんな直ぐに冷ます方法は知らないぞ?」

「完全に冷まさなくて良いわ。あくまでも冷まして粘りを作りたいだけだから、それとフルーツのコーティングをする際は薄切りにするのよ、食べた際にフルーツが大き過ぎると食感がよくないから」

 軽い打ち合わせを済ませるてカッシュは私に「簡単な焼き菓子じゃ駄目なのか?」と笑ってきたわ。

「カッシュの腕を信用してるのよ。貴方なら私のレシピをそれ以上にしてくれるでしょ。頼んだわよ」

「チッ……そんな言われ方したら最高に美味いと言わせたくなるじゃないかよ。任せとけ、期待以上に仕上げて見せるからな!」

 カッシュのやる気は確認できたわ。

 私はラッペンお爺ちゃん達と共に夕食の席に案内される事になり、ベジルフレア王国の厨房は緊張感に包まれていたみたい。

 前菜から始まり、料理長が腕を振るった最高の料理が次々に運ばれて来たわ。

 まあ、感想を言うならば、お洒落すぎる感じね。普段食べてるサトウの料理と比べれば繊細な味付けと言えるけど、少し物足りないわね?

 そんなメイン料理が終わり、いよいよデザートが運ばれて来たわ。

 私が渡したレシピはフルーツタルト、パイとは異なり、果物の色合いや熱すぎないように冷ましたりと手間が掛かるスイーツね。

 一旦焼いた生地に冷ましたフルーツの砂糖煮を薄く流し込み、別に焼いた薄い生地で蓋をする。
 その上からフルーツハニーの蜂蜜でコーティングした色とりどりの果物を並べて、再度オーブンで蜂蜜を焦がさぬように焼き冷ませば完成よ。

 いっぺんに焼いたり出来ないから手間が掛かるけど、カッシュは最後に冷ます手間を忘れずに行ってくれているわ。

 円いままに運ばれてきたフルーツタルトに全員が目を奪われたわ。

 焼かれる事でフルーツハニーの蜂蜜が金色の輝きを放ち、コーティングされたフルーツ達は宝石のように光輝いていたの、切り分けた際に中に詰まったチェリーの砂糖煮は形を残してあり、インパクトは言うまでもないわね。

 生地に砂糖を使わないようにしている為、甘過ぎないのが最高のポイントよ。

 初めて見る【金色のフルーツタルト】を食べた瞬間の王様やラッペンお爺ちゃんの顔は本当に幸せそうだったわ。

 因みにカッシュには可哀想だけど「同じ物を屋敷で毎日作らせる」とラッペンお爺ちゃんが感動の涙まで流していたのよ。

 それから私はラッペンお爺ちゃんとベジルフレア王の居る前でフルーツハニーの輸入の話を開始したの。

 ベジルフレア王の許可を貰い、私の蜂蜜はベジルフレア王国の公認商品になる事が決まったわ。
しおりを挟む
感想 24

あなたにおすすめの小説

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた

佐藤醤油
ファンタジー
 貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。  僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。  魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。  言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。  この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。  小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。 ------------------------------------------------------------------  お知らせ   「転生者はめぐりあう」 始めました。 ------------------------------------------------------------------ 注意  作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。  感想は受け付けていません。  誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。

異世界の貴族に転生できたのに、2歳で父親が殺されました。

克全
ファンタジー
アルファポリスオンリー:ファンタジー世界の仮想戦記です、試し読みとお気に入り登録お願いします。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました

akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」 帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。 謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。 しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。 勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!? 転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。 ※9月16日  タイトル変更致しました。 前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。 仲間を強くして無双していく話です。 『小説家になろう』様でも公開しています。

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?

みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。 ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる 色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く

転生貴族のスローライフ

マツユキ
ファンタジー
現代の日本で、病気により若くして死んでしまった主人公。気づいたら異世界で貴族の三男として転生していた しかし、生まれた家は力主義を掲げる辺境伯家。自分の力を上手く使えない主人公は、追放されてしまう事に。しかも、追放先は誰も足を踏み入れようとはしない場所だった これは、転生者である主人公が最凶の地で、国よりも最強の街を起こす物語である *基本は1日空けて更新したいと思っています。連日更新をする場合もありますので、よろしくお願いします

王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません

きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」 「正直なところ、不安を感じている」 久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー 激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。 アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。 第2幕、連載開始しました! お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。 以下、1章のあらすじです。 アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。 表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。 常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。 それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。 サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。 しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。 盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。 アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?

愛されない皇妃~最強の母になります!~

椿蛍
ファンタジー
愛されない皇妃『ユリアナ』 やがて、皇帝に愛される寵妃『クリスティナ』にすべてを奪われる運命にある。 夫も子どもも――そして、皇妃の地位。 最後は嫉妬に狂いクリスティナを殺そうとした罪によって処刑されてしまう。 けれど、そこからが問題だ。 皇帝一家は人々を虐げ、『悪逆皇帝一家』と呼ばれるようになる。 そして、最後は大魔女に悪い皇帝一家が討伐されて終わるのだけど…… 皇帝一家を倒した大魔女。 大魔女の私が、皇妃になるなんて、どういうこと!? ※表紙は作成者様からお借りしてます。 ※他サイト様に掲載しております。

処理中です...