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4章 輝く未来
アフロディアスの花言葉です4
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時が凍りつくような感覚、でも、シュビナは私の頬に優しく指を伸ばしたの、そっと、上に向けて指を動かした。
「泣きたいのは俺なんだが? 先に泣くなんて、感情のやり場に困るじゃないか」
「うぅぅぅ、だって、だって……嬉しかったし、凄くドキッとしたんだもん……でもね、流されてるように感じるの……今の私は何にも目的を成し遂げてないの!」
私は多分、シュビナが好きなんだ……口から吐く言葉かシュビナを傷つける事を分かっているのに、上手い言葉が見つからない……嫌な子になっていく……
「そうか、嬉しかったのか……ならよかった、嫌われてないならまだチャンスがあるって事だな? 忘れるなカミル、俺がお前を望んだんだ。カミルを俺の物にしたい訳じゃない、俺がカミルと居たいと望んでいるんだ、それくらい許してくれ」
優し過ぎるのよ……そんなのいいに決まってるじゃない。
「許すに決まってるじゃない。シュビナ」
『シュビナが使い魔になりました』
『使い魔が増えた事により通知オフを解除』
【バイキングを従えし者】【領主】【略奪者】【天候の破壊者】【ドラゴン】【竜人】【冒険者】【外交官】【神々の仲介人】【盗賊キラー】【魔獣の仲介人】【海賊キラー】【破壊者】【復興者】【ツンデレの乙女】【王を従えし者】
『以上の職業を取得しました。再度使い魔が追加されるまで通知オフにしますか?』
いいから……今すぐ消えて。
最悪だわ……結婚を申し込まれた相手が使い魔になるなんて……有り得ないわよ。
「あ、あの……シュビナ?」
「あ、嗚呼、今……頭に声がしたよ……バイキングは使い魔に該当するなんて初めて知ったが……ははは」
シュビナが完全に動揺してる! なんでこうなるのよ!
「ふ、アハハ、まさか使い魔にされるなんてな、予想外にも程があるが。まあ、構わないさ。ならばバトラング王国の未来は約束されたような物だからな」
表情が和らいだ瞬間、シュビナはそう語り微笑んできたの。
何一つ良くない……一国の王を使い魔にしてしまったのよ、しかも、2回目……
「使い魔の解除方法がわからないなんて……なんとかするから、本当にごめんなさい……」
謝りきれない気持ちの中、シュビナは呆れたように口を開いたの。
「俺は構わない! 寧ろ、カミル。俺はお前を妃にしたいんだ。今はこの方が離れずに済むならそれが一番なんだよ」
「なんでよ、今さっき、私に振られちゃったのよ、悔しくないの……なんでそんなに明るいのよ」
「簡単さ、王である以上にカミルの夫になる方が魅力的だからだ。それにカミルの帰る場所が増えたと考えてくれ、俺がお前の居場所を護る戦士となろうじゃないか」
清々しく真っ直ぐにそう語るシュビナ、私は本当に馬鹿だなぁ……
「そう言う時は騎士になるって言うのよ……バカ……私も約束するわ、シュビナ……遣るべき事を成し遂げて絶対にアナタと……」
私の声を掻き消すとように凄まじい突風が吹き荒れる。
「カミル! 報告を聞いて、飛んできたぞ、ハァハァ、妾達のマドラッドを放棄する気か!」
大空に羽を羽ばたかせ、息を全力で切らしそう語りかけて来たのはペンネだったの。
私を庇うように後ろに隠すシュビナ。
「すまないがマドラッドの事はよくわからない、だが、カミルはバトラング王国の守護者となる運命だ諦めろ」
シュビナの挑発にペンネが怒りを露にする。
「ふざけるな……バイキングが妾達、魔族の王を奪うと言うか……愚か者がッ!」
「泣きたいのは俺なんだが? 先に泣くなんて、感情のやり場に困るじゃないか」
「うぅぅぅ、だって、だって……嬉しかったし、凄くドキッとしたんだもん……でもね、流されてるように感じるの……今の私は何にも目的を成し遂げてないの!」
私は多分、シュビナが好きなんだ……口から吐く言葉かシュビナを傷つける事を分かっているのに、上手い言葉が見つからない……嫌な子になっていく……
「そうか、嬉しかったのか……ならよかった、嫌われてないならまだチャンスがあるって事だな? 忘れるなカミル、俺がお前を望んだんだ。カミルを俺の物にしたい訳じゃない、俺がカミルと居たいと望んでいるんだ、それくらい許してくれ」
優し過ぎるのよ……そんなのいいに決まってるじゃない。
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いいから……今すぐ消えて。
最悪だわ……結婚を申し込まれた相手が使い魔になるなんて……有り得ないわよ。
「あ、あの……シュビナ?」
「あ、嗚呼、今……頭に声がしたよ……バイキングは使い魔に該当するなんて初めて知ったが……ははは」
シュビナが完全に動揺してる! なんでこうなるのよ!
「ふ、アハハ、まさか使い魔にされるなんてな、予想外にも程があるが。まあ、構わないさ。ならばバトラング王国の未来は約束されたような物だからな」
表情が和らいだ瞬間、シュビナはそう語り微笑んできたの。
何一つ良くない……一国の王を使い魔にしてしまったのよ、しかも、2回目……
「使い魔の解除方法がわからないなんて……なんとかするから、本当にごめんなさい……」
謝りきれない気持ちの中、シュビナは呆れたように口を開いたの。
「俺は構わない! 寧ろ、カミル。俺はお前を妃にしたいんだ。今はこの方が離れずに済むならそれが一番なんだよ」
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「簡単さ、王である以上にカミルの夫になる方が魅力的だからだ。それにカミルの帰る場所が増えたと考えてくれ、俺がお前の居場所を護る戦士となろうじゃないか」
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大空に羽を羽ばたかせ、息を全力で切らしそう語りかけて来たのはペンネだったの。
私を庇うように後ろに隠すシュビナ。
「すまないがマドラッドの事はよくわからない、だが、カミルはバトラング王国の守護者となる運命だ諦めろ」
シュビナの挑発にペンネが怒りを露にする。
「ふざけるな……バイキングが妾達、魔族の王を奪うと言うか……愚か者がッ!」
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