楽しくて異世界☆ワタシのチート生活は本と共に強くなる☆そんな私はモンスターと一緒に養蜂場をやってます。

夏カボチャ

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3章 素敵なハニーフォレスト

成り行きでバトラング王国です4

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 勢いをそのままに、一気に陣を構えた私達、暗闇に紛れて私は作製魔法アトリーで巨大な岩の城を作り出すと一気に本陣を作り上げる。

「名付けて、【猿にも出来る一夜城大作戦】よ! 昔の人は凄かったけど、私は更にその上を行くんだから!」

 全ての用意が整うとウトピア村のバイキング達に作戦を説明する。

 敵から見えない位置に作り出した城に敵の軍勢を誘い込み捕らえるのが目的となる今回の作戦、リスクとしては敵を引き込む“おとり役”の安全の確保になるわ。

 おとり役には私とバイキング三兄弟を含む全部で10人に決まる。

 選ばれた戦士達は皆、私の指示に従う覚悟を確りと決めてくれている。当然だけど、全員でハニーフォレストに帰還する事を一番に考えて行動するわ。

 日の出を前にバトラング王国の門までおとりである私達が一定の速度で進んでいく。
 一定の速度にしたのは、慣れない足場にボア達を馴染ませる為の言わば逃走時の道を覚える学習期間ね。

 私達の拠点となる、一夜城までの距離はボア達が全力なら20分、普通の速度でも30分掛からない距離にあるわ。

 問題は相手の馬型の魔獣がボア達よりも、足が早い事ね。

「皆ッ! 道は覚えたわね。絶対にルートを外れないで、外れたら追い付かれるわよ。いいわね!」

「「「はい!」」」
『『『はい』』』

 バイキングとボア達が同時に返事をすると同時に朝日が顔を出す。

 クローム=セリの部下であろう門兵が私達に気付くと直ぐに正門の横に作られた搬入用の扉から魔獣に跨がったクローム=セリの部下達が姿を現したわ。

 当然やることは1つ。私は直ぐにバトラング王国軍を指差し、声をあげる。

「全員、構え! テェェェーーッ!」

「「「オオォォォウゥゥリャアァッ!」」」

 私達が一斉に投げたのは【風の王】から畑を守る際に使った木の実よ。

 強い衝撃で破裂すると中に蓄えられた水分が一気に流れ出すの、因みに木の実の中身は泥水よ。

 全身に泥水を被る形になったバトラング王国軍は私達に向かって一気に駆け出して来たわ。

 其れを合図に一斉に撤退する私達、しんがりを勤めるのは私よ。

 相手からすれば、逃げる獲物を追う狩りみたいな感覚なのかしらね?

「皆ッ! ルートを外れないように! 飛ばすわよ」

 予めルートを決めたことには訳がある。ルートには見た目ではわからないけど、確りとした固い道が作ってあるわ。

 私が駆け抜けた道は柔らかい地面に戻し、後方からくるバトラング王国軍との距離が離れすぎないように注意をしながら次第に私達の本陣のある拠点【一夜城】まで誘導する。

 第一陣を誘い込んだ私達は待機していた他のバイキング達が逃げ場を塞いだ後に攻撃に転じる。

 方法は簡単かつ、こそくにて、卑怯の三段構えよ。

「ビルク! 的を外すんじゃ無いわよ」

 不敵に笑う私に鼻息を荒くするビルク。

『魔神を嘗めるな! 目を瞑ってても外しゃしないぜ?』

 ビルクの魔法はバトラング王国軍を一気に縮めていく。

「なんだ、此れ! 奴等が巨大化していくぞ」
「巨人だ! 奴等の仲間に巨人がいる」

 慌てふためくバトラング王国軍の兵士達を軽く指でつまみ上げると私は用意していた特別製の虫カゴに次々と放り込んでいく。

「さて、第一陣は捕まえたわ。いくらバトラング王国軍が大所帯でも、此れだけ  兵士が居なくなれば騒ぎになるわよね? さぁ、第二回戦と行きますか」

 私はそう言うと再度、バトラング王国の正門へと全員で向かう。

 シュビナにも、ダメな部下を野放しにした責任を確りと取って貰うわ。
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