154 / 310
3章 素敵なハニーフォレスト
成り行きでバトラング王国です4
しおりを挟む
勢いをそのままに、一気に陣を構えた私達、暗闇に紛れて私は作製魔法で巨大な岩の城を作り出すと一気に本陣を作り上げる。
「名付けて、【猿にも出来る一夜城大作戦】よ! 昔の人は凄かったけど、私は更にその上を行くんだから!」
全ての用意が整うとウトピア村のバイキング達に作戦を説明する。
敵から見えない位置に作り出した城に敵の軍勢を誘い込み捕らえるのが目的となる今回の作戦、リスクとしては敵を引き込む“おとり役”の安全の確保になるわ。
おとり役には私とバイキング三兄弟を含む全部で10人に決まる。
選ばれた戦士達は皆、私の指示に従う覚悟を確りと決めてくれている。当然だけど、全員でハニーフォレストに帰還する事を一番に考えて行動するわ。
日の出を前にバトラング王国の門までおとりである私達が一定の速度で進んでいく。
一定の速度にしたのは、慣れない足場にボア達を馴染ませる為の言わば逃走時の道を覚える学習期間ね。
私達の拠点となる、一夜城までの距離はボア達が全力なら20分、普通の速度でも30分掛からない距離にあるわ。
問題は相手の馬型の魔獣がボア達よりも、足が早い事ね。
「皆ッ! 道は覚えたわね。絶対にルートを外れないで、外れたら追い付かれるわよ。いいわね!」
「「「はい!」」」
『『『はい』』』
バイキングとボア達が同時に返事をすると同時に朝日が顔を出す。
クローム=セリの部下であろう門兵が私達に気付くと直ぐに正門の横に作られた搬入用の扉から魔獣に跨がったクローム=セリの部下達が姿を現したわ。
当然やることは1つ。私は直ぐにバトラング王国軍を指差し、声をあげる。
「全員、構え! テェェェーーッ!」
「「「オオォォォウゥゥリャアァッ!」」」
私達が一斉に投げたのは【風の王】から畑を守る際に使った木の実よ。
強い衝撃で破裂すると中に蓄えられた水分が一気に流れ出すの、因みに木の実の中身は泥水よ。
全身に泥水を被る形になったバトラング王国軍は私達に向かって一気に駆け出して来たわ。
其れを合図に一斉に撤退する私達、しんがりを勤めるのは私よ。
相手からすれば、逃げる獲物を追う狩りみたいな感覚なのかしらね?
「皆ッ! ルートを外れないように! 飛ばすわよ」
予めルートを決めたことには訳がある。ルートには見た目ではわからないけど、確りとした固い道が作ってあるわ。
私が駆け抜けた道は柔らかい地面に戻し、後方からくるバトラング王国軍との距離が離れすぎないように注意をしながら次第に私達の本陣のある拠点【一夜城】まで誘導する。
第一陣を誘い込んだ私達は待機していた他のバイキング達が逃げ場を塞いだ後に攻撃に転じる。
方法は簡単かつ、こそくにて、卑怯の三段構えよ。
「ビルク! 的を外すんじゃ無いわよ」
不敵に笑う私に鼻息を荒くするビルク。
『魔神を嘗めるな! 目を瞑ってても外しゃしないぜ?』
ビルクの魔法はバトラング王国軍を一気に縮めていく。
「なんだ、此れ! 奴等が巨大化していくぞ」
「巨人だ! 奴等の仲間に巨人がいる」
慌てふためくバトラング王国軍の兵士達を軽く指でつまみ上げると私は用意していた特別製の虫カゴに次々と放り込んでいく。
「さて、第一陣は捕まえたわ。いくらバトラング王国軍が大所帯でも、此れだけ 兵士が居なくなれば騒ぎになるわよね? さぁ、第二回戦と行きますか」
私はそう言うと再度、バトラング王国の正門へと全員で向かう。
シュビナにも、ダメな部下を野放しにした責任を確りと取って貰うわ。
「名付けて、【猿にも出来る一夜城大作戦】よ! 昔の人は凄かったけど、私は更にその上を行くんだから!」
全ての用意が整うとウトピア村のバイキング達に作戦を説明する。
敵から見えない位置に作り出した城に敵の軍勢を誘い込み捕らえるのが目的となる今回の作戦、リスクとしては敵を引き込む“おとり役”の安全の確保になるわ。
おとり役には私とバイキング三兄弟を含む全部で10人に決まる。
選ばれた戦士達は皆、私の指示に従う覚悟を確りと決めてくれている。当然だけど、全員でハニーフォレストに帰還する事を一番に考えて行動するわ。
日の出を前にバトラング王国の門までおとりである私達が一定の速度で進んでいく。
一定の速度にしたのは、慣れない足場にボア達を馴染ませる為の言わば逃走時の道を覚える学習期間ね。
私達の拠点となる、一夜城までの距離はボア達が全力なら20分、普通の速度でも30分掛からない距離にあるわ。
問題は相手の馬型の魔獣がボア達よりも、足が早い事ね。
「皆ッ! 道は覚えたわね。絶対にルートを外れないで、外れたら追い付かれるわよ。いいわね!」
「「「はい!」」」
『『『はい』』』
バイキングとボア達が同時に返事をすると同時に朝日が顔を出す。
クローム=セリの部下であろう門兵が私達に気付くと直ぐに正門の横に作られた搬入用の扉から魔獣に跨がったクローム=セリの部下達が姿を現したわ。
当然やることは1つ。私は直ぐにバトラング王国軍を指差し、声をあげる。
「全員、構え! テェェェーーッ!」
「「「オオォォォウゥゥリャアァッ!」」」
私達が一斉に投げたのは【風の王】から畑を守る際に使った木の実よ。
強い衝撃で破裂すると中に蓄えられた水分が一気に流れ出すの、因みに木の実の中身は泥水よ。
全身に泥水を被る形になったバトラング王国軍は私達に向かって一気に駆け出して来たわ。
其れを合図に一斉に撤退する私達、しんがりを勤めるのは私よ。
相手からすれば、逃げる獲物を追う狩りみたいな感覚なのかしらね?
「皆ッ! ルートを外れないように! 飛ばすわよ」
予めルートを決めたことには訳がある。ルートには見た目ではわからないけど、確りとした固い道が作ってあるわ。
私が駆け抜けた道は柔らかい地面に戻し、後方からくるバトラング王国軍との距離が離れすぎないように注意をしながら次第に私達の本陣のある拠点【一夜城】まで誘導する。
第一陣を誘い込んだ私達は待機していた他のバイキング達が逃げ場を塞いだ後に攻撃に転じる。
方法は簡単かつ、こそくにて、卑怯の三段構えよ。
「ビルク! 的を外すんじゃ無いわよ」
不敵に笑う私に鼻息を荒くするビルク。
『魔神を嘗めるな! 目を瞑ってても外しゃしないぜ?』
ビルクの魔法はバトラング王国軍を一気に縮めていく。
「なんだ、此れ! 奴等が巨大化していくぞ」
「巨人だ! 奴等の仲間に巨人がいる」
慌てふためくバトラング王国軍の兵士達を軽く指でつまみ上げると私は用意していた特別製の虫カゴに次々と放り込んでいく。
「さて、第一陣は捕まえたわ。いくらバトラング王国軍が大所帯でも、此れだけ 兵士が居なくなれば騒ぎになるわよね? さぁ、第二回戦と行きますか」
私はそう言うと再度、バトラング王国の正門へと全員で向かう。
シュビナにも、ダメな部下を野放しにした責任を確りと取って貰うわ。
1
お気に入りに追加
548
あなたにおすすめの小説

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。


元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
転生したら死んだことにされました〜女神の使徒なんて聞いてないよ!〜
家具屋ふふみに
ファンタジー
大学生として普通の生活を送っていた望水 静香はある日、信号無視したトラックに轢かれてそうになっていた女性を助けたことで死んでしまった。が、なんか助けた人は神だったらしく、異世界転生することに。
そして、転生したら...「女には荷が重い」という父親の一言で死んだことにされました。なので、自由に生きさせてください...なのに職業が女神の使徒?!そんなの聞いてないよ?!
しっかりしているように見えてたまにミスをする女神から面倒なことを度々押し付けられ、それを与えられた力でなんとか解決していくけど、次から次に問題が起きたり、なにか不穏な動きがあったり...?
ローブ男たちの目的とは?そして、その黒幕とは一体...?
不定期なので、楽しみにお待ち頂ければ嬉しいです。
拙い文章なので、誤字脱字がありましたらすいません。報告して頂ければその都度訂正させていただきます。
小説家になろう様でも公開しております。
うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました
akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」
帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。
謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。
しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。
勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!?
転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。
※9月16日
タイトル変更致しました。
前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。
仲間を強くして無双していく話です。
『小説家になろう』様でも公開しています。

願いの代償
らがまふぃん
恋愛
誰も彼もが軽視する。婚約者に家族までも。
公爵家に生まれ、王太子の婚約者となっても、誰からも認められることのないメルナーゼ・カーマイン。
唐突に思う。
どうして頑張っているのか。
どうして生きていたいのか。
もう、いいのではないだろうか。
メルナーゼが生を諦めたとき、世界の運命が決まった。
*ご都合主義です。わかりづらいなどありましたらすみません。笑って読んでくださいませ。本編15話で完結です。番外編を数話、気まぐれに投稿します。よろしくお願いいたします。
※ありがたいことにHOTランキング入りいたしました。たくさんの方の目に触れる機会に感謝です。本編は終了しましたが、番外編も投稿予定ですので、気長にお付き合いくださると嬉しいです。たくさんのお気に入り登録、しおり、エール、いいねをありがとうございます。R7.1/31
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる