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3章 素敵なハニーフォレスト
成り行きでバトラング王国です1
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私の勝利と裏腹に完全敗北となったクローム=セリの部隊、仕返しに何かして来るだろうと予想していたわ。
風の王討伐から三日。
ハニーフォレストはウトピア村の人達と台風の後の大掃除と畑の周りの堀を埋めたりで大忙しだったわ。
そんな私の元にバトラング王である【カルム=シュビナ】の使いがやって来たの。
「その節はどうも、ミルシュ様。此度の風の王の討伐、バトラング王国では、お祭り騒ぎになってますよ」
私にそう語る男はバトラング王国に来て直ぐ、私が捕まえたバイキングの戦士、タルアムだったわ。
「あんた、そう言えば姿が無いと思ったら、そう言うことなのね? で、バトラング王国はなんで貴方を私の元に差し向けたのかしら」
棘のある言葉でそう訪ねるとタルアムは片膝を付いてから、頭を下にしたの。
「本来、俺はウトピア村の戦士であると同時にバトラング王国への報告を言いつかっているんです……姿を消しても騒がれないのは皆に必要な時以外は感知されないよう、クローム=セリに魔法を掛けられているからです。もし、魔法が永遠に続いたらと思うと……」
タルアムは存在を認知されない魔法、言い方を変えるなら、誰にも気付かれない魔法と言うより呪いに近い物をクローム=セリに掛けられていたの。
話を聞き|腸__はらわた__#が煮えくり返る思いがしたわ。
「アンタ、バイキングでしょ! 人間の、しかも、か弱い乙女の前で落ち込んでる場合なの! 取られたら取り返すのが道理よ。タルアム、今からアンタに掛けられた呪いを解除するわ」
私の発言に豆鉄砲を食らったように驚くタルアム。
私は更に話を続けたわ。
「それと同時にバトラング王国の“クローム=セリ”に人を大切にしないとどうなるか教えてやるわ! あと、アンタ達、話を聞いてたなら直ぐに皆に知らせなさい! 派手に喧嘩を売りに行くわよ」
私にバレないように隠れて様子を窺っているバイキング三兄弟に向けて声をあげたわ。
バイキング三兄弟は悩むことなく頷くと直ぐに動き出したの、其れから直ぐに村長に私は呼ばれる事になったわ。
村の代表が集まる中、村長は私に「勝算は御有りですかな?」と優しく問い掛けてきたわ。
自信満々に私が頷くと村長が立ち上がり声をあげる。
「聞いたな! 今より我等は戦士として、今一度、バトラング王国へと向かう」
「「「オオオオォォォ!」」」と代表達は立ち上がり声をあげたわ、あまりの声の大きさに全身が痺れ、私は改めてバイキングの迫力を真似たりにした気分だったわ。
いきり立つバイキング達に村長は再度声を掛ける。
「我等は戦士として赴くが其れはミルシュ殿の盾としての役割だ。其れを忘れるなよいな!」
村長の言葉に頷くバイキング達は各々の武装を確認し、巨大な剣や斧を背中に背負い、両手にバイキングの全身が隠れる程の巨大な盾を両手に装備する。
一人一人が巨大な鉄の壁を思わせる異様な姿に私は驚きを露にしながらも、その凛々しい面構えに惚れ惚れしたわ。
「準備が出来たわね! タルアムには嘘の情報を流すように言ってあるから、夜の内にバトラング王国まで一気に進むわよ」
私は成り行きからバトラング王国へと喧嘩を売りに向かうことになったわ。ただし、頼もしい仲間達を引き連れて行くからにはシュビナ王には悪いけど、負けないわよ!
風の王討伐から三日。
ハニーフォレストはウトピア村の人達と台風の後の大掃除と畑の周りの堀を埋めたりで大忙しだったわ。
そんな私の元にバトラング王である【カルム=シュビナ】の使いがやって来たの。
「その節はどうも、ミルシュ様。此度の風の王の討伐、バトラング王国では、お祭り騒ぎになってますよ」
私にそう語る男はバトラング王国に来て直ぐ、私が捕まえたバイキングの戦士、タルアムだったわ。
「あんた、そう言えば姿が無いと思ったら、そう言うことなのね? で、バトラング王国はなんで貴方を私の元に差し向けたのかしら」
棘のある言葉でそう訪ねるとタルアムは片膝を付いてから、頭を下にしたの。
「本来、俺はウトピア村の戦士であると同時にバトラング王国への報告を言いつかっているんです……姿を消しても騒がれないのは皆に必要な時以外は感知されないよう、クローム=セリに魔法を掛けられているからです。もし、魔法が永遠に続いたらと思うと……」
タルアムは存在を認知されない魔法、言い方を変えるなら、誰にも気付かれない魔法と言うより呪いに近い物をクローム=セリに掛けられていたの。
話を聞き|腸__はらわた__#が煮えくり返る思いがしたわ。
「アンタ、バイキングでしょ! 人間の、しかも、か弱い乙女の前で落ち込んでる場合なの! 取られたら取り返すのが道理よ。タルアム、今からアンタに掛けられた呪いを解除するわ」
私の発言に豆鉄砲を食らったように驚くタルアム。
私は更に話を続けたわ。
「それと同時にバトラング王国の“クローム=セリ”に人を大切にしないとどうなるか教えてやるわ! あと、アンタ達、話を聞いてたなら直ぐに皆に知らせなさい! 派手に喧嘩を売りに行くわよ」
私にバレないように隠れて様子を窺っているバイキング三兄弟に向けて声をあげたわ。
バイキング三兄弟は悩むことなく頷くと直ぐに動き出したの、其れから直ぐに村長に私は呼ばれる事になったわ。
村の代表が集まる中、村長は私に「勝算は御有りですかな?」と優しく問い掛けてきたわ。
自信満々に私が頷くと村長が立ち上がり声をあげる。
「聞いたな! 今より我等は戦士として、今一度、バトラング王国へと向かう」
「「「オオオオォォォ!」」」と代表達は立ち上がり声をあげたわ、あまりの声の大きさに全身が痺れ、私は改めてバイキングの迫力を真似たりにした気分だったわ。
いきり立つバイキング達に村長は再度声を掛ける。
「我等は戦士として赴くが其れはミルシュ殿の盾としての役割だ。其れを忘れるなよいな!」
村長の言葉に頷くバイキング達は各々の武装を確認し、巨大な剣や斧を背中に背負い、両手にバイキングの全身が隠れる程の巨大な盾を両手に装備する。
一人一人が巨大な鉄の壁を思わせる異様な姿に私は驚きを露にしながらも、その凛々しい面構えに惚れ惚れしたわ。
「準備が出来たわね! タルアムには嘘の情報を流すように言ってあるから、夜の内にバトラング王国まで一気に進むわよ」
私は成り行きからバトラング王国へと喧嘩を売りに向かうことになったわ。ただし、頼もしい仲間達を引き連れて行くからにはシュビナ王には悪いけど、負けないわよ!
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