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3章 素敵なハニーフォレスト
希望の3色です4
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五国同盟となった、ベジルフレア、ザカメレア、マドラッド、レナクル、バトラング。
話し合いがまとまり、夜が明け朝の光がマドラッドを照らす頃。
北の支配者バトラングが東の海にその支配地域を伸ばして来たと考える国が多く、同盟に反抗する勢力が名乗りをあげたの、三国同盟ですら、危険と認識されてから、一月もせずにベジルフレアとザカメレアの二国が同盟に加わるなんて誰も想像してなかったわ。
バトラングの王、シュビナは反抗勢力が愚かな振る舞いをする前に先手を打ったの、マドラッドのマジックアイテムを使い、世界に対して、バトラングとその支配地域の王、全てが私の傘下に加わったと宣言したの……
凄まじく迷惑な話だわ……
顔は出さなかったけど、私の名前は世界に広まり、魔王であるペンネがそうであったように、危険な存在として認識されたの……
お陰で私の名前の入った商品は多くの国の王達に買われていったわ、早い話が御機嫌取りね。
そんな状況から更に一月が過ぎ、私は今の生活に“うんざり”していたわ。
まるで引きこもるように、人知れずハニーフォレストに戻った私は憂鬱でしかなかったわ。
ライパンでは、私の名前は勿論、顔も知られているんだもの、仕切りに目線を反らす仕草は本当に辛いと実感したわ。
「ハァ……こんな筈じゃなかったのに、私は楽しく気儘に異世界をエンジョイする筈だったのよ! それが……今の私ってば、犯罪者みたいじゃない!」
苛立ちが募る生活に限界を感じていた私はある答えを導き出したわ。
私はアララを呼ぶとマルルと話をする事を伝えたの。
「構わないと思いますが? 神である、マルサ=チヨル様はお忙しい方なので、念話に出ていただけるか保証はありませんよ?」
少し困った表情を見せるアララ。しかし、私は諦める気はないわ。
「保証なんて要らないわ! 今の私は火の付いたダイナマイトみたいな物なんだから……マルルがスルーした時は、全勢力でこのララリルルの世界を征服するわ!」
表情を凍り付かせるアララ、勿論、そんな事は絶対にしないわよ?
『待てい! カミルちゃん、些か野蛮過ぎやしないか? 儂と話せないと世界征服って、危な過ぎる思考はやめてくれ』
予想通り、マルルから直ぐに念話が来たわ。
流石の神様も今の私が本気で世界征服したら、ややこしい事になるのは理解してるみたいね。
『やっと反応したわね! 二ヶ月よ、二ヶ月! 私がどれだけ、窮屈な思いをしたかわかってる!』
普段より強い物言いでそう語るとマルルも、申し訳なさそうに頷いているような声で答えたわ。
『わかっちゃいるが、此方もまさか、五国が同盟を組むのは予想だにしなかったんじゃ、況して、カミルちゃんを頭にするとは……此方も悩まされたわい』
マルルの言葉に私は溜め息が出たわ。
『ハァ、で、本題に入るわね! 私は普通の生活に戻りたいの! うちの子達と蜂蜜を作りながら、のびのびと気楽に楽しくて本を読みたさながら過ごしたいの、わかる?』
『そう言われてものぉ、カミルちゃんがもし、今の五国同盟を辞めたら、世界は平和でなくなるぞ? そうなれば、蜂蜜を買う者もいなくなるだろうしなぁ?』
確かに……なら、あれね!
『わかったわよ! 無茶はしないわ、でも、かわりに欲しいものがあるの』
そう語る私にマルルは悩みながらも、何が欲しいのかを尋ねてきたわ。
『欲しいものとは?』
『私が欲しいのは、このララリルルにある格国の古代文字を含む全ての言葉と文字よ』
私は自身の【全種の言葉】のアップグレードをマルルに依頼したの。
そうじゃないと、どうしようも無いもの、マルルはそれを受け入れてくれたわ。
普通の生活を手にいれる為に頑張らなくちゃね。
話し合いがまとまり、夜が明け朝の光がマドラッドを照らす頃。
北の支配者バトラングが東の海にその支配地域を伸ばして来たと考える国が多く、同盟に反抗する勢力が名乗りをあげたの、三国同盟ですら、危険と認識されてから、一月もせずにベジルフレアとザカメレアの二国が同盟に加わるなんて誰も想像してなかったわ。
バトラングの王、シュビナは反抗勢力が愚かな振る舞いをする前に先手を打ったの、マドラッドのマジックアイテムを使い、世界に対して、バトラングとその支配地域の王、全てが私の傘下に加わったと宣言したの……
凄まじく迷惑な話だわ……
顔は出さなかったけど、私の名前は世界に広まり、魔王であるペンネがそうであったように、危険な存在として認識されたの……
お陰で私の名前の入った商品は多くの国の王達に買われていったわ、早い話が御機嫌取りね。
そんな状況から更に一月が過ぎ、私は今の生活に“うんざり”していたわ。
まるで引きこもるように、人知れずハニーフォレストに戻った私は憂鬱でしかなかったわ。
ライパンでは、私の名前は勿論、顔も知られているんだもの、仕切りに目線を反らす仕草は本当に辛いと実感したわ。
「ハァ……こんな筈じゃなかったのに、私は楽しく気儘に異世界をエンジョイする筈だったのよ! それが……今の私ってば、犯罪者みたいじゃない!」
苛立ちが募る生活に限界を感じていた私はある答えを導き出したわ。
私はアララを呼ぶとマルルと話をする事を伝えたの。
「構わないと思いますが? 神である、マルサ=チヨル様はお忙しい方なので、念話に出ていただけるか保証はありませんよ?」
少し困った表情を見せるアララ。しかし、私は諦める気はないわ。
「保証なんて要らないわ! 今の私は火の付いたダイナマイトみたいな物なんだから……マルルがスルーした時は、全勢力でこのララリルルの世界を征服するわ!」
表情を凍り付かせるアララ、勿論、そんな事は絶対にしないわよ?
『待てい! カミルちゃん、些か野蛮過ぎやしないか? 儂と話せないと世界征服って、危な過ぎる思考はやめてくれ』
予想通り、マルルから直ぐに念話が来たわ。
流石の神様も今の私が本気で世界征服したら、ややこしい事になるのは理解してるみたいね。
『やっと反応したわね! 二ヶ月よ、二ヶ月! 私がどれだけ、窮屈な思いをしたかわかってる!』
普段より強い物言いでそう語るとマルルも、申し訳なさそうに頷いているような声で答えたわ。
『わかっちゃいるが、此方もまさか、五国が同盟を組むのは予想だにしなかったんじゃ、況して、カミルちゃんを頭にするとは……此方も悩まされたわい』
マルルの言葉に私は溜め息が出たわ。
『ハァ、で、本題に入るわね! 私は普通の生活に戻りたいの! うちの子達と蜂蜜を作りながら、のびのびと気楽に楽しくて本を読みたさながら過ごしたいの、わかる?』
『そう言われてものぉ、カミルちゃんがもし、今の五国同盟を辞めたら、世界は平和でなくなるぞ? そうなれば、蜂蜜を買う者もいなくなるだろうしなぁ?』
確かに……なら、あれね!
『わかったわよ! 無茶はしないわ、でも、かわりに欲しいものがあるの』
そう語る私にマルルは悩みながらも、何が欲しいのかを尋ねてきたわ。
『欲しいものとは?』
『私が欲しいのは、このララリルルにある格国の古代文字を含む全ての言葉と文字よ』
私は自身の【全種の言葉】のアップグレードをマルルに依頼したの。
そうじゃないと、どうしようも無いもの、マルルはそれを受け入れてくれたわ。
普通の生活を手にいれる為に頑張らなくちゃね。
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