楽しくて異世界☆ワタシのチート生活は本と共に強くなる☆そんな私はモンスターと一緒に養蜂場をやってます。

夏カボチャ

文字の大きさ
上 下
137 / 310
3章 素敵なハニーフォレスト

希望の三色です1

しおりを挟む
 私の前に並べられた大量のバイキング船とガレオン船。

 正直、あれね? 普通の海軍なら勝てないレベルだわ。

「さて、バイキングの王様に御対面ね。何でレナクルを攻撃したのかも知りたいし?」

 そんな事を考えている私の元にメルリがガルーダに乗りやってきたの。

「お嬢様。レナクルで待機していたバイキング達の捕縛にペンネとアララ、サトウが成功しました。マドラッドの兵も要塞アザラシと共に無事です。完全な勝利になりましたわ」

 メルリの言葉に表情を曇らせるバイキング達、そんな最中、船の中から姿を現したバイキングの王。

 見た目は他のバイキングよりも小柄であり、成人男性より少し身長が高いと言う印象になる。
 金色の髪に整った容姿、簡単に言えば、映画スターのように見えるわ。

「アンタが、バイキングの王なの?」

 あまりに普通サイズのバイキングの王を見て、口を開いたままになる私、そんな私を見て、頭を下げるバイキングの王。

「此度の戦、俺達バイキングの敗北を認める。煮るなり焼くなり好きにしてくれ」

 意外に潔いいさぎよいわね? もっと悪い奴を想像してたわ。

「バイキングの王、アンタの名前は? あとレナクルを攻めた理由も知りたいわね」

 私の言葉に一旦、目を瞑り深呼吸をするバイキングの王。

「俺は、北の海を支配する王国、バトラングの王……カルム=シュビナだ。此度のレナクル進行は、計画して行ったものではない……策を巡らしていたならば、俺はこの場にいなかっただろうからな」

 バイキングの国、バトラング……若き王に王位が継承され、近隣の国と国が小競り合いを続けていた北の海を統一した北の暴君こそ、カルム=シュビナだったの。

 今回、カルムはレナクル王国と同盟を結ぶために、自身の護衛部隊と船団を率いて、レナクルの海域に移動した。

 しかし、結果は散々なものであった。

 レナクルの領海に入ると同時に、レナクル王国とマドラッドの両方から攻撃をうけ、更にはレナクル王国、女王サンデアの誘拐を疑われてしまったの、あまりに辛い話に涙が出るわね。

 其から直ぐにカルム=シュビナはレナクル王国に対する怒りを露にしたの。

 同盟を結ぼうと考えていたバトラングからすれば、先制攻撃をされ、女王誘拐の濡れ衣をかけられ、結果……私達に敗北……可哀想過ぎるわね? 

「で? アンタにはレナクルと同盟仲直りをする気はあるの? ハッキリさせてほしいのよね」

 この答え1つで此れから先の流れが変わるわ……さあ、バトラングのシュビナは、どうでるかしら?

 私はそんな心配を感じながらもシュビナの返答をまったわ。

「俺達バイキング、敗北を赦さぬが掟、敗者に選択肢はない。煮るなり焼くなり好きにして構わん」

 シュビナの言葉に涙を浮かべ、膝をつくバイキング達。

「ぬうぅぅぅ、若。すまぬ! 我々が敗北したばかりに」
「うおぉぉぉ……許されよ王よ、我等は王と共に行きますぞ!」

 激しく感情を露にしながらも、王に従うとするバイキング達、そんな中、ボノルが私の前に頭を船のデッキにつけながら声をあげたの。

「御願いだ! バトラングには、いや、北の海には、王、カルム=シュビナ様が必要だ! 荒れ狂う国々を束ねた偉大な御方なんだぁ……御願いすます……どうか、王の命だけは!」

 その言葉に次々と頭を押し付けるバイキング達、私は元から命を取る気はないんだけど……

「わかったわ! あと、シュビナ王、さっきの言葉に嘘、偽りはないわね? 私が決めた条件に従うって口にした以上、貫き通して貰うわよ!」

「無論だ。俺は誇り高きバイキングだ。自分の言葉に偽りを挟む真似はしない」

 互いに確りと目を見つめる私とシュビナ。

 そこから私はレナクルが私にマドラッドとの一件を預けている事実と私自身がマドラッドの魔王ヘルム=ペンネルにマドラッドを譲られている事実を語ったの。

 魔王ヘルム=ペンネルの存在は北の海にも知られていて、私の存在は名前まではしられていなかったけど、ヘルム=ペンネルの従う大魔王として、その存在を知られていたの。

 複雑だわ……

「私はレナクルとマドラッド、バトラングの代表を集めて話し合いを希望するわ! 嫌なら今すぐに言って! 無理矢理でも連れていくつもりだから」

 バイキングを前に堂々と私がそう呟くと、シュビナは大声で笑ったの。

「アハハ、バイキングを前にこんなに勇ましく、喋る女性がいるなんてな。その申し入れ、慎んで従わせてもらう」
しおりを挟む
感想 24

あなたにおすすめの小説

(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅

あかる
ファンタジー
死ぬ予定ではなかったのに、死神さんにうっかり魂を狩られてしまった!しかも証拠隠滅の為に捨てられて…捨てる神あれば拾う神あり? 異世界に飛ばされた魂を拾ってもらい、便利なスキルも貰えました! 完結しました。ところで、何位だったのでしょう?途中覗いた時は150~160位くらいでした。応援、ありがとうございました。そのうち新しい物も出す予定です。その時はよろしくお願いします。

願いの代償

らがまふぃん
恋愛
誰も彼もが軽視する。婚約者に家族までも。 公爵家に生まれ、王太子の婚約者となっても、誰からも認められることのないメルナーゼ・カーマイン。 唐突に思う。 どうして頑張っているのか。 どうして生きていたいのか。 もう、いいのではないだろうか。 メルナーゼが生を諦めたとき、世界の運命が決まった。 *ご都合主義です。わかりづらいなどありましたらすみません。笑って読んでくださいませ。本編15話で完結です。番外編を数話、気まぐれに投稿します。よろしくお願いいたします。 ※ありがたいことにHOTランキング入りいたしました。たくさんの方の目に触れる機会に感謝です。本編は終了しましたが、番外編も投稿予定ですので、気長にお付き合いくださると嬉しいです。たくさんのお気に入り登録、しおり、エール、いいねをありがとうございます。R7.1/31

一家処刑?!まっぴらごめんですわ!!~悪役令嬢(予定)の娘といじわる(予定)な継母と馬鹿(現在進行形)な夫

むぎてん
ファンタジー
夫が隠し子のチェルシーを引き取った日。「お花畑のチェルシー」という前世で読んだ小説の中に転生していると気付いた妻マーサ。 この物語、主人公のチェルシーは悪役令嬢だ。 最後は華麗な「ざまあ」の末に一家全員の処刑で幕を閉じるバッドエンド‥‥‥なんて、まっぴら御免ですわ!絶対に阻止して幸せになって見せましょう!! 悪役令嬢(予定)の娘と、意地悪(予定)な継母と、馬鹿(現在進行形)な夫。3人の登場人物がそれぞれの愛の形、家族の形を確認し幸せになるお話です。

【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる

三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。 こんなはずじゃなかった! 異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。 珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に! やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活! 右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり! アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

異世界の貴族に転生できたのに、2歳で父親が殺されました。

克全
ファンタジー
アルファポリスオンリー:ファンタジー世界の仮想戦記です、試し読みとお気に入り登録お願いします。

うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました

akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」 帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。 謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。 しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。 勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!? 転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。 ※9月16日  タイトル変更致しました。 前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。 仲間を強くして無双していく話です。 『小説家になろう』様でも公開しています。

大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです

飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。 だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。 勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し! そんなお話です。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

処理中です...