楽しくて異世界☆ワタシのチート生活は本と共に強くなる☆そんな私はモンスターと一緒に養蜂場をやってます。

夏カボチャ

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3章 素敵なハニーフォレスト

カミルのトレジャーハントです2

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 私を出迎えるように姿を現したカルメロ。

「お久しぶりねカルメロ。元気にしてた?」

 ザカメレアの兵士達に取り囲まれているにも関わらず平然と挨拶をする私に敵意を剥き出しにする兵士達、まぁ、飛び掛かって来ないから、賢いわね?

「部下が失礼をしたと言いたいが、もう少し普通に来れないのか? こんな登場の仕方をされていては部下の身を按じて此方が滅入るぞ?」 

 本当に怖い顔なのに部下思いね、少し気を付けようかしら?

「ごめんなさい、次からは関所を通るようにするわ」

 軽く挨拶をしてからカルメロと部下達と共にザカメレア王国の正門を潜り中に入る私達。

 ザカメレアで知らない人が居ないほど有名な【強面のカルメロ】と部下達に囲まれて入った私はまるで犯罪者を見るような冷たい目線に晒されたわ。

 流石に不快よ……イラッとするわね。

 表情に出てしまったのか、カルメロが気を使い大きな声で私に喋りかけてきたの。

「えぇ、カミル、ようこそザカメレア王国へ、このような出迎えかたですまないなぁ……」

 カルメロらしくない、凄まじい棒読みなセリフ、その瞬間、私の中で苛立ちが生まれたの。

「気を使わないでカルメロ、私はどうせ、危険物扱いなんですから……私もいざと為れば遠慮する気ないもの」

 無邪気な笑みを浮かべる私、しかし、私の笑みは天使と言うより悪魔のように写ったのかも知れないわね?

 軽い冗談のつもりが、カルメロは額から汗を流してるし、メルリとアララもピリピリしてる……やらかしたわ。

 困りながら、考えを巡らせる私に向かって空気を読めない数人のザカメレア兵士が槍を構えて来たのよね。

「貴様、どれ程の悪名を持とうと我らザカメレア王国兵の前での先程の発言、撤回は認めないぞ! カルメロ隊長、こんな危険人物を好き勝手にさせるおつもりですか!」

 カルメロ……ごめん、コイツらは赦さないわよ? と目で合図をする。

 顔に手をあてるカルメロは一言。

「手加減を頼む……」

 私に対して発したカルメロの言葉を自身達に向けられたと勘違いする兵士達、見た目からして新兵なのがよくわかるわね。
 靴は真新しく、剣も使い込んだ様子はなく、革のベルトも真新しい。

「いいわ、新人教育って事で手加減してあげる。アンタ達、優しいカルメロに感謝しなさいよ」

「……ゥオオオォォーーリャアァァァッ!」

 そう語る最中、一人の兵士が走り出すと数人の兵士が一斉に飛びかかってきたの……いつも思うわ、なんで跳び跳ねるのかしら?

 私は風魔法と土魔法と言う正反対の魔法を同時に発動し更に土魔法と水魔法を掛け合わせる。

 飛び掛かって来た新兵達の背後に泥の壁を作り出す。そして、風魔法で新兵達を一瞬で泥壁に叩きつけてから、土魔法 “襲いくる土の腕達アースハンズ”を使い身動きを封じる。

「くそ、話せ! 卑怯だぞ!」

「何が卑怯よ! いいわ、なら正々堂々と同じ人数で戦いたいって事よね?」

 此処からはサービスね。本来ならデンキチ達を呼ぶけど、確り教育しないと、相手を確り判断できないとこの先、危ないものね。

 私の周りに黒い霧を作り出し、光魔法で魔方陣をわざと描き、“死霊魔導士ネクロマンサー”の力を使う、そうする事でロクさんやスケルトン軍団を呼び出す事が出来るの。

「う、うわぁぁぁ! なんでスケルトンが、お前は何者なんだよ!」と新兵が叫び声をあげる。

 黒い霧から次々に姿を現すスケルトン軍団、その背後にスカルジャイアントのロクさんの姿に新兵達はパニック状態となり、戦闘を継続できる様子はないわね?

「私はミルシュ=カミル、不服にも“最小の召喚士”と呼ばれてるわ、って聞いてないか?」

 最後は新兵達を催眠魔法で眠らせ、ロクさんとスケルトン軍団に『ありがとう、呼び出してごめんね』と感謝をして洋館へと戻って貰ったわ。

 因みに私を見るカルメロはあまりの早業に、クスクスと笑っていたの、早く止めてくれれば、新兵にトラウマを与えないですんだのに、仕方ないなぁ?

 私のザカメレア王国での悪名がまた増える気がするわ……

「ねぇ、カルメロ? 今日中に港から船を走らせたいのよね」

「船? だが、港は毎日多くの船が行き交う、突然使うと言っても空きがあるかわからんぞ?」

 カルメロはそう言いながら、私達を港へと案内してくれた。
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