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3章 素敵なハニーフォレスト
トレーズとシシリです2
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あっという間に過ぎていくパンの祭りの5日間、その間に多くの人々がライパンを訪れ多くの新たなパンとであった筈よ。
ララリルルは平和な世界である事実は間違いないわ。
科学がまだまだ進んでない事もあり、戦争が起きてもどちらか一方が甚大な被害を受けることもない。
争いは絶えないけど平和に感じるなんて矛盾よね。
そんなララリルルに新たな闘いとなるパンの祭りを取り入れた事で食に対しての興味は各国に良くも悪くも影響を与える結果になると私は信じたいの。
朝陽が私の部屋を照す頃、私は人知れず窓を開き、朝の涼やかな風に髪を靡かしている。
“トントン”と部屋をノックする音が室内に響く。
「お嬢様。御早うご……起きられていたのですね。本日はライパンのパンの祭り最終日で御座いますので、確りとやりとげて下さいませ。アララ、ペンネ、サトウ、クレレの4人も既に起きられていますわ。下でサトウの用意した朝食もそろそろ完成しますので、私はマイヤ様とレイト様を起こして参ります。タウリもついでに起こしますので御安心を」
少し棘がある言い方ね……まぁ、タウリとメルリは仲良しって訳じゃないから仕方無いわね?
それにしても気づけばサトウは洋館のコックになっているんだから……複雑な気持ちよね、フレイムゴーレム達のサイズを小さくさせる事でオーブンのように釜戸を自由自在に管理してるから、厨房を任せちゃったのが原因ね、食材運びや畑仕事も確りとこなすサトウは立派だと思うわ。
「わかったわ。行きましょうメルリ」
「はい。お嬢様」
朝から笑顔なメルリの顔を見るとホッとするわ、あと一日だもの確りと頑張らないとね。
最終日のライパンは食べそこなわないようにと大勢の人達が列をなし焼き上がるパンの香りを楽しみながら最終日開始の合図を待っていたわ。
私も最後のエリアに向かって移動を開始していたわ。
マイヤとレイトはタウリとメルリが案内してくれる事になり、私が案内できないのは残念だけど仕方ないと諦めたわ。
ただ今日は特別な日にしたい、私はマイヤとレイトに感謝しながらも、1度もちゃんとしたプレゼントをした事が無いの……二人はいつもプレゼントを渡そうとすると「大丈夫だよ。気持ちが嬉しい」と言われ結局成功した試しがないの……。
今回は絶対に成功させたい……ううん、絶対に成功させるわ!
普段の三割増しでヤル気に満ちた私にミスなんてないんだから。
「取り敢えずあれね? 【トレーズ】に向かって、約束の品を貰わないとよね。パンの点数もまとめないとだし、急がないと」
私は足早に【トレーズ】に向かったわ。
店に到着した私を待っていたのは予想外の展開だったわ。
【トレーズ】の扉が地面に倒れ、店の中が荒らされていたの……あまりの状況に言葉を失ったわ。
「何これ、酷い……中が滅茶苦茶だわ」
店の中で掃除をするシシリを見つけた私は慌てて駆け寄るとシシリは私にある物を手渡したの。
「約束の夫婦石よ。此れだけは守れたわ、他は砕けちゃったけどね」
冷静にそう語るシシリ。
「シシリさん、いったい何があったのよ! それに何で? 誰がこんな事をしたの……酷すぎるわ」
握り拳を作る私にシシリは優しく微笑んだ。
「此処の土地が欲しいって連中の嫌がらせよ、私が出てかないからたまに嫌がらせに来るの、その度に掃除なのよ、だから扉も壊されても良いものにしてるのよ」
何で平気な顔をしてるのよ……赦せないじゃない……
「じい様……クラベル=キッシュさんはこの事を知ってるの?」
私の問いに首を傾げると悪戯な笑みを浮かべるシシリ。
「キッシュは知らないわ、言うつもりもないし、言わないでね? キッシュが怒ると街が灰になっちゃうから」
「なんでよッ! じい様が知ったら悲しむわ……シシリさん。お願い、じい様には言わないから誰がやったかだけ教えて!」
私はシシリから無理矢理だけと、相手の情報を聞き出したわ。
相手はライパンの不動産王で名をキルク=ロイヤルと言うらしいわ。
ライパンの多くの不動産はキルク=ロイヤルの物で裏ではアコギな地あげ行為を平気で行う悪党だと言われたわ。
「ありがとうシシリさん。じい様には内緒にするから安心してね……話をつけてくるわ!」
私はシシリに止められたけど、我慢出来なかったわ。
一旦、アララをライパンに召喚した私はアララにパンの評価を一時的に任せると不動産王キルク=ロイヤルの元に向かったわ。
ライパンの街の中央から放れた荒くれ者達が住む地域に不釣り合いな程、大きな屋敷があり、それがキルク=ロイヤルの屋敷だって話よ。
単身乗り込む私に対して睨みをきかせる荒くれ達。
「オイオイ? なんだ、迷子か? 迷子なら帰りな! お嬢ちゃん。なんなら俺が送ってやるよ?」と声をかける男、在り来たりすぎる決め文句に溜め息が出るわ。
「ハァ、いいからほっといて、あと……今からこの場所も危険よ? 早く仲間達と逃げなさい。今なら巻き込まれずに済むわよ」
私の言葉に首を傾げる男。
「意味わからねぇ? いいか、此処は警備隊すら諦めてる地域でキルクファミリーの支配が絶対の地域なんだ。悪いことは言わねぇから帰りな、お嬢ちゃん」
あら、意外に親切なのね?
「私はそのキルク=ロイヤルに話があって来たのよ! 本気で私を怒らせたキルクは赦さないし、我慢する気もないの、忠告はしたわよ?」
私がそう言いその場からキルクの屋敷に進もうとすると数人の男達に囲まれたわ。
「お嬢ちゃん、悪いが此処からは有料だ。通行料を貰わないといけない決まりでな」と私に刃物をチラつかせて来たわ。
「何処の世紀末よッ! 力で押し切るつもりだから、通行料なんか払う気ないわ」
男達に向かって私は手を前に出すと指で“掛かってこい”と合図を出すように指を動かしたわ。
結果は8人の男達が「ぎゃあぁぁぁ」と悲鳴を上げて気絶したわ。
「私は時間がないのよッ! 邪魔するなら今すぐ皆掛かってきなさい!」
その言葉に道をあける男達。
私はキルクの屋敷に辿り着くと正面から堂々と門をぶち破り、敷地内の庭を突っ切りながら屋敷を目指したわ。
勿論大勢の男達に囲まれたわよ? 容赦なく叩き潰して昼寝をしてもらったわ。
暴れてる私に加勢するように姿を現したサトウとペンネには少し驚いたけど、戦力アップはキルクの完全敗北を決定付けたわ。
なんせ、ペンネもサトウも容赦ないんだもの? 鎌鼬も乗り気だし、フレイムゴーレムまで暴れる始末でキルクの屋敷は滅茶苦茶だわ。
キルクを見つけた頃には屋敷の使用人は逃げだし、用心棒の召喚士達と落ちこぼれ騎士達も皆倒したわ。
「なんなんだ貴様らッ! 私が誰だか知ってるのか……キルク=ロイヤルだぞ! キルクファミリーを敵に回して後悔するぞ!」
睨み付ける男こそ、キルク=ロイヤルだと分かり、私は無言で近づき平手打ちをかましたわ。
「ぎゃあぁぁぁッ!」ドガッ!
壁に叩きつけられたキルクに詰め寄りしゃがみ込むと胸ぐらを掴み拳を振り上げる。
「あんた……私の知り合いの店を襲ったわね……」
恐怖に微動だにしないキルク。
「答えなさいッ!」と床に強化した拳を叩きつけるとキルクは涙目で頷いたわ。
「よく聞きなさい……私は我慢しないって決めたの……あんたの全てを貰うわ。かわりに命を助けるわ。選びなさい!」
究極の2択に「命だけは……」と口にしたわ、まぁ命を奪う気は無かったけど、いい薬になった筈よ。
私はキルクをデンキチに担がせると外に運ばせたわ。
そして、キルクの不動産の契約書とそれに関する全てを確りと頂いたわ。
キルクの屋敷に関しては作製魔法を使い直さしてから、家賃を決めてキルクに貸すことにしたわ。
全てを差し出すと言ったんだから当然よね?
其れから私はシシリの元に向かい事情を話したわ、キルクファミリーの壊滅と不動産王からの転落はあっという間にライパン中に広まる事になるでしょうね。
パンの祭りに戻った私を待っていたのはまん丸くなったアララの姿だったわ、最後のエリアの評価が終わった後、最後のエリアから試食をしていたらしいの、女神の凄さを胃袋から感じた瞬間だったわ……。
そして、パンの祭りの順位が決まり、惜しくもカッシュのカレーパンは2位に終わり、蜂蜜のクリームをギッシリと詰め込んだクリームパンが1位になったわ。
そして、パンの祭り終了の花火が日暮れと同時に空に上がると参加したパン職人やコック達に盛大な拍手が贈られたわ。
夜になり祭りの後の花火大会が開始され、皆が笑みを浮かべながら大空を見上げる最中、私は二人にプレゼントを手に然り気無く近づく。
「あの……さ、二人にプレゼントがあるの……ほら、私さ、勝手な事ばかりしてるし……だから、ちゃんとした感謝も伝えられてなかったから」
二人に夫婦石のブレスレットを手渡すと二人は驚きながらも嬉しそうに笑ってくれたわ。
「ありがとう、本当に貰っていいの?」
マイヤの言葉に頷く私。
「俺達のカミルが、俺は嬉しくて嬉しくて……うおぉぉぉ!」とレイトは涙目で感動してたわ。
色々あったパンの祭り、でも本当によかったわ。
夜空に花火があって、そんな素敵な雰囲気の中で感謝の気持ちを伝えられるなんて、本当に最高よ。
ララリルルは平和な世界である事実は間違いないわ。
科学がまだまだ進んでない事もあり、戦争が起きてもどちらか一方が甚大な被害を受けることもない。
争いは絶えないけど平和に感じるなんて矛盾よね。
そんなララリルルに新たな闘いとなるパンの祭りを取り入れた事で食に対しての興味は各国に良くも悪くも影響を与える結果になると私は信じたいの。
朝陽が私の部屋を照す頃、私は人知れず窓を開き、朝の涼やかな風に髪を靡かしている。
“トントン”と部屋をノックする音が室内に響く。
「お嬢様。御早うご……起きられていたのですね。本日はライパンのパンの祭り最終日で御座いますので、確りとやりとげて下さいませ。アララ、ペンネ、サトウ、クレレの4人も既に起きられていますわ。下でサトウの用意した朝食もそろそろ完成しますので、私はマイヤ様とレイト様を起こして参ります。タウリもついでに起こしますので御安心を」
少し棘がある言い方ね……まぁ、タウリとメルリは仲良しって訳じゃないから仕方無いわね?
それにしても気づけばサトウは洋館のコックになっているんだから……複雑な気持ちよね、フレイムゴーレム達のサイズを小さくさせる事でオーブンのように釜戸を自由自在に管理してるから、厨房を任せちゃったのが原因ね、食材運びや畑仕事も確りとこなすサトウは立派だと思うわ。
「わかったわ。行きましょうメルリ」
「はい。お嬢様」
朝から笑顔なメルリの顔を見るとホッとするわ、あと一日だもの確りと頑張らないとね。
最終日のライパンは食べそこなわないようにと大勢の人達が列をなし焼き上がるパンの香りを楽しみながら最終日開始の合図を待っていたわ。
私も最後のエリアに向かって移動を開始していたわ。
マイヤとレイトはタウリとメルリが案内してくれる事になり、私が案内できないのは残念だけど仕方ないと諦めたわ。
ただ今日は特別な日にしたい、私はマイヤとレイトに感謝しながらも、1度もちゃんとしたプレゼントをした事が無いの……二人はいつもプレゼントを渡そうとすると「大丈夫だよ。気持ちが嬉しい」と言われ結局成功した試しがないの……。
今回は絶対に成功させたい……ううん、絶対に成功させるわ!
普段の三割増しでヤル気に満ちた私にミスなんてないんだから。
「取り敢えずあれね? 【トレーズ】に向かって、約束の品を貰わないとよね。パンの点数もまとめないとだし、急がないと」
私は足早に【トレーズ】に向かったわ。
店に到着した私を待っていたのは予想外の展開だったわ。
【トレーズ】の扉が地面に倒れ、店の中が荒らされていたの……あまりの状況に言葉を失ったわ。
「何これ、酷い……中が滅茶苦茶だわ」
店の中で掃除をするシシリを見つけた私は慌てて駆け寄るとシシリは私にある物を手渡したの。
「約束の夫婦石よ。此れだけは守れたわ、他は砕けちゃったけどね」
冷静にそう語るシシリ。
「シシリさん、いったい何があったのよ! それに何で? 誰がこんな事をしたの……酷すぎるわ」
握り拳を作る私にシシリは優しく微笑んだ。
「此処の土地が欲しいって連中の嫌がらせよ、私が出てかないからたまに嫌がらせに来るの、その度に掃除なのよ、だから扉も壊されても良いものにしてるのよ」
何で平気な顔をしてるのよ……赦せないじゃない……
「じい様……クラベル=キッシュさんはこの事を知ってるの?」
私の問いに首を傾げると悪戯な笑みを浮かべるシシリ。
「キッシュは知らないわ、言うつもりもないし、言わないでね? キッシュが怒ると街が灰になっちゃうから」
「なんでよッ! じい様が知ったら悲しむわ……シシリさん。お願い、じい様には言わないから誰がやったかだけ教えて!」
私はシシリから無理矢理だけと、相手の情報を聞き出したわ。
相手はライパンの不動産王で名をキルク=ロイヤルと言うらしいわ。
ライパンの多くの不動産はキルク=ロイヤルの物で裏ではアコギな地あげ行為を平気で行う悪党だと言われたわ。
「ありがとうシシリさん。じい様には内緒にするから安心してね……話をつけてくるわ!」
私はシシリに止められたけど、我慢出来なかったわ。
一旦、アララをライパンに召喚した私はアララにパンの評価を一時的に任せると不動産王キルク=ロイヤルの元に向かったわ。
ライパンの街の中央から放れた荒くれ者達が住む地域に不釣り合いな程、大きな屋敷があり、それがキルク=ロイヤルの屋敷だって話よ。
単身乗り込む私に対して睨みをきかせる荒くれ達。
「オイオイ? なんだ、迷子か? 迷子なら帰りな! お嬢ちゃん。なんなら俺が送ってやるよ?」と声をかける男、在り来たりすぎる決め文句に溜め息が出るわ。
「ハァ、いいからほっといて、あと……今からこの場所も危険よ? 早く仲間達と逃げなさい。今なら巻き込まれずに済むわよ」
私の言葉に首を傾げる男。
「意味わからねぇ? いいか、此処は警備隊すら諦めてる地域でキルクファミリーの支配が絶対の地域なんだ。悪いことは言わねぇから帰りな、お嬢ちゃん」
あら、意外に親切なのね?
「私はそのキルク=ロイヤルに話があって来たのよ! 本気で私を怒らせたキルクは赦さないし、我慢する気もないの、忠告はしたわよ?」
私がそう言いその場からキルクの屋敷に進もうとすると数人の男達に囲まれたわ。
「お嬢ちゃん、悪いが此処からは有料だ。通行料を貰わないといけない決まりでな」と私に刃物をチラつかせて来たわ。
「何処の世紀末よッ! 力で押し切るつもりだから、通行料なんか払う気ないわ」
男達に向かって私は手を前に出すと指で“掛かってこい”と合図を出すように指を動かしたわ。
結果は8人の男達が「ぎゃあぁぁぁ」と悲鳴を上げて気絶したわ。
「私は時間がないのよッ! 邪魔するなら今すぐ皆掛かってきなさい!」
その言葉に道をあける男達。
私はキルクの屋敷に辿り着くと正面から堂々と門をぶち破り、敷地内の庭を突っ切りながら屋敷を目指したわ。
勿論大勢の男達に囲まれたわよ? 容赦なく叩き潰して昼寝をしてもらったわ。
暴れてる私に加勢するように姿を現したサトウとペンネには少し驚いたけど、戦力アップはキルクの完全敗北を決定付けたわ。
なんせ、ペンネもサトウも容赦ないんだもの? 鎌鼬も乗り気だし、フレイムゴーレムまで暴れる始末でキルクの屋敷は滅茶苦茶だわ。
キルクを見つけた頃には屋敷の使用人は逃げだし、用心棒の召喚士達と落ちこぼれ騎士達も皆倒したわ。
「なんなんだ貴様らッ! 私が誰だか知ってるのか……キルク=ロイヤルだぞ! キルクファミリーを敵に回して後悔するぞ!」
睨み付ける男こそ、キルク=ロイヤルだと分かり、私は無言で近づき平手打ちをかましたわ。
「ぎゃあぁぁぁッ!」ドガッ!
壁に叩きつけられたキルクに詰め寄りしゃがみ込むと胸ぐらを掴み拳を振り上げる。
「あんた……私の知り合いの店を襲ったわね……」
恐怖に微動だにしないキルク。
「答えなさいッ!」と床に強化した拳を叩きつけるとキルクは涙目で頷いたわ。
「よく聞きなさい……私は我慢しないって決めたの……あんたの全てを貰うわ。かわりに命を助けるわ。選びなさい!」
究極の2択に「命だけは……」と口にしたわ、まぁ命を奪う気は無かったけど、いい薬になった筈よ。
私はキルクをデンキチに担がせると外に運ばせたわ。
そして、キルクの不動産の契約書とそれに関する全てを確りと頂いたわ。
キルクの屋敷に関しては作製魔法を使い直さしてから、家賃を決めてキルクに貸すことにしたわ。
全てを差し出すと言ったんだから当然よね?
其れから私はシシリの元に向かい事情を話したわ、キルクファミリーの壊滅と不動産王からの転落はあっという間にライパン中に広まる事になるでしょうね。
パンの祭りに戻った私を待っていたのはまん丸くなったアララの姿だったわ、最後のエリアの評価が終わった後、最後のエリアから試食をしていたらしいの、女神の凄さを胃袋から感じた瞬間だったわ……。
そして、パンの祭りの順位が決まり、惜しくもカッシュのカレーパンは2位に終わり、蜂蜜のクリームをギッシリと詰め込んだクリームパンが1位になったわ。
そして、パンの祭り終了の花火が日暮れと同時に空に上がると参加したパン職人やコック達に盛大な拍手が贈られたわ。
夜になり祭りの後の花火大会が開始され、皆が笑みを浮かべながら大空を見上げる最中、私は二人にプレゼントを手に然り気無く近づく。
「あの……さ、二人にプレゼントがあるの……ほら、私さ、勝手な事ばかりしてるし……だから、ちゃんとした感謝も伝えられてなかったから」
二人に夫婦石のブレスレットを手渡すと二人は驚きながらも嬉しそうに笑ってくれたわ。
「ありがとう、本当に貰っていいの?」
マイヤの言葉に頷く私。
「俺達のカミルが、俺は嬉しくて嬉しくて……うおぉぉぉ!」とレイトは涙目で感動してたわ。
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