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2章 外の世界へ
凄すぎるんです。
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フレイムゴーレムが再度、雄叫びをあげると、アクアゴーレム達がサトウへと向かって走り出したの、カリンが離れてるサトウは只の人間だから私は「まずいっ」って思ったんだけど、サトウが木刀を逆さに握るとアクアゴーレムのコアを押し出すように木刀を反対向きに持ち握りの部分を押し込み、コアを無理矢理引き剥がしたの。
アクアゴーレムのコアを次々に抜き出すサトウの姿に驚く私、そんな時、私の頭の中に念話が響いてきたの。
それはパルムの声だったわ。
「ハァイ、間一髪だったのんね? パルムターク様に感謝なのよ。今サトウの【危険予知】を復活させたの、更にプレゼントで【幸運を手にする者】って言う、ウルトラレアな能力も今だけ使わせてあげてるのん。今のサトウはカミルでも倒せないのん」
少し偉そうな口調だけど、自信たっぷりなのは安心ね。
パルムってば、意外に優しいじゃない。反撃と言うより、一気にたたみ掛けるわよ。
私が気合いを入れたとき、大空から雨が降りだしたの。
勿論、私が降らせた訳じゃないわよ、雨を降らせたら手助け扱いになっちゃうものね。
答えは簡単だったわ、大量のアクアゴーレムの抜け殻がカリンとスカーの竜巻に巻き込まれて天に向かって吸い上げられ更にフレイムゴーレムの熱で蒸発、そこにチート級のサトウの1日限定能力【幸運を手にする者】の力が加わり、大きな雨雲を作り出したの、あり得ないわ……
私の考えを遥かに上回る幸運が引き起こした雨雲は竜巻により集められた雲と一体化し、更に巨大な雲になっていったわ、そして凄まじい雨が一気にフレイムゴーレムとマグマを襲っていく。
激しく煙を出し苦しむフレイムゴーレム、しかし自身が作り出したの鉄壁の守りであったマグマの掘りがフレイムゴーレムの退路を塞いでいた。
本来、レムア荒野には雨が殆ど降らない、況してレムア荒野のボス、フレイムゴーレムを誰が追い詰めると予想しただろう。今、サトウかレムア荒野の頂点であるフレイムゴーレムを追い詰めている事実に私は素直に驚いているわ。
激しさを増す雨は豪雨のように勢いを増していく、次第にフレイムゴーレムは豪雨に耐えられなくなると、動きの鈍ったその巨体でマグマに向かって進んでいく。
私は既にフレイムゴーレムが正しい判断が出来ない程に弱っている事に気づかされる。
マグマよりも体温が低くなったフレイムゴーレムではマグマの中を進む事は出来ない……それでもマグマに進もうとするフレイムゴーレム、苦しみで何も理解していないんだわ。
近寄ろうとするもマグマを前に進むことが出来ずに苦しい表情でフレイムゴーレムを見つめるサトウ。
徐々にフレイムゴーレムがマグマに近づいて行き、マグマに片手をつけたフレイムゴーレムは自身の腕が溶けバランスを崩した疑点で我に返ったわ、でも既に崩れ溶けた腕の方からマグマに沈んでいく、約束とか言ってる場合じゃないわ!
「サトウッ! スカーッ! よく聞きなさい。今から15秒稼ぐわ。その間に勝負を決めなさい! いくわよ、全員下がりなさい! 私の前で食用以外の魔物は死なせないんだから! 上位冷凍魔法ッ! 全てのモノよ凍りつきなさい!」
ズッドォォォンッ!
マグマが一瞬で凍り付き煙が上がる。
私の掛け声を聞いたスカーは即座にサトウを放り投げ背中に乗せると凄まじい速度で駆け出していく。
サトウは片手でスカーの背中にしがみつくと木刀を構えて真っ直ぐにマグマに半身が溶け始めたままに凍り付くフレイムゴーレムへと進んでいく。
私からの最後の選別よ。
「サトウッ! スカーッ! コアはフレイムゴーレムの胸の中心よ。悩まずに真っ直ぐつき出しなさい!」
私の言葉を聞いて、振り向くことなく突き進むサトウは微かに笑っていた。
「いっけぇぇぇぇッ! カリン、剣の大風!」
激しくフレイムゴーレムのボディに打ち出された竜巻状の渦がコアの横すれすれに穴を開ける。
そして走り込むスカーがサトウを背中からフレイムゴーレム目掛けて放り投げるとサトウは作られた穴からフレイムゴーレムのコアに手を伸ばし一気に掴みあげたわ。
フレイムゴーレムが抜け殻となった瞬間に氷から蒸気が噴き出していく。
「早く逃げなさい! じゃないと防衛魔法で一緒に囲うわよ!」
私の言う防衛魔法は守る為の物だが、今回はフレイムゴーレムのボディとマグマ、更に水蒸気と爆発物だらけの状況に蓋をする為の空気の潜在しない空間を作り出す魔法であり、私が「逃げなさい」と口にする時は、本当にヤバイ魔法を使う時だけだとスカーも理解している。
最後の最後で大暴れな私だけど、サトウとスカーは本当によくやったと思うわ、ゴーレムコアが再生する前にゴーレム達と使い魔の契約を交わすサトウ。
アクアゴーレム×6
ロックゴーレム×4
サンドゴーレム×4
フレイムゴーレム×1
合計4種類のゴーレム達をサトウは使い魔にすることに成功したの……どんだけラッキーなのよ……凄すぎるわね?
アクアゴーレムのコアを次々に抜き出すサトウの姿に驚く私、そんな時、私の頭の中に念話が響いてきたの。
それはパルムの声だったわ。
「ハァイ、間一髪だったのんね? パルムターク様に感謝なのよ。今サトウの【危険予知】を復活させたの、更にプレゼントで【幸運を手にする者】って言う、ウルトラレアな能力も今だけ使わせてあげてるのん。今のサトウはカミルでも倒せないのん」
少し偉そうな口調だけど、自信たっぷりなのは安心ね。
パルムってば、意外に優しいじゃない。反撃と言うより、一気にたたみ掛けるわよ。
私が気合いを入れたとき、大空から雨が降りだしたの。
勿論、私が降らせた訳じゃないわよ、雨を降らせたら手助け扱いになっちゃうものね。
答えは簡単だったわ、大量のアクアゴーレムの抜け殻がカリンとスカーの竜巻に巻き込まれて天に向かって吸い上げられ更にフレイムゴーレムの熱で蒸発、そこにチート級のサトウの1日限定能力【幸運を手にする者】の力が加わり、大きな雨雲を作り出したの、あり得ないわ……
私の考えを遥かに上回る幸運が引き起こした雨雲は竜巻により集められた雲と一体化し、更に巨大な雲になっていったわ、そして凄まじい雨が一気にフレイムゴーレムとマグマを襲っていく。
激しく煙を出し苦しむフレイムゴーレム、しかし自身が作り出したの鉄壁の守りであったマグマの掘りがフレイムゴーレムの退路を塞いでいた。
本来、レムア荒野には雨が殆ど降らない、況してレムア荒野のボス、フレイムゴーレムを誰が追い詰めると予想しただろう。今、サトウかレムア荒野の頂点であるフレイムゴーレムを追い詰めている事実に私は素直に驚いているわ。
激しさを増す雨は豪雨のように勢いを増していく、次第にフレイムゴーレムは豪雨に耐えられなくなると、動きの鈍ったその巨体でマグマに向かって進んでいく。
私は既にフレイムゴーレムが正しい判断が出来ない程に弱っている事に気づかされる。
マグマよりも体温が低くなったフレイムゴーレムではマグマの中を進む事は出来ない……それでもマグマに進もうとするフレイムゴーレム、苦しみで何も理解していないんだわ。
近寄ろうとするもマグマを前に進むことが出来ずに苦しい表情でフレイムゴーレムを見つめるサトウ。
徐々にフレイムゴーレムがマグマに近づいて行き、マグマに片手をつけたフレイムゴーレムは自身の腕が溶けバランスを崩した疑点で我に返ったわ、でも既に崩れ溶けた腕の方からマグマに沈んでいく、約束とか言ってる場合じゃないわ!
「サトウッ! スカーッ! よく聞きなさい。今から15秒稼ぐわ。その間に勝負を決めなさい! いくわよ、全員下がりなさい! 私の前で食用以外の魔物は死なせないんだから! 上位冷凍魔法ッ! 全てのモノよ凍りつきなさい!」
ズッドォォォンッ!
マグマが一瞬で凍り付き煙が上がる。
私の掛け声を聞いたスカーは即座にサトウを放り投げ背中に乗せると凄まじい速度で駆け出していく。
サトウは片手でスカーの背中にしがみつくと木刀を構えて真っ直ぐにマグマに半身が溶け始めたままに凍り付くフレイムゴーレムへと進んでいく。
私からの最後の選別よ。
「サトウッ! スカーッ! コアはフレイムゴーレムの胸の中心よ。悩まずに真っ直ぐつき出しなさい!」
私の言葉を聞いて、振り向くことなく突き進むサトウは微かに笑っていた。
「いっけぇぇぇぇッ! カリン、剣の大風!」
激しくフレイムゴーレムのボディに打ち出された竜巻状の渦がコアの横すれすれに穴を開ける。
そして走り込むスカーがサトウを背中からフレイムゴーレム目掛けて放り投げるとサトウは作られた穴からフレイムゴーレムのコアに手を伸ばし一気に掴みあげたわ。
フレイムゴーレムが抜け殻となった瞬間に氷から蒸気が噴き出していく。
「早く逃げなさい! じゃないと防衛魔法で一緒に囲うわよ!」
私の言う防衛魔法は守る為の物だが、今回はフレイムゴーレムのボディとマグマ、更に水蒸気と爆発物だらけの状況に蓋をする為の空気の潜在しない空間を作り出す魔法であり、私が「逃げなさい」と口にする時は、本当にヤバイ魔法を使う時だけだとスカーも理解している。
最後の最後で大暴れな私だけど、サトウとスカーは本当によくやったと思うわ、ゴーレムコアが再生する前にゴーレム達と使い魔の契約を交わすサトウ。
アクアゴーレム×6
ロックゴーレム×4
サンドゴーレム×4
フレイムゴーレム×1
合計4種類のゴーレム達をサトウは使い魔にすることに成功したの……どんだけラッキーなのよ……凄すぎるわね?
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