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「あーハラハラしたな!」
「ふふ、秋歳さんそうね。ちーちゃんも楽しかった?」
「うん!目からビーム出たり緑のでかいのが暴れたりすごかった!」
はい、今日は刻島から橋を渡って本島で家族3人複合施設に映画を見にきたよ。
作品は【リベンジャーズ】
ロボットスーツ着たおっさんと盾持ったスーツマンと目からビーム出すおっさんと緑の巨体に変身するおっさんが政府に厄介払いされてその復讐でボッコボコにするって内容だった。
正直言おう。
4歳児に見せる映画ではなかった。
スプラッター部分が有るのは教育上良く無いと俺は思うな、うん。
まぁ、父さんが喜んでるからいいかな?
普段休みなんてあってないようなものだし長期休暇の楽しみって事でさ。
今は映画見た後のショッピング中だよ。
「そろそろいい時間だし昼ごはんどうしようか?千世子と千歳は何食いたい?」
「んー私はさっぱりしたのがいいかなー、ちーちゃんは何食べたい?」
お昼か、母さんはさっぱりしたものがいいのね。
俺も暑いからさっぱりしたのいいかもなー。
あーでもどうしようかな。
お?
「あのお店がいい!」
「ん?おー和食か。千世子そこでいいかな?」
「ふふ、ちーちゃんがそこがいいならそこでいいわよ。」
【和食屋えびす】っていうチェーン店を見つけたのでそこでお食事にしまーす。
「いらっしゃいませ。3名様ですか?」
「はい。」
「此方へどうぞ。」
店員さんの声に父さんが答えると奥の個室座敷に案内してくれた。
ここのお店いいな。
薄暗い感じに池に錦鯉が泳いでて、涼しいし、虫の静かな鳴き声とノスタルジックな音楽が夏の夕暮れをイメージしてるのかな?
季節的な演出が最高だね。
「この店感じいいな。」
「そうね、ちーちゃんがこのお店選んでくれたお陰で良いところに来れたわね。」
そうでしょう、そうでしょう。
「此方メニューでございます。お決まりになりましたらそちらにありますボタンを押してくださいませ。」
「わかりました、ありがとうございます。」
父さんがそう答えると店員さんが障子を占めて出て行った。
「さぁ選ぼうか。」
そう言って父さんと母さんがメニューを開いて見せてくれた。
あ、因み部屋の奥に父さん、机はなんで母さんと俺って感じで座ってるよ。
「俺はこの夏目御膳にしようかな。」
どれだ?
おー、鱧の南蛮漬け・茗荷寿司と茄子寿司・胡瓜の飾り切り(これは桶と水を表現してるのかな?)・夏野菜の天麩羅・鱧の清汁・イカアジマグロの3味刺身・蒸しタコと海藻の酢の物・甘味(スイカ・メロン・ミカンから選択)か、これ良いな。
「あら!これ良いわね!私もこれにする!ちーちゃんはどうする?決まった?」
「んーまってー!」
「ふふ、はい!ゆっくり選んでね。」
そう言って母さんがメニューを渡してくれた。
んー、まぁ同じのが良さそうだな。
「僕も同じの!」
「お?千歳も同じのか?食べきれそうか?」
あー普通に考えたら4歳児にこの量は多いよな。
まぁ、俺いくら食べてもなんでか食べられるし?
多分【健康体】の効果かなんかでしょ。
「大丈夫ぅ!食べれるよ!」
「そうか、千歳いつも言ってるが食べ物は粗末にしちゃダメだぞ。食べられる量を考えて食べられる量だけ選んで食べるように。そして、好き嫌いはせず食べ残しはしないようにな。」
「はーい!」
うん、父さんからこの言葉をよく言われるんだよね。
前世も小さい時はよく言われて好き嫌いせず育ててもらったな。
でも俺知ってるからね?
父さんが雲丹とパイナップルが苦手なのをさ。
そんな感じで、注文してお昼を食べてます。
「この茄子寿司美味しいわね、さっぱりしてて好きよ。」
「あぁうまいな、おれはこの鱧の南蛮漬けが好きだな。」
「このかぼちゃの天ぷらおいしいね。」
うん、外はサクサク中はふんわり、かぼちゃの甘味が染み渡るわぁ。
「ごちそうさまでした。」
「「ごちそうさまでした。」」
ふぅ美味かった。
また来たいな。
「さて、これからどうしようか?千世子と千歳はどこか行きたいところあるか?」
「私はここの水族館見に行きたいわね。ちーちゃんも見たいでしょ?」
お!?水族館か、前世で行った時は最悪だったからなぁ。
あの時は付き合ってた彼女の浮気相手3人と水族館のチケット売り場で鉢合わせて罵り合いの仲裁役だったからなぁ。
なんで俺が仲裁なんだよとも思ったけど、あの男どものチャラい感じといい、自分たちも浮気して彼女連れて来てるって言うわけわからん状態で、7人での罵り合いを俺が止める感じになったっけ。
そんで帰りにお別れしたんだよな。
はぁ・・・。
だから、水族館をしっかり見たこと無いんだよね。
子供の頃はこう行った家族での旅行ってのも父さんが忙しくて全然なかったしな。
「うん!見たい!」
楽しみだ。
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