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しおりを挟む「ちーちゃん?」
「はーい、何ママ?」
「何してるのかなって様子を見に来ただけよ。もう直ぐお昼できるから待っててね。」
母さんが台所か俺を確認に来たみたいだ。
「出来たらお父さん達呼んでくるからちーちゃんはここにいてね。」
「はーい。」
あー冷やご飯まだかなー。
テレビつけて待ってようかな。
リモコンは何処かなー?
机の上か、よしよし、ポチッとな。
この番組は何かなっと?
番組画面の右上に番組名が書かれていた。
【真夏の本当にあった怖い話スペシャル!】
え?
うわ、始まった。
放課後の教室に男子生徒が2人居残っていた。
「いやぁ、今日もあっついよなぁ。」
「本当それな。」
「あ、お前あれ知ってる?切り裂き魔の話」
短髪の少年が長髪の少年に指差しながら聞いて来た。
「あー、あれだろ最近噂になってる殺人事件の犯人だっけ?」
「そうそう、あれヤッベェよな。」
「あれだろ、歯とか耳とか切り裂かれたり酷い奴は首ごと切られてるって話じゃん。」
「エグいことするよなぁ」
「警察も犯人像が分からなくて分析中ってテレビでやってたもんなぁ。熊のぬいぐるみ抱えた女だったって言うのは生きてた被害者の証言もあるらしいぞ?まぁ噂だしな。」
頬杖つきながら1人の少年がそう言った。
そんな話をしていると下校を告げるチャイムの音が校舎に響いた。
「あ、あーもうこんな時間か、帰ろぜ。」
「あーそうだな、帰りにコンビニでアイスでも買って帰ろうぜ。」
「いいねぇ。お前の奢りな。」
そう言うと、長髪の少年は二ヒヒと笑いながら鞄を持って立ち上がった。
「おーいいぞぅ。その代わり明日の昼飯お前の奢りな。」
「えええええええ!やっぱ無し!自分で買うわそんなん。」
そう言い合いながら少年達は下校して行った。
「ありがとうございましたー。」
コンビニで買い物を終えると店を出てきた。
「あずきバーうめぇ。」
「お前それ本当に好きなのな。」
短髪少年が呆れながらあずきバーを食べる長髪少年を見ていた。
「だってお前あれだぜ、釘も打てちゃう鈍器アイスだぜ?うまいに決まってるじゃん。」
「それ公式サイトで流れた嘘な。本気にしてる奴居ると思ってなかったわ。」
「えぇ!?あれ嘘だったん!?あーマジないわー、あずきバー釘打てねぇのかー。」
そう言うと長髪少年はあずきバーを口から離し、落ち込みを態とらしく表現していた。
「まぁ美味いならそれでいいんじゃね?」
「あーそれな。マジうめー。」
そう言いながら少年達は車道下のトンネルへと入って行った。
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