上 下
18 / 36

18

しおりを挟む


「婆さんもどったぞ!」

「ただいまぁ!」

そう言うと、爺ちゃんは鍵を玄関に下ろして腰掛けた。

俺も"もろこし"を玄関の廊下に下ろすと靴を脱ぎ始めた。



「はぃはぃ!お爺さん千歳ありがとうね。あらら!いっぱい取ってきたのね。」


「千歳が手伝ってくれての。いっぱい収穫してきたぞ。ほれ、頼まれたキュウリとトマトじゃ。」


そう言うと、爺ちゃんは籠から頼まれたキュウリとトマトをだして渡しすと、婆ちゃんは台所に戻っていった。



「さて、千歳残りの野菜を台所に持っていったら手洗いうがいするんじゃよ。」

「はーい。」


台所に行くと朝ごはんの支度が進んでいた。



お?今日の朝ごはんは、素麺か!
夏にはさっぱりしたのが良いよね!

錦糸卵きんしたまご・千切りハム・千切りキュウリ・トマトのスライス・ネギの千切り・茗荷みょうがの千切り。
それに、蜜柑の缶詰の甘いやつ!
俺それ好きなんだよね!
分かってらっしゃる。


「義父さんちーちゃんお帰りなさい!あら!ちーちゃんトウモロコシ抱えて持ってきたの?偉いねぇ。」


「うん!自分で取ったの!」


偉いじゃろ?
爺ちゃんに抱えてもらって取ったんだけどね?
危ないからって3本しか持たせてもらえなかったけど、まぁ子供は頭大きくて体小さいアンバランスだから仕方ないか。



「じゃあトウモロコシはお昼に茹でようね。」

「うん!もろこしもろこし!」


トウモロコシって甘くて美味しいよね。





そんな感じで、只今朝食になりました。
父さんも起きてきてこれから食事でーす。


「では、頂くかの。頂きます。」


「「「頂きます。」」」


「頂きまぁす!」


子供は元気に挨拶しないとね。
子供が元気なら食卓は明るくなるもんだ。



「秋歳今日は墓掃除のあと17:30から会合があるからの。忘れんようにな。」

「了解!墓掃除は朝飯食ったらすぐ行くんだよな?」

「そうじゃな、今が7:30だから8:30には出よう。暑くなってからだと危ないからの。」


うんうん、熱中症になっちゃうから涼しいうちがいいね。


「婆さんたちもそのつもりでの。」

「お爺さんわかりましたよ。」

「わかりました。準備しますね。ちーちゃんも分かった?」

「分かった!8:30ね!」

麦わら帽子と水筒とタオル忘れないようにもう一度確認しよう。

しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

神の花嫁

ファンタジー / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:83

オジサマ王子と初々しく

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:21pt お気に入り:39

脱サラニートになるつもりが、白魔導士の婚約者になりました

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:67

朱元璋

歴史・時代 / 完結 24h.ポイント:127pt お気に入り:6

覗き見様の噂

ホラー / 完結 24h.ポイント:42pt お気に入り:2

常世の国にて

SF / 完結 24h.ポイント:21pt お気に入り:1

ここが伝説の迷宮ですか? いいえ、魔物の集合住宅です

ファンタジー / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:68

妹が私の婚約者を奪った癖に、返したいと言ってきたので断った

恋愛 / 完結 24h.ポイント:42pt お気に入り:2,743

処理中です...