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「秋歳さんお風呂出来てるからちーちゃんと入ってきてくださいな。」


「はいはーい、千歳風呂行くぞー。」


父さんと風呂か、最後に温泉で一緒に入った以来だから何年振りだろうな?
まさか、実家の風呂で一緒に入る事になるとは。
幼稚園児だし1人では危ないから仕方ないか。


「はーい。パパ風呂いきましょー。」


「おう!千歳の好きなゲコゲコケロタンと水鉄砲持っていこうな。」


ゲコゲコケロタンだって!!!?
そう言えばこの頃はケロタンの浮き沈みオモチャで遊んでた記憶があるな。
3080年には製造中止になったから久しぶりにケロタン見るな。



ゲコゲコ♪   ゲコゲコ♪

あったかいゲコ♪

肩までしっかり浸かるゲコ♪

あったまったゲコ?

ゲコゲコ♪  ゲコゲコ♪


「ほら千尋ゲコゲコ♪ゲコゲコ♪楽しいなぁ。な!千尋!」


うるさいだけだけどな。
風呂では入浴剤厳選してゆったりするのがマイブームだったんだが、幼稚園児にはできない贅沢か・・・。


「ゲコゲコ♪  ゲコゲコ♪ケロタンたのしいねぇ!」






「はぁー、お?千尋眠くなってきたか?もう上がって寝るか!」



「うーん、ちょっと眠くなってきたぁ・・・ふぁぁ。」


子供の体になったからか風呂の暖かさで眠気が一気に襲ってきた。
自分の能力を夜に試したかったんだが、これは・・・
眠くてダメそうだな。



「ママー千歳上がるから拭いたげてー!」


「はーい!今いきまーす!」


ふぁぁぁ・・・















「ちーちゃんお布団でねましょうねー。今日のパジャマはパンマンパジャマよー。」


風呂を上がって体と髪を乾かしたら、パジャマに着替えて就寝の支度です。



パンマンパジャマを着る事になるとは、まぁこの歳だし似合ってるか・・・。


「よしよし、ちーちゃんお布団はいって寝ましょうねー。」



そう言って、母さんは掛け布団を掛けてくれた。


「ちーちゃんおやすみね。・・・ちーちゃん、元気に大きくなって。ママとパパ頑張るからね。」



母さんありがとう。
前世より親孝行できるように頑張って見るよ。
なにになろうか、なにをしようか。





とりあえず、眠いから今日は寝よう。


「おやちゅみなちゃい。」


「ふふっ、おやすみなさい。」



母さんが微笑む声を聞きながら、緩やかな坂を転がるように俺の意識は微睡まどろんでいき、深い海へと沈んで行くのだった。







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