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第二章

13ギルドホープ

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 「あ、秋野さん?!」

「うそ‥お化け?」

「違うよ!!本物!本物の西条郁哉だよ!!」

それを聞いた、秋野はポロポロ涙零しながら

「良がっだっよぉ~!!無事で!!」

と言って西条に抱きつく。西条はどうしたら良いのか分からずにしていると

「おいおい、見せつけくれるじゃないのさ秋野?」

後ろから鎧を身につけている筋肉質な女性が歩いて来る。秋野はその人に

「彼なんです!!私が助けられなくてずっと後悔していた人!!」

それを秋野がここにいる全員に伝わるような声で喋るとそれを聞いたグラスを磨いていた老人がレコードを楽しげな曲に替えると同時に

「「マジかよ!!!!」」

という歓声が上がった

「え?えーと?」

何だ、色んな人がゾロゾロと集まって来るし。なんか音楽が愉快な曲に

「良く、生きて戻って来たな!!坊主!!」

「え?え?て痛い!痛い!!」

ちょなになに?!いきなり鎧の女の人に背中バシバシ叩かれたんだけど?!でなんで秋野さんは

「みんなーー!!今日は私のおごりです!!じゃんじゃん楽しんじゃって下さーーい!!!」

「「イェーーーイ!!!」」

あんなにテンションが高いんだよ‥。ああ‥やばい。涙腺が‥

「‥グス」

「え?!泣くほど痛かったかい?!」

あ、やべ。俺が生きていた事にこんなによろんでくれるとは思わなくて‥

「あ、いやこれはちがくて」

慌てる女性に既に酔っ払っている男性が近づいて来て

「ほらぁ~ギルマスはゴリラ何だからもっとやさしへぶ!!」

「五月蝿いね!!レディに向かってなんて事いうんだい!!」

その男は顎にアッパーくらいそのまま宙を浮き倒れた。

「ほら!西条さんも!!そんなとこに立ってないで!こっちこっち!!」

「え?え、あちょっと!!」

そのまま秋野さんに腕を引っ張られながら俺は冒険者達の集まるテーブルに連れてこられる

「あんたが災禍の勇者様ね~」

「うっわ髪真っ白じゃん。そういうお年頃?」

「スンスン、なんかレモン臭くね?」

酔っ払った冒険者達に絡まれる。うぅこういうのは得意じゃないんだけど。でも

「色々あって‥」

何か楽しいからいっか‥て

「あの!!これを買い取ってくれる人探してるんです!!」

西条は自分の道具欄から出した黒滝モドキの鱗とブラックウルフの毛皮を見せる。マスターはそれを見てレコードを止めた

「あ、あれ?‥」

「あんた、あそこに閉じ込められていたのかい?」

後ろからギルマスと呼ばれた女性がやって来る。他の冒険者達もさっきまでの楽しげな雰囲気は何処にもなく真剣な眼差しで俺を見つめてくる

「‥はい」

「どのくらい?」

「最近までずっと居ました」

「三年間も?!」

秋野さんが驚くとそれを聞いた冒険者達がザワザワと話始める。その声は俺の心の中を不安で満たしていく。

「黙りな!!」

ギルドマスターの大声を聞き、皆黙ると西条に彼女は話しかける

「よく、生きて戻って来たね。あんたは凄いよ」

「え?」

「うん!!あそこは物凄く強いモンスターだらけで普通なら生きて帰れないんだよ!!」

冒険者達が彼に集まって来て「坊主すげぇな!」「ねぇ!色々聞かせて!!」とまた多くの冒険者達が彼に集まって来て最後に秋野が彼の手を掴んで

「お帰りなさい!!西条さん!!」

その言葉を聞いて彼は涙を溢してから

「ああ、ただいま!!」

と笑うのだった
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