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猛獣に狙われて3
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「ねぇ、誰が君の初めての男なの?」
唇を離し、逆らうことを許さないような目が希彩を見る。明るいブラウンの瞳は綺麗だなどと希彩の心の一部は現実逃避を始めている。
「い、言えなっ……」
言えるわけがない。彼が知ってどうなると言うのか。
秘密を守ろうとする希彩に対して光希は面白そうにしている。
「ふーん、俺の知ってるやつか。ますます、知りたくなっちゃったな」
「な、なんで、わかっ……」
「だって、俺が知らないやつなら、言ってもわからないとか、関係ないとかそういう言い方しない? 兄弟とか本当に言えないようなよっぽどタブーな間柄じゃなければね」
何もかも見透かすような目に希彩は怯む。これ以上墓穴は掘りたくないのに彼は逃げる隙を見せてはくれない。
確かに相手はこの学校にいて彼も知っている。だから、隠し通したかったのだ。
「で、誰?」
「い、言わない」
「言わないなら、どういうことしようかな?」
クスリと笑いながら光希の手はするすると下へ降り、スカートを捲る。
「やっ!」
「痛いことして泣かせるのは可愛そうだから、とっても恥ずかしいことかな?」
下着の上から秘部を撫でられ、希彩の体は震え、涙で視界が滲む。
「やだっ……やだよっ……」
光希の手は止まるが、逃げることを許してくれるわけでもない。だから、希彩は彼の下で丸まって、自分を守ろうとした。
「まさか、そいつに無理矢理されたの?」
「ち、違う!」
咄嗟に力いっぱい否定する。光希とは違うのだ。決してそういうことをする人間ではなかった。
「ちゃんと感じた? 気持ちよかった?」
答えられず、希彩は目を合わせないようにするが、再び光希は下着越しに希彩の秘部に触れる。花弁を割って、ある一点を引っかくようにされると希彩の腰はびくびくと跳ねる。
「正直に答えて。言わないとこのままだよ。痛いだけだった?」
一カ所を重点的に攻められながら、もう一度別の聞き方をされて希彩は素直に頷く。このままは嫌だった。ただそれだけだった。
その行為に痛みしか感じなかったから怖いのだ。
「こんなに敏感で濡れてるのにね」
下着をずらし、直接触れられて希彩は焦る。入り口からは小さく水音が聞こえる。
「こ、答えたから……!」
「だって、まだ聞きたいことあるし? 大丈夫、痛いことはしないよ」
これ以上、尋問めいたことをされれば耐えられそうにない。しかし、光希の手は下着にかかる。
「パンツ、これ以上濡れちゃったら困るよね」
止める間もなく下着が脱がされ、希彩は咄嗟に手を伸ばす。だが、足を大きく広げられて秘部が晒されてしまう。間には光希の体があり、閉じることもできない。
羞恥と恐怖で混乱しているのに光希の手は止まらない。何度も花弁を確かめるように撫で、その度に濡れた音がする。
「いやっ、やめっ……んっ」
「狭いけど、濡れてる。痛い?」
指が一本ゆっくりと挿入され、希彩は眉根を寄せる。
「痛い……」
実際は異物感があるくらいだ。さほど痛いわけでもなかったが、痛いことをしないと言った彼を今ばかりは信じたかった。
「そっか……なら、こっちも一緒にしてあげるね」
やめるどころか、他の指が花芽を擦り始め、感じたことのない強い感覚に希彩の下腹に力がこもる。
「ひ、あぁっ……」
「俺の指、凄い締め付けてきたね」
希彩自身も中に埋められた彼の指の存在をはっきりと感じていた。しかし、希彩の意思ではない。
「本当はそんなに痛くないでしょ? もう嘘吐いちゃダメだよ」
初めから見抜いていたように光希は笑って、ゆっくりと中の指を動かし始める。
「じゃあ、質問続けるね。そいつとは一回きり?」
どうして、そんなことまで全部教えなければならないのか。思うものの、希彩は早くこの状況から解放されたくて頷く。
「ヤり捨てられたってわけ?」
「そんな人じゃ、ないっ……」
彼が悪いわけではなかった。それなのに光希に悪く言われるのが嫌で希彩はぼやける視界の中で彼を睨み付けるが、効果はまるでなかったようだ。
「で、そいつは誰なの?」
「言いたくな、あっ!」
彼が光希に近い人間だからこそ余計に教えたくない。彼にとっても忘れたいことだと思うからこそ、希彩は秘密を守りきりたかった。けれども、光希の指は希彩を苛み続ける。
「へぇ……最後までしちゃっていいの?」
希彩は首を横に振る。良いはずがない。初めてではないと言っても好きでもない男とできるはずがないのだ。
「教えてくれたら、今日のところは見逃してあげるんだけどなぁ」
「ほ、本当……?」
じっと見上げれば、そっと涙が拭われる。零れる涙は彼のせいであるのに、その手は優しく感じられた。
「誰にも言いふらしたりしない。ちゃんと秘密にするよ。約束する」
そう言う光希の表情は真剣に見える。しかし、その言葉を信じて良いのか、躊躇いがあった。それでも、希彩は縋るしかなかった。
「教えてくれるよね?」
強引だが、穏やかに笑って、光希は希彩の口元に耳を寄せてきた。
「……まどか、くん」
早く指を抜いて欲しくて、希彩は小さくその名を口にする。
「まどかって……あの円遼のこと?」
光希も気を使っているつもりか、小さな声で確認してくるからこそ希彩は頷く。
円遼も光希に負けないくらい人気がある男だ。サッカー部でホープだと言われるような存在で、同じクラスである。光希とはよく話しているのを希彩も知っていた。だから、言いたくなかったのだ。
唇を離し、逆らうことを許さないような目が希彩を見る。明るいブラウンの瞳は綺麗だなどと希彩の心の一部は現実逃避を始めている。
「い、言えなっ……」
言えるわけがない。彼が知ってどうなると言うのか。
秘密を守ろうとする希彩に対して光希は面白そうにしている。
「ふーん、俺の知ってるやつか。ますます、知りたくなっちゃったな」
「な、なんで、わかっ……」
「だって、俺が知らないやつなら、言ってもわからないとか、関係ないとかそういう言い方しない? 兄弟とか本当に言えないようなよっぽどタブーな間柄じゃなければね」
何もかも見透かすような目に希彩は怯む。これ以上墓穴は掘りたくないのに彼は逃げる隙を見せてはくれない。
確かに相手はこの学校にいて彼も知っている。だから、隠し通したかったのだ。
「で、誰?」
「い、言わない」
「言わないなら、どういうことしようかな?」
クスリと笑いながら光希の手はするすると下へ降り、スカートを捲る。
「やっ!」
「痛いことして泣かせるのは可愛そうだから、とっても恥ずかしいことかな?」
下着の上から秘部を撫でられ、希彩の体は震え、涙で視界が滲む。
「やだっ……やだよっ……」
光希の手は止まるが、逃げることを許してくれるわけでもない。だから、希彩は彼の下で丸まって、自分を守ろうとした。
「まさか、そいつに無理矢理されたの?」
「ち、違う!」
咄嗟に力いっぱい否定する。光希とは違うのだ。決してそういうことをする人間ではなかった。
「ちゃんと感じた? 気持ちよかった?」
答えられず、希彩は目を合わせないようにするが、再び光希は下着越しに希彩の秘部に触れる。花弁を割って、ある一点を引っかくようにされると希彩の腰はびくびくと跳ねる。
「正直に答えて。言わないとこのままだよ。痛いだけだった?」
一カ所を重点的に攻められながら、もう一度別の聞き方をされて希彩は素直に頷く。このままは嫌だった。ただそれだけだった。
その行為に痛みしか感じなかったから怖いのだ。
「こんなに敏感で濡れてるのにね」
下着をずらし、直接触れられて希彩は焦る。入り口からは小さく水音が聞こえる。
「こ、答えたから……!」
「だって、まだ聞きたいことあるし? 大丈夫、痛いことはしないよ」
これ以上、尋問めいたことをされれば耐えられそうにない。しかし、光希の手は下着にかかる。
「パンツ、これ以上濡れちゃったら困るよね」
止める間もなく下着が脱がされ、希彩は咄嗟に手を伸ばす。だが、足を大きく広げられて秘部が晒されてしまう。間には光希の体があり、閉じることもできない。
羞恥と恐怖で混乱しているのに光希の手は止まらない。何度も花弁を確かめるように撫で、その度に濡れた音がする。
「いやっ、やめっ……んっ」
「狭いけど、濡れてる。痛い?」
指が一本ゆっくりと挿入され、希彩は眉根を寄せる。
「痛い……」
実際は異物感があるくらいだ。さほど痛いわけでもなかったが、痛いことをしないと言った彼を今ばかりは信じたかった。
「そっか……なら、こっちも一緒にしてあげるね」
やめるどころか、他の指が花芽を擦り始め、感じたことのない強い感覚に希彩の下腹に力がこもる。
「ひ、あぁっ……」
「俺の指、凄い締め付けてきたね」
希彩自身も中に埋められた彼の指の存在をはっきりと感じていた。しかし、希彩の意思ではない。
「本当はそんなに痛くないでしょ? もう嘘吐いちゃダメだよ」
初めから見抜いていたように光希は笑って、ゆっくりと中の指を動かし始める。
「じゃあ、質問続けるね。そいつとは一回きり?」
どうして、そんなことまで全部教えなければならないのか。思うものの、希彩は早くこの状況から解放されたくて頷く。
「ヤり捨てられたってわけ?」
「そんな人じゃ、ないっ……」
彼が悪いわけではなかった。それなのに光希に悪く言われるのが嫌で希彩はぼやける視界の中で彼を睨み付けるが、効果はまるでなかったようだ。
「で、そいつは誰なの?」
「言いたくな、あっ!」
彼が光希に近い人間だからこそ余計に教えたくない。彼にとっても忘れたいことだと思うからこそ、希彩は秘密を守りきりたかった。けれども、光希の指は希彩を苛み続ける。
「へぇ……最後までしちゃっていいの?」
希彩は首を横に振る。良いはずがない。初めてではないと言っても好きでもない男とできるはずがないのだ。
「教えてくれたら、今日のところは見逃してあげるんだけどなぁ」
「ほ、本当……?」
じっと見上げれば、そっと涙が拭われる。零れる涙は彼のせいであるのに、その手は優しく感じられた。
「誰にも言いふらしたりしない。ちゃんと秘密にするよ。約束する」
そう言う光希の表情は真剣に見える。しかし、その言葉を信じて良いのか、躊躇いがあった。それでも、希彩は縋るしかなかった。
「教えてくれるよね?」
強引だが、穏やかに笑って、光希は希彩の口元に耳を寄せてきた。
「……まどか、くん」
早く指を抜いて欲しくて、希彩は小さくその名を口にする。
「まどかって……あの円遼のこと?」
光希も気を使っているつもりか、小さな声で確認してくるからこそ希彩は頷く。
円遼も光希に負けないくらい人気がある男だ。サッカー部でホープだと言われるような存在で、同じクラスである。光希とはよく話しているのを希彩も知っていた。だから、言いたくなかったのだ。
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