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「あっ! はっあぁっ! あんっっ!」
もう何も考えられない。どうしてこうなったかわからない。
ベッドに運ばれてから完全に課長のペース。雄尻を愛でる暇なんてありゃしない。
服も下着も剥ぎ取られて足を開かされて、そこに顔を埋められ中は指で掻き回されてる。
シャワー浴びてきた課長と違って私は……なのに、お構いなし。あっという間に卑猥な音がBGMになった。
「だめっ! だめですぅっ!」
自分とは思えないくらい、それもアラサーとは思えないくらい甘ったるい声が出た。まだ三十じゃないからセーフ?
恋人なんていなくても、えっちなんかしなくても、雄尻さえあれば生きていけると思ってたけど、ご無沙汰の体はそれを求めていたらしい。不感症じゃないかって疑ってた時期もあったけど、心配はなかったみたいだ。もしかして、元彼が下手くそだったやつか。あの野郎。
「だめじゃないだろ?」
「あぅぅっ……」
このセクシーボイスは反則だと思う。絶対良い声だってわかってやってる。
ダメじゃない、かもしれない。でも、そんなこと言えるはずがない。
雄尻が見たい一心で上司に恥ずかしい格好をさせておいて何を言っているんだと思われるかもしれないけど、羞恥心を捨てたわけじゃない。
だって、恋人でもない人とするなんて……!
「俺も鬼じゃない。一度イかせてやる」
「ゃっ、あっ! まっ! っ、ぁあぁっ!!」
鬼上司が何を言ってるんだ!
なんて言えないまま敏感な部分を激しく攻められてあっと言う間に上り詰める。
やっぱり鬼だ……本当に鬼がいた……快楽堕ちさせる鬼がいた。
体はビクンビクン止まらないし、はーはー吐く呼吸が獣みたい。こんなの知らない。
「お前に求めさせたかったんだが、仕方ない。俺も限界だからな。好きにさせてもらう」
「え……あっ……」
遂に下着を脱ぎ捨てて、ぶるんとお目見えするアレ。そりゃあ収まらないですよねっていう。
まさか、いわゆるXLってやつじゃないですよね……?
そうそういてたまるか……! と思いつつ。
「ご、ゴム……!」
「お前には既成事実が必要そうだからな。全部中でぶちまけてやる」
いつもは澄ました顔の課長の雄というか野獣モード、本気でやばい。
だって、入り口に名前のアレを擦り付けられて、やばいって思ったのにキュンとした。胸というか子宮がキュンとした。
さっきのプロポーズが本気だったのかどうかもわからないのに、ただ単純に『欲しい』と思った。
それが伝わったのか、単に待ってくれなかっただけなのか、ぐっと押し込まれた。
「っん、ぁあああっ!」
さすがに初めてじゃなくてもご無沙汰だったからきつい。
限界まで広げられて、みっちり埋められていく。苦しいのに、嫌じゃない。
手を伸ばしてしがみつくように背中に回す。雄尻じゃないとか、そんなことはどうでも良かった。
「あっ、ぁっあぁっ! んっ! っは……ん、んんっ!」
キスをされて上も下も繋がってグチャグチャにされるみたいなのに、それが気持ち良い。
お互いに獣になったみたいに貪り合う。細かいことなんて気にせずに、ただ目の前にある欲望に溺れてしまいたかった。
「加奈……!」
「ぁあんっ! すき……すきぃっ!」
切羽詰まった様子で名前を呼ばれただけで、そこがギュッとなった。
もうわけがわからない。自分が何を言っているかもわからない。全部白く塗りつぶされていくみたい。
パンパン、グチュグチュ、卑猥な音が響いて、何を言っても掻き消されるんじゃないかって思った。
「くっ……いくっ、いくからなっ……ぐぅっ!」
「あっぁあんっ! いっちゃ、あぁぁぁぁっ!」
激しく打ち付けられて奥を何度も叩かれて、その度に火花が散るみたいだった。
多分、私たちがイったのはほぼ同時だったんだと思う。
弾けると思った瞬間に課長のモノが一気に抜けていった。
「は、ぁっ……あ……何で……」
お腹が熱い。ビュッビュッと熱いものがかけられて、思わず手で触れる。
全部中でぶちまけるとか言ってたのに、外で出したんだ……しかも、結構多い。そう思った瞬間、物足りなさを感じた。雄尻を存分に触らせてもらってないことよりもずっと。
「ホワイトクリスマスってやつじゃないか?」
しれっと課長は言う。
そんな馬鹿なことを言うような人じゃなかったはずなのに、多分、からかわれてる。
「物欲しそうな顔しやがって」
「だって……!」
「クリスマスはまだこれからだからな」
課長がニヤリと笑って、キュンとした。夜はまだ長い。きっとそういうこと。
そうして、私たちは見つめ合って、またキスをして繋がった。忘れられない夜になりそう。
もう何も考えられない。どうしてこうなったかわからない。
ベッドに運ばれてから完全に課長のペース。雄尻を愛でる暇なんてありゃしない。
服も下着も剥ぎ取られて足を開かされて、そこに顔を埋められ中は指で掻き回されてる。
シャワー浴びてきた課長と違って私は……なのに、お構いなし。あっという間に卑猥な音がBGMになった。
「だめっ! だめですぅっ!」
自分とは思えないくらい、それもアラサーとは思えないくらい甘ったるい声が出た。まだ三十じゃないからセーフ?
恋人なんていなくても、えっちなんかしなくても、雄尻さえあれば生きていけると思ってたけど、ご無沙汰の体はそれを求めていたらしい。不感症じゃないかって疑ってた時期もあったけど、心配はなかったみたいだ。もしかして、元彼が下手くそだったやつか。あの野郎。
「だめじゃないだろ?」
「あぅぅっ……」
このセクシーボイスは反則だと思う。絶対良い声だってわかってやってる。
ダメじゃない、かもしれない。でも、そんなこと言えるはずがない。
雄尻が見たい一心で上司に恥ずかしい格好をさせておいて何を言っているんだと思われるかもしれないけど、羞恥心を捨てたわけじゃない。
だって、恋人でもない人とするなんて……!
「俺も鬼じゃない。一度イかせてやる」
「ゃっ、あっ! まっ! っ、ぁあぁっ!!」
鬼上司が何を言ってるんだ!
なんて言えないまま敏感な部分を激しく攻められてあっと言う間に上り詰める。
やっぱり鬼だ……本当に鬼がいた……快楽堕ちさせる鬼がいた。
体はビクンビクン止まらないし、はーはー吐く呼吸が獣みたい。こんなの知らない。
「お前に求めさせたかったんだが、仕方ない。俺も限界だからな。好きにさせてもらう」
「え……あっ……」
遂に下着を脱ぎ捨てて、ぶるんとお目見えするアレ。そりゃあ収まらないですよねっていう。
まさか、いわゆるXLってやつじゃないですよね……?
そうそういてたまるか……! と思いつつ。
「ご、ゴム……!」
「お前には既成事実が必要そうだからな。全部中でぶちまけてやる」
いつもは澄ました顔の課長の雄というか野獣モード、本気でやばい。
だって、入り口に名前のアレを擦り付けられて、やばいって思ったのにキュンとした。胸というか子宮がキュンとした。
さっきのプロポーズが本気だったのかどうかもわからないのに、ただ単純に『欲しい』と思った。
それが伝わったのか、単に待ってくれなかっただけなのか、ぐっと押し込まれた。
「っん、ぁあああっ!」
さすがに初めてじゃなくてもご無沙汰だったからきつい。
限界まで広げられて、みっちり埋められていく。苦しいのに、嫌じゃない。
手を伸ばしてしがみつくように背中に回す。雄尻じゃないとか、そんなことはどうでも良かった。
「あっ、ぁっあぁっ! んっ! っは……ん、んんっ!」
キスをされて上も下も繋がってグチャグチャにされるみたいなのに、それが気持ち良い。
お互いに獣になったみたいに貪り合う。細かいことなんて気にせずに、ただ目の前にある欲望に溺れてしまいたかった。
「加奈……!」
「ぁあんっ! すき……すきぃっ!」
切羽詰まった様子で名前を呼ばれただけで、そこがギュッとなった。
もうわけがわからない。自分が何を言っているかもわからない。全部白く塗りつぶされていくみたい。
パンパン、グチュグチュ、卑猥な音が響いて、何を言っても掻き消されるんじゃないかって思った。
「くっ……いくっ、いくからなっ……ぐぅっ!」
「あっぁあんっ! いっちゃ、あぁぁぁぁっ!」
激しく打ち付けられて奥を何度も叩かれて、その度に火花が散るみたいだった。
多分、私たちがイったのはほぼ同時だったんだと思う。
弾けると思った瞬間に課長のモノが一気に抜けていった。
「は、ぁっ……あ……何で……」
お腹が熱い。ビュッビュッと熱いものがかけられて、思わず手で触れる。
全部中でぶちまけるとか言ってたのに、外で出したんだ……しかも、結構多い。そう思った瞬間、物足りなさを感じた。雄尻を存分に触らせてもらってないことよりもずっと。
「ホワイトクリスマスってやつじゃないか?」
しれっと課長は言う。
そんな馬鹿なことを言うような人じゃなかったはずなのに、多分、からかわれてる。
「物欲しそうな顔しやがって」
「だって……!」
「クリスマスはまだこれからだからな」
課長がニヤリと笑って、キュンとした。夜はまだ長い。きっとそういうこと。
そうして、私たちは見つめ合って、またキスをして繋がった。忘れられない夜になりそう。
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