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変態と平和な日々?
小ネタ:沼に引きずり込みたい向井君
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「竜也はさ、アクセサリーとか作らないの?」
突然、向井君が言った。
何やかんや三人で衣装とか共同制作してるし、竜也君は確かに器用だけど、どうなんだろ? と思ったりした。
自作の型作ったりとかは上野君の方が得意らしいし、それぞれ得手不得手があるけど、向井君はアクセサリー作りの仲間を増やしたいのかもしれない。
いや、仲間になりたい女の子はいっぱいいるのに、逃げてるの向井君だし。
「つまみ細工とかいいと思うんだけど。凛鈴ちゃんに作ってあげたらいいじゃん」
あっ、飛び火……! 確実に私を巻き込んでくる向井君。
でも、確かに竜也君は布使うし、いいかも。ちまちました作業も苦じゃないみたいだし。
SNSでまみ細工のアクセサリーとかいつも素敵だなって見てる。
これは向井君に乗っかってその気にさせるべきなのかと思ったら、竜也君が手で顔を覆って、めそり始めた。
「うぅっ、りりちゃんに浴衣作りたかったのに、先越されて拒否られた……」
うわぁ、竜也君、根に持ってる……
竜也君のお母様の服屋さんで限定の浴衣が出ることになって、それをいただけることになって、竜也君が作るっていうのを丁重にお断りした経緯があるわけで。
しかも、天馬君が描いたペガサス柄だったのが余計だったかも。しかも、萌花ちゃんが色違いで買うって言い張ってお揃いになったわけだし。
「だって、竜也君に作らせると大変なことになりそうだったんだもん」
「大変じゃないもん」
唇を尖らせた竜也君は言うけど、衣装作りで大変そうっていうのは確かにあった。
でも、そういうことじゃない。
「外に着て出られない的な意味で」
「いいじゃん、着て出なくても」
うわっ、問題発言。ヤンデレモード出ちゃいそうでヒヤヒヤする。
「夏祭りに着てく普通の作りの浴衣が欲しかったんだもん」
そうお母様の浴衣はあくまで普通の浴衣の形してた。断じて和風ロリータな浴衣じゃない。決して痛々しさMAXのやつじゃない。
「今年は無理でも浴衣に合わせる髪飾りとか作ってあげればいいじゃん。こんなのどう?」
向井君はめちゃくちゃ沼に引きずり込みたいご様子で竜也君にスマホの画面を見せた。
ブーブー言ってた竜也君の顔つきが一瞬にして真剣に変わった。
「いいかも……!」
真剣だったのは一瞬のこと。
竜也君がちょろい顔をしている……!
もうその脳内には良からぬデザインが描かれてるかもしれない。
「ゆくゆくは成人式の髪飾りとかさ」
「いいかもいいかも!」
すっかりその気になっちゃった竜也君、向井君の思うつぼっていうか、魔性の男向井君?
いや、それ大作できちゃうから……と思っても、もう止められる気がしない。やたら豪華な髪飾りに頭を覆われるのを覚悟しなきゃいけない。
「盛り上がるのは結構だけど、七五三にならないようにほどほどにしなさいよ」
そこで静観してた由真ちゃんが釘を刺した。ぶっすり刺した。
うん……何かそっちの未来の方が見える気がした。
突然、向井君が言った。
何やかんや三人で衣装とか共同制作してるし、竜也君は確かに器用だけど、どうなんだろ? と思ったりした。
自作の型作ったりとかは上野君の方が得意らしいし、それぞれ得手不得手があるけど、向井君はアクセサリー作りの仲間を増やしたいのかもしれない。
いや、仲間になりたい女の子はいっぱいいるのに、逃げてるの向井君だし。
「つまみ細工とかいいと思うんだけど。凛鈴ちゃんに作ってあげたらいいじゃん」
あっ、飛び火……! 確実に私を巻き込んでくる向井君。
でも、確かに竜也君は布使うし、いいかも。ちまちました作業も苦じゃないみたいだし。
SNSでまみ細工のアクセサリーとかいつも素敵だなって見てる。
これは向井君に乗っかってその気にさせるべきなのかと思ったら、竜也君が手で顔を覆って、めそり始めた。
「うぅっ、りりちゃんに浴衣作りたかったのに、先越されて拒否られた……」
うわぁ、竜也君、根に持ってる……
竜也君のお母様の服屋さんで限定の浴衣が出ることになって、それをいただけることになって、竜也君が作るっていうのを丁重にお断りした経緯があるわけで。
しかも、天馬君が描いたペガサス柄だったのが余計だったかも。しかも、萌花ちゃんが色違いで買うって言い張ってお揃いになったわけだし。
「だって、竜也君に作らせると大変なことになりそうだったんだもん」
「大変じゃないもん」
唇を尖らせた竜也君は言うけど、衣装作りで大変そうっていうのは確かにあった。
でも、そういうことじゃない。
「外に着て出られない的な意味で」
「いいじゃん、着て出なくても」
うわっ、問題発言。ヤンデレモード出ちゃいそうでヒヤヒヤする。
「夏祭りに着てく普通の作りの浴衣が欲しかったんだもん」
そうお母様の浴衣はあくまで普通の浴衣の形してた。断じて和風ロリータな浴衣じゃない。決して痛々しさMAXのやつじゃない。
「今年は無理でも浴衣に合わせる髪飾りとか作ってあげればいいじゃん。こんなのどう?」
向井君はめちゃくちゃ沼に引きずり込みたいご様子で竜也君にスマホの画面を見せた。
ブーブー言ってた竜也君の顔つきが一瞬にして真剣に変わった。
「いいかも……!」
真剣だったのは一瞬のこと。
竜也君がちょろい顔をしている……!
もうその脳内には良からぬデザインが描かれてるかもしれない。
「ゆくゆくは成人式の髪飾りとかさ」
「いいかもいいかも!」
すっかりその気になっちゃった竜也君、向井君の思うつぼっていうか、魔性の男向井君?
いや、それ大作できちゃうから……と思っても、もう止められる気がしない。やたら豪華な髪飾りに頭を覆われるのを覚悟しなきゃいけない。
「盛り上がるのは結構だけど、七五三にならないようにほどほどにしなさいよ」
そこで静観してた由真ちゃんが釘を刺した。ぶっすり刺した。
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待ってました!
更新、ありがとうございます。
はじめは、流されっぱなしだったりりちゃんがしっかりとしたなぁと、親戚の子を見るような気持ちになってます。
竜也君もいろんな人と関わるようになって、もっと変わっていくのかな?と楽しみにしています。
Rinshi様
大変お待たせしてしまい、申し訳ございません。
久しぶりの更新になってしまいましたが、読んでくださって嬉しいです。
りりちゃんは竜也君の扱い方を覚えてきたと思います。
次の更新がいつになってしまうかわかりませんが、二人の成長を気長に見守っていただけたら幸いでございます。
お久しぶりです!
竜也君が可愛くなってる!もう、変態じゃないし、ドSでもない!ただただ可愛い!愛でたいです。周りの皆も竜也君に優しくしてあげて欲しいなぁ。
Rinshi様
お久しぶりです!いつもありがとうございます!
竜也君からすっかり毒が抜けたようで、そう言っていただけて嬉しいです。
これからは竜也君も生きやすくなるはずです…!
天馬くん可愛くて優しくて大好きです♡
今回いっぱい出てきて嬉しい!
junpocks様
お読みくださり、ありがとうございます!
天馬くんを大好きだと言っていただけてとても嬉しいです(*´ω`*)
もっと彼を活躍させてあげたいと思うところです。