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変態の家族も変態でした
ネット親友の正体を知ってしまいました
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「他にもいるはずです」
「他……?」
後はお母様とお婆様?
誰かそれっぽい人いたっけ……?
「最近仲のいい人を思い出してください」
そう言われてスマホを出してアプリを起動してみる。
最近仲がいいってことはよく会話をしてるってことかもしれない。
リプ欄を見て、すぐに目に入ってくるIDに思わず「あっ」と声が出た。
「シャドウドラゴン……」
天馬君を見れば「正解」って言うみたいに微笑んでる。
いたよ、天馬君と同じレベルのIDの人。
「軽率に乙女ゲームに手を出したらハマって抜け出せなくなっちゃった系男子リュウ君?」
「ええ。最近、更に腐男子としての目覚めを感じちゃってる系のリュウ君さんです」
「男性キャラに『抱かれてもいい』って思っちゃう自分気持ち悪いかもって思い悩む系男子リュウ君?」
「耳が孕むっていう感覚を理解しちゃった系のリュウ君さんですね」
最近、繋がったIDがシャドウドラゴンのリュウ君は乙女ゲームの話題で盛り上がって、あっという間に仲良くなった子。
男の子だけど、私が好きなゲームやって号泣したり、共感できることが多かった。
男の子だからこそ、相談に乗ることもあった。
私はリアルで濃い人達知ってるし、腐男子いいと思うんだけど。
影本君のせいで数日心ここにあらずで全然呟かなかったらリュウ君に心配されたっけ。
廃人ってほどじゃないけど、割と毎日浮上してたし……
「そちらをご覧ください」
ガイドさんみたいになった天馬君に言われるがまま手で示された方を見る。
えっ、何で影本君が恥ずかしそうに顔覆ってるの?
「俺は影本……天の馬の天馬だからそのままシャドウペガサスです」
「あ、なるほど!」
影本の影がシャドウで天馬がペガサス。故にシャドウペガサス。
そうか、そういうことか! 聞けば納得。中二っぽい!
「そいつは竜也、簡単な方の竜です」
「恐竜の竜だよ」
兄をそいつ呼ばわりするのってどうなんだろうって思ったけど、影本君は怒るわけでもなかった。
そう言えば、名前で呼ぶように言われてたんだっけ……昨日は結局うやむやになって助かった感じなのかも。
「竜……ドラゴン……リュウ君……?」
天馬君の法則でシャドウドラゴン……リュウ君の正体が影本君?
いつか通話できたらいいねって言ってたリュウ君?
「えへ、りりちゃんのアカ特定しちゃってました」
「こわっ!」
リアルに怖い。マジで怖い。
明るく言われても怖い。怖すぎる。
どうやって特定したかもわからない。
怖いけど、怖すぎて聞きたくない。
知らない方が幸せなことってあるよね……?
「俺も兄貴の執着心が怖いです」
「怖いって言う割に居座りやがって……早く行けよ」
影本君が威嚇するみたいに低い声を出す。
抱き締められ続けてるのも恥ずかしいのに、怖くて何も言えないから気にしないことにしてる。
気にしちゃ負けだ。絶対負け。死ぬ。
「もうちょっと、女神とお話したい」
私も話せるの嬉しいけど、女神って呼ばれるのは何だか気恥ずかしい。
って言うか、私、女神呼ばわりされるようなこと何かしたっけ……?
シャドペさんが絵をあげたら『いいね』したり拡散したり、感想送ったり。
シャドペさん呼びが公認されてから、結構絡んじゃってたけど……
「りりたんって呼んでもいいですか?」
「いいよ」
つけ睫毛フサフサのぱっちりおめめで言われたらノーなんて言えるはずもなかった。
深く考えずに頷いてた。
「馴れ馴れしい! 俺は良くない!」
抗議してるけど、そもそも影本君は勝手に「りりちゃん」って呼んでるわけで。
それは私、許してないよね?
「勝手に呼んでる人に言われたくない」
何かがグサッと刺さった音が聞こえた気がした。
でも、静かになったから知らないフリをすることにした。
「私は天馬君って呼んでもいい?」
もちろんって微笑んでくれる美少女の笑顔眩しすぎる。破壊力満点。
リアルでシャドペさんって呼ぶのもなんかあれだし、心の中ではもう勝手に呼んでるから、うっかり呼んじゃう前に了承してもらっちゃおうなんて思ったりして。
「俺のことは呼んでくれないくせに、天馬に甘くない? って言うか、俺に冷たくない?」
影本君が拗ねた!
やっぱり、昨日うやむやにして呼ばなかったの根に持ってる?
やばい、今日こそ呼ばないと殺されるかもしれない。今、この流れなら!
「た、竜也君……?」
恐る恐る呼んで、見上げてみる。
これで機嫌が直るほど単純じゃないかもしれないけど、少しでも自分の寿命を延ばしたい。
「りりちゃん!」
ぱぁっと花が咲くみたいに影本君……じゃなくて竜也君が笑った。
犬みたいで単純なところもあるのかもしれない。
ちゃんと扱い方を学習しなきゃいけないかもしれない。自分の身を守るために。
そう言えば、由真ちゃんが「男は最初の躾が肝心!」って言ってたっけ。
「紛らわしいからだから! 深い意味はないから!」
「ツンデレりりちゃん可愛い……」
呼びたくて呼ぶわけじゃないのに、デレたつもりはないのに、竜也君は全部自分に都合がいいように解釈しちゃう。
本当に天馬君もいたら「どっちも影本君じゃん!」ってなっちゃうから、本当にそれだけなのに。
「って言うか、俺がりりちゃんと過ごす時間が減るじゃん! もうネタバレ済んだじゃん!」
私は減った方がありがたい。
ずっと天馬君にいてほしかったりする。
やっぱり二人っきりだと影本君怖いし、弟なら兄の扱いをよくわかってると思うし……
「未来のお義姉様に我が家の良さをプレゼンする」
「なら、許す」
「えっ」
許すの?
あまりにあっさりした許可に驚いたのは私だった。
何か聞き流しちゃいけない言葉があった気がするけど、ダメだと思ってたから頭が飛んじゃった。
「今度、是非うちの家族に会ってください。歓迎されると思うから」
「みんなアクティブだって聞いたけど……」
憧れの人達に会いたい気持ちはあるし、そのために来ると思えば気も楽かもしれない。
でも、天馬君もまたお出かけするみたいだし、会える確率ってどれくらいなんだろう?
「未来の嫁が来るって言ったら集合しますよ。それこそ、今すぐにでも飛んできます」
「よ、よめ!?」
「そうだよ。りりちゃんは俺の嫁でしょ?」
囲い込まれる……!
冗談だよね……?
いや、竜也君の目は本気だ……!
「特に姉は可愛い女の子が大好きなので、構い倒すと思います」
「可愛い?」
ピク、と竜也君が動いた気がした。
勘違いしちゃったわけじゃないけど、竜也君、いっぱい可愛いって言ってたよね?
もしかして、急に目が覚めた? 美化フィルター外れた?
その割に全然離してくれない……なぜ?
「確かにりりちゃんは可愛いけど――兄嫁を変な目で見てんじゃねーよ」
ひぃっ、変なスイッチ入っちゃった! 禁句がわからない!
兄嫁じゃないなんて言えない!
怖い! 死人が出る!
天馬君逃げて! あっ、逃げられたら困る!
「まったく……」
やれやれと天馬君が肩を竦める。
「まあ、こんな感じで面倒臭い兄貴ですけど、りりたんのことが好きすぎて頭おかしくなってるだけなので大丈夫です」
それ、全然大丈夫じゃないよね?
笑顔で言われても、これっぽっちも安心できないよね?
思いっきりダメなやつだよね?
頭おかしいって言っちゃってるし……
「そろそろ時間なので行きますけど、俺ももっと話したいので、また来てください」
ああ……常識が去って行く……
でも、用事があるみたいだから引き留められない!
行かないでほしい、また聖地に行くなら連れてってほしいけど……!
「それと、ネットの世界にも戻ってきてくれたら嬉しいです」
美少女に最高の笑みを見せられて、魂が抜かれたみたいだった。
しばらく放心して、気付いた時には天馬君はもういなかった。
「他……?」
後はお母様とお婆様?
誰かそれっぽい人いたっけ……?
「最近仲のいい人を思い出してください」
そう言われてスマホを出してアプリを起動してみる。
最近仲がいいってことはよく会話をしてるってことかもしれない。
リプ欄を見て、すぐに目に入ってくるIDに思わず「あっ」と声が出た。
「シャドウドラゴン……」
天馬君を見れば「正解」って言うみたいに微笑んでる。
いたよ、天馬君と同じレベルのIDの人。
「軽率に乙女ゲームに手を出したらハマって抜け出せなくなっちゃった系男子リュウ君?」
「ええ。最近、更に腐男子としての目覚めを感じちゃってる系のリュウ君さんです」
「男性キャラに『抱かれてもいい』って思っちゃう自分気持ち悪いかもって思い悩む系男子リュウ君?」
「耳が孕むっていう感覚を理解しちゃった系のリュウ君さんですね」
最近、繋がったIDがシャドウドラゴンのリュウ君は乙女ゲームの話題で盛り上がって、あっという間に仲良くなった子。
男の子だけど、私が好きなゲームやって号泣したり、共感できることが多かった。
男の子だからこそ、相談に乗ることもあった。
私はリアルで濃い人達知ってるし、腐男子いいと思うんだけど。
影本君のせいで数日心ここにあらずで全然呟かなかったらリュウ君に心配されたっけ。
廃人ってほどじゃないけど、割と毎日浮上してたし……
「そちらをご覧ください」
ガイドさんみたいになった天馬君に言われるがまま手で示された方を見る。
えっ、何で影本君が恥ずかしそうに顔覆ってるの?
「俺は影本……天の馬の天馬だからそのままシャドウペガサスです」
「あ、なるほど!」
影本の影がシャドウで天馬がペガサス。故にシャドウペガサス。
そうか、そういうことか! 聞けば納得。中二っぽい!
「そいつは竜也、簡単な方の竜です」
「恐竜の竜だよ」
兄をそいつ呼ばわりするのってどうなんだろうって思ったけど、影本君は怒るわけでもなかった。
そう言えば、名前で呼ぶように言われてたんだっけ……昨日は結局うやむやになって助かった感じなのかも。
「竜……ドラゴン……リュウ君……?」
天馬君の法則でシャドウドラゴン……リュウ君の正体が影本君?
いつか通話できたらいいねって言ってたリュウ君?
「えへ、りりちゃんのアカ特定しちゃってました」
「こわっ!」
リアルに怖い。マジで怖い。
明るく言われても怖い。怖すぎる。
どうやって特定したかもわからない。
怖いけど、怖すぎて聞きたくない。
知らない方が幸せなことってあるよね……?
「俺も兄貴の執着心が怖いです」
「怖いって言う割に居座りやがって……早く行けよ」
影本君が威嚇するみたいに低い声を出す。
抱き締められ続けてるのも恥ずかしいのに、怖くて何も言えないから気にしないことにしてる。
気にしちゃ負けだ。絶対負け。死ぬ。
「もうちょっと、女神とお話したい」
私も話せるの嬉しいけど、女神って呼ばれるのは何だか気恥ずかしい。
って言うか、私、女神呼ばわりされるようなこと何かしたっけ……?
シャドペさんが絵をあげたら『いいね』したり拡散したり、感想送ったり。
シャドペさん呼びが公認されてから、結構絡んじゃってたけど……
「りりたんって呼んでもいいですか?」
「いいよ」
つけ睫毛フサフサのぱっちりおめめで言われたらノーなんて言えるはずもなかった。
深く考えずに頷いてた。
「馴れ馴れしい! 俺は良くない!」
抗議してるけど、そもそも影本君は勝手に「りりちゃん」って呼んでるわけで。
それは私、許してないよね?
「勝手に呼んでる人に言われたくない」
何かがグサッと刺さった音が聞こえた気がした。
でも、静かになったから知らないフリをすることにした。
「私は天馬君って呼んでもいい?」
もちろんって微笑んでくれる美少女の笑顔眩しすぎる。破壊力満点。
リアルでシャドペさんって呼ぶのもなんかあれだし、心の中ではもう勝手に呼んでるから、うっかり呼んじゃう前に了承してもらっちゃおうなんて思ったりして。
「俺のことは呼んでくれないくせに、天馬に甘くない? って言うか、俺に冷たくない?」
影本君が拗ねた!
やっぱり、昨日うやむやにして呼ばなかったの根に持ってる?
やばい、今日こそ呼ばないと殺されるかもしれない。今、この流れなら!
「た、竜也君……?」
恐る恐る呼んで、見上げてみる。
これで機嫌が直るほど単純じゃないかもしれないけど、少しでも自分の寿命を延ばしたい。
「りりちゃん!」
ぱぁっと花が咲くみたいに影本君……じゃなくて竜也君が笑った。
犬みたいで単純なところもあるのかもしれない。
ちゃんと扱い方を学習しなきゃいけないかもしれない。自分の身を守るために。
そう言えば、由真ちゃんが「男は最初の躾が肝心!」って言ってたっけ。
「紛らわしいからだから! 深い意味はないから!」
「ツンデレりりちゃん可愛い……」
呼びたくて呼ぶわけじゃないのに、デレたつもりはないのに、竜也君は全部自分に都合がいいように解釈しちゃう。
本当に天馬君もいたら「どっちも影本君じゃん!」ってなっちゃうから、本当にそれだけなのに。
「って言うか、俺がりりちゃんと過ごす時間が減るじゃん! もうネタバレ済んだじゃん!」
私は減った方がありがたい。
ずっと天馬君にいてほしかったりする。
やっぱり二人っきりだと影本君怖いし、弟なら兄の扱いをよくわかってると思うし……
「未来のお義姉様に我が家の良さをプレゼンする」
「なら、許す」
「えっ」
許すの?
あまりにあっさりした許可に驚いたのは私だった。
何か聞き流しちゃいけない言葉があった気がするけど、ダメだと思ってたから頭が飛んじゃった。
「今度、是非うちの家族に会ってください。歓迎されると思うから」
「みんなアクティブだって聞いたけど……」
憧れの人達に会いたい気持ちはあるし、そのために来ると思えば気も楽かもしれない。
でも、天馬君もまたお出かけするみたいだし、会える確率ってどれくらいなんだろう?
「未来の嫁が来るって言ったら集合しますよ。それこそ、今すぐにでも飛んできます」
「よ、よめ!?」
「そうだよ。りりちゃんは俺の嫁でしょ?」
囲い込まれる……!
冗談だよね……?
いや、竜也君の目は本気だ……!
「特に姉は可愛い女の子が大好きなので、構い倒すと思います」
「可愛い?」
ピク、と竜也君が動いた気がした。
勘違いしちゃったわけじゃないけど、竜也君、いっぱい可愛いって言ってたよね?
もしかして、急に目が覚めた? 美化フィルター外れた?
その割に全然離してくれない……なぜ?
「確かにりりちゃんは可愛いけど――兄嫁を変な目で見てんじゃねーよ」
ひぃっ、変なスイッチ入っちゃった! 禁句がわからない!
兄嫁じゃないなんて言えない!
怖い! 死人が出る!
天馬君逃げて! あっ、逃げられたら困る!
「まったく……」
やれやれと天馬君が肩を竦める。
「まあ、こんな感じで面倒臭い兄貴ですけど、りりたんのことが好きすぎて頭おかしくなってるだけなので大丈夫です」
それ、全然大丈夫じゃないよね?
笑顔で言われても、これっぽっちも安心できないよね?
思いっきりダメなやつだよね?
頭おかしいって言っちゃってるし……
「そろそろ時間なので行きますけど、俺ももっと話したいので、また来てください」
ああ……常識が去って行く……
でも、用事があるみたいだから引き留められない!
行かないでほしい、また聖地に行くなら連れてってほしいけど……!
「それと、ネットの世界にも戻ってきてくれたら嬉しいです」
美少女に最高の笑みを見せられて、魂が抜かれたみたいだった。
しばらく放心して、気付いた時には天馬君はもういなかった。
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