運命のレヴル~友達増やして神様に喧嘩売りました~

黒雪ささめ

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5柱会議

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「つぐ姉、お袋に会っていかなくていいのか?」


『…うん、落ち着いたらまた来るね』



 俺達6人は伊邪那岐都の入り口である門の前にいた。昨日の天照からの連絡を受け、急遽帰ることになったのだ。帰ったところでアースガルドに行けるわけではないのだが、天照が急ぎで帰ってこいと言ったのだ。
 行きは歩いてきたが、帰りはフェニに乗せて貰うことにした。



「スサ、たった2日しか滞在できなかったけど、世話になったな」


 俺はスサノオに声を掛ける。結局あの後、宴会はお開きになったのだが、深夜になかなか寝付けず縁側に座っているとスサノオが酒と盃を2つ持ってきた。どのくらい話をしたのかは分からないが、持ってきた酒をちびちびとやりながらお互い特に茶化す事もなく、淡々と話し合った。



「あぁ、なんか大変そうだけど時間ができたらまた来いよ。次は最初っから歓迎するぜ、兄貴 」



「兄貴は止めろって昨日も言っただろ? じゃあ、行くよ。フェニ、頼む」



 キュイイ~♪



 フェニが羽ばたくと体が浮いた感じがあった。そして、景色が動き出す。


「ヤッベェ! マジやべぇ!!」


 ニニギはフェニの出すスピードに大はしゃぎである。
 フェニもそれを横目で見て嬉しそうだ。

 来る時は高天原の転送門を使えたが、黄泉から高天原への転送門は使えないらしく、結局3時間ほどフェニに飛んでもらってやっと高天原が見えた。後半はほぼ地面と垂直に飛んでいたが、フェニに乗った事で機嫌を直したロキが落下防止に障壁を張ってくれたので案外快適だった。


 家に着いたと同時にウズメが忙しなく準備を始める。どうやら天照のところへ行くようだ。



『皆さんはゆっくりしていてください。私は天津神殿に行ってきます』



「俺っちも1回家に帰るっす」


 そう言い、ウズメとニニギは家を出ていった。4人だけになった俺達は出掛けようという気力もないので、ウズメの言葉に甘えてゆっくりする事にした。

 そして、俺はフェニと遊んでいるロキに気になっていた事を聞いてみた。


「ロキ、昨日急に帰るって言い出したのはおっさんが主神をやめる事がわかったからなのか?」



 昨日ロキは天照の知らせを聞く前に帰ると言っていたのだ。俺はそれが気になっていた。




『そんなわけないでしょ。エスパーじゃないんだから。あんたの「羅刹に雇い主がいる」って発言でピンときたのよ。だから、帰らなきゃって思ったの』



「おい……中間が抜けてるぞ?」


 ロキは面倒そうにため息をつき、説明を始める。


『元々バルドルには警戒してたのよ。嫌いだったし、胡散臭いし。今回の留学の件だって本当はあんたをアースガルドから出すためにオーディンが考えたのよ? あんたが偶然、世界を見て回りたいって言ったから都合も良かったんだろうけど』


「え!? そうなのか!?」


(おっさんは……俺が世界を見て回りたいって気持ちを汲んでくれたわけじゃなかったのか…)



『留学の件は本当に都合がよかったのかもしれないけと、オーディンさんがユシルに言った言葉は本物だと思うけどなぁ、あたしは』



 顔に出ていたのか、リーシュが俺を見て言う。そしてロキもフォローなのかよくわからないが



『まぁ、あんたを死なせたくないって気持ちはあったんじゃない? レーヴァテインの事も感づいてたみたいなのに、七魔導二人も同伴させて外に行かせるんだから。私ならそんな非効率な事しないで自分の隠し部屋辺りに放り込んで幽閉するわね』



(確かに……もしかしたら俺の希望に合わせてくれたのかもな。留学先に大和を選んだのも偶然じゃない?…まさかな)



「おっさんに聞かないとわからない事だけど、もう少し信じてみようと思うよ」



 そんな会話をしていると



『そうじゃ! オーディンはのらりくらりとしておるが頭のキレるからの』



 その声を聞き、俺はため息をついた。



「はぁ~、何であなたがここにいるんです? 忙しいんじゃないんですか? ウズメさんは仕事だって天津神殿に行きましたけど」



 天照が姿を現し、その大きな胸を張って言い放つ。



『妾の仕事はウズメの仕事! ウズメの仕事はウズメの仕事じゃ!』



「いや、胸張って言う事じゃないからっ! ジャイアンもビックリだよっ!」



 思わずツッコんでしまった。天照が青い猫型ロボットの事を知ってるとは…


 天照は俺のツッコミなど意に介さず続ける。


『ウズメがいない間の仕事を誰がこなしていたとおもうのじゃ! 大変だったんじゃぞ!?』


 それを聞いたロキが天照に聞く。


『その仕事は誰の仕事なの?』


『もちろん、妾の仕事じゃ!』


「『じゃあ、やれよ!!』」



 俺とロキのツッコミがハモった。


 キレイにハモった。



 リーシュはその状況を見ながら、『コントみた~い』と笑っている。笑い事ではない。ウズメがあまりに不憫である。
 こんなことをしていたらいつまでも本題に入れないので話を戻そう。


「で、本当は何なんですか? 何か用事があって来たんですよね?」


 それを聞いた天照は少しむくれながら


『もう少し雑談を楽しもうという気持ちはないのかのぅ。妾と直接話せるなど、高天原の民達からしたら最高の栄誉じゃと言うのに……まぁ、良い。 
 さて本題じゃ。 お主らの中から2人、5柱会議に同行してほしいのじゃ』


『…理由は?』


 すぐにロキが反応した。


『今回の5柱会議を招集したのはバルドルじゃ。おそらく会議の内容もアースガルドの主神が代わった事じゃろう。妾はバルドルという男を知らん。もちろん名前と噂くらいは知っておるが、どうゆう男なのか、どれだけの力を持っているのかが全くわからんのじゃ。じゃから、同行を頼みたいのじゃ。本当なら全員を連れて行きたいところじゃが、生憎5柱会議の同行者は3名までと決まっておる。妾の補佐もあるのでウズメは外せん』



「だから2人……なら俺が」

『ダメよ』


 俺が行くと言おうとしたところをロキに遮られた。一瞬頭に血がのぼった。


「何でだよっ! 」


『オーディンが何の為にあんたをこっちに来させたのよ。あんたはバルドルに狙われてんのよ? 羅刹は知らないけど、ジークフリートを送り込んだのは間違いなくバルドルよ。そんな奴の所にノコノコ行くなんてあり得ないでしょうが 』


「それは……でも何で…」


『ジークフリートは何であんたを狙ってきたか覚えてる?』


「え? あっ……腕輪?」


『そうよ。レーヴァテインがあるからあんたはバルドルに命を狙われてんの。だから今回は私とリーシュで行くから、あんたはツグミと留守番よ』


「でもっ」


『ダメよ。私みたいに転移魔法も使えない、リーシュみたいに高速の飛行手段もないあんたを連れて行っても何のメリットもないわ』


 正論だった。エクストラリミットを使えるようになった事で何でも出来るような気持ちでいたが、ロキの言う通り俺は転移も空を飛ぶ事もできない。


(俺はまだリーシュ達の足手まといなのか? 俺はただおっさんの安否を確かめたいだけなのに…)


 強くなっても何も変わってない、何もできない自分に腹が立った。そんな思いが顔に出てしまったのかツグミが俺の裾を引く。



『私達は私達が今出来る事をしましょう? 旦那様の力がいつか必要となる時がきっと来ます。旦那様にしか出来ない事もきっと……私はそう思います』



 じっと見上げるツグミを見て、俺は少し落ち着いた。



「…そうだな。今は俺が出来る事をやるしかないよな。リーシュ、おっさんが無事かどうか頼んでもいいか?」



『もちろん! 聞いておくよ。あたしも心配だし』



『話はまとまったかの? では、リーシュにロキよ、今回はよろしく頼むぞ』



 この2日後、リーシュ達を連れた天照は今回の5柱会議の開催地であるアースガルドに出発した。移動はロキの転移魔法[テレポート]で行くらしい。普段は境界線で阻まれるらしいが、今回は天照の同行なので国同士の転移が可能なのだそうだ。アースガルド側も開催国なので、すぐに許可が出たようだ。

 残された俺とツグミは

「行っちゃったな」


『ですね。何も無ければいいんですが…』


「確かに。嫌な予感しかしない」


 ただただ心配でしょうがなかった。



 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 アースガルド~ヴァルハラ城内、5柱会議会場 ~



『まさかこんな形でアースガルドに帰ってくるとはね。しかもアースガルド七魔導なのに大和側って』



『ね! でも、あたし達はあの人に従う気がないからこっち側でいいんだと思う』


『そうね。あのクソバルドルに従うくらいなら死んだ方がマシよ』


 その会話を聞いていた天照が2人を窘めた。


『そなたら、くれぐれも会議中にそれを言ってはいかんぞ? 下手をしたら戦になってしまうからのう』


 会場には大きな円卓と5つの装飾の施された椅子が用意されており、席が4つ埋まっていた。各国の代表の後ろにはそれぞれ3人ずつ同行者が立っている。

 若い男の声が響く。


「皆さん、お待たせしました」


 全身に黒を纏ったバルドルが姿を現す。後ろからトール、ニョルズが付き従う。
 バルドルが席に着き、5柱会議の開催を告げた。


「それでは5柱会議を始めさせていただきます」


 そこで軽く、まるで茶化すような声がバルドルの進行を止めた。



「遅れといてそれはないんじゃないの~? 普通まず謝罪でしょ? バルドルのお坊っちゃん」



 発したのは5柱の中で唯一円卓に足を乗せてふんぞり返っていた短髪黒髪褐色の男。耳にジャラジャラとピアスをぶら下げた軽そうなこの男の正体は… 



『シヴァ…』



 リーシュが小声で呟く。シヴァと呼ばれたその男はリーシュの声が聞こえていたようで 


「久々だねぇ。リーシュ……お前、アースガルドの七魔導になったんじゃなかったっけ? 何、今は大和側なの? また鞍替え? ははっ、相変わらずだねぇ。男もとっかえひっかえなのかな?」



『なっ!?』


『ロキ! 落ち着くのじゃ!』



 一瞬にして頭に血がのぼったロキを天照が制止した。



『妾の同行者に言い過ぎではないかのう? シヴァ殿よ』



「あん? リーシュは元々出身はこちら側だよ? 俺が何を言おうが勝手でしょ?」


 始まろうとしていた言い争いをさらに制止する声が響く。



「おい、不毛な会話をやめるのだ。忙しい中わざわざ来ているのだぞ? 北欧の、進行を続けるのだ」



 低く威厳のある声の主は人の域を越えた体格に流れる白い長髪、ギリシャ神話主神ゼウスである。


「その通り。我らは暇ではない。のぅイシス」


『はい、お父様』


 ゼウスに同意したのはエジプト神話太陽神ラーである。頭髪のない頭に金の王冠を被り、5柱の中で唯一の老人であった。

 5柱がちょうど一言ずつ発言したのを確認したバルドルは会議を進める。


「本題に入らせていただきます。今回皆さんをお呼びしたのは我が父オーディンがアースガルドの主神を降り、私が新しくアースガルドの主神に就いた事の報告もありますが、本題は遥か昔に決められた条約の件です」


 場が静まり、ゼウスが話を促す。


「条約? さて……今まで数々の条約を結んできたが、北欧の言う条約とはどれなのだ?」



 そこでバルドルがニヤリと口角を上げて言う。


「私の言う条約とはこの5柱会議の礎となった条約です」


 数秒の静寂後、ゼウスが目を細めてバルドルを睨み付ける。



「北欧の……それはお互いの国には手を出さないという神界不可侵条約の事を言っているのか?」


「はい……私はその条約の破棄を今回の5柱会議に提案させていただきます」


 場がざわめいた。天照が勢いよく立ち上がる。


『待てっ!そなたは何を言っているのか分かっているのか!? それではまた神界大戦が起こる可能性があるじゃろう!』



「それが何か?」



 キョトンとした顔で聞き返すバルドルは本当に何を言っているんだという顔をしていた。



「ははっ、おもしれぇなぁ。いいねぇ~、俺はオーディンよりお前みたいな奴の方が好きだね。俺は賛成だ、これは誰が何を言っても変えねぇ」


 シヴァが賛成した。5柱会議は多数決で選択が成される。提案側のバルドルも賛成になるので条約破棄まであと1つ。



『妾は反対じゃ! 神界大戦で何人消滅したと思っておるのじゃ! 確かに妾達主神と呼ばれる者達は死者を蘇らせる事ができる……じゃが、その人数にも限界があるし、条件も厳しい。トップに立つ妾達こそ命を軽く考えてはいかんのじゃぞ!』


 天照が必死に諭すがバルドルとシヴァはまるで自分とは関係ないかのような態度で意に介していない。



「我も反対だな。神界が起こっても負けぬだろうが、争っている時間が惜しい」



 ギリシャ神話主神ゼウスは反対の声を上げる。


 これで2対2。提案の可決はエジプト神話太陽神ラーの1票に託された。



「う~む……どうする? イシスよ」


『はい、父上。ここはどちらでもよろしいかと。夫も復活しておりますので、戦力的不利はないものと思われます』


「おぉ、オシリスも戻っておるのか。それならばどちらでも良いのう」



『はい、父上。あとは双方の出す条件次第かと』



 その言葉を聞き、天照がイシスを睨み付ける。



『それは可決させたくなければ何かを寄越せという事じゃろうか?』


『はい、日本神話最高神様。そうゆうのはお得意でしょう? 下界の貴女方の属国がよくやっているではありませんか』


 ギリリッ…


『…争いを武力以外で回避して何が悪い。下界の妾の国は戦でたくさん死んだ。確かに自分達で起こした戦もある。そして報復され、報復して、妾の下界は気付いたのじゃ。争いは悪循環するだけじゃと。誰かが争いをやめなければいけないのじゃと。じゃからの……得意というのは撤回しろ。貴様らの言い値で払ってやる』



「ほほう? イシス、グッジョブだのう」


 ラーは本当に嬉しそうな顔をした。そして、そのまま提案は否決されるのだと思われたのだが


「なら私は滅ぼした国の全財産で。もちろん、神界大戦が始まった場合、同盟という形でそちらには攻撃しないと約束しましょう」


 バルドルがとんでもない条件を提示した。何故とんでもないのか……それは「神界大戦が始まった場合」と言ってはいるが、その条件は神界大戦が起こる前提だからである。



「ほほう? こちらもなかなか。どうするかのう? イシス」


 全員の視線がイシスに集まる。そしてイシスの答えは



『ではやりましょう。戦争。あの人の国を滅ぼしたいので』


 イシスは天照を指差し言う。



『貴様ぁ~!』


「ではそうしようかのう。賛成で」



 あっさりと決断するラー。ざわめく周囲。そして、会議の決定を告げる声。


「では、神界不可侵条約の破棄を決定します」



『待てっ!』


 天照の悲痛な叫びが木霊した。


 5柱はそれぞれ立ち上がり、部屋をあとにしようとする。

「戦争っ♪ 戦争っ♪」

 シヴァは上機嫌だ。


『ゼウス殿っ!』


 天照は最後の希望であるギリシャ神話主神ゼウスに詰め寄る。


「ん? どうした日本の、こちらもすぐに戻って戦の準備があるのだ。あまり時間を割いてはやれんぞ?」


『何とか戦を回避する手段は…』


「ない。もう決まってしまったからな。お主も早く帰って準備をした方が良いのではないか?」


『ではせめて同盟を』



「答えは否。我はどことも組まん。やるからには……全て潰す」


 そう言ってゼウスは天照の横を通り過ぎた。



『バルドル!』



 リーシュがバルドルに詰め寄る。



『これはどうゆう事? 何故また争いを起こそうとするの? オーディンさんはどうしたの!?』


「そんな矢継ぎ早に聞かれてもな。それよりも私を呼び捨てにするのはやめてもらおう。私はもう主神の1柱なのだぞ? それにお前達に時間を割いている余裕はない。こっちも忙しいのでな」


 そう言ってバルドルもリーシュの横を通り過ぎた。


『待ちなさいよ! このクソバルドル!』


 ウズメにずっと抑えられていたロキが叫ぶが、バルドルはまるで聞こえていないかのように歩き去った。



『何なの……何でこうなるの… 』



 4人しかいなくなった会場にリーシュの呟きだけが響いた。




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