26 / 96
フェニ成長
しおりを挟む
「うわ~…こんなに神社があると壮観というかなんというか。なんか空気が澄んでる感じがする」
冬の朝のように澄みきり、気持ちが引き締まる気がした。
『綺麗な神気が流れてるね♪昔と変わらないなぁ~』
感慨深そうに見渡すリーシュ。
「リーシュはこの国にいたことあるんだよな?」
『そうだよっ♪まぁ、葦原中国…日本じゃ知ってる人少ないと思うけどね!あたし』
(葦原中国言うの面倒になったんだな)
『あれ美味しそう!ピーちゃん、次はあれを食べるわよ!』
一人…景色を楽しむ事もなく食べ歩きをしてる奴がいた。
この高天原は神社ばかりなのだが、堅苦しくはない。屋台などもあるし、細い路地に飲み屋が乱立する通りもある。街の人たちは女性は着物で男性は陰陽師のような服装に黒い短めの烏帽子を被っている人が多い。ちなみに侍のような格好の人はちらほらいるが、チョンマゲは一人もいなかった…髪型は自由なようで、女性はいろんな髪型の人がいた。
ロキは先程から屋台を見つけてはフェニを肩に乗せて突入していき、案内人がそれを追いかけていくということを繰返していた。ちなみに今突入した屋台は焼鳥のようだ。
(フェニを連れて焼鳥かよ…)
『ローちゃん、屋台とかは後で回ろう?とりあえず高天原の偉い人に挨拶しないと』
あまりにも進まないのを見かねて、リーシュがロキを諭そうとすると
『わかってないわね、リーシュ!この案内人がいる今がタダで色々食べれるチャンスなのよっ!挨拶を終えれば、そこからは自腹なの!今なら案内人が気を遣って支払ってくれるのよ!』
グッと拳を握り上に振り上げるロキ
その後ろで冷や汗をかく案内人…
(本人の目の前でそれを言うのかよ。更に気を遣えっことか?)
しかし、さすがに挨拶が遅すぎるのはマズい。
「ロキ…もしかしたら、俺たちが挨拶に来るから歓迎の準備をしてるかもしれないぞ?その料理が冷めたら…勿体ないよな?」
『…さぁ、お偉いさんに挨拶に行くわよっ!!』
(…意外とチョロいな。はは…)
『…ユシル段々、ローちゃんの扱いが上手くなってきたね』
リーシュの呟きを聞き流し、俺達は例の階段の上…高天原の最高位たちが住まう[天津神殿]へ向かう。
『この階段さぁ…登らないとダメなわけ?』
俺達は果てしない階段を見上げていて、ロキが呆れたように言う。
「いえ、飛んでいただいても構いませんよ?風天様は大丈夫でしょうが…あなた方は飛べます?」
ダンッ!
『舐めんじゃないわよっ!飛べるけど、魔力使いたくないから聞いてるんじゃないの!』
「失礼しました…」
へこむ案内人…
(イジメ過ぎだろ)
『贖罪として、この階段…エスカレーターみたく動かしなさいよっ!あんたんとこの得意分野でしょうが!こいつは飛べないんだから!』
俺を指差し言う。
「いえ、それはちょっと…葦原中国と違ってこちらは科学技術をあまり必要としないので」
『じゃあ、あんたは飛べるわけ?飛んで連れていきなさいよ』
「いえ…私は飛べないので、ここで案内を終了させていただきます。この上には案内する方がいらっしゃいますので…」
『雑っ!案内が雑よ!』
「…すいません…」
泣きそうな案内人がさすがに可哀想になったので止めることにした。
「まぁ、ロキ、この人は飛べないんだからしょうがないだろ?」
『あんたも飛べないでしょうがっ!』
「…すいません…」
俺は案内人さんと同じだったのをすっかり忘れていた。
『まぁまぁ、ユシルはあたしが連れて行くよ♪』
ピ~ッ!ピチュチュ~♪
『え!?ピーちゃんがユシルを連れてくの?』
『ピーちゃんは私の肩に乗っていけばいいじゃない?』
ピッ!ピピ~!
『頑固ね…でも、どうするの?』
(何でこの二人はフェニの言葉がわかるんだろ。というか、フェニじゃ無理じゃないか?)
俺が不思議に思っているとフェニがロキの肩から降り、トコトコと俺たちから距離を取った。
皆が見つめる中、フェニが光りだした。
『あら?ピーちゃん、もしかして…』
フェニが光に包まれ、光は大きな球体になった。
俺たちは眩しさに目を逸らした。
バサッ、バサッ!
光が収まり、目を開けてみると…
「え!?…フェニ!?」
キュイッ!
目の前には体長5メートルほどの綺麗な紅い羽を持つ、大きな鳥がいた。いや、鳥と言っていいのか迷うほどの大きさなのだが…しかし、目元はフェニの面影が残っていて、相変わらずクリクリしていて可愛い。
『やっぱり成獣になったのね。いつの間に…大きくなったわね…』
フェニに一番構っていたロキが涙ぐみながら綺麗な羽を撫でる。
キュイイ~♪
『ピーちゃんも大人になったんだね♪でも、普通の朱雀より一回り大きくない?それにこの羽…なんかキラキラしてるよ?』
『ん?…あっ、本当だ!あれ!?リーシュ!ピーちゃん、マジックリフレクションかかってない!?火属性以外のも!』
『え!?…うわ…ホントだ…何で?朱雀は火属性だけじゃ…』
「マジックリフレクション?」
『魔法反射スキルよ。ある程度の魔法なら跳ね返せるわ。朱雀の希少種がたまに火属性のマジフレ持ってるんだけど、この子は光と水以外全部持ってるわね…』
(何そのスキル、めっちゃほしいんだが…)
『…なんかローちゃんみたいだね!ローちゃんも光以外使えるもんね!』
『…まさか?いや、多分アレね…』
ロキが何かに気付いたように言う。
「お前…フェニに何かしたのか?」
『えーと、私がピーちゃんに純度の高い火魔法あげてたの知ってるわよね?…それで…あまりに美味しそうに食べるから、火魔法以外の魔法も魔力の塊にしてあげてみたのよ…光は使えないからあげてないけど、水以外の属性は美味しそうに食べてたわ…』
「完全にそれが原因じゃねぇか!」
『いいじゃない!食べたがってたんだから!』
キュイッ♪
『え!?あたしたちもいいの?ローちゃん!ユシルだけじゃなくあたしたちも乗っていいって!』
『マジ!?やった~♪ピーちゃんを育てた甲斐があったわ♪乗るね~ピーちゃん♪』
気兼ねなくフェニの背に乗ったロキは楽しそうに足をブラブラさせている。
『じゃあ、私も乗せてもらおっと♪』
続いてリーシュもロキの後ろに乗っていく。
俺も乗ったが乗り心地がものすごくいい。フカフカスベスベで暖かい。
『じゃあ、お願いね!ピーちゃん!』
キュイ♪
ロキの一声で羽ばたき出した。
バサッ、バサッ!ヒュッ!!
浮いたと思ったら信じられない速度で上昇していく。
「案内ありがと~ございましたぁ~!」
呆然と見上げる案内人に声をかけるのは、あまりの速さにこれが限界だった。
数分後、俺たちは天津神殿前にある大きな鳥居の前に降り立った。ロキはそのまま突っ切ろうとしていたのだが、俺とリーシュが鳥居をそのまま通過するのに抵抗を覚えたためフェニに降ろしてもらったのだ。
降り立ったところで声をかけられた。
『お待ちしておりました。ここから先の案内を仰せつかっているウズメと申します。アースガルドからの留学希望の方ですね?』
巫女装束の美人さんだった。整った顔立ちに後ろでまとめた綺麗な黒髪…こんな巫女さん前世の神社にいたら、正月以外でも参拝客は絶えないだろう。
(ん?…ウズメ?)
「そうです。アースガルドより3人です!」
俺は第一印象が大事!とばかりに返事をしたが…
『どけ、アホ!!…オホンッ!…うちの馬鹿がご免なさいね。私はロキよ。それでこっちが風天ヴァーユで、この馬鹿がユシルよ。これからお世話になるわ』
ウズメさんは手元の書類を見てから、表情を変えずに頷く。
『はい…確認いたしました。話が早くて助かります』
(そうか…名乗られたら名乗り返さないとダメなのか。そうだよな。俺たちが留学生かどうか確認したいんだもんな…なんか…すいません…)
俺は心の中で謝った。
『あの~、ウズメさん?お久しぶりです』
(…知り合いなのか?)
『風天様、お久しぶりです。御変わりないようで安心いたしました。ところで、そちらの使い魔は朱雀でしょうか?』
『朱雀よ。ピーちゃんっていうのよ。』
「フェニだよ!!」
『そのピーちゃんなのですが…さすがに天津神殿に入れる大きさではないので、大御神様との面会が終わるまで、こちらで待たせていてほしいのですが…』
(…なんか俺、嫌われてる?)
キュイ~ッ!キュイ!
フェニがまた光だし、大きな球体に包まれ、その球体がどんどん小さくなっていく。
光が収まり、そこにはいつものフェニがいた。
「おぉ!戻ることもできるのか!」
ピュイッ♪
いつものフェニは俺の肩に留まり、顔を擦り付けてくる。最近、ロキとばかり一緒にいるがやっぱり俺の肩が心地いいようで、俺は嬉しくなった。
『ぐぬぬ…浮気相手に旦那を奪われた妻はこんな気持ちなのねっ!で、これで問題解決よね?』
『驚きました。まさか稚児状態に戻れるとは。確かに問題ありません。では、行きましょう』
あまり驚いたようにも見えないウズメはスタスタと行ってしまう。
『いるわよね、ああゆうタイプ』
『まぁ、ウズメさんはあまり感情を表に出さないからね。あたしたちも行こう♪大御神様に挨拶しなきゃね』
「なんか俺、ウズメさんに嫌われてない?」
『…』
『…』
「なんか言えよ!?」
そして俺たちは大和の最高神に挨拶するため、天津神殿へ向かう。
冬の朝のように澄みきり、気持ちが引き締まる気がした。
『綺麗な神気が流れてるね♪昔と変わらないなぁ~』
感慨深そうに見渡すリーシュ。
「リーシュはこの国にいたことあるんだよな?」
『そうだよっ♪まぁ、葦原中国…日本じゃ知ってる人少ないと思うけどね!あたし』
(葦原中国言うの面倒になったんだな)
『あれ美味しそう!ピーちゃん、次はあれを食べるわよ!』
一人…景色を楽しむ事もなく食べ歩きをしてる奴がいた。
この高天原は神社ばかりなのだが、堅苦しくはない。屋台などもあるし、細い路地に飲み屋が乱立する通りもある。街の人たちは女性は着物で男性は陰陽師のような服装に黒い短めの烏帽子を被っている人が多い。ちなみに侍のような格好の人はちらほらいるが、チョンマゲは一人もいなかった…髪型は自由なようで、女性はいろんな髪型の人がいた。
ロキは先程から屋台を見つけてはフェニを肩に乗せて突入していき、案内人がそれを追いかけていくということを繰返していた。ちなみに今突入した屋台は焼鳥のようだ。
(フェニを連れて焼鳥かよ…)
『ローちゃん、屋台とかは後で回ろう?とりあえず高天原の偉い人に挨拶しないと』
あまりにも進まないのを見かねて、リーシュがロキを諭そうとすると
『わかってないわね、リーシュ!この案内人がいる今がタダで色々食べれるチャンスなのよっ!挨拶を終えれば、そこからは自腹なの!今なら案内人が気を遣って支払ってくれるのよ!』
グッと拳を握り上に振り上げるロキ
その後ろで冷や汗をかく案内人…
(本人の目の前でそれを言うのかよ。更に気を遣えっことか?)
しかし、さすがに挨拶が遅すぎるのはマズい。
「ロキ…もしかしたら、俺たちが挨拶に来るから歓迎の準備をしてるかもしれないぞ?その料理が冷めたら…勿体ないよな?」
『…さぁ、お偉いさんに挨拶に行くわよっ!!』
(…意外とチョロいな。はは…)
『…ユシル段々、ローちゃんの扱いが上手くなってきたね』
リーシュの呟きを聞き流し、俺達は例の階段の上…高天原の最高位たちが住まう[天津神殿]へ向かう。
『この階段さぁ…登らないとダメなわけ?』
俺達は果てしない階段を見上げていて、ロキが呆れたように言う。
「いえ、飛んでいただいても構いませんよ?風天様は大丈夫でしょうが…あなた方は飛べます?」
ダンッ!
『舐めんじゃないわよっ!飛べるけど、魔力使いたくないから聞いてるんじゃないの!』
「失礼しました…」
へこむ案内人…
(イジメ過ぎだろ)
『贖罪として、この階段…エスカレーターみたく動かしなさいよっ!あんたんとこの得意分野でしょうが!こいつは飛べないんだから!』
俺を指差し言う。
「いえ、それはちょっと…葦原中国と違ってこちらは科学技術をあまり必要としないので」
『じゃあ、あんたは飛べるわけ?飛んで連れていきなさいよ』
「いえ…私は飛べないので、ここで案内を終了させていただきます。この上には案内する方がいらっしゃいますので…」
『雑っ!案内が雑よ!』
「…すいません…」
泣きそうな案内人がさすがに可哀想になったので止めることにした。
「まぁ、ロキ、この人は飛べないんだからしょうがないだろ?」
『あんたも飛べないでしょうがっ!』
「…すいません…」
俺は案内人さんと同じだったのをすっかり忘れていた。
『まぁまぁ、ユシルはあたしが連れて行くよ♪』
ピ~ッ!ピチュチュ~♪
『え!?ピーちゃんがユシルを連れてくの?』
『ピーちゃんは私の肩に乗っていけばいいじゃない?』
ピッ!ピピ~!
『頑固ね…でも、どうするの?』
(何でこの二人はフェニの言葉がわかるんだろ。というか、フェニじゃ無理じゃないか?)
俺が不思議に思っているとフェニがロキの肩から降り、トコトコと俺たちから距離を取った。
皆が見つめる中、フェニが光りだした。
『あら?ピーちゃん、もしかして…』
フェニが光に包まれ、光は大きな球体になった。
俺たちは眩しさに目を逸らした。
バサッ、バサッ!
光が収まり、目を開けてみると…
「え!?…フェニ!?」
キュイッ!
目の前には体長5メートルほどの綺麗な紅い羽を持つ、大きな鳥がいた。いや、鳥と言っていいのか迷うほどの大きさなのだが…しかし、目元はフェニの面影が残っていて、相変わらずクリクリしていて可愛い。
『やっぱり成獣になったのね。いつの間に…大きくなったわね…』
フェニに一番構っていたロキが涙ぐみながら綺麗な羽を撫でる。
キュイイ~♪
『ピーちゃんも大人になったんだね♪でも、普通の朱雀より一回り大きくない?それにこの羽…なんかキラキラしてるよ?』
『ん?…あっ、本当だ!あれ!?リーシュ!ピーちゃん、マジックリフレクションかかってない!?火属性以外のも!』
『え!?…うわ…ホントだ…何で?朱雀は火属性だけじゃ…』
「マジックリフレクション?」
『魔法反射スキルよ。ある程度の魔法なら跳ね返せるわ。朱雀の希少種がたまに火属性のマジフレ持ってるんだけど、この子は光と水以外全部持ってるわね…』
(何そのスキル、めっちゃほしいんだが…)
『…なんかローちゃんみたいだね!ローちゃんも光以外使えるもんね!』
『…まさか?いや、多分アレね…』
ロキが何かに気付いたように言う。
「お前…フェニに何かしたのか?」
『えーと、私がピーちゃんに純度の高い火魔法あげてたの知ってるわよね?…それで…あまりに美味しそうに食べるから、火魔法以外の魔法も魔力の塊にしてあげてみたのよ…光は使えないからあげてないけど、水以外の属性は美味しそうに食べてたわ…』
「完全にそれが原因じゃねぇか!」
『いいじゃない!食べたがってたんだから!』
キュイッ♪
『え!?あたしたちもいいの?ローちゃん!ユシルだけじゃなくあたしたちも乗っていいって!』
『マジ!?やった~♪ピーちゃんを育てた甲斐があったわ♪乗るね~ピーちゃん♪』
気兼ねなくフェニの背に乗ったロキは楽しそうに足をブラブラさせている。
『じゃあ、私も乗せてもらおっと♪』
続いてリーシュもロキの後ろに乗っていく。
俺も乗ったが乗り心地がものすごくいい。フカフカスベスベで暖かい。
『じゃあ、お願いね!ピーちゃん!』
キュイ♪
ロキの一声で羽ばたき出した。
バサッ、バサッ!ヒュッ!!
浮いたと思ったら信じられない速度で上昇していく。
「案内ありがと~ございましたぁ~!」
呆然と見上げる案内人に声をかけるのは、あまりの速さにこれが限界だった。
数分後、俺たちは天津神殿前にある大きな鳥居の前に降り立った。ロキはそのまま突っ切ろうとしていたのだが、俺とリーシュが鳥居をそのまま通過するのに抵抗を覚えたためフェニに降ろしてもらったのだ。
降り立ったところで声をかけられた。
『お待ちしておりました。ここから先の案内を仰せつかっているウズメと申します。アースガルドからの留学希望の方ですね?』
巫女装束の美人さんだった。整った顔立ちに後ろでまとめた綺麗な黒髪…こんな巫女さん前世の神社にいたら、正月以外でも参拝客は絶えないだろう。
(ん?…ウズメ?)
「そうです。アースガルドより3人です!」
俺は第一印象が大事!とばかりに返事をしたが…
『どけ、アホ!!…オホンッ!…うちの馬鹿がご免なさいね。私はロキよ。それでこっちが風天ヴァーユで、この馬鹿がユシルよ。これからお世話になるわ』
ウズメさんは手元の書類を見てから、表情を変えずに頷く。
『はい…確認いたしました。話が早くて助かります』
(そうか…名乗られたら名乗り返さないとダメなのか。そうだよな。俺たちが留学生かどうか確認したいんだもんな…なんか…すいません…)
俺は心の中で謝った。
『あの~、ウズメさん?お久しぶりです』
(…知り合いなのか?)
『風天様、お久しぶりです。御変わりないようで安心いたしました。ところで、そちらの使い魔は朱雀でしょうか?』
『朱雀よ。ピーちゃんっていうのよ。』
「フェニだよ!!」
『そのピーちゃんなのですが…さすがに天津神殿に入れる大きさではないので、大御神様との面会が終わるまで、こちらで待たせていてほしいのですが…』
(…なんか俺、嫌われてる?)
キュイ~ッ!キュイ!
フェニがまた光だし、大きな球体に包まれ、その球体がどんどん小さくなっていく。
光が収まり、そこにはいつものフェニがいた。
「おぉ!戻ることもできるのか!」
ピュイッ♪
いつものフェニは俺の肩に留まり、顔を擦り付けてくる。最近、ロキとばかり一緒にいるがやっぱり俺の肩が心地いいようで、俺は嬉しくなった。
『ぐぬぬ…浮気相手に旦那を奪われた妻はこんな気持ちなのねっ!で、これで問題解決よね?』
『驚きました。まさか稚児状態に戻れるとは。確かに問題ありません。では、行きましょう』
あまり驚いたようにも見えないウズメはスタスタと行ってしまう。
『いるわよね、ああゆうタイプ』
『まぁ、ウズメさんはあまり感情を表に出さないからね。あたしたちも行こう♪大御神様に挨拶しなきゃね』
「なんか俺、ウズメさんに嫌われてない?」
『…』
『…』
「なんか言えよ!?」
そして俺たちは大和の最高神に挨拶するため、天津神殿へ向かう。
0
お気に入りに追加
77
あなたにおすすめの小説
目が覚めたら夫と子供がいました
青井陸
恋愛
とある公爵家の若い公爵夫人、シャルロットが毒の入ったのお茶を飲んで倒れた。
1週間寝たきりのシャルロットが目を覚ましたとき、幼い可愛い男の子がいた。
「…お母様?よかった…誰か!お母様が!!!!」
「…あなた誰?」
16歳で政略結婚によって公爵家に嫁いだ、元伯爵令嬢のシャルロット。
シャルロットは一目惚れであったが、夫のハロルドは結婚前からシャルロットには冷たい。
そんな関係の二人が、シャルロットが毒によって記憶をなくしたことにより少しずつ変わっていく。
なろう様でも同時掲載しています。
初夜に「君を愛するつもりはない」と夫から言われた妻のその後
澤谷弥(さわたに わたる)
ファンタジー
結婚式の日の夜。夫のイアンは妻のケイトに向かって「お前を愛するつもりはない」と言い放つ。
ケイトは知っていた。イアンには他に好きな女性がいるのだ。この結婚は家のため。そうわかっていたはずなのに――。
※短いお話です。
※恋愛要素が薄いのでファンタジーです。おまけ程度です。
父が死んだのでようやく邪魔な女とその息子を処分できる
兎屋亀吉
恋愛
伯爵家の当主だった父が亡くなりました。これでようやく、父の愛妾として我が物顔で屋敷内をうろつくばい菌のような女とその息子を処分することができます。父が死ねば息子が当主になれるとでも思ったのかもしれませんが、父がいなくなった今となっては思う通りになることなど何一つありませんよ。今まで父の威を借りてさんざんいびってくれた仕返しといきましょうか。根に持つタイプの陰険女主人公。
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と叫んだら長年の婚約者だった新妻に「気持ち悪い」と言われた上に父にも予想外の事を言われた男とその浮気女の話
ラララキヲ
恋愛
長年の婚約者を欺いて平民女と浮気していた侯爵家長男。3年後の白い結婚での離婚を浮気女に約束して、新妻の寝室へと向かう。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と愛する夫から宣言された無様な女を嘲笑う為だけに。
しかし寝室に居た妻は……
希望通りの白い結婚と愛人との未来輝く生活の筈が……全てを周りに知られていた上に自分の父親である侯爵家当主から言われた言葉は──
一人の女性を蹴落として掴んだ彼らの未来は……──
<【ざまぁ編】【イリーナ編】【コザック第二の人生編(ザマァ有)】となりました>
◇テンプレ浮気クソ男女。
◇軽い触れ合い表現があるのでR15に
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾は察して下さい…
◇なろうにも上げてます。
※HOTランキング入り(1位)!?[恋愛::3位]ありがとうございます!恐縮です!期待に添えればよいのですがッ!!(;><)
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる