騎士団やめたら溺愛生活

愛生

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告白の行方 2

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「大好きって……」 
 アイザックが目を丸くし、震える声で訊いた。
「それは……ひとりの男として?」

「そうだ。おまえ以外のやつとこういうことをしたいと思わないし、あの女がおまえに触るのも嫌だった……それで、やっとわかったんだ。俺もおまえのことが好きなんだって」

「嬉しいけど……なんか、夢みたいで……」

「夢じゃないぞ。俺たちは家族みたいなもんだけど、これからは恋人でもある」
 なぜか胸を張るリアン。

「ふっ、男前すぎるよ、リアン……」

「バカだな。泣いてるのか?」 
 リアンはアイザックの涙を指でぬぐった。

「……愛してる、リアン」

「俺も愛してるよ、アイザック」

「怪我が良くなったら、リアンのこと抱いていい?」 

「いいけど、それまで我慢できるのか?」

「がんばる。……舐めたり触ったりするのはいいでしょ?」

「しょうがないな。手加減しろよ」 

「…………」

「おい!」


 ***

 それからは毎日、どちらかのベッドで一緒に寝るようになった。

「狭い……」
 リアンが不満げにつぶやく。

「そうか? リアンは腕の中にすっぽり入るから、俺は気にならないけど」

「俺がちっちゃいみたいに言うな! おまえがでかいから、いっつもベッドから落ちそうになるんだよ! 傷が悪化したらどうするんだ!」

「それは問題だ」

「だろ?」

「俺だって我慢の限界というものがある」

「……おまえ、やることしか考えてないだろ」

「しょうがないだろ。男なんだから」

「うるさい! 俺だって男だ!」

「一緒に眠ってもベッドから落ちなきゃいいんだよね。だったら、こうしたらどうかな……」


 アイザックの提案で、リアンの部屋を二人の寝室にして、アイザックの部屋はリビング代わりに使うことになった。

「俺ひとりでも大丈夫だから、リアンは持たなくていいのに」
 二人でベッドを運びながら、アイザックはハラハラしている。

「借家なんだから、床に傷とかつけない方がいいだろ。肩の可動域は狭くなったけど、普通に持つ分には平気だから」

「ほんと? 無理しないでよ。痛かったらすぐに言ってね」

「はいはい。わかったから、さっさと運ぶぞ。まったく、心配性なんだから」

(文句を言いながらも機嫌は良さそうなだな)
 アイアザックがわずかに口角を上げた。

 これからはずっと俺のそばがリアンの居場所なんだ。リアンが心から安心できるように頑張らないと。

「俺、リアンのこと大事にするからね!」
「へ? あ、ほら、そこぶつけないように気をつけろよ」

 二つのベッドをくっつけると、かなり広く感じる。

「境目が気になるなら、どっちかのベッドで寝てもいいしね」
 アイザックが満足げに言う。
「それじゃあ移動した意味がないだろ。ところで、猫はいつから飼うんだ?」
「あー、猫かあ。楽しそうだけど……猫が見てたら、いやらしいことしづらくない?」
「そっ……だったら、猫の寝床を寝室以外にすればいいだろ」

 アイザックは目をパチクリとさせた。
「猫に勝てるとは思わなかった」

 喜ぶアイザックを横目にリアンが言う。
「わがままながいるからしょうがない」

「そのあだ名、誰から聞いたの!?」
「どうやら有名らしいな〈リアンの番犬〉」
「うぅ、恥ずかしい……」
「お手」
「え?」
「おーて!」
「あ、うん」

 差し出された手のひらに自分の手を重ねると、リアンは満足げにうなずく。
「お座り」
 命じられるままアイザックが床に座ると、リアンはよしよしと頭を撫でた。
 良い子だと言われて、アイザックは至福の表情を浮かべる。
 
 番犬遊びが楽しくなってきたリアンは、ベッドに腰掛けて足を組み、アイザックを見下ろして言った。

「足を舐めろ」

 

 
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