ヤクザとJK?!

あさみ

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四章ヤクザさん2

争い

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桃は奏斗が何を言っているのかすぐには理解できなかった
「あのな、今回の事で桃の命が狙われるかもしれないんだ、だから出来るだけ目立たないように婆さん達に面倒を見てもらおうかって話になってる、それで桃はそこで過ごせばいいと思ってな、けど本人の意思も大切だろ?だからこうして聞いてるんだが・・・俺は出来れば婆さん達と暮らして欲しい、大丈夫だ、そこに危害が加わるようなことがないよう務めるから」
「ちょ、ちょっと待ってよ!私はここにいるの楽しいよ?」
「楽しんでくれたなら幸いだ、しかし桃を俺達のいざこざに付き合わせる訳にはいかない」
「だからって・・・」
「・・・しばらく時間はあるから考えておいてくれ、それじゃあ」
そう言って奏斗は部屋から出ていき桃は1人自分の部屋に残された、後ろに倒れ何が起こったのかを考え良いとしたが上手く思考が働かない
「少し・・・休もう」
そういうと桃はそのまま眠りについてしまった




部屋から出てきた奏斗を迎えたのは菊一だった
「・・・で?桃ちゃんに何言ったのさ」
「桃は俺達のいざこざに関係ない、出来ることならずっと安全なところで過ごして欲しい、確か姉さんの組の傘下がが婆さん達の近くにあったろ、桃を守ってくれないか?」
「桃ちゃんを守るのは同意してやるよ、けどあんたが勝手に決めた事に従うつもりは無い、今ここから桃ちゃんがいなくなればこの組の評価は落ちる、今あの子を失う事に私は賛成しない」
壁に持たれていた菊一はゆらりと壁から離れ奏斗を見つめた
「組のことなんてどうでもいい、今は桃の安全確保だ」
奏斗も菊一にと向き合った、2人とも真剣な表情をしている
「私は組をあんたに任せたけど桃ちゃんを任せた覚えはないよ」
「そりゃ桃を任されたのは・・・って、なんでもない」
「兄貴絡みか?」
「・・・」
「図星か、まぁ私が今言えるのは桃ちゃんを手放したらこの組は終わる」
「さっきから気になってたけど桃を失ったところでどうしてこの組が終わるのさ」
「あんたは本当に鈍感だね、入れこみ過ぎてるのに気づいてないの?攫われたのが組員なら数日かけて確実に救出するけど桃ちゃんが攫われるとどうだい、計画性もなく猪突猛進でさ、頭がそんなんだと組員は不安になる、そのうち消えていくよ、そうなるとここはもうヤクザ組として機能しない、ただのバカの集まりさ」
「・・・」
「まぁ、互いにの遺言通り、守るべきモノを守ろうや、な?」
「・・・今兄さんが生きてたらって言うのはお門違いだな」
「そういう事だな、今はまだ、こんな話をする必要は無い」
「いつか必要になるはずだけどね」
「はは、違いねーや」
争いはもう始まっているのかもしれない。
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