ヤクザとJK?!

あさみ

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三章ヤクザさん

返してもらおうか捌

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華卍に教えられた場所には廃ビルがあった
「ここか、行くぞ源田」
「うっす、頭、下がっててくだせぇ、俺が先人切りますわ」
「馬鹿言え、元は俺のタマ狙っての事だろぉが、なら俺が行くのがスジってもんだろ、オラァ!」
奏斗は鉄扉の取手を掴むと勢いよく引っ張り扉を剥がした
「木ノ葉組頭の木葉奏斗じやぁ!オレ様の大事な親族に手ぇだしたけぇ、覚悟せぇや!」
扉の奥には数十人の人間が居た、その数人は変なお面をつけていたがそんなのは奏斗にとってどうでもいい
「源田ァ!気合い入れろ!」
「うす!」
そこからは大乱闘、2対多数と圧倒的に不利な中奏斗と源田の目はとても人とは思えないほどの殺気を孕んでいた、とにかく向かってくる敵をなぎ倒す奏斗、奏斗を気にしつつ少しの冷静さと力で正確に敵の急所を狙う源田、地獄絵図の中でも2人は戦い続けた、そして十数分もすれば戦いは収まっていた、その場に立っているのは一人、そしてもう一人膝をつき息を切らしている、その他は全員倒れていた
「・・・珍しいっすね、頭が俺より先にバテるなんて」
「はっ、調子に乗るなよ、俺はもうっ、いい歳なんだからよ」
そう言いながら立ち上がった、フラフラするのを源田は支えている
「俺とそんなに歳変わらないでしょう」
「あれ、そうだっけか、まぁ今はいい、目標に向かうぞ」
「うっす、自分担ぎますよ」
「いらん、平気だ」
奏斗は支えを払い進んでいく
「頭・・・そんなんで本当に大丈夫っすか」
源田も後に続きフラフラと歩いていく奏斗に着いていく
「何がだ」
「普段の頭はあれだけの人数でそこまでバテないしそれに闘い方も感情任せで、まるで獣ですね」
源田が言うと奏斗は階段を上がる前に後ろを軽く見やった、そして蹴りの構えをし高々と上げられた柔軟な足で源田の顔の横を蹴った
「グハッ・・・」
「敵がまだ・・・この仮面は一体なんなんだ」
「んなもんどうでもいい、このフロアはそいつで最後だ、上行くぞ多分まだ二・・・いや三は居そうだぞ」
「面倒ですね」
「いいさ、ちょうどいい餌場じゃないか」
「あ、獣って言ったの引きずってますね?事実じゃないですか」
「はっ、姉さんにも言われたさ、戦う時の俺は獅子のようだってな」
「獅子・・・確かに合ってますね」
まだ日が落ちきっていないとは言え暗くなった階段の上から降り注ぐ月明かりに照らされた奏斗はハントする獅子の目を持った一人の悲しい人間だった
「はっ、ならこの獅子に着いてきな!いくぞ!桃が待ってる!」
そういうと奏斗は再び元気よく走り出した
「ちょ、頭!なんであんなに動いたのに走れるんだか・・・」
源田も走っていく奏斗の後を追いかけた
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