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一章 ヤクザとの出会い
悪夢だ
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菊一姉さんが泊まることになってから数日・・・
「おいコラ今なんつった?目上に対してそんな言葉使うたぁいい度胸してんなぁ?」
「おっせぇんだよ!とっとと歩けや!」
「はぁ?女に負けるてめぇが雑魚なんだよ!」
・・・と。元ヤクザぶりを発揮していた、敵仲間関係無く飛ばされる暴言にゃ優雅さどころか優しさのかけらも入っていない。本当に桃には会わせるべき人ではない、その為に毎日毎日努力したと言うのに・・・
「モモはかわいいなぁー」
「お姉さん、やめてください」
目の前にはデレデレになった菊一姉さんに抱っこされて恥ずかしがっている桃がいる。どうしてこうなったんだ・・・。
遡ること昨日の昼、菊一姉と一緒に縁談に行った帰り道
「姉さん、車の方が安全なのに」
「ん?車なんぞ乗っとったら体がなまる、体を動かしてこそのヤクザだろ?暴力暴力」
久し振りにストレスを発散出来たのか相手を完全に潰せたのが嬉しかったのか拳を握り締めルンルン気分で言っている、近くでみると完全に一般人じゃない、いや、遠くからでも違うのかな
「姉さんの考え方はどうかと思うな、優しいヤクザがいたって良いのに、それを否定するのは気が引ける」
「否定ではない、ただの持論だ、それこそ私の考えを否定されるのは心が痛いぞ」
「そ、それはごめん」
心が痛いと言われ単純に良心が働いたので謝ったが菊一は全く気にせず
「ま、心配してくれてありがとな!流石私の可愛い可愛い弟だ!」
とからかってきた、こいつに謝っても意味無いんじゃ・・・
「まっ、疲れたし帰って源の料理でも食べるか!今日はなんだろなー」
源が復活して以来菊一は源の料理しか食べていなかった。勿論源も栄養を考えて作ってくれてはいるのだが菊一の極端な好き嫌いのせいで難航している様子、同じ料理でもいいのにと言ったが逆効果だったのか毎日毎日料理が替わる変わる、もうなんの料理かすら本人でも分からないような物を作っている、しかし意外にも美味しいから食べ過ぎてしまうんだ。
「源ー!たっだいま!」
「お帰りなさい姉さん、今日はいいお肉が手に入ったから焼き肉だよ」
「やったぜ!あ、そだ!源、いい報告があるぞ!例のヤク流してる組織潰したったぞー!」
「親玉見つけたーって周り無視して突っ走ってましたもんねー」
「いいじゃねぇかこれで暫く平和だろ、私もう少ししたら戻るから極力平和にしてやるよ」
「今すぐ帰れば良いのに」
たった数日で二人の馴染みっぷりを目の当たりにしてつい本音が漏れてしまった、菊一がその言葉を聞き逃すはずがなくバッと振り返り威圧感のある笑顔で
「なんかいったか?奏斗」
「イエ、ナンデモ」
冷や汗をかきながらふいっと顔を反らした、そんな奏斗をぷっ、と笑いながら菊一は手をヒラヒラ振りながら奥に歩いていく
「取り敢えず疲れたし食おうぜ。酒でも飲みながら、な!」
そう言ったとたん源は菊一に酒の瓶を2つ渡した、その瓶には見覚えがある、というか昨日買ってきた・・・
「あ、それ俺の酒ぇぇぇぇ!!!!」
飛びかかった奏斗をヒラリとかわし既に酔っぱらいのようなテンションであおってきた
「ハーハッハッハ!無駄だ弟よ!貴様の隠していた酒なんてとっくに飲んでるわ!この2つを合わせて一体いくつ隠してるんだ?さぁ!はけ!」
「十本だよ!その二本だけならいいけど他のはやめて!」
「なるほど!つまりあと三本どっかにあるはずだ!探せ!」
「てめぇぇぇ!既に飲んでんのかよ!いい加減にしろよ!それは来客用に取っといた高い酒だぞ!」
「仕送りをしているのは私だ!つまりこれは私のものでもある!」
「二人ともうるさい!黙っててよ!料理出来ないでしょ!」
酒や騒音でギャーすかギャーすか騒ぎになった、三人だけでなく取っ組み合いが始まるとどんどん周りにぶつかり結局大乱闘になった。そんな中でも姉弟二人の喧嘩は特に目立っていた。
結局残りの酒が乱闘中に見つかり木ノ葉組全員で飲むことになった、まぁ、大半は菊一が飲むのは言うまでもない
「おいコラ今なんつった?目上に対してそんな言葉使うたぁいい度胸してんなぁ?」
「おっせぇんだよ!とっとと歩けや!」
「はぁ?女に負けるてめぇが雑魚なんだよ!」
・・・と。元ヤクザぶりを発揮していた、敵仲間関係無く飛ばされる暴言にゃ優雅さどころか優しさのかけらも入っていない。本当に桃には会わせるべき人ではない、その為に毎日毎日努力したと言うのに・・・
「モモはかわいいなぁー」
「お姉さん、やめてください」
目の前にはデレデレになった菊一姉さんに抱っこされて恥ずかしがっている桃がいる。どうしてこうなったんだ・・・。
遡ること昨日の昼、菊一姉と一緒に縁談に行った帰り道
「姉さん、車の方が安全なのに」
「ん?車なんぞ乗っとったら体がなまる、体を動かしてこそのヤクザだろ?暴力暴力」
久し振りにストレスを発散出来たのか相手を完全に潰せたのが嬉しかったのか拳を握り締めルンルン気分で言っている、近くでみると完全に一般人じゃない、いや、遠くからでも違うのかな
「姉さんの考え方はどうかと思うな、優しいヤクザがいたって良いのに、それを否定するのは気が引ける」
「否定ではない、ただの持論だ、それこそ私の考えを否定されるのは心が痛いぞ」
「そ、それはごめん」
心が痛いと言われ単純に良心が働いたので謝ったが菊一は全く気にせず
「ま、心配してくれてありがとな!流石私の可愛い可愛い弟だ!」
とからかってきた、こいつに謝っても意味無いんじゃ・・・
「まっ、疲れたし帰って源の料理でも食べるか!今日はなんだろなー」
源が復活して以来菊一は源の料理しか食べていなかった。勿論源も栄養を考えて作ってくれてはいるのだが菊一の極端な好き嫌いのせいで難航している様子、同じ料理でもいいのにと言ったが逆効果だったのか毎日毎日料理が替わる変わる、もうなんの料理かすら本人でも分からないような物を作っている、しかし意外にも美味しいから食べ過ぎてしまうんだ。
「源ー!たっだいま!」
「お帰りなさい姉さん、今日はいいお肉が手に入ったから焼き肉だよ」
「やったぜ!あ、そだ!源、いい報告があるぞ!例のヤク流してる組織潰したったぞー!」
「親玉見つけたーって周り無視して突っ走ってましたもんねー」
「いいじゃねぇかこれで暫く平和だろ、私もう少ししたら戻るから極力平和にしてやるよ」
「今すぐ帰れば良いのに」
たった数日で二人の馴染みっぷりを目の当たりにしてつい本音が漏れてしまった、菊一がその言葉を聞き逃すはずがなくバッと振り返り威圧感のある笑顔で
「なんかいったか?奏斗」
「イエ、ナンデモ」
冷や汗をかきながらふいっと顔を反らした、そんな奏斗をぷっ、と笑いながら菊一は手をヒラヒラ振りながら奥に歩いていく
「取り敢えず疲れたし食おうぜ。酒でも飲みながら、な!」
そう言ったとたん源は菊一に酒の瓶を2つ渡した、その瓶には見覚えがある、というか昨日買ってきた・・・
「あ、それ俺の酒ぇぇぇぇ!!!!」
飛びかかった奏斗をヒラリとかわし既に酔っぱらいのようなテンションであおってきた
「ハーハッハッハ!無駄だ弟よ!貴様の隠していた酒なんてとっくに飲んでるわ!この2つを合わせて一体いくつ隠してるんだ?さぁ!はけ!」
「十本だよ!その二本だけならいいけど他のはやめて!」
「なるほど!つまりあと三本どっかにあるはずだ!探せ!」
「てめぇぇぇ!既に飲んでんのかよ!いい加減にしろよ!それは来客用に取っといた高い酒だぞ!」
「仕送りをしているのは私だ!つまりこれは私のものでもある!」
「二人ともうるさい!黙っててよ!料理出来ないでしょ!」
酒や騒音でギャーすかギャーすか騒ぎになった、三人だけでなく取っ組み合いが始まるとどんどん周りにぶつかり結局大乱闘になった。そんな中でも姉弟二人の喧嘩は特に目立っていた。
結局残りの酒が乱闘中に見つかり木ノ葉組全員で飲むことになった、まぁ、大半は菊一が飲むのは言うまでもない
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