149 / 196
本編
123
しおりを挟む
3人が料理を完成させて、ヒューガさんとヴェインさんが待っている談話室に向かった。
皆で大量の料理を運ぶ。
「結構、大量になっちゃったね。
余ったら明日はカツサンドとか出来そう。」
俺の呟きにラインハルトが
「いや、多分余らないと思うぞ?」
と答えてきた。
「いやいや、だって、ヒューガもう既に10人前も食べてるんだよ?」
アレンだってそんなに食べれないでしょ?
「普通は、そう思うよな?
でも、あいつは普通じゃないから…。」
ラインハルトは、遠い所を眺めるように答えた。
「普通じゃない?」
意味が分からず聞き返す。
「前に、うちの家主催の食事会があったんだよ。
騎士団からはアレンとヴェイン、ヒューガが代表で来たんだが…。
アレンとヒューガが大食い対決を始めてな……。」
うわぁ…。
アレンとヒューガさんは2人ともよく食べるから大変だったんだろうな…。
「それでどっちが勝ったの?」
「アレンは、野菜が食えないから肉ばっかり大量に食うだろ?
それに比べてヒューガは、好き嫌いなくなんでも大量に食うから……。」
それってつまり、アレンよりも食べるってこと?
「いや、あの身体のどこにそんなに入るんだよ?」
「全くだ。
うちの家の食材庫が空になるとこだったぞ。
あいつの腹は、マジックバックだって貴族の中でも有名になったんだからな…。」
食材庫が空!?
確かに、そんなに食べるならヒューガさんのお腹は四次元空間になってても不思議じゃない気がする……。
「その…ラインハルト、お疲れ様…。」
苦笑いしながら遠いところを見つめているラインハルトに労いの言葉をかけた。
談話室に入ると、既に席についているヴェインさんとヒューガさんがいた。
ヒューガさんはグッタリとした表情で机に突っ伏している。
ヴェインさんは、それを冷かな目で見ていた。
「えっと…ヒューガ、大丈夫?」
中に入り2人に声をかける。
「あぁ、心配するな。
こいつは腹が減りすぎてこうなってるだけだ。
いつもの事だから心配ない。
おい、ヒューガ、料理が運ばれてきたぞ。」
料理と言う言葉に、先程までぐったりとしていたヒューガさんが、反応して光の速さで顔を上げる。
「メシか!」
執務室で話していた時の気だるそうな様子はなく、目の前に運ばれてくる料理をキラキラした目で眺めながら涎を垂らしていた。
無口と言うより、ただの食いしん坊キャラに思えて来てしまい、ついつい吹き出してしまった。
ラインハルトは隣でその様子に苦笑いしているが、本人はこちらの事など少しも気にしていない様子で、目の前に並べられている料理を食べれる時を今か今かと待っていた。
「食べていいか?」
キラキラした目でヒューガさんが聞いてくる。
「え?うん、お待たせ。」
俺の返答を聞くな否や、ヒューガさんがフォークを手に取り、トンカツを躊躇なく刺した。
「ちょっと待て。ヒューガ。お前はしばらく居なかったから知らないだろうが、食べる前に挨拶をする決まりが増えたんだ。」
ヴェインさんが、嬉しそうにトンカツを口に運ぼうとしたヒューガさんを止める。
挨拶って「いただきます」のこと?
決まりって大袈裟な…。
「なんだ?
神にでも祈るのか?
俺は神なんて信じない。」
ヴェインさんの静止に明らかに機嫌が悪そうなヒューガさんが返す。
ん?神に祈る?
キリスト教とかだとご飯を食べる前にお祈りを捧げるんだっけ?
ヒューガさんの出身地では、そう言う文化があったのかな?
「いや、別に神に祈らなくてもいいがただ単に食材や作った人に感謝の意味を込めて『いただきます』って言うんだ。
他の騎士団の奴らは、教えたら自分から言うようになったんだけどな。」
え?他の騎士団の皆も言ってんの?
他の人達とご飯食べたことないから知らなかった…。
「はぁ…面倒…。
わかった…。
いただきます。」
ヴェインさんと見つめあっていたヒューガさんは、ヴェインさんの威圧に耐えられず、渋々『いただきます』と呟いてからトンカツを口に運んだ。
「ん!?」
トンカツを口に含んだ瞬間、先程までの機嫌の悪さはどこへやら、再び目を輝かせながら無言で料理を食べ始める。
「ほら、俺達も食べようぜ?」
ヒューガさんの凄まじい食べっぷりに圧倒されていた俺にラインハルトが声をかけてくる。
「あ、うん、いただきます。」
フォークでトンカツを刺すとサクサクの衣が音を立てる。
一切れ口に含むと中から染み出してくる肉汁と衣のサクサク感についつい頬が緩んだ。
「美味しい…。」
デミグラスソースとも相性が良くていくらでも食べられそうだ。
香草の入った方のトンカツも、香草の爽やかな香りが鼻に抜けてさっぱりとしている。
欲を言えば、ソースとカラシで食べたかった…。
「おかわり。」
ヒューガさんの声が聞こえ、そちらを見るともう既に、トンカツも唐揚げもニョッキも付け合せまで全て完食していた。
早っ……。
「えっと、どれをおかわりする?」
ヒューガさんに尋ねる。
「全部。どれも美味い。」
「え、うん、分かった。」
即答されてついつい笑いながらおかわりように持って来ていた料理をヒューガさんの皿にとりわける。
「そっちの皿、全部でも食える。」
「は?こんなに?」
念の為に沢山作って貰ったから軽いビュッフェ位の量が乗っている皿を見ながら問いかける。
「あぁ。」
ヒューガさんは自信満々に頷いた。
「あ、ヒューガちょっと待て、俺もおかわりしたい!」
ラインハルトが自分の皿の料理を食べながらヒューガさんを静止した。
ヴェインさんも同じ気持ちらしく、ラインハルトの言葉に頷いている。
「……先に3人の分をとってくれ。
残りは俺が貰う。」
「わかった。
ラインハルトとヴェイン、どれくらい食べる?
ちゃんと取っておくから安心してゆっくり食べな?」
俺の言葉に2人は安心したのか食べるペースをゆっくりにしながらホッと一息ついていた。
なんだろ?
この光景どっかで見た事あるような…。
あ、学校給食のおかわり競走みたいな…?
そう思ったら、ますますそうとしか思えずにクスクスと笑ってしまった。
突然笑いだした俺にヒューガさんは不思議そうな顔をしたけど、それよりもご飯を優先したらしく俺に催促の目を向けてくる。
「あ、ごめんごめん…。
じゃあ、2人の分は取ったからこっちは全部食べて大丈夫だよ?」
お皿を渡すと、ヒューガさんは、首を傾げながら
「お前のは、いいのか?」
と聞いてくる。
「あぁ、俺はアレでおなかいっぱいになると思うから大丈夫。」
俺の返答を聞くとヒューガさんは、
「ここに神がいた…。」
と呟いていた。
いやいや、おかわりしなかっただけで神様とか……。
席に戻り、食事を再開する。
相変わらず、ヒューガさんは凄まじい食べっぷりで大量の料理を平らげていた。
気持ちいい程の食べっぷりだな。
俺も食べよう…。
次は唐揚げを口に含む。
まだ熱々で中からジュワッと肉汁がほとばしるように流れてくる。
美味しい…。
レモンをかけて食べるとさっぱりと食べられる。
「はぁ、ご飯がほしい…。」
「はぁ、米が食いたい…。」
俺が呟いたと同時に、ヒューガさんが呟いていた言葉を俺は聞き逃さなかった!
「ヒューガ!」
いきなり大きい声を上げた俺を、皆が何事か!と見る。
「ん?」
「今、なんて言った?」
「ん?」
「いや、そうじゃなくて、その前!」
「あぁ、米が食いたいと…?」
ヴェインさんが首を傾げながら聞く。
「ヒューガ、米ってなんだ?」
ラインハルトもよく分からないらしくヒューガさんの返答を待っていた。
「米は、米だ。」
説明は以上と言わんばかりにまた、唐揚げをさして口に放り込む。
「米?聞いたことないな。
食い物なんだよな?」
ラインハルトがヒューガさんに聞くが彼は、頷くだけだ。
「ヒューガの故郷だと、米を食べるの?」
俺の質問にヒューガさんは、反応してピタリと止まる。
「米を知ってるのか?」
「多分。俺の故郷で食べてたやつと同じ米なら。」
ヒューガさんは、俺の言葉に興味深そうに眉をひそめた。
「それは、どんなのだ?」
「えっと、穀物の1つで実を精米して炊くと白いホカホカの食べ物になる?みたいな?」
ご飯って説明ってよく考えたらなんて説明したらいいのか分からない。
「それをそのまま食べたり、炒めたり?
とりあえず、主食の1つって感じかな。」
「炒める?
おそらく、その米だ。
だが、炊いて食べる以外の食べ方を俺は知らない。」
まじか!
やった!
異世界にも米があった!
ずっと求めていた米が見つかって今すぐ飛び上がって喜びたい気分だった。
皆で大量の料理を運ぶ。
「結構、大量になっちゃったね。
余ったら明日はカツサンドとか出来そう。」
俺の呟きにラインハルトが
「いや、多分余らないと思うぞ?」
と答えてきた。
「いやいや、だって、ヒューガもう既に10人前も食べてるんだよ?」
アレンだってそんなに食べれないでしょ?
「普通は、そう思うよな?
でも、あいつは普通じゃないから…。」
ラインハルトは、遠い所を眺めるように答えた。
「普通じゃない?」
意味が分からず聞き返す。
「前に、うちの家主催の食事会があったんだよ。
騎士団からはアレンとヴェイン、ヒューガが代表で来たんだが…。
アレンとヒューガが大食い対決を始めてな……。」
うわぁ…。
アレンとヒューガさんは2人ともよく食べるから大変だったんだろうな…。
「それでどっちが勝ったの?」
「アレンは、野菜が食えないから肉ばっかり大量に食うだろ?
それに比べてヒューガは、好き嫌いなくなんでも大量に食うから……。」
それってつまり、アレンよりも食べるってこと?
「いや、あの身体のどこにそんなに入るんだよ?」
「全くだ。
うちの家の食材庫が空になるとこだったぞ。
あいつの腹は、マジックバックだって貴族の中でも有名になったんだからな…。」
食材庫が空!?
確かに、そんなに食べるならヒューガさんのお腹は四次元空間になってても不思議じゃない気がする……。
「その…ラインハルト、お疲れ様…。」
苦笑いしながら遠いところを見つめているラインハルトに労いの言葉をかけた。
談話室に入ると、既に席についているヴェインさんとヒューガさんがいた。
ヒューガさんはグッタリとした表情で机に突っ伏している。
ヴェインさんは、それを冷かな目で見ていた。
「えっと…ヒューガ、大丈夫?」
中に入り2人に声をかける。
「あぁ、心配するな。
こいつは腹が減りすぎてこうなってるだけだ。
いつもの事だから心配ない。
おい、ヒューガ、料理が運ばれてきたぞ。」
料理と言う言葉に、先程までぐったりとしていたヒューガさんが、反応して光の速さで顔を上げる。
「メシか!」
執務室で話していた時の気だるそうな様子はなく、目の前に運ばれてくる料理をキラキラした目で眺めながら涎を垂らしていた。
無口と言うより、ただの食いしん坊キャラに思えて来てしまい、ついつい吹き出してしまった。
ラインハルトは隣でその様子に苦笑いしているが、本人はこちらの事など少しも気にしていない様子で、目の前に並べられている料理を食べれる時を今か今かと待っていた。
「食べていいか?」
キラキラした目でヒューガさんが聞いてくる。
「え?うん、お待たせ。」
俺の返答を聞くな否や、ヒューガさんがフォークを手に取り、トンカツを躊躇なく刺した。
「ちょっと待て。ヒューガ。お前はしばらく居なかったから知らないだろうが、食べる前に挨拶をする決まりが増えたんだ。」
ヴェインさんが、嬉しそうにトンカツを口に運ぼうとしたヒューガさんを止める。
挨拶って「いただきます」のこと?
決まりって大袈裟な…。
「なんだ?
神にでも祈るのか?
俺は神なんて信じない。」
ヴェインさんの静止に明らかに機嫌が悪そうなヒューガさんが返す。
ん?神に祈る?
キリスト教とかだとご飯を食べる前にお祈りを捧げるんだっけ?
ヒューガさんの出身地では、そう言う文化があったのかな?
「いや、別に神に祈らなくてもいいがただ単に食材や作った人に感謝の意味を込めて『いただきます』って言うんだ。
他の騎士団の奴らは、教えたら自分から言うようになったんだけどな。」
え?他の騎士団の皆も言ってんの?
他の人達とご飯食べたことないから知らなかった…。
「はぁ…面倒…。
わかった…。
いただきます。」
ヴェインさんと見つめあっていたヒューガさんは、ヴェインさんの威圧に耐えられず、渋々『いただきます』と呟いてからトンカツを口に運んだ。
「ん!?」
トンカツを口に含んだ瞬間、先程までの機嫌の悪さはどこへやら、再び目を輝かせながら無言で料理を食べ始める。
「ほら、俺達も食べようぜ?」
ヒューガさんの凄まじい食べっぷりに圧倒されていた俺にラインハルトが声をかけてくる。
「あ、うん、いただきます。」
フォークでトンカツを刺すとサクサクの衣が音を立てる。
一切れ口に含むと中から染み出してくる肉汁と衣のサクサク感についつい頬が緩んだ。
「美味しい…。」
デミグラスソースとも相性が良くていくらでも食べられそうだ。
香草の入った方のトンカツも、香草の爽やかな香りが鼻に抜けてさっぱりとしている。
欲を言えば、ソースとカラシで食べたかった…。
「おかわり。」
ヒューガさんの声が聞こえ、そちらを見るともう既に、トンカツも唐揚げもニョッキも付け合せまで全て完食していた。
早っ……。
「えっと、どれをおかわりする?」
ヒューガさんに尋ねる。
「全部。どれも美味い。」
「え、うん、分かった。」
即答されてついつい笑いながらおかわりように持って来ていた料理をヒューガさんの皿にとりわける。
「そっちの皿、全部でも食える。」
「は?こんなに?」
念の為に沢山作って貰ったから軽いビュッフェ位の量が乗っている皿を見ながら問いかける。
「あぁ。」
ヒューガさんは自信満々に頷いた。
「あ、ヒューガちょっと待て、俺もおかわりしたい!」
ラインハルトが自分の皿の料理を食べながらヒューガさんを静止した。
ヴェインさんも同じ気持ちらしく、ラインハルトの言葉に頷いている。
「……先に3人の分をとってくれ。
残りは俺が貰う。」
「わかった。
ラインハルトとヴェイン、どれくらい食べる?
ちゃんと取っておくから安心してゆっくり食べな?」
俺の言葉に2人は安心したのか食べるペースをゆっくりにしながらホッと一息ついていた。
なんだろ?
この光景どっかで見た事あるような…。
あ、学校給食のおかわり競走みたいな…?
そう思ったら、ますますそうとしか思えずにクスクスと笑ってしまった。
突然笑いだした俺にヒューガさんは不思議そうな顔をしたけど、それよりもご飯を優先したらしく俺に催促の目を向けてくる。
「あ、ごめんごめん…。
じゃあ、2人の分は取ったからこっちは全部食べて大丈夫だよ?」
お皿を渡すと、ヒューガさんは、首を傾げながら
「お前のは、いいのか?」
と聞いてくる。
「あぁ、俺はアレでおなかいっぱいになると思うから大丈夫。」
俺の返答を聞くとヒューガさんは、
「ここに神がいた…。」
と呟いていた。
いやいや、おかわりしなかっただけで神様とか……。
席に戻り、食事を再開する。
相変わらず、ヒューガさんは凄まじい食べっぷりで大量の料理を平らげていた。
気持ちいい程の食べっぷりだな。
俺も食べよう…。
次は唐揚げを口に含む。
まだ熱々で中からジュワッと肉汁がほとばしるように流れてくる。
美味しい…。
レモンをかけて食べるとさっぱりと食べられる。
「はぁ、ご飯がほしい…。」
「はぁ、米が食いたい…。」
俺が呟いたと同時に、ヒューガさんが呟いていた言葉を俺は聞き逃さなかった!
「ヒューガ!」
いきなり大きい声を上げた俺を、皆が何事か!と見る。
「ん?」
「今、なんて言った?」
「ん?」
「いや、そうじゃなくて、その前!」
「あぁ、米が食いたいと…?」
ヴェインさんが首を傾げながら聞く。
「ヒューガ、米ってなんだ?」
ラインハルトもよく分からないらしくヒューガさんの返答を待っていた。
「米は、米だ。」
説明は以上と言わんばかりにまた、唐揚げをさして口に放り込む。
「米?聞いたことないな。
食い物なんだよな?」
ラインハルトがヒューガさんに聞くが彼は、頷くだけだ。
「ヒューガの故郷だと、米を食べるの?」
俺の質問にヒューガさんは、反応してピタリと止まる。
「米を知ってるのか?」
「多分。俺の故郷で食べてたやつと同じ米なら。」
ヒューガさんは、俺の言葉に興味深そうに眉をひそめた。
「それは、どんなのだ?」
「えっと、穀物の1つで実を精米して炊くと白いホカホカの食べ物になる?みたいな?」
ご飯って説明ってよく考えたらなんて説明したらいいのか分からない。
「それをそのまま食べたり、炒めたり?
とりあえず、主食の1つって感じかな。」
「炒める?
おそらく、その米だ。
だが、炊いて食べる以外の食べ方を俺は知らない。」
まじか!
やった!
異世界にも米があった!
ずっと求めていた米が見つかって今すぐ飛び上がって喜びたい気分だった。
14
Twitterをはじめました!よろしければフォローをお願い致します。https://twitter.com/arrow677995771
お気に入りに追加
5,583
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
異世界で8歳児になった僕は半獣さん達と仲良くスローライフを目ざします
み馬
BL
志望校に合格した春、桜の樹の下で意識を失った主人公・斗馬 亮介(とうま りょうすけ)は、気がついたとき、異世界で8歳児の姿にもどっていた。
わけもわからず放心していると、いきなり巨大な黒蛇に襲われるが、水の精霊〈ミュオン・リヒテル・リノアース〉と、半獣属の大熊〈ハイロ〉があらわれて……!?
これは、異世界へ転移した8歳児が、しゃべる動物たちとスローライフ?を目ざす、ファンタジーBLです。
おとなサイド(半獣×精霊)のカプありにつき、R15にしておきました。
※ 設定ゆるめ、造語、出産描写あり。幕開け(前置き)長め。第21話に登場人物紹介を載せましたので、ご参考ください。
★お試し読みは、第1部(第22〜27話あたり)がオススメです。物語の傾向がわかりやすいかと思います★
★第11回BL小説大賞エントリー作品★最終結果2773作品中/414位★応援ありがとうございました★

獣のような男が入浴しているところに落っこちた結果
ひづき
BL
異界に落ちたら、獣のような男が入浴しているところだった。
そのまま美味しく頂かれて、流されるまま愛でられる。
2023/04/06 後日談追加

王道学園の冷徹生徒会長、裏の顔がバレて総受けルート突入しちゃいました!え?逃げ場無しですか?
名無しのナナ氏
BL
王道学園に入学して1ヶ月でトップに君臨した冷徹生徒会長、有栖川 誠(ありすがわ まこと)。常に冷静で無表情、そして無言の誠を生徒達からは尊敬の眼差しで見られていた。
そんな彼のもう1つの姿は… どの企業にも属さないにも関わらず、VTuber界で人気を博した個人VTuber〈〈 アイリス 〉〉!? 本性は寂しがり屋の泣き虫。色々あって周りから誤解されまくってしまった結果アイリスとして素を出していた。そんなある日、生徒会の仕事を1人で黙々とやっている内に疲れてしまい__________
※
・非王道気味
・固定カプ予定は無い
・悲しい過去🐜のたまにシリアス
・話の流れが遅い
無名の三流テイマーは王都のはずれでのんびり暮らす~でも、国家の要職に就く弟子たちがなぜか頼ってきます~
鈴木竜一
ファンタジー
※本作の書籍化が決定いたしました!
詳細は近況ボードに載せていきます!
「もうおまえたちに教えることは何もない――いや、マジで!」
特にこれといった功績を挙げず、ダラダラと冒険者生活を続けてきた無名冒険者兼テイマーのバーツ。今日も危険とは無縁の安全な採集クエストをこなして飯代を稼げたことを喜ぶ彼の前に、自分を「師匠」と呼ぶ若い女性・ノエリ―が現れる。弟子をとった記憶のないバーツだったが、十年ほど前に当時惚れていた女性にいいところを見せようと、彼女が運営する施設の子どもたちにテイマーとしての心得を説いたことを思い出す。ノエリ―はその時にいた子どものひとりだったのだ。彼女曰く、師匠であるバーツの教えを守って修行を続けた結果、あの時の弟子たちはみんな国にとって欠かせない重要な役職に就いて繁栄に貢献しているという。すべては師匠であるバーツのおかげだと信じるノエリ―は、彼に王都へと移り住んでもらい、その教えを広めてほしいとお願いに来たのだ。
しかし、自身をただのしがない無名の三流冒険者だと思っているバーツは、そんな指導力はないと語る――が、そう思っているのは本人のみで、実はバーツはテイマーとしてだけでなく、【育成者】としてもとんでもない資質を持っていた。
バーツはノエリ―に押し切られる形で王都へと出向くことになるのだが、そこで立派に成長した弟子たちと再会。さらに、かつてテイムしていたが、諸事情で契約を解除した魔獣たちも、いつかバーツに再会することを夢見て自主的に鍛錬を続けており、気がつけばSランクを越える神獣へと進化していて――
こうして、無名のテイマー・バーツは慕ってくれる可愛い弟子や懐いている神獣たちとともにさまざまな国家絡みのトラブルを解決していき、気づけば国家の重要ポストの候補にまで名を連ねるが、当人は「勘弁してくれ」と困惑気味。そんなバーツは今日も王都のはずれにある運河のほとりに建てられた小屋を拠点に畑をしたり釣りをしたり、今日ものんびり暮らしつつ、弟子たちからの依頼をこなすのだった。
男装の麗人と呼ばれる俺は正真正銘の男なのだが~双子の姉のせいでややこしい事態になっている~
さいはて旅行社
BL
双子の姉が失踪した。
そのせいで、弟である俺が騎士学校を休学して、姉の通っている貴族学校に姉として通うことになってしまった。
姉は男子の制服を着ていたため、服装に違和感はない。
だが、姉は男装の麗人として女子生徒に恐ろしいほど大人気だった。
その女子生徒たちは今、何も知らずに俺を囲んでいる。
女性に囲まれて嬉しい、わけもなく、彼女たちの理想の王子様像を演技しなければならない上に、男性が女子寮の部屋に一歩入っただけでも騒ぎになる貴族学校。
もしこの事実がバレたら退学ぐらいで済むわけがない。。。
周辺国家の情勢がキナ臭くなっていくなかで、俺は双子の姉が戻って来るまで、協力してくれる仲間たちに笑われながらでも、無事にバレずに女子生徒たちの理想の王子様像を演じ切れるのか?
侯爵家の命令でそんなことまでやらないといけない自分を救ってくれるヒロインでもヒーローでも現れるのか?
異世界で騎士団寮長になりまして
円山ゆに
BL
⭐︎ 書籍発売‼︎2023年1月16日頃から順次出荷予定⭐︎溺愛系異世界ファンタジーB L⭐︎
天涯孤独の20歳、蒼太(そうた)は大の貧乏で節約の鬼。ある日、転がる500円玉を追いかけて迷い込んだ先は異世界・ライン王国だった。
王立第二騎士団団長レオナードと副団長のリアに助けられた蒼太は、彼らの提案で騎士団寮の寮長として雇われることに。
異世界で一から節約生活をしようと意気込む蒼太だったが、なんと寮長は騎士団団長と婚姻関係を結ぶ決まりがあるという。さらにレオナードとリアは同じ一人を生涯の伴侶とする契りを結んでいた。
「つ、つまり僕は二人と結婚するってこと?」
「「そういうこと」」
グイグイ迫ってくる二人のイケメン騎士に振り回されながらも寮長の仕事をこなす蒼太だったが、次第に二人に惹かれていく。
一方、王国の首都では不穏な空気が流れていた。
やがて明かされる寮長のもう一つの役割と、蒼太が異世界にきた理由とは。
二人の騎士に溺愛される節約男子の異世界ファンタジーB Lです!
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる