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本編
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シュー生地がしっかり焼けたら少しだけ扉を開けてオーブンの温度を下げて生地を乾燥焼きする。
これをすることによってサクサクの食感の生地になる。
乾燥焼きが終わったら完成だ!
オーブンから出してみると綺麗なきつね色でしっかりと膨らんだシュー生地が出来ていた。
「おぉ!こんなに膨らむのか?すごいな!
それにいい匂いだな。」
予想外に膨らんでいたらしくラインハルトが驚いている。
シュー生地が焼ける匂いは何だか独特の匂いで昔、母さんが作って居たのを思い出す。
「うん。懐かしい匂いだ。この生地、中は空洞のなんだよ。そこにさっきのカスタードを詰めたらシュークリームの完成。
今回はスワンシューだからちょっとだけ盛りつけを変えるけど味は一緒かな。
じゃあ、ミルクジェラートを作ったらヴェイとカイルくんとこに行って味見しようか?」
「おう!アレンにも声をかけてやらないと、あとがうるさいぞ?」
「うん。もちろんだよ!」
早速、ラインハルトがミルクジェラートを作ってくれる。
1度アイスを作ってるからサクサクとすすめてくれて10分足らずで完成した。
やっぱり魔法って凄いな!
じゃあ、盛りつけるかな?
粗熱が取れたシュー生地の上を切って中にカスタードクリームを絞る。
切った上は半分に切って左右に羽になるように被せた。
あとは頭を先端につけて完成だ。
別の生地には、ラインハルトが作ってくれたミルクジェラートを入れる。
「確かに鳥だな?でも、なんて鳥だ?」
「俺の世界にいる白鳥って鳥だよ。
水に浮かんでるところかな。」
「ふーん、なら、こっちのチーニュみたいなもんか。」
「こっちにも似たような鳥がいるんだね。
チーニュって言うんだ?」
「あぁ。警戒心が強い鳥だからあんまり見ることはないけどな。」
「へぇー?あ、こっちがキャベツだよ。」
1個だけ丸く搾ったシュー生地をラインハルトに見せる。
「……カヴァランのことか?」
ちょっと考えたあとラインハルトが言い出した。
「カヴァラン?どんな野菜なの?」
「赤いくて玉ねぎみたいな形で中まで全部葉っぱなんだよ。
まぁ、シャキシャキしてて美味いぞ?」
赤キャベツってことかな?
「へぇー?俺の世界だと緑なんだよね。」
「そうなのか?でも、トオルの世界は不思議だな。
お菓子の形が野菜とか鳥なんて…?」
「スワンシューはよく分からないけど、キャベツの方はちゃんと意味があるらしいよ?」
「へぇー?どんな意味があるんだ?」
「確か、このお菓子が生まれた国だと子供はキャベツから産まれるって言い伝えがあったらしくて子孫繁栄を願ったお菓子なんだ。」
「はぁ?トオルの世界じゃ、カヴァランから子供が産まれるのか?」
「そんなわけないじゃん?
多分あれじゃない?
小さな子にそう言う話は出来ないから誤魔化すために広まったんじゃないかな?
俺の住んでた国だと、鳥が運んでくるとか言ってたし…。」
「なるほど。朝、カイルに昨日のこと聞かれたときは心臓が止まるかと思ったぞ。」
ラインハルトは笑いながらそんなことを言っていた。
「まぁ、とりあえず、だから小さなシュークリームをいっぱい作って、積み重ねたクロカンブッシュって言うお菓子が結婚のお祝いにでるらしいよ。
ラインハルトとヴェインの時も作ってあげるね?」
「あぁ!よろしく頼むぜ?
ヴェインと俺の子供とか可愛いんだろうなぁ……。」
ニコニコと想像しているラインハルトは幸せそうだった。
「ねぇ、ラインハルトはさ、やっぱり子供欲しい?」
「まぁな。でもすぐにじゃないぞ?
お互い仕事もあるし落ち着いたらな。
それにしばらくは、10年分の気持ちを伝えまくるって決めてるから。」
「10年かぁ。ヴェイン大丈夫かな……。」
ちょっと想像してヴェインさんが心配になる…。
「お前の彼氏様とは違って弁えてるって。」
「アレンだってちゃんと考えてくれてるもん!……多分。」
「クスクス………多分じゃねぇか!
あ、トオル、今日、俺とヴェインは夕食無しでいいから。」
あ、夜に予定があるって言ってたけど…。
「おぉ!デートか!頑張ってね?」
「おう!ありがとうな。」
ラインハルトは嬉しそうに答えてくれた。
ヴェインさんが子供を産むのか…。
怖くないのか聞いてみよう…。
それにしても、ラインハルトの方がヴェインさんよりも小柄だしどっちかって言うとラインハルトがされるほうだと思ってた…。
見た目じゃ分からないもんなんだなぁ。
「あ、完成したし、溶ける前に皆に持って行こうよ。」
「ならさっき皆に連絡しといたから談話室に行こうぜ?」
ラインハルトが答える。
おぉ!流石!一家に一人欲しい万能さだ。
「痛っ……。」
突然ラインハルトが頭にチョップをしてくる。
「お前、また失礼なこと考えてただろ?」
「なんでバレたんだよ?」
頭を抑えながら彼を見る。
「顔に書いてあったからだよ!」
ラインハルトは笑いながら答えた。
くっそぉ…。
ポーカーフェイスを習得してやる…。
これをすることによってサクサクの食感の生地になる。
乾燥焼きが終わったら完成だ!
オーブンから出してみると綺麗なきつね色でしっかりと膨らんだシュー生地が出来ていた。
「おぉ!こんなに膨らむのか?すごいな!
それにいい匂いだな。」
予想外に膨らんでいたらしくラインハルトが驚いている。
シュー生地が焼ける匂いは何だか独特の匂いで昔、母さんが作って居たのを思い出す。
「うん。懐かしい匂いだ。この生地、中は空洞のなんだよ。そこにさっきのカスタードを詰めたらシュークリームの完成。
今回はスワンシューだからちょっとだけ盛りつけを変えるけど味は一緒かな。
じゃあ、ミルクジェラートを作ったらヴェイとカイルくんとこに行って味見しようか?」
「おう!アレンにも声をかけてやらないと、あとがうるさいぞ?」
「うん。もちろんだよ!」
早速、ラインハルトがミルクジェラートを作ってくれる。
1度アイスを作ってるからサクサクとすすめてくれて10分足らずで完成した。
やっぱり魔法って凄いな!
じゃあ、盛りつけるかな?
粗熱が取れたシュー生地の上を切って中にカスタードクリームを絞る。
切った上は半分に切って左右に羽になるように被せた。
あとは頭を先端につけて完成だ。
別の生地には、ラインハルトが作ってくれたミルクジェラートを入れる。
「確かに鳥だな?でも、なんて鳥だ?」
「俺の世界にいる白鳥って鳥だよ。
水に浮かんでるところかな。」
「ふーん、なら、こっちのチーニュみたいなもんか。」
「こっちにも似たような鳥がいるんだね。
チーニュって言うんだ?」
「あぁ。警戒心が強い鳥だからあんまり見ることはないけどな。」
「へぇー?あ、こっちがキャベツだよ。」
1個だけ丸く搾ったシュー生地をラインハルトに見せる。
「……カヴァランのことか?」
ちょっと考えたあとラインハルトが言い出した。
「カヴァラン?どんな野菜なの?」
「赤いくて玉ねぎみたいな形で中まで全部葉っぱなんだよ。
まぁ、シャキシャキしてて美味いぞ?」
赤キャベツってことかな?
「へぇー?俺の世界だと緑なんだよね。」
「そうなのか?でも、トオルの世界は不思議だな。
お菓子の形が野菜とか鳥なんて…?」
「スワンシューはよく分からないけど、キャベツの方はちゃんと意味があるらしいよ?」
「へぇー?どんな意味があるんだ?」
「確か、このお菓子が生まれた国だと子供はキャベツから産まれるって言い伝えがあったらしくて子孫繁栄を願ったお菓子なんだ。」
「はぁ?トオルの世界じゃ、カヴァランから子供が産まれるのか?」
「そんなわけないじゃん?
多分あれじゃない?
小さな子にそう言う話は出来ないから誤魔化すために広まったんじゃないかな?
俺の住んでた国だと、鳥が運んでくるとか言ってたし…。」
「なるほど。朝、カイルに昨日のこと聞かれたときは心臓が止まるかと思ったぞ。」
ラインハルトは笑いながらそんなことを言っていた。
「まぁ、とりあえず、だから小さなシュークリームをいっぱい作って、積み重ねたクロカンブッシュって言うお菓子が結婚のお祝いにでるらしいよ。
ラインハルトとヴェインの時も作ってあげるね?」
「あぁ!よろしく頼むぜ?
ヴェインと俺の子供とか可愛いんだろうなぁ……。」
ニコニコと想像しているラインハルトは幸せそうだった。
「ねぇ、ラインハルトはさ、やっぱり子供欲しい?」
「まぁな。でもすぐにじゃないぞ?
お互い仕事もあるし落ち着いたらな。
それにしばらくは、10年分の気持ちを伝えまくるって決めてるから。」
「10年かぁ。ヴェイン大丈夫かな……。」
ちょっと想像してヴェインさんが心配になる…。
「お前の彼氏様とは違って弁えてるって。」
「アレンだってちゃんと考えてくれてるもん!……多分。」
「クスクス………多分じゃねぇか!
あ、トオル、今日、俺とヴェインは夕食無しでいいから。」
あ、夜に予定があるって言ってたけど…。
「おぉ!デートか!頑張ってね?」
「おう!ありがとうな。」
ラインハルトは嬉しそうに答えてくれた。
ヴェインさんが子供を産むのか…。
怖くないのか聞いてみよう…。
それにしても、ラインハルトの方がヴェインさんよりも小柄だしどっちかって言うとラインハルトがされるほうだと思ってた…。
見た目じゃ分からないもんなんだなぁ。
「あ、完成したし、溶ける前に皆に持って行こうよ。」
「ならさっき皆に連絡しといたから談話室に行こうぜ?」
ラインハルトが答える。
おぉ!流石!一家に一人欲しい万能さだ。
「痛っ……。」
突然ラインハルトが頭にチョップをしてくる。
「お前、また失礼なこと考えてただろ?」
「なんでバレたんだよ?」
頭を抑えながら彼を見る。
「顔に書いてあったからだよ!」
ラインハルトは笑いながら答えた。
くっそぉ…。
ポーカーフェイスを習得してやる…。
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