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本編
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ラインハルトに促されて、アレンは仕事に戻り、俺は着替えて厨房に向かった。
まずは、昨日から煮込んでいるフォン・ド・ヴォーの様子を見る。
朝、カイルくんが火をつけてくれて、見習いの子たちと見ていてくれた。
1番出汁は朝のうちに濾したから今は2番出汁を煮込んでいる。
もう少し煮込んだら濾してもいいかな?
厨房にはフォンのいい香りが広がっている。
朝、この匂いを嗅いだラインハルトが「何だこのいい匂い?」って何に使うのかを細かく聞いてきた。
確かにこの匂いはお腹が減るよなぁ。
完成したら、ビーフシチューとか、赤ワイン煮とか作ろうかな……。
とりあえず、今はお菓子を作らないと。
「トオル、何作るか決まったのか?」
ラインハルトが聞いてくる。
「うん。ミルクジェラートとスワンシューにしようと思う!」
「まぁ、いつもの如く名前を聞いてもわからないな……。」
「あ、ごめんごめん。
ミルクジェラートは、生乳で作ったアイスだよ。
ラインハルトが一緒に行くなら溶けないように持って行けるでしょ?
スワンシューは、シュークリームって言う中にクリームを入れたお菓子を鳥の形にして作ったやつ。」
「ほぉ?トオルは、俺を便利な冷蔵室代わりに使うんだな?」
ジト目で俺を見てくる。
「え?ダメ?」
「ダメじゃないけど、なんか、こう、最近、俺の扱いが雑だよな?」
え?そうかな?
確かに、1家に1人が欲しいレベルの有能さではあるけど……。
「はぁ、まぁ、いいよ…。
全く、公爵家の人間を冷蔵室代わりに使うのなんてトオルくらいだぜ?」
あ、忘れてたけど、ラインハルトって王族の次に偉い貴族じゃん?
「あ、ごめんごめん。
俺的には、公爵家のラインハルトって言うより1番仲良い友達って感じだったからつい…。」
そう言うと何故かラインハルトは少し機嫌が良くなった。
あれ、なんか、顔赤い?
「そうか!1番仲がいい友達か。
じ、じゃあ、仕方ないなぁ。
任せろ、ちゃんと溶けないように運んでやるぜ!」
「いいの?
じゃあ、ラインハルト様よろしくお願い致します。」
貴族様相手ってこんな感じかな?
そう言うと今度はしかめっ面で
「トオル、やっぱり普通でいいわ。
なんか、トオルにそう言う態度とられるのは気持ち悪い……。」
気持ち悪いって酷くない?
「まぁ、いいや。
ラインハルトはラインハルトだし。
とりあえず、ミルクジェラートから作ろうか?」
「あぁ、そうだな。」
ラインハルトは、何故か嬉しそうに頷いた。
まずはミルクジェラートの素を作る。
と言っても生乳に砂糖を入れて煮詰めるだけだ。
「そんな簡単なのか?アレンでも作れそうじゃないか?」
「まぁ、作り方自体はすごく簡単だね。
でも、シンプルだからこそ美味しいんだよ。
あ、でも、沸騰させると分離しちゃうからじっくり弱火で煮詰めないといけないし、とろみが付いてからは、焦げ付きやすいから注意しないといけないよ?」
「ほう?ならアレンには難しいかもな。」
時々思うけど、ラインハルトはアレンを結構馬鹿にしてるよね……。
いや、見下してるとかじゃなくて親しみを込めてだけど。
この2人の間にどんなことがあったのかな?
この前のパスタを作った時も喧嘩をするほど仲がいいって感じだったし……。
ふと、この前のパスタの話で思い出した。
今は、厨房に2人しか居ないし聞いていいかな?
「ねぇ、ラインハルト。」
「ん?なんだ?」
鍋をかき混ぜながらラインハルトが答える。
「この前、カイルくんが泣いちゃったときさ、保温の魔法使ってくれたじゃん?
あれってさ……。」
麺料理は、時間が経ったら保温しても伸びてしまうものだ。
でも、ラインハルトが使ってくれた保温の魔法は全く伸びてなくて出来たてだったからちょっと釈然としなかった。
ラインハルトがバツが悪そうに笑う。
「いやぁ、あれは失敗したな。
俺たちは、食べたことない料理だから時間が経ったら違いがでるなんて知らなかったんだよ……。」
「え?つまり、あれってやっぱり保温の魔法じゃない?」
「あぁ、まぁそうだな。
他の奴らには内緒だぞ?
うちの家の人間でも父上しか知らない。
もちろん、アレンやヴェインにも教えてない。」
そう言ってラインハルトはかき混ぜてる鍋に魔法をかけた。
そしてその鍋を持ち上げてひっくり返した。
俺はびっくりしながらラインハルトを止める。
「ラインハルト、なにしてんの?
零れちゃうじゃんか!…………え?零れてない?」
ラインハルトが戻した鍋を恐る恐る触ってみる。
「え?堅い?」
試しに叩いてみたが中のミルクは全く動かなかった。
湯気すら出てなくて、熱すら感じない。
まるで、石みたいになっている。
「俺の固有魔法だよ。時間操作だ。」
「時間操作?」
「あぁ、これは鍋の時間を止めたんだ。
だから、中身は鍋に固定されて動かない。」
え!すごい魔法じゃないか!
「ラインハルト凄いね!
ってことは、巻き戻したり、進めたりも出来るってこと?」
「まぁ、出来ないこともないな。
まぁ、生き物に使うには魔力を大量に使うから俺くらいの魔力じゃ、巻き戻すのは1分が限界だな。
進めるのなら、10分くらいか?
生き物じゃ無ければそれなりに長くは出来るが…。」
「そっかぁ……。
ラインハルトの力があれば時間のかかる料理をすぐに作れそうなのに…。」
そう言うとラインハルトが盛大に吹き出した。
「ぷっははははっ!
相変わらず、トオルは料理のことばっかりだな。
トオルは俺が怖くないのか?」
「怖い?なんで?」
そう言うとラインハルトは俺から離れて厨房の隅まで行った。
そして瞬きをするかしないかの刹那。
ラインハルトは、突然、俺の後ろに居た。
そして俺の首に手をかけて、少しだけ不安そうに言った。
「俺はしようと思えば気づかれないうちに人の近くに行ってそいつを殺すことも出来るんだぞ?」
あぁ、確かにそう考えるとそう言うことも出来ちゃうのか……でも…。
「でも、ラインハルトは少なくとも俺にはそんなことしないでしょ?」
その言葉を聞いてラインハルトの瞳が揺れた。
「なんで、そう言いきれるんだよ?」
なんで?そんなの決まってる。
「ラインハルトは俺の親友だからだよ。
まぁ、俺が一方的に思ってるだけだけどね。」
出会ったのは最近でも、ラインハルトはなんでも話せるくらい信頼してる友達だ。
いや、友達よりも上。親友って言葉がしっくり来た。
「はぁ……。トオル、お前って奴は…。
本当に心配になるくらいお人好しだよな。
俺が悪いやつだったらどうすんだよ?」
「ラインハルトは悪いやつじゃないってわかってるからね。
そもそも、悪い人だったら固有魔法のことを俺に話してくれるわけないじゃん?」
「まぁ、それもそうか。
あと、訂正するが、俺もトオルのこと大切な親友だと思ってるよ。
本気で信頼出来る友達なんてトオルが初めてだ。」
「公爵家の人なんだから友達とか沢山いるんじゃないの?
それにアレンやヴェインだっているじゃん?」
「ほかの貴族の奴らなんて、公爵家と親しくなりたくて俺の顔色を伺って来るやつらばっかりだよ。
アレンは、手間がかかる兄貴って感じだし、ヴェインはそもそも一目惚れだったから友達だなんて思ったことはない。」
偉い家に生まれたからならではの葛藤があったんだろうか……。
自分のことを話すラインハルトは、少し寂しそうだった。
「そっかぁ……。
なら、俺たちは、親友だね!
ラインハルト、これからもよろしくね。
俺じゃ出来ることあんまりないけど、困ったことがあったらなんでも相談してね。」
「あぁ、ありがとうな。
トオルこせそ、なんでも話してくれよ!」
ラインハルトは、嬉しそうに答えてくれた。
まずは、昨日から煮込んでいるフォン・ド・ヴォーの様子を見る。
朝、カイルくんが火をつけてくれて、見習いの子たちと見ていてくれた。
1番出汁は朝のうちに濾したから今は2番出汁を煮込んでいる。
もう少し煮込んだら濾してもいいかな?
厨房にはフォンのいい香りが広がっている。
朝、この匂いを嗅いだラインハルトが「何だこのいい匂い?」って何に使うのかを細かく聞いてきた。
確かにこの匂いはお腹が減るよなぁ。
完成したら、ビーフシチューとか、赤ワイン煮とか作ろうかな……。
とりあえず、今はお菓子を作らないと。
「トオル、何作るか決まったのか?」
ラインハルトが聞いてくる。
「うん。ミルクジェラートとスワンシューにしようと思う!」
「まぁ、いつもの如く名前を聞いてもわからないな……。」
「あ、ごめんごめん。
ミルクジェラートは、生乳で作ったアイスだよ。
ラインハルトが一緒に行くなら溶けないように持って行けるでしょ?
スワンシューは、シュークリームって言う中にクリームを入れたお菓子を鳥の形にして作ったやつ。」
「ほぉ?トオルは、俺を便利な冷蔵室代わりに使うんだな?」
ジト目で俺を見てくる。
「え?ダメ?」
「ダメじゃないけど、なんか、こう、最近、俺の扱いが雑だよな?」
え?そうかな?
確かに、1家に1人が欲しいレベルの有能さではあるけど……。
「はぁ、まぁ、いいよ…。
全く、公爵家の人間を冷蔵室代わりに使うのなんてトオルくらいだぜ?」
あ、忘れてたけど、ラインハルトって王族の次に偉い貴族じゃん?
「あ、ごめんごめん。
俺的には、公爵家のラインハルトって言うより1番仲良い友達って感じだったからつい…。」
そう言うと何故かラインハルトは少し機嫌が良くなった。
あれ、なんか、顔赤い?
「そうか!1番仲がいい友達か。
じ、じゃあ、仕方ないなぁ。
任せろ、ちゃんと溶けないように運んでやるぜ!」
「いいの?
じゃあ、ラインハルト様よろしくお願い致します。」
貴族様相手ってこんな感じかな?
そう言うと今度はしかめっ面で
「トオル、やっぱり普通でいいわ。
なんか、トオルにそう言う態度とられるのは気持ち悪い……。」
気持ち悪いって酷くない?
「まぁ、いいや。
ラインハルトはラインハルトだし。
とりあえず、ミルクジェラートから作ろうか?」
「あぁ、そうだな。」
ラインハルトは、何故か嬉しそうに頷いた。
まずはミルクジェラートの素を作る。
と言っても生乳に砂糖を入れて煮詰めるだけだ。
「そんな簡単なのか?アレンでも作れそうじゃないか?」
「まぁ、作り方自体はすごく簡単だね。
でも、シンプルだからこそ美味しいんだよ。
あ、でも、沸騰させると分離しちゃうからじっくり弱火で煮詰めないといけないし、とろみが付いてからは、焦げ付きやすいから注意しないといけないよ?」
「ほう?ならアレンには難しいかもな。」
時々思うけど、ラインハルトはアレンを結構馬鹿にしてるよね……。
いや、見下してるとかじゃなくて親しみを込めてだけど。
この2人の間にどんなことがあったのかな?
この前のパスタを作った時も喧嘩をするほど仲がいいって感じだったし……。
ふと、この前のパスタの話で思い出した。
今は、厨房に2人しか居ないし聞いていいかな?
「ねぇ、ラインハルト。」
「ん?なんだ?」
鍋をかき混ぜながらラインハルトが答える。
「この前、カイルくんが泣いちゃったときさ、保温の魔法使ってくれたじゃん?
あれってさ……。」
麺料理は、時間が経ったら保温しても伸びてしまうものだ。
でも、ラインハルトが使ってくれた保温の魔法は全く伸びてなくて出来たてだったからちょっと釈然としなかった。
ラインハルトがバツが悪そうに笑う。
「いやぁ、あれは失敗したな。
俺たちは、食べたことない料理だから時間が経ったら違いがでるなんて知らなかったんだよ……。」
「え?つまり、あれってやっぱり保温の魔法じゃない?」
「あぁ、まぁそうだな。
他の奴らには内緒だぞ?
うちの家の人間でも父上しか知らない。
もちろん、アレンやヴェインにも教えてない。」
そう言ってラインハルトはかき混ぜてる鍋に魔法をかけた。
そしてその鍋を持ち上げてひっくり返した。
俺はびっくりしながらラインハルトを止める。
「ラインハルト、なにしてんの?
零れちゃうじゃんか!…………え?零れてない?」
ラインハルトが戻した鍋を恐る恐る触ってみる。
「え?堅い?」
試しに叩いてみたが中のミルクは全く動かなかった。
湯気すら出てなくて、熱すら感じない。
まるで、石みたいになっている。
「俺の固有魔法だよ。時間操作だ。」
「時間操作?」
「あぁ、これは鍋の時間を止めたんだ。
だから、中身は鍋に固定されて動かない。」
え!すごい魔法じゃないか!
「ラインハルト凄いね!
ってことは、巻き戻したり、進めたりも出来るってこと?」
「まぁ、出来ないこともないな。
まぁ、生き物に使うには魔力を大量に使うから俺くらいの魔力じゃ、巻き戻すのは1分が限界だな。
進めるのなら、10分くらいか?
生き物じゃ無ければそれなりに長くは出来るが…。」
「そっかぁ……。
ラインハルトの力があれば時間のかかる料理をすぐに作れそうなのに…。」
そう言うとラインハルトが盛大に吹き出した。
「ぷっははははっ!
相変わらず、トオルは料理のことばっかりだな。
トオルは俺が怖くないのか?」
「怖い?なんで?」
そう言うとラインハルトは俺から離れて厨房の隅まで行った。
そして瞬きをするかしないかの刹那。
ラインハルトは、突然、俺の後ろに居た。
そして俺の首に手をかけて、少しだけ不安そうに言った。
「俺はしようと思えば気づかれないうちに人の近くに行ってそいつを殺すことも出来るんだぞ?」
あぁ、確かにそう考えるとそう言うことも出来ちゃうのか……でも…。
「でも、ラインハルトは少なくとも俺にはそんなことしないでしょ?」
その言葉を聞いてラインハルトの瞳が揺れた。
「なんで、そう言いきれるんだよ?」
なんで?そんなの決まってる。
「ラインハルトは俺の親友だからだよ。
まぁ、俺が一方的に思ってるだけだけどね。」
出会ったのは最近でも、ラインハルトはなんでも話せるくらい信頼してる友達だ。
いや、友達よりも上。親友って言葉がしっくり来た。
「はぁ……。トオル、お前って奴は…。
本当に心配になるくらいお人好しだよな。
俺が悪いやつだったらどうすんだよ?」
「ラインハルトは悪いやつじゃないってわかってるからね。
そもそも、悪い人だったら固有魔法のことを俺に話してくれるわけないじゃん?」
「まぁ、それもそうか。
あと、訂正するが、俺もトオルのこと大切な親友だと思ってるよ。
本気で信頼出来る友達なんてトオルが初めてだ。」
「公爵家の人なんだから友達とか沢山いるんじゃないの?
それにアレンやヴェインだっているじゃん?」
「ほかの貴族の奴らなんて、公爵家と親しくなりたくて俺の顔色を伺って来るやつらばっかりだよ。
アレンは、手間がかかる兄貴って感じだし、ヴェインはそもそも一目惚れだったから友達だなんて思ったことはない。」
偉い家に生まれたからならではの葛藤があったんだろうか……。
自分のことを話すラインハルトは、少し寂しそうだった。
「そっかぁ……。
なら、俺たちは、親友だね!
ラインハルト、これからもよろしくね。
俺じゃ出来ることあんまりないけど、困ったことがあったらなんでも相談してね。」
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