76 / 196
本編
53
しおりを挟む
3人の会話を他所に1人で考えにふける。
そもそも、白魔法ってなに?
日本で暮らしてた俺からしたら魔法自体が創作物の世界の話だ。
白魔法って聞くと某有名RPGに出てくる白魔道士がつかうケ〇ルとか、プロ〇スとかを想像してしまう。
前にラインハルトが言っていたが、
魔法は、自身の想像を現実に投影し具現化するようなものらしい。
まぁ、そこに魔法の様々なルールや理論が合わさるらしいからそれだけでは出来ないと思うが。
つまり、俺の知識基盤が某有名RPGならそれみたいなことが出来るのだろうか?
「トオル!お前の話をしてるのになにボーッとしてるんだ!」
ヴェインさんからの喝で現実に引き戻された。
「はい!?すみませんでした……。
そもそも魔法自体よく分かってないのに御伽噺の白魔法とか言われても……。」
アレンとラインハルトが
「まぁ、それもそうだよな」と納得してくれた。
ヴェインさんは
「やっぱり早急に基礎魔法の勉強が必要か」と言っている……。
勉強嫌い……。
「トオルさん、一緒に勉強頑張りましょう!」
とカイルくんにまで慰められてしまった……。
「で、結局、白魔法ってなんなの?」
みんなに聞いてみる。
「白魔法っていうのは、御伽噺に出てくる魔法使いが使ってる魔法だよ。
傷を癒したり、闘う者に力を与える魔法って感じかな?」
ラインハルトが教えてくれた。
「まぁ、ラインハルトが言った通りだな。
正直、子供にする御伽噺だから曖昧なとこが多くてわからないとこも多いけどな。」
アレンがそう言った。
じゃあ、本当にイメージしている白魔法で良いんだろうか?
「治癒魔法が無いわけじゃないんだ。
でも、治癒魔法は、人の傷を治す力を強化する感じだからすぐに傷を塞げるわけじゃない。
むしろ、体力をもっていかれてしまうから体力がない患者には使えないんだ。」
ヴェインさんがそう言う。
「違いがよく分からないけど、なんとなく違うってのはわかった。」
「ヴェイン、そういえば、今日、騎士たちの鍛錬、動きがすごく良かったって言って無かったか?」
ラインハルトが思い出したように言う。
「え?あぁ、確かにいつもより良かった。
それがどうしたんだ?」
「実は、俺も今日は、いつもより魔法が使いやすかったんだ。魔力のノリがいいと言うか……。
昨日からトオルが騎士団全員分のスープを作ってただろ?」
あ、料理してる時に魔力が漏れてたって言ってたよな…。
ラインハルトに言われて皆がハッとした顔をする。
「もしかして、スープに強化魔法がかかってたのか?」
アレンが俺を見ながらそう言ってくる。
「え!?俺、普通に料理をしただけなのに……。」
「料理をしてた時に魔力が漏れてたなら可能性は大いにあるな。
まぁ、食べ物に魔法を付与するなんて聞いたこともないが……。
とりあえず、そこら辺はおいおい検証しないとな。」
ヴェインさんも半信半疑のようだ。
検証って……。
ヴェインさんの口から出てくる検証と言う言葉に少しだけ嫌な予感を感じざるをえない…。
とりあえず、今日のところは解散して明日以降考えることになった。
食器をみんなで片付けて解散した。
やっと、アレンと2人きりになれる。
「アレン、もうすぐ寝ちゃう?」
各々が部屋に帰って行く中、アレンに声をかけた。
ちなみに、ラインハルトは今日は家に戻るみたいだ。
「あぁ、とりあえず、部屋に戻るがどうかしたか?」
「着替えたらアレンの部屋に行ってもいい?
話したいことがあるんだ。」
俺は覚悟を決めてアレンに言う。
アレンは、一瞬、固まったがすぐに了承してくれた。
ラインハルトが去り際に「がんばれよ」と小さな声で応援をくれた。
ヴェインさんは、アレンに何か言っていてそれに対してアレンが「わかってるわ!」って怒ってたけど、なんのことだろうか?
とりあえず、急いで部屋に戻ってアレンが買ってくれた普段着に袖を通した。
これからアレンに告白をしに行く。
そう思ったらドキドキしてきてしまう。
告白なんて今までしたこと無かった…。
なんて言えばいいんだろう……。
何度か深呼吸をして心を落ち着ける。
「…よし、行こう。」
小さくそう呟いて俺は部屋から出た。
そもそも、白魔法ってなに?
日本で暮らしてた俺からしたら魔法自体が創作物の世界の話だ。
白魔法って聞くと某有名RPGに出てくる白魔道士がつかうケ〇ルとか、プロ〇スとかを想像してしまう。
前にラインハルトが言っていたが、
魔法は、自身の想像を現実に投影し具現化するようなものらしい。
まぁ、そこに魔法の様々なルールや理論が合わさるらしいからそれだけでは出来ないと思うが。
つまり、俺の知識基盤が某有名RPGならそれみたいなことが出来るのだろうか?
「トオル!お前の話をしてるのになにボーッとしてるんだ!」
ヴェインさんからの喝で現実に引き戻された。
「はい!?すみませんでした……。
そもそも魔法自体よく分かってないのに御伽噺の白魔法とか言われても……。」
アレンとラインハルトが
「まぁ、それもそうだよな」と納得してくれた。
ヴェインさんは
「やっぱり早急に基礎魔法の勉強が必要か」と言っている……。
勉強嫌い……。
「トオルさん、一緒に勉強頑張りましょう!」
とカイルくんにまで慰められてしまった……。
「で、結局、白魔法ってなんなの?」
みんなに聞いてみる。
「白魔法っていうのは、御伽噺に出てくる魔法使いが使ってる魔法だよ。
傷を癒したり、闘う者に力を与える魔法って感じかな?」
ラインハルトが教えてくれた。
「まぁ、ラインハルトが言った通りだな。
正直、子供にする御伽噺だから曖昧なとこが多くてわからないとこも多いけどな。」
アレンがそう言った。
じゃあ、本当にイメージしている白魔法で良いんだろうか?
「治癒魔法が無いわけじゃないんだ。
でも、治癒魔法は、人の傷を治す力を強化する感じだからすぐに傷を塞げるわけじゃない。
むしろ、体力をもっていかれてしまうから体力がない患者には使えないんだ。」
ヴェインさんがそう言う。
「違いがよく分からないけど、なんとなく違うってのはわかった。」
「ヴェイン、そういえば、今日、騎士たちの鍛錬、動きがすごく良かったって言って無かったか?」
ラインハルトが思い出したように言う。
「え?あぁ、確かにいつもより良かった。
それがどうしたんだ?」
「実は、俺も今日は、いつもより魔法が使いやすかったんだ。魔力のノリがいいと言うか……。
昨日からトオルが騎士団全員分のスープを作ってただろ?」
あ、料理してる時に魔力が漏れてたって言ってたよな…。
ラインハルトに言われて皆がハッとした顔をする。
「もしかして、スープに強化魔法がかかってたのか?」
アレンが俺を見ながらそう言ってくる。
「え!?俺、普通に料理をしただけなのに……。」
「料理をしてた時に魔力が漏れてたなら可能性は大いにあるな。
まぁ、食べ物に魔法を付与するなんて聞いたこともないが……。
とりあえず、そこら辺はおいおい検証しないとな。」
ヴェインさんも半信半疑のようだ。
検証って……。
ヴェインさんの口から出てくる検証と言う言葉に少しだけ嫌な予感を感じざるをえない…。
とりあえず、今日のところは解散して明日以降考えることになった。
食器をみんなで片付けて解散した。
やっと、アレンと2人きりになれる。
「アレン、もうすぐ寝ちゃう?」
各々が部屋に帰って行く中、アレンに声をかけた。
ちなみに、ラインハルトは今日は家に戻るみたいだ。
「あぁ、とりあえず、部屋に戻るがどうかしたか?」
「着替えたらアレンの部屋に行ってもいい?
話したいことがあるんだ。」
俺は覚悟を決めてアレンに言う。
アレンは、一瞬、固まったがすぐに了承してくれた。
ラインハルトが去り際に「がんばれよ」と小さな声で応援をくれた。
ヴェインさんは、アレンに何か言っていてそれに対してアレンが「わかってるわ!」って怒ってたけど、なんのことだろうか?
とりあえず、急いで部屋に戻ってアレンが買ってくれた普段着に袖を通した。
これからアレンに告白をしに行く。
そう思ったらドキドキしてきてしまう。
告白なんて今までしたこと無かった…。
なんて言えばいいんだろう……。
何度か深呼吸をして心を落ち着ける。
「…よし、行こう。」
小さくそう呟いて俺は部屋から出た。
25
お気に入りに追加
5,565
あなたにおすすめの小説
【完結】別れ……ますよね?
325号室の住人
BL
☆全3話、完結済
僕の恋人は、テレビドラマに数多く出演する俳優を生業としている。
ある朝、テレビから流れてきたニュースに、僕は恋人との別れを決意した。
悪役令息に転生して絶望していたら王国至宝のエルフ様にヨシヨシしてもらえるので、頑張って生きたいと思います!
梻メギ
BL
「あ…もう、駄目だ」プツリと糸が切れるように限界を迎え死に至ったブラック企業に勤める主人公は、目覚めると悪役令息になっていた。どのルートを辿っても断罪確定な悪役令息に生まれ変わったことに絶望した主人公は、頑張る意欲そして生きる気力を失い床に伏してしまう。そんな、人生の何もかもに絶望した主人公の元へ王国お抱えのエルフ様がやってきて───!?
【王国至宝のエルフ様×元社畜のお疲れ悪役令息】
▼この作品と出会ってくださり、ありがとうございます!初投稿になります、どうか温かい目で見守っていただけますと幸いです。
▼こちらの作品はムーンライトノベルズ様にも投稿しております。
▼毎日18時投稿予定
平凡なSubの俺はスパダリDomに愛されて幸せです
おもち
BL
スパダリDom(いつもの)× 平凡Sub(いつもの)
BDSM要素はほぼ無し。
甘やかすのが好きなDomが好きなので、安定にイチャイチャ溺愛しています。
順次スケベパートも追加していきます
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
獣のような男が入浴しているところに落っこちた結果
ひづき
BL
異界に落ちたら、獣のような男が入浴しているところだった。
そのまま美味しく頂かれて、流されるまま愛でられる。
2023/04/06 後日談追加
異世界に転移したら運命の人の膝の上でした!
鳴海
BL
ある日、異世界に転移した天音(あまね)は、そこでハインツという名のカイネルシア帝国の皇帝に出会った。
この世界では異世界転移者は”界渡り人”と呼ばれる神からの預かり子で、界渡り人の幸せがこの国の繁栄に大きく関与すると言われている。
界渡り人に幸せになってもらいたいハインツのおかげで離宮に住むことになった天音は、日本にいた頃の何倍も贅沢な暮らしをさせてもらえることになった。
そんな天音がやっと異世界での生活に慣れた頃、なぜか危険な目に遭い始めて……。
【完結】気が付いたらマッチョなblゲーの主人公になっていた件
白井のわ
BL
雄っぱいが大好きな俺は、気が付いたら大好きなblゲーの主人公になっていた。
最初から好感度MAXのマッチョな攻略対象達に迫られて正直心臓がもちそうもない。
いつも俺を第一に考えてくれる幼なじみ、優しいイケオジの先生、憧れの先輩、皆とのイチャイチャハーレムエンドを目指す俺の学園生活が今始まる。
突然異世界転移させられたと思ったら騎士に拾われて執事にされて愛されています
ブラフ
BL
学校からの帰宅中、突然マンホールが光って知らない場所にいた神田伊織は森の中を彷徨っていた
魔獣に襲われ通りかかった騎士に助けてもらったところ、なぜだか騎士にいたく気に入られて屋敷に連れて帰られて執事となった。
そこまではよかったがなぜだか騎士に別の意味で気に入られていたのだった。
だがその騎士にも秘密があった―――。
その秘密を知り、伊織はどう決断していくのか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる