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本編
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厨房に寄る前にせっかくだからと思い直して部屋に戻ってアレンが買ってくれたコックコートに着替えた。
3枚はそれぞれ色違いで、白、黒、ブラウンの3つだ。
今日は、気分で白を着てみた。
まぁ、今日は、ほとんど料理をしないから気分程度なんだけど……。
日本で着ていたものとは違い、オシャレな造りで更にアレンが買ってくれたと言うこともあってテンションが上がった。
これから沢山のアレンに美味しい物を食べさせてあげよう。
厨房に向かいながら今日のメニューを考える。
力仕事ならアレンに任せられるから捏ねる系の粉物がありかな?
ニョッキを捏ねてる時楽しそうだったし……。
あ!あれにしよう!
厨房に着くともう、2人が待っていた。
相変わらず、騎士見習いの子達も歓迎してくれた。
「おう、トオル迷わず来れたんだな!」
ラインハルトが朝のことをからかってくる。
「あ、当たり前だろ!」
ちょっと危うかったなんて絶対に言えない…。
「トオル、その服似合ってるぞ!凄くかっこいい。」
そう言ってアレンは俺を抱きしめてくれる。
「あ、ありがとう。アレンのセンスがよかったんだよ……。ラインハルトが見てるから離れてよ……。」
ラインハルトがニヤニヤしながら見ているのがアレン越しに見えた。
「ずいぶんラブラブだな…。」
「おかげ様でな!ラインハルトもアイツにすればいいだろ?」
アレンがラインハルトを挑発するように答えている。
「クッ……。み、見てろよ?俺だって……。」
ラインハルトは悔しそうに言っていた。
ラインハルト、頑張れ……。
美味しいもの作ってヴェインさんの胃袋を掴もう。
「トオル、今日は、何作るんだ?」
アレンが俺を離して楽しそうに聞いてくる。
「今日は、パスタにしよう!
でも、とりあえず、騎士団の皆にスープから作るよ?」
そう言って3人で食材を取りに行く。
ニンニク、じゃがいも、コル(紫人参)、玉ねぎ、セール(セロリもどき)燻製肉に、骨付きの鶏肉、いくつかのハーブや調味料を運ぶ。
今日は、スープ代わりにポトフをつくる。
ラインハルトに野菜を剥いてもらう。
ラインハルトは、朝ミネストローネを作った時に一緒にやったからサクサクと進めていた。
それにしても良い手際だな。
ラインハルトって公爵家の人なのに料理とかするのかな?
「あ、アレンは、こっちで鶏肉をお願い。
まずはお腹に包丁を入れて内蔵が残って無いか確認してから骨の周りについた血とかを洗い流すよ。」
この手間を省くと臭みの原因になってしまう。
大変な作業だが、絶対にやらなくてはいけない。
これくらいなら手伝ってもいいだろうか?とアレンに教えながら全ての丸鶏を洗い終えた。
もちろん、ラインハルトに見てもらいながら魔力が漏れてないのは確認済みだ。
次は捌いていく。
骨付きの丸鶏の処理はアレンには難しいかな?
「これを捌けばいいんだな?」
そう言ってアレンは、手際よく丸鶏を捌いていく。
「あれ?アレンなんか手慣れてない?」
驚いて聞いてみた。
「まぁな!遠征の時に鳥を捕まえて捌いたことあるから、大体出来るぞ!まぁ、調理は焼くくらいしか出来ないが……。」
あぁ、野菜が食べれないアレンからしたら、現地で肉を確保しないと死活問題だもんね……。
あっという間に鶏肉が1口台にカットされていった。
「おぉ、アレン凄いよ!あ、手羽以外の外した骨も置いといてね。出汁を取るから。」
「ありがとうな!ん?骨も使うのか?」
アレンは、首を傾げた。
「今日は、使わないけど骨を煮出すと美味しい出汁が出来るんだ。
明日から働くなら置いときたいから。」
「そうなのか?今まで知らなかった。」
あぁ、やっぱりこの世界の料理には出汁の概念は無いみたいだな。
野菜もそのまま煮込むんじゃなくて茹でてお湯に入れるみたいな感じだったし……。
でも、逆にめんどくさくないかな?
「次はなにするんだ?」
アレンに言われ料理に集中する。
「じゃあ、次は鶏肉に塩と刻んだライユで下味を付けるよ。しばらく置いといたら水が出るからそれを拭き取って表面をフライパンで焼いていくよ。」
「どのくらい塩をかければいいんだ?」
いつもは感覚でやってるから言葉じゃ教えにくいな…。
大体、1%の塩が理想だって言われてるけど……。
あ、ちなみにこの1%は脂身の量によっても変化する。
脂身が多ければ多いほど増やさないと焼いている間に流れ出てしまうからだ。
他にもソースの塩分も考えて料理全体の1%にする場合もあるし、お酒のおつまみだともっと濃くしないといけない。
あくまで目安なのだ。
俺は、塩を手に取ってお肉にふっていく。
「このくらいかな?言葉だと伝えにくいや。
あ、でも、ちょっと濃くなっても煮込むから何とかなるから気楽にやって大丈夫だよ。」
「わかった。」
俺の言葉を聞いて安心したのかアレンは、俺の真似をして塩をふっていくが満遍なく出来ずに不安な顔でこちら見た。
「トオル、どうやったらさっきやってたみたいに出来るんだ?」
こんなはずじゃ……と顔に書いてあってついつい吹き出してしまった。
「クスクス……まぁ、慣れだよ。高いところからやった方が全体にいきやすいよ?あ、でも、こっちの方がやりやすいかも。」
と俺はボウルを持ってきてアレンに渡し、肉を全て入れてもらう。
ある程度目算で塩と刻んだライユをボウルに入れてアレンに揉みこんでもらう。
最初からこうすれば良かったかな?
でも、困った顔のアレンが可愛かったからまぁいいか。
混ぜ終わるとアレンがほっとした顔をしてそれもまた可愛かった。
「トオルー、イチャイチャしてるところ悪いけど、野菜終わったぞ!」
ラインハルトなんか、言い方にトゲがない?
「あ、ごめん、ありがとう!
あと、イチャイチャはしてないよ!」
「いや、完全に見せつけられてたぞ?
まぁ、いい、次はどうする?」
イチャイチャしてないよ……。
まだ付き合ってないもん!
この後、ちゃんと返事するんだもん…。
気を取り直してラインハルトに指示を出す。
「じゃあ、燻製肉を1口台に切ってくれる?
野菜より少し小さいくらいかな。」
「おう!」
「アレンは、そろそろ、鶏肉の水気を紙で拭き取って、表面をきつね色になるまで焼いて。この後煮込むから中まで火が入ってなくて大丈夫だから。」
塩をふってから出てきた水分は臭みの元だからしっかり拭き取る。
お肉自体の味も濃くなり一石二鳥だ。
「わかった!」
2人は黙々と作業を始める。
冷静に考えたら、騎士団長と公爵家の次男が騎士団のみんな分のポトフ作ってるって不思議な光景だな……。
騎士見習いの子達もちょっとソワソワしてるよ……。
♦♦♦♦♦
皆様いつも応援ありがとうございます!
Twitterにてアンケート第2弾実施中です。
番外編読みたいキャラは?
中間発表
①守護竜 39%
②ヴェイン 10%
③ラインハルト 35%
④カイル 16%
残り2日です。
作者プロフィールからTwitterにとべますのでご参加よろしくお願いいたしますm(_ _)m
連載作品の続きを書いてたはずなのに何故か短編小説が出来ちゃいました笑
〖思春期男子2人を密室に閉じ込めた結果〗
ちょっぴりえちえちな短編です。
よろしければお楽しみくださいm(_ _)m
3枚はそれぞれ色違いで、白、黒、ブラウンの3つだ。
今日は、気分で白を着てみた。
まぁ、今日は、ほとんど料理をしないから気分程度なんだけど……。
日本で着ていたものとは違い、オシャレな造りで更にアレンが買ってくれたと言うこともあってテンションが上がった。
これから沢山のアレンに美味しい物を食べさせてあげよう。
厨房に向かいながら今日のメニューを考える。
力仕事ならアレンに任せられるから捏ねる系の粉物がありかな?
ニョッキを捏ねてる時楽しそうだったし……。
あ!あれにしよう!
厨房に着くともう、2人が待っていた。
相変わらず、騎士見習いの子達も歓迎してくれた。
「おう、トオル迷わず来れたんだな!」
ラインハルトが朝のことをからかってくる。
「あ、当たり前だろ!」
ちょっと危うかったなんて絶対に言えない…。
「トオル、その服似合ってるぞ!凄くかっこいい。」
そう言ってアレンは俺を抱きしめてくれる。
「あ、ありがとう。アレンのセンスがよかったんだよ……。ラインハルトが見てるから離れてよ……。」
ラインハルトがニヤニヤしながら見ているのがアレン越しに見えた。
「ずいぶんラブラブだな…。」
「おかげ様でな!ラインハルトもアイツにすればいいだろ?」
アレンがラインハルトを挑発するように答えている。
「クッ……。み、見てろよ?俺だって……。」
ラインハルトは悔しそうに言っていた。
ラインハルト、頑張れ……。
美味しいもの作ってヴェインさんの胃袋を掴もう。
「トオル、今日は、何作るんだ?」
アレンが俺を離して楽しそうに聞いてくる。
「今日は、パスタにしよう!
でも、とりあえず、騎士団の皆にスープから作るよ?」
そう言って3人で食材を取りに行く。
ニンニク、じゃがいも、コル(紫人参)、玉ねぎ、セール(セロリもどき)燻製肉に、骨付きの鶏肉、いくつかのハーブや調味料を運ぶ。
今日は、スープ代わりにポトフをつくる。
ラインハルトに野菜を剥いてもらう。
ラインハルトは、朝ミネストローネを作った時に一緒にやったからサクサクと進めていた。
それにしても良い手際だな。
ラインハルトって公爵家の人なのに料理とかするのかな?
「あ、アレンは、こっちで鶏肉をお願い。
まずはお腹に包丁を入れて内蔵が残って無いか確認してから骨の周りについた血とかを洗い流すよ。」
この手間を省くと臭みの原因になってしまう。
大変な作業だが、絶対にやらなくてはいけない。
これくらいなら手伝ってもいいだろうか?とアレンに教えながら全ての丸鶏を洗い終えた。
もちろん、ラインハルトに見てもらいながら魔力が漏れてないのは確認済みだ。
次は捌いていく。
骨付きの丸鶏の処理はアレンには難しいかな?
「これを捌けばいいんだな?」
そう言ってアレンは、手際よく丸鶏を捌いていく。
「あれ?アレンなんか手慣れてない?」
驚いて聞いてみた。
「まぁな!遠征の時に鳥を捕まえて捌いたことあるから、大体出来るぞ!まぁ、調理は焼くくらいしか出来ないが……。」
あぁ、野菜が食べれないアレンからしたら、現地で肉を確保しないと死活問題だもんね……。
あっという間に鶏肉が1口台にカットされていった。
「おぉ、アレン凄いよ!あ、手羽以外の外した骨も置いといてね。出汁を取るから。」
「ありがとうな!ん?骨も使うのか?」
アレンは、首を傾げた。
「今日は、使わないけど骨を煮出すと美味しい出汁が出来るんだ。
明日から働くなら置いときたいから。」
「そうなのか?今まで知らなかった。」
あぁ、やっぱりこの世界の料理には出汁の概念は無いみたいだな。
野菜もそのまま煮込むんじゃなくて茹でてお湯に入れるみたいな感じだったし……。
でも、逆にめんどくさくないかな?
「次はなにするんだ?」
アレンに言われ料理に集中する。
「じゃあ、次は鶏肉に塩と刻んだライユで下味を付けるよ。しばらく置いといたら水が出るからそれを拭き取って表面をフライパンで焼いていくよ。」
「どのくらい塩をかければいいんだ?」
いつもは感覚でやってるから言葉じゃ教えにくいな…。
大体、1%の塩が理想だって言われてるけど……。
あ、ちなみにこの1%は脂身の量によっても変化する。
脂身が多ければ多いほど増やさないと焼いている間に流れ出てしまうからだ。
他にもソースの塩分も考えて料理全体の1%にする場合もあるし、お酒のおつまみだともっと濃くしないといけない。
あくまで目安なのだ。
俺は、塩を手に取ってお肉にふっていく。
「このくらいかな?言葉だと伝えにくいや。
あ、でも、ちょっと濃くなっても煮込むから何とかなるから気楽にやって大丈夫だよ。」
「わかった。」
俺の言葉を聞いて安心したのかアレンは、俺の真似をして塩をふっていくが満遍なく出来ずに不安な顔でこちら見た。
「トオル、どうやったらさっきやってたみたいに出来るんだ?」
こんなはずじゃ……と顔に書いてあってついつい吹き出してしまった。
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最初からこうすれば良かったかな?
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「いや、完全に見せつけられてたぞ?
まぁ、いい、次はどうする?」
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まだ付き合ってないもん!
この後、ちゃんと返事するんだもん…。
気を取り直してラインハルトに指示を出す。
「じゃあ、燻製肉を1口台に切ってくれる?
野菜より少し小さいくらいかな。」
「おう!」
「アレンは、そろそろ、鶏肉の水気を紙で拭き取って、表面をきつね色になるまで焼いて。この後煮込むから中まで火が入ってなくて大丈夫だから。」
塩をふってから出てきた水分は臭みの元だからしっかり拭き取る。
お肉自体の味も濃くなり一石二鳥だ。
「わかった!」
2人は黙々と作業を始める。
冷静に考えたら、騎士団長と公爵家の次男が騎士団のみんな分のポトフ作ってるって不思議な光景だな……。
騎士見習いの子達もちょっとソワソワしてるよ……。
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中間発表
①守護竜 39%
②ヴェイン 10%
③ラインハルト 35%
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